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レモンバームの育て方|種からの栽培や挿し木の方法、効能や使い方も紹介

スタッフ

株式会社カインズ グリーン・ガーデン部【公式】

株式会社カインズ グリーン・ガーデン部【公式】

ホームセンター・カインズのグリーン・ガーデン部が、お花・野菜・観葉植物・多肉植物・家庭菜園・庭造り・畑作りなどに関する専門知識や栽培方法、ノウハウなどを解説します。

レモンのような香りが特徴的なレモンバームは、身近なハーブとして古くから親しまれてきました。使い方も豊富で、ハーブティーやお菓子はもちろん、アロマオイルや入浴剤に用いられるほか、精油は虫除けとしても使われています。

丈夫でよく育ち、繁殖力もとても強いため庭に植えてはいけないと言われることも。鉢植えでも地植えでも栽培可能ですが、地植えの場合は増えすぎないよう対策が必要です。

ここではレモンバームの育て方を解説します。レモンバームに適した環境や、地植え、水耕栽培での育て方のほか、レモンバームの効能についても詳しく触れていきますので、ぜひ参考にしてください。

レモンバームはどんな植物?

レモンバーム

レモンバームはシソ科のハーブです。多年草で、1度植えれば何年も成長し続けます。原産地は南ヨーロッパ。寒さに強く、丈夫で育てやすい植物です。

レモンバームの葉からはレモンに似たさわやかな香りがします。香りは摘みたてほど高く、ハーブティーやお菓子、料理の香りづけなどに用いられてきました。ストレス緩和や安眠効果もあり、アロマオイルやポプリとしても使われます。

6〜7月頃には小さな白い花が咲きます。レモンバームの花は蜜が多く、ミツバチが集まる蜜源植物として2000年以上前から利用されてきました。ハチミツ採取の他に、果樹のそばに植えることで受粉を促します。

このことから、レモンバームにはギリシャ語でミツバチを意味する「メリッサ」という別名も存在します。

レモンバームの栽培のはじめ方

レモンバームの栽培のはじめ方

栽培は「苗」もしくは「種まき」から

レモンバームは種からでも苗からでも栽培可能です。どちらの方法でもよく育つので、好みの方法で栽培をはじめてみてください。

種まきは、3〜5月か9〜10月頃が適期です。レモンバームの種は小さく、ひとつずつ植えることが難しいため1ヶ所に3〜4粒をまきましょう。

発芽適温は20℃ほど。発芽までは10〜14日ほどかかります。土を乾かさないようこまめに水やりしてください。発芽したら、葉が重なり合わない程度に間引きします。

苗の植え付けは、4〜5月か9〜10月頃が適期です。2株以上植え付けるときは、苗の間隔を10〜20cmほどあけてください。植え付け後は十分に水を与えましょう。

プランターがおすすめ。水耕栽培もできる

レモンバームの栽培はプランターがおすすめです。プランター栽培の利点は、レモンバームの増えすぎを防止できる点と、季節や天候に合わせて手軽に移動できる点です。成長を見越して、大きめのプランターを用意するとよいでしょう。

レモンバームは水耕栽培も可能です。レモンバームの種、水耕栽培用の容器、スポンジ、水を用意しましょう。容器に水とスポンジを入れ、水を吸わせたスポンジに種を3粒ほど植えます。発芽適温は20℃ほどで、発芽まで10〜14日ほどかかります。容器の水は毎日取り替えてください。

「レモンバームは庭に植えてはいけない」といわれる理由は…?

レモンバームは、「庭や花壇に植えてはいけない」と言われることがあります。その理由は、レモンバームの繁殖力の高さです。

レモンバームを地植えすると、地下に根を広げて際限なく増殖します。放っておくと、庭中にレモンバームが生えてしまったり、隣の敷地まで伸びてしまったりすることも。植える場所には十分注意し、増えすぎないよう対策しましょう。

対策として、地面に仕切りを埋めたり鉢ごと植えたりして、根が広がる範囲を制限する方法があります。また、レモンバームは自然にこぼれた種からも増えますが、つぼみを取ってしまえば種はできなくなるため、つぼみがついたら取り除くのもひとつの方法です。

こうした対策が難しい場合は、プランターで育ることをおすすめします。

レモンバームを育てる環境

レモンバームを育てる環境

レモンバームが好む日当たり・温度

レモンバームは日のよく当たる場所を好みます。ただし強すぎる光は苦手です。強い直射日光にさらされすぎると、葉焼けして茶色くなったり葉が固くなってしまうことがあります。特に真夏は、日を当てすぎないよう注意しましょう。半日陰でも栽培可能なため、日中に陰る時間がある場所や木漏れ日が当たる場所での栽培がおすすめです。

レモンバームの生育に適した温度は15〜20℃です。寒さに強いハーブなので、-5℃の環境でも生存できます。冬場、地表に出ている部分は枯れているように見えても、地中の根は生きています。春には新しい芽を出すので安心してください。

レモンバームの水やり

レモンバームは乾燥に弱いハーブです。乾燥が続くと、葉が黄色く変色したり生育が悪くなったりします。

プランター栽培は、土の表面が乾いていたら水やりをしてください。鉢底から水が出るまでたっぷりと与えましょう。

地植えの場合は水やりの必要はありません。ただし、真夏などに乾燥した日が続くようなら水を与えてください。

レモンバームの土と肥料

レモンバームの土と肥料

レモンバームを育てる土

レモンバームは湿った土を好みます。アルカリ性〜中性の保水性のよい土で育てましょう。

丈夫な植物なので、土はあまり気にしなくても大丈夫です。市販の園芸用の土であればしっかり育ちます。ハーブ用の土もありますので、そちらを購入してもよいでしょう。自作する場合は、赤玉土、腐葉土、パーライトを6:3:1の割合で混ぜ合わせます。

土の乾燥を防ぐために「マルチング」も行いましょう。マルチングとは、土の表面を腐葉土やビニールなどで覆うことです。土の乾燥を防ぐ他にも、雑草が生えにくくなったり、病気や害虫の発生を防げます。

レモンバームにおすすめの土

レモンバームに与える肥料

レモンバームは、まず植え付けの時に元肥として緩効性化成肥料を土に混ぜましょう。

その後、生長期の3〜6月は薄めた液体肥料を水やり代わりに与えましょう。頻度としては月に1回ほどです。冬場は与えず、レモンバームを休ませてください。

レモンバームにおすすめの液体肥料

レモンバームの植え替え

レモンバームの植え替え

レモンバームを何年も同じ土で育てていると生育が悪くなります。長く栽培するためにも、定期的に植え替えを行いましょう。

プランター栽培は1〜2年に1回、地植えは3〜4年に1回の頻度で植え替えます。時期は3〜6月、10月が適しています。真夏や冬の植え替えは避けてください。

レモンバームの増やし方

レモンバームの増やし方は「種まき」「挿し木」「株分け」の3種類があります。時期は、いずれの場合も「3〜5月」もしくは「9〜10月」頃が適当です。

種まき

種まきの場合、発芽まで10〜14日ほどかかります。土を乾かさないよう適宜水を与えましょう。

挿し木

レモンバームの茎を7〜10cmほどの長さで切り、下の方の葉を落とします。切った茎は水につけておき、根が生えたら土に植え付けます。

株分け

レモンバームの根元を掘って、優しく引っ張って自然に分かれそうな場所をハサミで切り分けます。ひとつの株に茎が数本ずつになるように根を分けましょう。

分けた株は、新しいプランターや地面に植えてください。株分けがもっとも簡単な方法なので、初心者は株分けから始めましょう。

レモンバームの栽培で気をつける病害虫

レモンバームの栽培で気をつける病害虫

レモンバームがかかりやすい病気

湿気が多い環境が続くと、レモンバームは「すす病」を発症しやすくなります。すす病とは、葉や茎にすすのような黒い粉(害虫の排泄物が原因のカビ)が付着する病気です。病気にかかった箇所はこまめに取り除きましょう。

すす病予防のためには多湿を避けましょう。特に梅雨時期は湿気が多くなります。梅雨前に株の高さを半分ほどに切り取る「切り戻し」を行い、風通しをよくしておきます。葉が密集しているところを剪定するのも効果的です。

レモンバームにつきやすい害虫

レモンバームが被害にあいやすい害虫は、アブラムシ、カイガラムシ、ハダニです。どれも栄養を吸って株を弱らせますので、こまめに葉の裏や茎をチェックし見つけたら駆除しましょう。

少量の場合はテープやブラシで取り除けます。大量発生してしまったときは、市販の薬剤を散布しましょう。

レモンバームにおすすめの殺虫剤

レモンバームの収穫・効果/効能

レモンバームの収穫・効果/効能

レモンバームの収穫時期・収穫方法

レモンバームは葉の生えている時期はずっと収穫可能です。特に6月頃は、香りや風味が最もよくなります。ハサミで切り取って収穫しましょう。

6月頃に花を咲かせた後は、葉の香りは落ちていきます。葉を収穫したい場合は、花が咲く前に半分ほどの高さまで切り戻しをしましょう。

切り戻しをすることで、新しい芽が生えて、より多くの葉が収穫できます。さらに収穫量を増やしたいときは、成長初期に新芽をつむ「摘心」を行ってもよいでしょう。

レモンバームの効果・効能とは?

レモンバームには、発汗作用、抗菌作用、消化の促進や、肌をきれいにしてくれるといった効果があるとされています。摘んだ葉を、ハーブティーにして飲むと良いでしょう。

他にも、レモンバームの精油には虫の嫌いな成分「シトロネラール」が含まれており、虫除けとしての効果も期待できます。

さらに、記憶力を高める効果もあるとされ、認知症予防としても期待されています。また鎮静・鎮痛効果もあり、ドイツでは神経性不眠症や消化器系にも有効だと正式に認められているほどです。

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