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春の花の定番でもあるチューリップ。カラフルで見た目もかわいらしく、ガーデニング初心者の方でも簡単に育てられるため人気の花となっています。一度咲かせたチューリップは、翌年も花を楽しむことができますが、そのためには花が咲いたあとのお手入れがポイントになります。
この記事では、チューリップの主な咲き方や品種など基本的な情報から、栽培時期や上手な育て方を詳しく解説していきます。初めてチューリップ栽培に挑戦する方はぜひ参考にしてみてください。
学名 | Tulipa gesneriana |
和名 | 鬱金草(うつこんそう)、鬱金香(うっこんこう) |
英名 | Tulip |
原産地 | 中央アジア〜地中海沿岸 |
分類 | ユリ科チューリップ属 |
植え付け時期 | 10〜11月 |
開花時期 | 3〜5月 |
花言葉 | 思いやり、愛の告白、真実の愛、 |
チューリップは秋に植えつけておくと翌年の春から初夏に花を咲かせる「秋植え球根」です。多くの園芸品種は高温多湿に弱いため、葉が枯れたら球根を掘り上げて保管してまた秋に植えつけますが、原種チューリップの中には植えっぱなしにしておけるものもあります。地植え・プランター植えどちらでも育てられるため、ベランダ栽培も可能です。
世界中で人気がある花菜なので、今でも盛んに品種改良が行われており、毎年新しい品種が発表されています。なので、一言にチューリップと言ってもたくさんの種類があります。咲き方や品種によって見た目も全く異なるため、まずはどんな種類のチューリップを育てたいのか確認しておきましょう。
チューリップの咲き方は主に次の6種類あります。
また、チューリップの品種は5,000種以上と非常に多いため、ここではおしゃれな見た目の品種を厳選して10種類紹介します。
一重咲きのチューリップで、咲き始めのサーモンピンクに黄色い縁どりのある花びらで、後半は優しい薄ピンクに白い縁どりの花びらと色が変化します。ふんわりとした色合いが人気の品種です。開花時期は4月中旬〜下旬頃。
一重咲きのチューリップで、淡いオレンジとサーモンピンクのグラデーションがかわいらしい花びらをしています。一重咲きの中でも人気のある品種です。開花時期は3月下旬頃。
八重咲きのチューリップで、見た目が非常にかわいらしく「天使の八重咲き」「ローズチューリップ」と呼ばれるほど。バラのように咲くためゴージャス感があり、人気の品種です。開花時期は4月中旬~5月上旬頃。
八重咲きのチューリップで、黃色の八重咲きチューリップの中では定番の品種です。香りも良く、草丈も比較的低いため鉢植えやプランター栽培でも楽しめます。開花時期は4月中旬頃。
ユリ咲きのチューリップで、草丈が40〜60cmと高く、花びらが尖っているのが特徴です。見た目だけでなく香りも楽しめます。開花時期は4月頃。
ユリ咲きのチューリップで、花びらの外側が濃いピンク、縁や内側が薄いピンクのツートーンカラーが特徴です。かわいらしい見た目に加えて、桃のような甘い香りも楽しめます。開花時期は4月中旬~5月上旬頃。
枝咲きのチューリップで、咲き始めは黃みがかかった白、縁にピンクがでてきてだんだんと白とピンクへ花びらの色が変化します。枝咲きのチューリップは1本から複数の花が咲くため、庭が華やかで豪華な印象になります。開花時期は4月中旬~5月上旬頃。
パーロット咲きのチューリップで、くしゅっとしたかわいらしい花びらが特徴です。濃いピンクと白のグラデーションの花びらと、ピンクから白へと変化する斑が入る葉の2つ一緒に楽しむことができます。開花時期は4月上旬頃。
フリンジ咲きのチューリップで、ピンクと白の花びらがフリンジのような形をしていてボリュームのある姿が特徴です。開花時期は4月中旬〜5月上旬頃。
フリンジ咲きのチューリップで、ピンクに白のぼかしが入ったふんわりとした印象の花びらが特徴です。開花時期は4月中旬~5月上旬頃。
ここで紹介した品種以外にもたくさんのチューリップがあるので、ぜひお気に入りの品種を見つけてみましょう。植える際は、同じ品種のチューリップだけを植えると統一感が出て存在感のある庭になりますし、複数種類の品種を一緒に植えるとより華やかでゴージャスな印象になるので色々試してみるのもおすすめです。お気に入りの品種が見つかったら、栽培時期を確認してから植えるようにしましょう。
一般的なチューリップは秋に植えつけて栽培をスタートします。冬の寒さに十分に当てることで目が活動を始めるので、できれば10〜11月頃に植えつけましょう。ソメイヨシノが咲き始める頃から開花が始まり、5月いっぱいくらいで開花が終わります。梅雨入りごろに葉葉が枯れるので球根を掘り上げ、夏の間は球根を乾かして保管しておきます。球根が十分に育っていれば、次の秋に植えつけて、再度花を楽しむことができます。
チューリップ栽培には次の3つ(プランター植えの場合は4つ)を必ず用意しましょう。
その他、庭植えをしない場合は鉢やプランター、ガーデニング用のグローブやハサミ、土入れやスコップなども用意しておきましょう。
9月頃になるとホームセンターや園芸店、オンラインショップなどで出回り始めます。一般的な赤、黄色などのチューリップの球根は安価にたくさん出回りますが、変わった花型や花色のものは早く売り切れてしまうこともあるので、目当てのチューリップを育てたい時は早めに球根を手に入れるようにしましょう。レア品種はネット通販などで手に入れるほうが確実かもしれません。また、売れ残った球根は状態が悪いものしか残っていないこともあるので、早めに購入するのをおすすめします。購入後は、植え付け時期の10〜11月頃まで風通しの良い場所で保管します。
チューリップの球根は玉ねぎのような形をしていますが、大きくてずっしりと重く、形が整っているものを選びましょう。摘まんでみて中身がスカスカな球根は避けましょう。
庭に植えつける際は、庭土に腐葉土や牛ふん堆肥などの有機質を1㎡あたり14ℓほど混ぜ込んでおきます。同時に、緩効性化成肥料(ゆっくり効く粒状肥料)と苦土石灰をひとつかみずつ混ぜ込んでおきましょう。
鉢植えやプランター植えにする場合は、市販の草花用培養土か赤玉土6:腐葉土4などの配合の用土を使います。市販の培養土には肥料分が添加されていますが、自分で配合する場合は10ℓアタリひとつまみ程度の緩効性化成肥料と苦土石灰をひとつまみ程度混ぜ込んでおきましょう。
自分で配合した用土を使う場合や、庭に植えつける際には、あらかじめ緩効性化成肥料(ゆっくり効く粒状肥料)を土に混ぜ込んでおきましょう。植えつけ後1か月ほどしたら、一度だけ追加で肥料を与えます(追肥)。温かくなってきてから肥料を与えると球根が腐ることがあるので、春以降は肥料を与えるのは避けましょう。
ベランダなどで栽培する場合に用意します。プランターの場合60cmサイズだと10〜12個ほど、植木鉢の場合10号サイズで6球程度が目安ですを。球根同士の間は3〜5cmほどの間隔を空け、深さはプランター・植木鉢ともに球根3個分の植え穴に植えます。プランターのサイズ選びに困ったら、大きめのものを選んでおくのがおすすめです。根がしっかり張れて葉も重なりにくくなるので元気に育ちます。
チューリップは花が終わってきたら花茎をつけ根から切り取る「花がら切り(花がら摘み)」という作業を行いますが、そのときにハサミを使います。クラフト用のハサミも使うことができますが、ガーデニング用のハサミは錆びにくく作られているのでおすすめです。また、手のひら側がゴム引きになっていて手が汚れにくいガーデニング用のグローブや、じょうろなどもあると便利です。鉢やプランターに用土を入れる時には、スコップではなく「土入れ」が使いやすいですよ。
チューリップは次のような流れで育てていきます。順番に詳しく見ていくのでぜひ参考にしてみてください。
チューリップは日当たりのよい場所で育てます。春先に咲いて梅雨入りまでに葉葉が枯れてしまうので、6月以降は木が茂って日陰になるような場所でもかまいません。
チューリップの球根植えつけに適しているのは10月〜11月です。植える前には、庭植えの場合は植え場所に1㎡あたり14ℓ程度の腐葉土や牛ふん堆肥などの有機質を混ぜ込んでおきましょう。また、緩効性化成肥料(ゆっくり効く粒状肥料)と苦土石灰をひとつかみ程度同時に混ぜ込んでおきます。
鉢やプランターに植える際も、自分で用土を配合する際は、植え付けの1〜2週間ほど前に用土を配合し、緩効性化成肥料(ゆっくり効く粒状肥料)と苦土石灰をひとつまみを混ぜ込んで用意しておきましょう。市販の草花用培養土を使う場合は特に用土をなじませる必要はありません。
植えつける際は、球根3つ分の植え穴を掘り、球根の上に球根2つ分の覆土がかかるようにしましょう。球根同士は球根2〜3個分の間隔をあけて植えていきます。球根はタマネギやニンニクのような形をしており、尖った方が上になるように植えつけて下さい。
球根を上から見た時、平らな部分と膨らんだ部分に分けられます。実は平らな部分から大きな葉が出やすいため、外側になるように向きを揃えて植えるとキレイに並んで生え、葉っぱも重なりにくくなって元気に育ちます。とくにプランターや植木鉢で育てる場合、バランスや見栄えが良くなるので、向きにも注意して植え付けましょう。
鉢やプランターに植えたものは、土の表面が乾いてきたらたっぷり水を与えます。植え付け後の2週間は根が伸びる大事な時期なので、特に気をつけましょう。植え付けから1か月経ったら、緩効性化成肥料を1回与えます。4月以降は肥料があると球根が腐りやすくなるので、与えないようにしましょう。
花が咲いたら、花びらが散る前に花がら摘みをします。花びらが散って葉につくとそこからカビなどが発生し、球根が腐ることがあります。花がら摘みは、花のすぐ下で茎を切って行います。花が咲ききったりつぼみのうちに花茎を長めに切って切り花にするのもよいでしょう。品種によっては花が咲いたままにしておくとタネがついて球根が太りにくくなることもあるので、翌年も花を楽しみたいのであれば、花を早めに切るのがおすすめです。
葉が黄色く枯れてきたら球根を掘り起こします。掘り上げた球根は土を落とし、収穫用のネット袋や三角コーナー用のネットなどに入れて、風通しのよいところに吊しておいて保管します。鉢やプランターに植えたものはそのままにしておいてもかまいませんが、夏の間に雨が当たらない場所に置いておくようにしましょう。
チューリップを育てる上で大切なのが「水やり」と「花摘み・堀取」です。
基本的には、鉢底から水が流れ出てくるまでたっぷりと水をやるようにしてください。ただ頻繁に水をあげていると根腐れして発芽しなかったり、花が咲かないことがあるため、必ず土の表面が乾いていたら与えるようにします。
また、冬に水やりする時は、できれば朝のうちに水やりを済ませておきましょう。とくに気温が下がる夕方〜夜にあげてしまうと、水が凍って根が傷んだり成長が止まってしまうことがあるため注意が必要です。
庭植えの場合基本的に水やりは必要ありません。
翌年もチューリップを楽しむためには、花が終わってから球根をしっかりと太らせることが大事です。花が終わると栽培が終わってしまうような気がするかもしれませんが、翌年の花をしっかり咲かせるためには、花後によく日に当て、球根をできるだけ大きくすることが重要です。
A.病気はかいよう病・褐色斑点病、害虫はアブラムシに注意が必要です。かいよう病は、発芽の直後に葉に灰白色の小さな斑点が現れて次第に葉の表面が縮れていきます。発病した株は抜き取りましょう。褐色斑点病は、雨が多いときに発生しやすく、葉に黄色の小さな斑点が現れて大きくなり、ひどくなると葉が枯れます。また、花には白色や褐色の斑点が現れます。こちらも発病した株は抜き取りましょう。
アブラムシは、4月〜6月や9〜10月などの気候が穏やかな時期に特に繁殖します。駆除する場合は、市販の薬剤を散布するか、ホースの水流で洗い流すなどして対処しましょう。
A.水はけがよく、保水性と通気性に富んだ土を好みます。腐葉土や堆肥がバランスよく配合されているものがよいでしょう。酸性の土壌はあまり好まないので、苦土石灰などのアルカリ性資材を適量土に混ぜ込んで土壌の酸度を調整しましょう。市販の草花・野菜用の培養土を使用するのもおすすめです。
A.翌年もチューリップの花を咲かせたいのであれば、一般的な品種は掘り上げた方がよいでしょう。チューリップは高温多湿な環境に弱いため、夏に梅雨や夕立があるとチューリップの球根は腐ってしまいます。園芸品種ほどの大きな花は咲きませんが、原種チューリップであれば植えっぱなしにしておいても花が咲き、球根が自然に増えていきます。
いかがでしょうか。ここまでチューリップの基礎知識や咲き方・品種について、栽培に必要なものや育て方について解説してきました。チューリップは比較的ガーデニングビギナー向けの花ではありますが、翌年も花を咲かせようと思うと、花が終わってから必要になる管理や作業もありますので、ぜひこの記事を参考にチューリップ栽培に挑戦してみてください。
また、カインズではチューリップを育てる上で必要な培養土や肥料、プランターなど豊富に取り揃えています。オンラインショップでも購入できるので興味がある方は利用してみてはいかがでしょうか。