【レシピあり】「牛乳離れ」はなぜ起きた? 牛乳を食べて・飲んで未来を救え
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はじめまして、ライターのヨウコです。40代の主婦です。
年始に、都内から湘南エリアへ引っ越しました。中野在住のサブカルくそババアから、潮風感じるマリンババアへと華麗なる転身を遂げました。
東京にいたときと比べると、家は新しくて広いし、クルマもあってサイコー。もともとモノづくり(料理、家庭菜園、Webディレクション…etc.)は好きだったので、これからはガンガンDIYやるぞーって意気込んでいます。
実は今、悩みがあります。
都内のマンション住まいのときはゴミステーションがあったので、24時間ゴミが捨て放題だったのですが、一軒家に引っ越したことで、地域のゴミ捨てルールに従わなければならなくなってしまいました。それに加えて、最近なかなか外食もできないので自炊が増えて、生ゴミの量が激増しました。ですから、ちょっと気を抜くと生ゴミが溜まっていく一方なんです。
そこで簡単に生ゴミを処分できないものかと思い、最近身近でできるエコなアイテムとしてハヤっている「コンポスト」に興味を持ちました。
そもそもコンポストとは「堆肥」のこと。堆肥とは、落ち葉や家畜のふん尿などの有機物を微生物の力を使って発酵・分解させ、成分的に安定化するまで腐熟させたもので、植物が育ちやすい状態に土を改良してくれます。コンポストを使うことで、家庭内の生ゴミは減り、堆肥は家庭菜園に利用できるという優れもの。
※この記事内では、コンポスト化させる容器のことを「コンポスト」と呼びます。
なかでも私が一番興味を持ったのが「ミミズコンポスト」。生ゴミをミミズが食べてくれるので、臭いもなく清潔っぽい。さらに生ゴミの処理のみならず、ミミズが作った堆肥に加えて液肥(栄養たっぷりの液体)は家庭菜園にも使えるらしく、一石二鳥ってわけ。
これなら家の中でも簡単にできるみたいだし。よし、DIYでミミズコンポストを作るぞ!
ネットでいろいろ調べたり、関連書籍も読んだりしたけど、もっとミミズに詳しくなりたいので、今回は『ミミズコンポスト管理局』の人に話を聞いてみることにしました。
取材前に『種の起源』でもおなじみ、ミミズ研究の大家であるダーウィン兄貴の本を熟読。予習はバッチリです。
『ミミズコンポスト管理局』は、東京農工大学農学部の自主ゼミナール。部活動みたいなものだそうです。
というわけで小雨が降るなか、東京農工大学 府中キャンパス内の待ち合わせ場所に向かいました。
ウマ、ネコ、ネズミ、ブタなど、これまでの人生で見たことがない前衛的なお墓の前を通過し、
東京とは思えない風景をくぐり抜け、キャンパス内の待ち合わせ場所に行くと、『ミミズコンポスト管理局』の代表・松長さんが登場。
「今日は、先代の代表である川島さんが自宅で使っているミミズコンポストをお見せします」とのこと。ミミズコンポストは、略して「ミミコン」と呼ぶみたいです。
少し遅れて、ミミズコンポスト管理局の前代表・川島さんも合流。自転車に乗ってダッシュで来てくださいました。
開口一番、「ほかの服が乾いてなくて…」と言って学園祭パーカーで現れた川島さん。トゥーマッチな大学愛が溢れて出ています。下手すると、キャンパス内に住んでいるって言われてもおかしくない雰囲気です。
「これは企業秘密なのですが今回は特別に…」と言って見せてくれたのは、ごく普通のクーラーボックス。この日のために、わざわざ自宅からキャンパス内に運んでくれました。中を開けると、そこには湿った土、さらにその中にはうごめくミミズたちが。
「実はこれ、土ではなくてコーヒーの残りカスが多いです」(川島さん)
えっ、土がないと生きていけないのかと思ってた。シータも言ってたよね、「土から離れては生きられないのよ」って。
「土で育ててもいいですが、マストではないです。ここにいるミミズは、土ではなく堆肥や生ゴミで生息しているタイプのミミズなので、土が必要ないんですよ」(川島さん)
なるほど。これならゴミとして捨てていたコーヒーの残りカスも、そのまま彼らの家になるってわけですね。そのほか、初心者にはホームセンターの園芸コーナーで売っているヤシ殻が最適だそうです。観葉植物のまわりに置くおしゃれな感じのアレだそうです。ウチにおしゃれな観葉植物はないのでピンときませんが。
ミミズのいない普通のコンポストは、定期的にかき混ぜないといけません。毎日かき混ぜないと嫌気性発酵が進み、それが悪臭となるからです。しかし、ミミズコンポストの場合はミミズが中で動き回ってくれるので、かき混ぜる必要がありません。エサ(生ゴミ)を与えたら、あとは放っておいてもいいわけ。これなら忙しい人でも安心だし、マイペースに管理できそう!
ミミズ以外にどんな生き物でコンポストができるのか聞いてみると、「ウジですね」と爽やかな笑顔で答える松長さん。こんなに爽やかにウジを語る人を、私はこれまで見たことがありません。
う〜ん…ウジは上級者向けかもしれない。さすがに家の中でウジの面倒は見られないな。
思っていたよりも小さいミミズ。このミミズは「アンドレツリミミズ」という種類です。
ミミズコンポストには、ツリミミズ科シマミミズ属(アンドレツリミミズ、シマミミズ)が最適で、よく公園で見かけるでっかいやつ(フトミミズ)はあまり向いていないという事実が発覚。手軽な入手先としては、釣具屋さんに売っているミミズがコンポストに向いてるとのこと。
「アンドレツリミミズはつるんとしてて、シマミミズには体にシマがあります」(松長さん)
なるほど。わかりやすい判別方法ですね。「アンドレつるん、シマはシマ」と覚えました。
川島さんのミミズコンポストは水分たっぷり。水を定期的に与えていたわけではなく、自然にこのようになったというから驚きです。
「よくネットなどでは、玉ねぎはあげちゃダメだとか書かれてますけど、まあ普通にあげてますね。柑橘系はあげたらダメです」(川島さん)
ミミズって意外とラフに飼えるようです。
「勝手に増えていって、自然と淘汰されるんですよ」(川島さん)
それなら旅行で1週間くらい家を空けても大丈夫そうですね。ペットロスになる心配もなさそうです。
「あった!」
そう言って川島さんが見せてくれたのはミミズの卵。ちなみに卵は、アンドレツリミミズもシマミミズも見た目がほぼ同じだそうです。プチ情報ありがとうございます。そもそもミミズって卵から産まれてたんですねぇ。
ミミズは暑さに弱いので、家の中だと涼しい場所に置いておきましょう。
ダッシュで来た影響で、常にメガネが曇りまくっている川島さん。
「雨もまあまあ降ってきたし、そろそろ移動しましょうか」
ということで、教室でお話を聞けるのかと思いきや、
まだ外でした。マイナスイオンをたっぷり浴びながら取材を続けます。