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目次/ INDEX
一度植えると毎年花を咲かせる草花や球根植物のことを「宿根草」と呼びます。
〈しゅくこんそう〉や〈しゅっこんそう〉と読み、園芸店やホームセンターなどで苗や種を購入するときにもよく目にする言葉です。
冬や夏など、生育に適さない時期には地上部の葉や茎が枯れてしまいますが、地下の根は残っていて、翌年になると再び生長して花を咲かせるのが特徴です。
難しいお世話が必要ないものが多く、環境が合えば植えっぱなしでもよく育つことから、経済的で扱いやすいというメリットがあります。
宿根草の他にも数年に渡って花を咲かせる「多年草」というものがあります。よく宿根草と区別されることもありますが、多年草は毎年花を咲かせる植物の総称で、宿根草は多年草に含まれています。
多年草の中でも、生育期が終わると地上部が枯れて根だけが残るものを「宿根草」と区別しています。
ガーデン造りをするときに植物の性質に合わせて植栽するとそれぞれの植物の魅力が引き立ちますよ。
まずは存在感があって目をひきやすい、ガーデンの主役になるような宿根草をご紹介します。一番最初にメインを決めて、そこから周りの草花を配置していくと良いでしょう。
関東より西の地域では、霜に当てなければ戸外でも冬越しができ、11月から5月頃まで長く花を楽しむことができます。
花は一重のもの以外にも八重やポンポン咲きなど種類も豊富で、カラーもバラエティに富んでいます。
3月から4月の早春に咲くラナンキュラスは、薄紙が幾重にも重なったような花が魅力的。その中でもラックスシリーズは花弁がキラキラと光っているのが特徴で、一株で沢山の花を咲かせます。
紫や白、ピンクの花を中心に、バラエティに富んだカラーのオステオスペルマム。2月から5月下旬まで長く花を咲かせます。暑さや寒さにも強く、園芸初心者の方にもおすすめです。
草丈が50cmていどなので、草丈が低いものや高いものなどとも合わせやすく、お庭の中心に植えて主役にしても華やかです。
下に垂れる大きな花弁が目をひくアヤメは、遠くからでも一目でわかるようなインパクトのある花です。紫や白色の花に網目模様が入り、華やか。
水はけと通気性の良い日向の土であれば育ちやすく、育てやすいのもポイントです。
6月から10月にかけて長く花を咲かせる桔梗は、万葉集にも登場するほど古くから日本で愛されてきた植物です。真夏の暑い時期でも涼し気に咲く姿が見られます。
早春に花を咲かせるスイセンは、横向きに花を咲かせ、外側に開いた花弁と内側にラッパ上の福花冠から構成されているのが特徴的。耐寒性が高いので、数年植えっぱなしにしていても花を咲かせてくれます。病害虫の影響もほとんどなく育てやすい植物です。
夏から秋にかけて次々と花を咲かせるオオテンニンギク。草丈は70cm程度で、花径は6~10cmと大きな花を咲かせます。様々な品種がありますが、基本的に一重咲きで、花弁の華やかなコントラストが特徴的です。
本来は宿根草ですが、日本の暑さには弱いため二年草として扱われることの多いジギタリス。ジギタリスよりも耐暑性に優れていて強健に作られたのがハイブリッドジギタリスです。
6月から11月にかけて長く花を咲かせ、茎が分岐して脇の枝からも開花するため、大株になって見栄えします。
長い花穂をまっすぐに立ち上げて、花をびっしりとつける姿か特徴的なデルフィニウム。柱のようにボリュームがあって、カラー杯エーションも豊富なので、ガーデニングの主役から引き立て役まで幅広く使い勝手の良い植物です。
宿根草であるゲウムの中でも半八重咲品種のゲウム・マイタイ。アプリコットからピンク色のグラデーションが美しく、さまざまな草花とも調和しやすいのが特徴です。
アフリカ原産のキク科のガザニア。基部に特徴的な斑紋が入った花が目をひきます。本来は宿根草ですが、耐寒性があまりないため多くのガザニアは一年草として扱われることも。「宿根ガザニア」として出回っている品種は寒さにも強く、植えっぱなしでも翌年また開花させてくれます。
日当たりが良ければ場所を選ばずに栽培しやすいオシロイバナ。6月から10月にかけて長く花を咲かせます。赤やピンクの花をよく見ますが、絞りやミックス、二段咲きなど見栄えする園芸種も豊富です。
花が少ない冬に咲く花として人気の高いクリスマスローズ。花色や花形のバリエーションも多く、好みの花を探すのも楽しみの一つです。
多くの園芸品種があるオダマキは、個性的な花姿が2000種余りもあります。特に西洋オダマキはバリエーション豊かで、繊細な見た目とは真逆に丈夫で育てやすい点も人気です。
次に、主役の花を引きたててくれる宿根草をご紹介します。小柄だったり、淡い色で全体の調和を図るのが上手な存在です。
4月から5月ごろ開花するスズランは、葉の間から細い茎をのばして白い釣鐘状の花を咲かせます。花には強い芳香があり、花後には赤い実を実らせます。
多数の小花が密生した球形の花序で、大きいものでは径が15cmにも及ぶアリウム。素朴でかわいらしい見た目から、他の花の引き立て役をしてくれるでしょう。
白やピンクの小さな花を、春から秋にかけて長く咲かせるエリゲロン。軽やかな姿で圧迫感がなく、イングリッシュガーデンでもよく育てられています。
初夏に淡い水色の花を咲かせる丁字草は、花期は短いですが、和風にも洋風にも合わせやすい草花です。植え付けて数年すると大株になり、たくさんの花を咲かせます。
春につぼ型の小さな花を密集させて咲かせるムスカリ。その姿がぶどうに似ていることからグレープヒヤシンスという英名がつけられています。花壇の縁取りにしたり、ある程度群生させてグランドカバーのようにするのもおすすめです。
釣鐘状の花や星型の花を、房状や穂状に咲かせる種類豊富なシラー。秋に球根を植えると春に花を咲かせます。植えっぱなしでも勝手に分球して増えていくほど丈夫なものが多い植物です。
ユーフォルビアは2000種以上もあり、一年草や多年草のものなどさまざまですが、その中でも「ポリクロマ」は耐寒性のある宿根草です。黄色い個性的な花に見えるのは苞で、長く楽しめます。秋になると葉が紅葉し、季節に合わせた姿を見ることができます。
クレマチスの中でもインテグリフォリア系のタイプは木立性の品種で、枝がつるにならずに誘引が不要のものがあります。爽やかな青色の花が釣鐘のように下向きに咲くのが特徴です。
4月から11月ごろにかけて咲くスカビオサは、昆虫のマツムシが鳴く頃に花を咲かすため、マツムシソウとも呼ばれています。小花が集まって魅せる繊細な美しさが人気です。花色は青や白のほか、紫やピンクなどがあります。
一般的なゲラニウムよりも草丈が60~90cmと高いのが特徴のプラテンセ。4cmほどの青や薄紫色、ピンクの花を咲かせます。細くとがった葉は、秋になると紅葉し、花がない季節にはカラーリーフとして楽しめます。
名前の通り、チョコレートに似た香りがするコスモス。茶褐色に近い花の色もチョコレートをイメージさせます。原種のチョコレートコスモスは栽培の難易度が高めですが、一般に流通している交配種のものあ耐寒性や耐暑性があって育てやすくなっています。
カラミンサは白やピンク、薄紫色の小さな花が群がって咲く宿根草。ミントの香りを漂わせ、葉はハーブティーにも用いられます。5月ごろから11月上旬にかけて長く花を咲かせるのも特徴です。
白い蝶が群れて飛ぶように見えることから、ハクチョウソウ(白蝶草)とも呼ばれているガウラ。1つの花は3日ほどで散ってしまいますが、途切れることなく咲き続けるので、初夏から秋まで長く楽しめます。近年ではピンクの花を咲かせる種類や、草丈が低いものなど様々な品種が登場しています。
花の中心が毬栗のような、ちょっと変わった花姿が特徴的なエキナセア。花の色や形も種類が豊富です。とても丈夫で手入れも簡単なので、園芸初心者にもおすすめ。
2月から3月の花が少ない時期に咲くので、春の始まりを告げる存在として親しまれています。艶やかでうつむき加減に咲く白い花がとても愛らしく、手入れも簡単なため、たいへん人気の花です。
半日陰でも育つプルモナリア。2月から5月中旬ごろまで花を咲かせます。咲き始めから咲き終わりにかけてピンクから青に変色するものも多く、2種類の花が混在しているようにも見えます。
花壇の背景として花を引きたてたり、アクセントカラーにもなるカラーリーフ。花が少ない時期にも活躍してくれます。
暑さや寒さにも強く、ほとんど手がかからないホスタ。何千もの品種があり、葉の形や色、大きさなどさまざまです。違う品種を組み合わせてみたり、お庭の雰囲気に合わせて好みのものを選ぶのも楽しいでしょう。
細くて長い葉が印象的なカレックス。葉の色や班入りなど種類が豊富です。土壌を選ばずに育つものや、乾燥気味の場所や半日陰でも育つほど強健なものが多くあります。
病害虫にも強い宿根草のコルジリネは、お手入れも簡単です。葉の模様が美しく、クールな印象を与えます。ドラセナに似ているため、ドラセナとして流通していることもありますが、別種ですので注意してくださいね。
ツボサンゴの名前でも知られているヒューケラは、葉の色がバラエティ豊富で魅力的なリーフプランツです。主に花を楽しむ植物ですが、中には美しい花を咲かせる品種もあります。
小さな花と、黒くシックな葉を持つ宿根性のビオラです。野生のスミレに近い品種なので、とっても強健。葉は温度が下がるほど黒味が増し、色の移り変わりも楽しめます。
匍匐性のアジュガはグランドカバーにうってつけの植物で、花の色や葉の色など多品種があります。バーガンディグローは、白とピンクの斑が入る美しい葉が特徴的。高温の季節には白っぽさが増して銀色っぽくなります。
全体的に白っぽく、パステルカラーのような柔らかい印象の葉が特徴的なタスマニアタイガー。薄い黄色の覆輪が入って、よりやさしい雰囲気を醸し出しています。
草丈が低く、地面を覆うような植物をグランドカバーとして用いましょう。花壇の手前に配置すると他の草花を美しく引きたててくれます。
春にサクラの花に似た形の花を咲かせる芝桜。茎が細かく分岐して、地を這うように広がって生長します。グランドカバーとして人気ですが、踏圧に弱いので、人が歩くところは避けて植えると良いでしょう。
一般的なアリッサムを改良して夏越ができるようになったのがすーぱーアリッサムです。関東以南の暖地であれば、一年中花を休みなく咲かせてくれます。
春から夏にかけて花を咲かせるリシマキアには、茎が直立する品種と匍匐する品種があります。ヌンムラリアやミッドナイトサンなどは這うように繁殖していくのでグランドカバーにもオススメです。
ハーブとしても有名なタイムには、立性のものと匍匐性のものがあります。クリーピングタイムは匍匐性なので、グランドカバーにもぴったり。爽やかでほんのり甘みのある香りも楽しめます。
這うように伸びる長い茎に、葉を密集させるディコンドラ。グランドカバーやハンギングの寄せ植えにもよく用いられています。あまり目立ちませんが、春ごろになると3mmほどの小さな花を咲かせます。
グランドカバーや雑草除けなどにも使われるリッピア。非常に繁殖力が強く、根を深く張ります。初夏になると唇のような形の花を咲かせます。
金平糖のような形をしたかわいらしいピンクの花が見られるヒメツルソバ。繁殖力も旺盛でグランドカバーとしてよく用いられます。真夏や真冬以外は花を咲かせ、花期が長いのも魅力。
苔のように這うようにして伸びることから名前が付いたサギゴケ。春には白い花や紫の花を密にして咲かせます。
星のような形の花が咲くハナニラ。白や青、ピンクなどカラーバリエーションも豊富です。名前則り、葉と球根はこするとニラの香りがしますが、カットしたりしなければ特に匂いは気になりません。
かたばみという名前でも知られているオキザリスは、小さくて色とりどりの花を咲かせます。乾燥にも強く、耐寒性もあるので、日本の環境にもよくマッチしています。
立性のイメージが強いベロニカですが、オックスフォードブルーは地を這うように生長する這性です。春には小さな青い花を株全体びっしりと咲かせ、ブルーのカーペットのようになります。
一般的な球根のラナンキュラスとは別種で、宿根草のラナンキュラス・ゴールドコイン。春にはキラキラと輝くような黄色い花を咲かせます。半日陰や明るめの日陰を好むので、日陰の庭のグランドカバーにおすすめです。
スペインの昔の国名イベリアに由来するイベリス。中でもスノーボールはマット状に広がり、白く小さな花をこんもりと咲かせます。
一度植えればある程度放っておいても、翌年以降も時期になれば花を咲かせてくれるのが宿根草のいいところです。
植えっぱなしでも大丈夫ですが、すこし手入れをすれば、より綺麗な姿を見せてくれますよ。
ここでは宿根草をより綺麗に育てるためのお手入れポイントをご紹介します。
花期が過ぎると花がらや枯れ枝が目立ってきます。そのままにしておくと、見栄えが悪いのでこまめに取り除いてあげましょう。
また、花がらが付いたままになるとタネができます。タネを作るために株の体力が消耗してしまうので、タネが必要なければ早めに花がらを摘み取っておきましょう。
枯葉などが植物の周囲に落ちていると、害虫や細菌が溜まってしまいます。こちらもこまめに拾っておいてくださいね。
宿根草は基本的に肥料は必要ないので、控えめで大丈夫です。痩せた土壌の場合や一般的な花苗用の緩効性肥料を使用してください。
開花後には「美しい花をありがとう」という感謝を込めてお礼肥をします。花を咲かせて消耗した体力を回復させられるように緩効性肥料を与えまましょう。
落葉タイプの宿根草では、冬に茎が枯れたら根元で切り戻しをします。葉や茎が残っていると養分を消費するので株が弱ってしまいます。しっかり剪定することで休眠期間に体力をためて、翌年より大きくきれいに新しい芽を出してくれるでしょう。
繁殖力の強い宿根草は、放っておくとどんどん増えて他の植物を浸食したり、花壇を超えてどんどん広がっていってしまうかもしれません。また、葉や茎が重なって蒸れてウイルスが繁殖してしまったり、枯れてしまうかもしれません。
こういった事態を防ぐために、2~3年に一度は伸びすぎた宿根草の切り戻しや株分けを行いましょう。
一度植えれば翌年以降も花やきれいな葉が楽しめる宿根草。
さまざまな種類があるので、上手に組み合わせればローメンテナンスで理想のお庭が作れるでしょう。
少しのお手入れで見栄えも変わりますので、それぞれの草花の性質を理解しながら上手に付き合っていってくださいね。