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服についた墨汁はどう落とせばいい? 対処法を洗濯のプロに聞いてみた【クリーニング研究家監修】

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ハナ

ハナ

おうちクリーニング研究家。ホームクリーニング歴15年。洗濯に特化したブログ『洗濯ラボノート』運営のほか、さまざまなメディアへの出演や執筆活動を行う。

難攻不落の墨汁シミをきれいに落としたい!

誰しも一度は落とせなかった経験があるであろう、服に付いた墨汁のシミ。子どもの頃には習字の授業で服に付けて親に怒られたこと、親世代になったら子どもが服に付けた墨汁シミが取れず途方に暮れたことがあるのではないかと思います。

そもそも墨汁が落ちにくいのはなぜなのでしょうか? 服についてしまった墨汁は、どうすれば落ちるのでしょうか? 悩ましい墨汁のシミを自宅で落とす方法について、おうちクリーニング研究家のハナさんに解説してもらいました!

墨汁はなぜ落ちにくい?

墨汁

墨汁が衣類に付着すると、なかなか落ちないのはなぜでしょうか。その原因には墨汁の成分が関係しています。

近年、一般的に市販されている簡易な墨汁の原料は、カーボンブラックと呼ばれる炭素微粒子(ガスや油を不完全燃焼させて作るスス)と合成樹脂を水に混ぜたものです。墨汁の黒い成分であるカーボンブラックは、水にも油にも溶けない不溶性で、それだけでは乾燥すると取れてしまうため、糊の役割として合成樹脂が配合されています。この合成樹脂が接着剤として、半紙にカーボンブラックを固着させるわけです。

カーボンブラックはとても小さな粒子であるため、繊維の奥まで入り込んでしまいます。乾くと合成樹脂で固定されてしまうので、かなり取れにくいシミとして残ります。だからこそ、墨汁が衣類に付いてしまったら、できるだけ早く対処することが大切なのです。

身近なアイテムで墨汁汚れ落としを実験

墨汁汚れ

どのアイテムで綿100%の生地に付けた墨汁汚れを落とせるかを実験

そこで、手に入れやすい身近な洗剤や材料で、綿100%の生地に付着した墨汁汚れがどのくらい落ちるのかを調べてみました。今回、試した墨汁汚れ落としアイテムは、次の4つです。

  • 重曹
  • 石けん(ウタマロ石けん)
  • マジックリン
  • デンプンのり(ご飯粒)

1アイテムずつ、実験の手順などを説明していきましょう。

服についた墨汁の落とし方1:重曹

「重炭酸曹達(ソーダ)」、略して重曹は、料理から掃除、洗濯にまで使える身近な万能アイテム。粒子が粗いことから自然の研磨剤として活用できますが、洗濯に用いるには粒子が粗く、水に溶けにくいというデメリットがあります。また、洗浄力は強くないので、今回の実験では液体漂白剤と混ぜてペースト状にして、“シミの王様”墨汁に挑みます。

準備するもの

  • 重曹
  • 液体漂白剤(酸素系)
  • 歯ブラシ

落とし方の手順

重曹と液体漂白剤(酸素系)を1:1で混ぜ合わせたものを墨汁汚れ部分につけ、歯ブラシで2分間、こすり洗いします。

結果

重曹+漂白剤の結果

少しシミの表面が薄くなったように感じる程度で、染み込んだ汚れは落とせないようです。

服についた墨汁の落とし方2:石けん(ウタマロ石けん)

ウタマロ石けんの原料は、脂肪酸と呼ばれる油の一種。そのため、汗汚れや油汚れを落とすのに最適です。ただし、白い衣類をより白く見せる効果のある「蛍光増白剤」入りなので、白物衣類以外には使わないほうが良いでしょう。

準備するもの

  • ウタマロ石けん

落とし方の手順

墨汁汚れ部分を少し水で濡らし、ウタマロ石けんを汚れの外側から中心に向けて塗り込み、2分間こすり洗いします。

結果

ウタマロ石けんの結果

シミが薄くなったと感じますが、まだまだ落ちたとは言えないでしょう。

服についた墨汁の落とし方3:マジックリン

溶剤に含まれる界面活性剤が、汚れを分解して落とすマジックリン。不溶性の墨汁に対しての効果はどうでしょうか?

準備するもの

  • マジックリン(同じ成分のキッチンの油汚れ用洗剤でも可)
  • 歯ブラシ

落とし方の手順

墨汁汚れに直接、マジックリンをスプレーし、歯ブラシで2分間こすり洗いします。

結果

マジックリンの結果

ウタマロ石けんと同様、落とせたとは言えない結果に。

服についた墨汁の落とし方4:デンプンのり(ご飯粒)

デンプンのり(ご飯粒)そのものには洗浄力がありませんが、その粘着力を利用した方法です。繊維の奥に入り込んだ墨汁をデンプン成分で吸着し、水洗いで流し落とす仕組みです。

準備するもの

  • デンプンのり(またはご飯粒)
  • 歯ブラシ

落とし方の手順

デンプンのり(またはご飯粒をすりつぶしてのり状にしたもの)を、墨汁汚れにすり込んだのち、水でこすり洗いします。ただし、デンプンのりは小さめの歯ブラシなどを使って、かなりピンポイントで汚れを攻めないと、汚れ移りが起こるため注意が必要です。

結果

デンプンノリの結果

あまり変化が感じられず、完敗です。

服についた墨汁の落とし方5:マジックリン&ウタマロ石けん

1~4の落とし方の実験結果は、なんとどれもいまひとつ……。さすがはシミの王様、そう簡単にはきれいに落ちてはくれないようです。

どうにかリベンジできないかと考え、墨汁を落とせたほうだったマジックリンとウタマロ石けんの合わせ技でも実験してみました。

準備するもの

  • マジックリン
  • ウタマロ石けん
  • 歯ブラシ

落とし方の手順

墨汁汚れ部分にウタマロ石けんをこすりつけ、水で濡らした歯ブラシでこすり、洗い流します。次に墨汁汚れ部分に、マジックリンを染み込ませ、水で濡らした歯ブラシでこすり、洗い流します。これを1セットとして、5セット繰り返します。

結果

ウタマロ石けん+マジックリンの結果

完全とまでは言えませんが、70%程度の墨汁汚れを落とすことができました。1~5の落とし方の中では、一番効果が高い、おすすめの方法と言えそうです。

墨汁を使うときはポリエステルの服がおすすめ!

これまでに紹介した実験では、綿100%の生地を用いて行いましたが、まったく同じ方法の実験をポリエステル65%・綿35%の生地でも行ってみました。その結果、大きな変化が見られました! どの方法でも綿100%の生地より汚れを落とすことができましたが、特にウタマロ石けんは、ほとんど目立たないくらい汚れを落とすことに成功したのです。

ポリエステル混の生地

ウタマロ石けんを使うと、ポリエステル混の生地に付着した墨汁汚れがこんなにキレイに!

これは、ポリエステルという素材自体の吸水性が低く、繊維の奥まで汚れが染み込みにくいという特徴によるもので、ポリエステルなどの人工繊維が多く含まれている生地ほど、墨汁汚れは落ちやすくなるようです。

というわけで、習字をするときはポリエステル素材の衣類を着ることをおすすめします!

墨汁を落とすときはクリーニング店に任せたほうが安心?

汚れの中でも落ちにくさナンバーワンの墨汁汚れは、身近な漂白剤や洗剤を使ってもなかなか落とせません。そんな頑固な墨汁汚れを何とか自分で落とそうと、無理にこすり洗いなどをすると、生地を傷めたり、色移りや色落ちの原因になったりすることも。どうしても自分で落とせない汚れは、クリーニング専門店を頼るのも手です。

墨汁汚れは、時間が経って乾燥すると一層、落としにくくなるため、できるだけ早く対処すること。そして墨汁を使うときは、汚れが落ちやすいポリエステル素材の服を着ると安心ですね。

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