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栄養価が高く、中華料理など炒めものによく使われるニラ。ニラは病害虫に強く、耐寒性・耐暑性もあるため家庭菜園初心者の方でも育てやすい野菜です。強くよく育つため、ベランダや玄関先でのプランター栽培にもおすすめ。収穫したあとも根元を残しておくと、1年のうちに3~4回、約3年にわたって収穫でき長く楽しむことができます。
この記事ではニラの基礎知識から栽培に必要な道具、育て方を図解を使いながら解説。注意点も合わせて紹介するので、初めてニラを育てようと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
学名 | Allium tuberosum Rottler |
和名 | 韮(にら) |
英名 | Garlic chive |
原産国 | 中国 |
分類 | ユリ科ネギ属 |
発芽温度 | 約25度 |
生育適温 | 20~25度 |
ニラは野菜では珍しい多年草(2年以上同じ株から花が咲く植物)です。比較的寒さや暑さに強く、丈夫で土壌もあまり選びませんが、酸性だと生育が悪くなるためpH6〜7くらいの弱酸性の土壌がおすすめです。
長い日照時間・高温で花芽が分化(発芽後、花になる芽を作ること)し、7~8月頃にトウ立ち・開花します。そのまま花が咲いてしまうと養分が取られてしまうので、早めに摘んで食べるのがおすすめです。 蕾の段階で摘むと花ニラとしておいしく食べることができます。収穫の際は地面から3cmぐらいのところを切りましょう。そのあと追肥をすると繰り返しおいしいニラを楽しめます。
花芽のついている茎が伸びてきた状態のことをいいます。ニラはトウ立ちすると花芽に養分がいってしまい、葉が硬くなり根の栄養が少なくなってしまいます。葉の風味が落ちてあまり美味しくなくなってしまうため、トウ立ちが始まる前に収穫するようにしましょう。
ニラはβカロテンやビタミンC、カリウムや葉酸、アリシンなど、様々な栄養素をバランスよく含む緑黄色野菜です。特にニンニクにも含まれるアリシンは、疲労回復のほか、免疫力を高めガンの予防効果にも期待できます。
ちなみにニラ特有の香りは、ネギやタマネギにも含まれる硫化アリルで、ビタミンB1の吸収率がアップする働きがあります。ニラに豊富に含まれるカロテンは油との相性がとても良く、レバニラ炒めや餃子など中華料理に欠かせない野菜です。一方でおひたしや和え物など和食のおかずにもピッタリで、栄養価が高く万能の野菜と言えるでしょう。
春に種をまく場合は3〜5月頃に、秋にまく場合は8〜9月に行いましょう。収穫は翌年以降の春〜秋頃になります。
ニラについて分かったところで、ニラ栽培に必要なものを用意していきましょう。石灰や堆肥、化成肥料は他の野菜栽培で余ったものがあれば、そちらを使っても大丈夫です。
新聞紙やワラは土壌の乾燥を防ぐことができ、寒冷紗は強い雨風を防ぐのに効果的です。苦土石灰は土壌のpHを調整するために使い、たい肥は土に与えると地中の微生物が活発に活動するようになり、野菜が育ちやすい土壌になります。化成肥料は肥料成分がバランスよく配合されていて、野菜がよく育つ働きがあります。また即効性があるため、収穫後の追肥にもよく使用されている肥料です。
ニラは画像のような手順で育てていきます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
まずはニラの苗を育てる苗床を作ります。土が乾燥すると発芽率が悪くなるため、あらかじめ土を湿らせておきましょう。
ニラの種は3月頃から販売されることが多いため、畑の大きさに合わせて購入しておいてください。気温が25度くらいになったら苗床に種をまいていきます。まずは土の表面を板などで平らにならして、深さ1cmくらいの溝を作ります。溝は10~15cmほど間隔をあけて種をまき、その上から土を薄くかぶせてください。
さらに新聞紙やワラ、たい肥をかけて乾燥させないようにしましょう。さらに上からビニールや麻・綿などを粗く織り込んだ寒冷紗のトンネルをかぶせると、強い雨や風を防ぐことができます。発芽までは10〜14日間かかるので、乾燥に気をつけて苗を育てましょう。
発芽後、葉が1、2枚ほど生えてきたら苗と苗の間が1、2cmあくように間引きしてください。また、種をまいてから30日と60日後に、化成肥料を1㎡当たり10〜15gほどまきます。
苗床で育てた苗を畑に植え付けるために、畑に肥料を与えます。畑の肥料は1㎡当たり、苦土石灰100g(コップ1杯くらい)、たい肥2.5kg(バケツ2杯半くらい)、化成肥料80g(コップ1杯くらい)を土に入れ、よく耕しましょう。
苗の高さが20cmくらいになったら、畑に移して植えていきます。ニラは集団で生育することを好み、1本で植えると逆に生育が悪くなる性質があるため、苗と苗の間が20cmくらいになるようにし、1ヵ所に6~8本をまとめて植え付けましょう。苗同士が密植しすぎても1株1株が大きくならないので注意してください。
株の高さが20〜25cmくらいになったら、根元から3〜4cmのところでハサミを使って刈り取り収穫しましょう。収穫の後には一握り(1㎡当たり約30g)の化成肥料を与え、次の収穫にそなえます。葉は収穫から20日程度で再生しますので、もし食べきれない場合でも株の消耗を防ぐためにしっかり刈り取りましょう。
夏になると花が咲くので、早めに摘み取って株を弱らせないようにしてください。花は蕾が開く前に摘み取れば、炒め物などで美味しくいただけます。
ちなみに動画でも詳しく解説しているので、興味がある方はぜひご覧ください。
ここからはプランターでニラを育てる方法を紹介していきます。ベランダなどで手軽に育てたい方はぜひ参考にしてください。
<ニラのプランター栽培で必要なもの>
プランターは深さが15cm以上ある深めのものを用意してください。鉢底石はネットに入っているものを選ぶと繰り返し使えて便利です。
畑で育てるときと同じように、春か秋に種をまきましょう。初めての方は気候が良い春に育てるのがおすすめです。
まずはプランターをよく洗い、鉢底石を敷いて培養土を入れ、たっぷり水やりします。15~20cmくらいの間隔で、深さ1cmほどの穴(人差し指で挿す)をあけてください。穴に5、6粒ずつ種をまき、薄く土をかけて水やりをします。
土が乾燥すると葉が固くなったりアブラムシがつきやすくなってしまうため、乾く前にたっぷりと水を与えましょう。 種をまいた後、10日ほどで芽が出てきます。
芽が出て株の高さが7〜8cmになったら、密集している苗を間引いて葉同士が重ならないようにします。間引いた後は化成肥料を10gほどまいておきましょう。
株の高さが30cm以上になったら、根元から3〜4cmのところで必要な分だけハサミで刈り取り収穫します。畑で育てるのと同様に、繰り返し収穫するために必ず追肥しましょう。
ここまでニラの育て方について解説してきました。改めてコツ・注意点をまとめたので確認しましょう。
畑に植えてから2~3年は収穫を続けることができますが、年数を重ねるごとに茎数がどんどん増えていきます。収穫3年目以降になると株の内部が混み合い、葉が細くなって品質が下がってしまうため、株分けするか再び種から育てましょう。
株分けは次の手順で行います。
収穫後は、次も元気に育つように必ず追肥(30gほど)するようにしてください。来年もまた同じ株を栽培する場合は、9月頃で収穫は切り上げてお礼肥を施せば、来年もたくさん収穫できます。
ニラは比較的病害虫に強い野菜ではありますが、さび病や白斑葉枯病、アブラムシの発生には注意しましょう。もし見つけたら早めに薬剤を散布するなど、対処が必要です。予防のために、肥料を与えすぎないこと、葉が重なって風通しが悪くなっていたら間引くなどするようにしてください。
Q. なぜ1年目は収穫しないのですか?
A. 1年目は株を大きくすることに専念し、2年目からしっかり収穫ができるようにするためです。ニラは多年草と呼ばれる、冬を越えて何年も同じ株で育てることできる野菜なので、1年目は焦らず育てましょう。
Q. 1年のうちに何回収穫できますか?
A.栽培環境や気候にもよりますが、順調に育てば年に5~6回は収穫できます(真夏と真冬は除く)
Q. 冬を越すために、何かやることはありますか?
A. ニラは冬になると休眠に入り、地上部は枯れてしまいます。12〜1月になって株が枯れはじめたら、ニラの株元から刈り取ります。そこへ株の上から、1㎡当たりたい肥3〜4kgをかけましょう。
Q. 気をつけておくべき病気はありますか?
A. カビの一種であり、葉の表面にまだら模様ができるさび病は、苗の育成が阻害されるため注意が必要です。ニラのさび病は高温期に発生しやすいため、病気になっている葉を見つけたらすみやかに処分しましょう。
いかがでしょうか。ニラの基礎知識から育て方について解説してきました。ニラはコツを掴んでしまえば繰り返し収穫でき、次の年も楽しむことができます。ぜひこの記事を参考に、ニラ栽培に挑戦してみてください。
また、カインズではニラの栽培に必要不可欠な石灰やたい肥、化成肥料なども取り扱っています。オンラインショップでの販売もしていますので、ニラ栽培以外にもこれから家庭菜園を始めようと思っている方はぜひご利用ください。