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ボタン(牡丹)の花の育て方を解説! 特徴や栽培の注意点・芍薬との見分け方も紹介

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カインズ How to 園芸編

カインズ How to 園芸編

カインズ・スタッフ自らが実践した情報満載。動画で見る「カインズ How to」の園芸関連のコンテンツを文字起こししています。

大ぶりの美しい花を咲かせるボタン(牡丹)は、古くから親しまれていただけでなく、今でも多くの人から愛されている花です。ボタンの持つ花の魅力をしっかりと発揮させてあげるためには、ボタン(牡丹)の基本的な育て方や摘芽、剪定などの季節ごとの手入れのポイントを押さえておくとよいでしょう。

この記事では、ボタン(牡丹)の花を自分で咲かせてみたい人に向け、花の特徴や育て方を紹介します。間違われがちなシャクヤク(芍薬)との区別もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ボタン(牡丹)の特徴

ピンク色の牡丹の花

ボタン(牡丹 Paeonia ×suffruticosa)はボタン科ボタン属の植物です。よく似た植物であるシャクヤク(芍薬)が草の仲間(草本、そうほん)であるのに対し、ボタンは木の仲間(木本、もくほん)です。英語圏では花についてはボタンとシャクヤクのいずれも「Peony(ピオニー)」と呼びますが、植物としてしっかり区別して呼ぶ場合は、シャクヤクをそのまま「Peony」と呼ぶのに対し、ボタンは「Tree peony(ツリーピオニー)」と呼びます。中国が起源であることから「chinese peony」と呼ばれることもあり、欧米文化から見るとオリエンタルな印象を持って捉えられている花です。

ボタンはもともと自然界にあった種ではなく、ボタン属のしょくぶつの交配、交雑によって作られた品種群です。ボタンとされている植物にもすでにシャクヤクが交配されており、現在でもシャクヤクとの交配によって作られている品種があります。

中国では古くから観賞用、薬用に栽培されており、その豪華で大きな花は「百花の王」と呼んで珍重されてきました。日本には8世紀ごろに中国から渡来したとされ、日本でも1000年を超える栽培と育種の歴史がある花で、茶花としても珍重されている花です。アジア圏で古くから愛されてきた花ですが、今ではヨーロッパなどでも品種改良が続けられ、世界中で愛でられています。

花の咲く樹木ですが、樹高は1~1.5mほどとコンパクトに収まるため、庭植えはもちろん、鉢植えでも育てられます。

一般的なボタンは春咲きの「春ボタン」

さまざまな種類の牡丹の花

ボタン(牡丹)は咲く時期によって「春ボタン」、「寒ボタン(かんぼたん)」、「冬ボタン」と呼ばれるグループがあります。

春ボタンは一般的な初夏に一度だけ咲くグループで、寒ボタンは春と秋の2回咲く2季咲きのグループです。寒ボタンは2季咲きではありますが、初夏の花は咲かせずに摘んでしまい、秋にだけ咲かせるという栽培法が取られることがあります。冬に咲く冬ボタンもありますが、これは春ボタンを開花調整して1〜2月に咲かせたものです。、人工的に開花期が調整されています。この記事は主に、春ボタンの育て方や花の咲かせ方をご紹介します。

ボタン(牡丹)を育てるのに適した環境

外で咲いているピンクの牡丹

ボタン(牡丹)は、日当たりと風通し、そして水はけのよい場所を好みます。寒さには強いのですが、暑さは苦手なので、真夏に西日が当たるような場所は向きません。夏だけは午後から日よけなどの対策をすることもできますが、幸いボタンはそれほど大きくなる植物では無いので、鉢植えで育てて、季節ごとに適した場所に移動させるというのでもいいでしょう。また、ボタンはとても肥料をたくさん必要とするので、水はけの改善と同時に、腐葉土や牛ふん堆肥などの有機質をたっぷりと土に加えた土壌改良をするとよく育ちます。

ボタン(牡丹)の育て方

牡丹の花が入った園芸用品

ボタン(牡丹)の基本的な育て方や季節ごとの手入れのやり方を詳しくご紹介します。

ボタンの置き場所、植え場所

日当たりと水はけ、風通しのよい場所で育てます。ボタンは暑さが苦手なので、3〜5月、9〜11月はよく日が当たり、6〜8月は西日が避けられるような環境が理想です。庭植えであれば家の東向きで、夏の間は午前中にしっかりと日が当たるけれど午後からの日ざしは遮られるような場所がよいでしょう。落葉樹の東側にボタンを植え、夏の間は生い茂った葉に西日を遮ってもらうというのもありです。ホームセンターや園芸店では強い日ざしを遮るための「遮光ネット(しゃこうネット)」という資材が販売されているので、そうした資材を使って日当たりを調整してもいいかもしれません。また、ボタンは水が滞留するような場所では育ちが悪くなってしまうので、花壇をつくって高植えにしたり、東向きの土手や斜面に植えるのもおすすめです。

庭植えでは植え場所の選定に迷ってしまいますが、鉢植えであれば季節ごとにベストな場所を選んで移動させることができます。芽吹き始める3月になったら終日日が当たる場所に移動させ、梅雨に入ったら雨と西日を避けられる明るい場所に移動させましょう。夏の間は西日を避けて風通しのよい場所で育て、9月下旬になったら午後も少しずつ日に当てる時間を長くしていき、10月以降は終日直射日光が当たる場所に置いて落葉するまで育てます。

ボタンの水やり

庭植えの場合は、基本的に水やりは不要です。土が乾きやすい真夏のみ、気温が低い朝か夕方に水やりをしましょう。

鉢植えの場合は、鉢土の表面が乾いたら鉢底から流れ出すまでたっぷり水を与えます。ボタンは過湿を嫌うからと、中途半端な水やりはNGです。葉が落ち始めたら少しずつ水やりの間隔を開け、冬の間も週に1度は必ず土の乾き具合を見て、土が乾いているようなら水を与えます。

肥料のやり方

5〜6月に、花が終わったら1回、緩効性化成肥料(ゆっくり効く粒状肥料)か固形の発酵油かすを鉢の縁に与えます。ボタン(牡丹)は暑さと過湿が苦手なのですが、多湿な梅雨時や梅雨明けからの猛暑の時期に肥料分が残っていると、根は強いストレスにさらされてしまいます。夏に肥料が残るほどたくさんの肥料を与えてしまわないよう、気をつけてください。

猛暑の時期が過ぎたら再び緩効性化成肥料か固形の発酵油かすを与えます。「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますので9月の下旬が目安ですが、最近は10月に入るころまで暑い日が続くことがあるので油断できません。最高気温が30℃を下回るようになってから肥料を与えるようにしましょう。

植えつけの際に初期の生育に必要な肥料を元肥(もとごえ)として混ぜ込むことがありますが、ボタンの場合は不要です。

ボタン(牡丹)の植え付け

苗を植え付ける手

ボタン(牡丹)の植え付けは秋に行うのがおすすめです。ボタンは暑さが苦手なので、植えつけてすぐに夏が来てしまうよりは、秋〜初夏までにしっかり根を張って体力をつけさせた方がよく育ちます。

庭植えは直径40cm深さ30cmの植え穴を掘り、土に腐葉土か牛ふん堆肥を20〜40リットル混ぜ込んで土づくりをします。植えた場所がこんもりと高くなるように土を盛るか、レンガなどで囲ってレイズドベッドを作って植えつけます。植えつけ後は水をたっぷり与えましょう。

鉢植えは8〜10号(直径24〜30cm)の鉢に赤玉土6:腐葉土4などの用土で植えつけます。鉢は土が乾きやすい素焼きやテラコッタ、釉薬を塗っていない陶器や駄温鉢(だおんばち)がおすすめです。こちらも植えつけたらたっぷりと水を与えます。鉢底から流れ出る水が透明になるまで与えてください。

庭植え、鉢植えともに接ぎ木してある部分が土に埋まるように植えつけるのがポイントです。一般的にボタンの苗はシャクヤクの台木に接ぎ木して作られています。なので苗の時はシャクヤクの根しか無い状態なのですが、ボタン自身の根である「自根(じこん)」をしっかりと張らせると株の生育がよくなるためにこのようなことをします。どちらもしっかり根が張るまでは、土が乾ききる前に水を与えましょう。

植えつけ後台木からシャクヤクの芽が出てきたら随時摘み取ります。

ボタン(牡丹)の夏越しと冬越し

ボタンを育てる植えで大敵なのは夏の高温と多湿です。庭植えの場合は植えつける際に西日が避けられる場所を選びます。西日を避けられない場所に植えてしまった場合は、なにか遮蔽物があった方が安心です。西側に落葉樹を植えたり、遮光ネットを張って日当たりを調節しましょう。過湿については人の手で後から調節したりと言うことが難しいこともありますし、庭植えにする際はくれぐれも植え場所をしっかりと吟味してください。

鉢植えの場合は西日が当たらない場所に移動させましょう。過湿を避けるためにも、雨が当たらない場所に置いた方が土の乾き具合をコントロールできます。建物の東側の軒下など、午前中は日ざしが当たるけれど、午後からの日ざしと雨はよけられるような場所は理想的といえそうです。もちろん土が乾ききらないように水の管理をしっかりとしてくださいね。

日が当たらないだろうと思って建物の北側に置いていたりすると、夏の太陽は思ったよりも北側に回り込んでいて日没間際に直射日光が当たってしまうこともあるので要注意です。

ボタン(牡丹)の苗を選ぶときのポイント

成長途中の牡丹の苗

接ぎ木苗で、ボタン(牡丹)の品種がはっきりわかるものを選びましょう。台木のシャクヤク(芍薬)は、芽がなく、茎が太いものが適しています。

ボタン(牡丹)の鉢植えを購入する場合は、花芽が3つ以上出ているものを選んでください。葉の大きさや枚数も確認しましょう。

ボタン(牡丹)を育てるときのポイント

牡丹の花を嗅ぐ女性

健やかに株を育てきれいな花を咲かせるには、季節ごとの手入れも重要です。植え替えの危険や、病害虫についても把握しておきましょう。

花後の花がら摘みと芽摘み

花をつけたままにしているとタネがついて、翌年咲く花芽の形成や株の生育に必要な大量を消耗してしまいます。花を庭で楽しむのもいいのですが、翌年のことを考えると、ある程度花が咲き進んだら花茎をつけ根から切って切り花にして楽しむのがおすすめです。

また、梅雨入りごろになると葉のつけ根に芽がふくらんできます。枝の先端寄りの芽をそのまま残しておくと株の背が高くなり、花が高い位置で咲くことに。また、芽の数が多いと体力が分散して、一つ一つの花が小さくなってしまいます。大きな花を観賞しやすい位置で咲かせるために行うのが「芽摘み」です。枝のつけ根寄りの2〜3芽以外はかき取ります。

剪定

牡丹の花を選定している手

9〜10月に葉が黄色くなってきたら葉を全てむしり、剪定をしましょう。まず、芽摘みの際に残した芽から伸びた枝を残して、古い枝を切ります。また、芽摘みで残した芽から伸びた枝はつけ根から2〜3芽を残し、そこから先を切り落とします。そのほかにも枯れた枝や株の内側に伸びた枝、下向きに弱く伸びた枝も切り取っておきましょう。

植え替えは控える

ボタン(牡丹)は植え替えを嫌います。鉢植えは成長が鈍ってきたとき以外は避けましょう。庭植えは基本的に植え替え、移植しないようにして下さい。

ボタン(牡丹)の病害虫

梅雨の時期に黒斑病が、生育期間を通じてうどんこ病が発生することがあります。そのままにしているとほかの部位にも広がるので、発生箇所を取り除いて適用のある薬剤を散布しましょう。

株元におが屑のようなものがあったらカミキリムシの幼虫の可能性があります。カミキリムシの幼虫は幹に穴をあけて内部に入り込んで食害するので、まずはその穴を見つけましょう。穴を見つけたら適用のある薬剤を注入するか、針金を中に突き入れて駆除します。
葉のつけ根や分岐部にカイガラムシが発生したら、ブラシなどでかき落としましょう。

ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)の違いと見分け方

芍薬の花

ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)は、非常に似ています。見分け方のポイントを紹介します。

つぼみの形の違い

ボタン(牡丹)もシャクヤク(芍薬)も大きく丸々としたつぼみをつけますが、ボタンの蕾の先端が尖るのに対し、シャクヤクは全体に球形のつぼみになります。

葉の形の違い

どちらも1つの葉柄に3枚の葉がつきますが、ボタンの葉には切れ込みが入るのに対し、シャクヤクの葉には切れ込みが入りません。また、ボタンよりもシャクヤクの葉の方がつやつやとしています。

幹の質感の違い

ボタンが樹木(木本)であるのに対しシャクヤクは草花(草本)です。ボタンは冬に落葉した後も幹や枝が残り、翌年はそこから新しい枝を出します。そのためボタンのゴツゴツとした木質化した質感なのですが、シャクヤクは冬になると地上部が枯れて翌年の春になると新しい茎を伸ばし始めるため、茎はつやつやの緑色です。春から秋の間は株元のみ木肌を見ると見分けがつきますし、冬になるとボタンは葉が落ちた状態で地上部があるのに対し、シャクヤクは地上部に姿が見えなくなってしまいます。

枝振りの違い


ボタン(牡丹)が横に枝を張っていくのに対し、シャクヤクは茎が立つように上に伸びていきます。そのためボタンはどっしりとした株姿になり、シャクヤクは縦方向にしなやかに伸びる株姿に。「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言い回しは、こうした株姿の違いをうまく捉えた表現だといえます。ちなみにすぐ上の画像は、木質化した枝が横に張ったボタン(牡丹)です。シャクヤク(芍薬)は緑色の茎がスッと立ち上がる草姿をしています。

まとめ

牡丹は、大きく豪華な花が人気の植物です。きれいな花を咲かせ株の成長を促すには、摘芽や剪定がポイントです。牡丹の成長はゆっくりで、根は育ちにくい傾向です。植え替えを避け、根気よく栽培しましょう。

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