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【ネコも20年生きる時代】「健康缶」開発チームの獣医師が教える、ネコのヘルスケア必修項目

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平野朝子

平野朝子

アイシア株式会社 商品開発部所属。獣医師・ペット栄養管理士。2017年、アイシア株式会社に入社。からだにやさしく、嗜好にかない、さまざまなニーズに応えたペットフードを提供することで、オーナー様とペットの生活がより豊かになるよう日々奮闘中。

ネコの平均寿命が伸びている時代

いまや、ネコは生活を共にする家族のような存在。近年では平均寿命も急速に伸びており、“人生100年時代”なら“猫生20年時代”も、すぐそこまでやってきているかもしれない。

長い年月を共に過ごすなかで、ネコが健やかに歳を重ねていけるよう、ネコの年齢ごとの体の変化については正確な知識を身に付けておきたいところだ。年齢に合わせた健康管理を実践することで、ネコの精神的かつ身体的健康を維持しQOL(クオリティ・オブ・ライフの略語。生活の質を意味する)の向上にもつながるはず。

そこで、ネコのヘルスケアについて学ぶため訪れたのが、ペットフードメーカーのアイシア株式会社。「健康缶」シリーズの開発・販売でも知られる、言わばネコの健康管理のスペシャリストだ。

「健康缶」シリーズ

ライフステージやニーズに合わせて食事で上手に健康をケアする、アイシア株式会社の「健康缶」シリーズ

話してくれたのは、獣医師・ペット栄養管理士の平野朝子さんと青野綾美さん。ネコと暮らすすべての人たちに向けて、ライフステージごとのネコのヘルスケアのポイントや、特に注意したいネコの「腎臓ケア」を食事面で実践する方法について、詳しく教えてもらった。

取材に応じていただいたお二人

左:獣医師・ペット栄養管理士の平野朝子さん 右:同じく獣医師・ペット栄養管理士の青野綾美さん

ネコの健康は「子猫」「成猫」「シニア」の3ステージで考えよう

長生きするネコ

現在、家で飼われているネコの平均寿命はおよそ16.1歳と言われている。そもそもなぜ、ネコの寿命は延びているのだろう?

「大きな理由としては、多くの家庭で室内飼いが主流になったことが考えられます。外飼いのネコの平均寿命が13.6歳なので、その差は一目瞭然ですよね。室内で飼うことで、外猫のあいだで蔓延していた猫エイズなどの感染症にかかるリスクや、交通事故に遭う確率が減りました」(青野さん)

ネコの成長や老化のペースは、人間とは大きく異なる。1歳を迎えるまでの間に、人間の歳で17歳程度まで一気に成長すると言われ、ネコの16歳は人間の80歳程度に相当する。そのため、ネコのヘルスケアについてはネコ独自のライフステージで考える必要がある。

平野さん

ネコのライフステージについてはさまざまな考え方があるが、アイシア株式会社の定義によれば、大きく分けて次の3つに区分することができるという。

  1. 子猫期(0~1歳頃)……ふやかしたドライフードを摂取できるようになる離乳期から成猫期に入るまでの時期。筋肉・骨格が成長・発達する時期で、高いエネルギー量を必要とする。
  2. 成猫期(1~6歳頃)……筋肉・骨格が完成しはじめ、妊娠・授乳期などを除き、エネルギー要求量も安定する時期。
  3. シニア期(7歳頃以降) ……筋肉量の減少により基礎代謝が低下したり、食べる量が減って体重が減少したりする時期。加齢に伴い、さまざまな疾患への罹患リスクも高まる。

「シニア期に差し掛かる7歳という年齢は、人間の歳でいうと40代半ばくらいで、統計的に、症状には現れなくても腎臓病をはじめとした病気に少しずつなりはじめる時期とされています。

しかし、ネコは体に何か異常があっても、必ずしもわかりやすいサインを出してくれるわけではありません。そのため年齢にかかわらず少なくとも年に1回程度、健康診断を受診し、7歳頃からはさらに回数を増やすことをおすすめします。定期的な健康診断は、病気の早期発見による早期治療介入を可能にするだけではなく、健康な状態においてもオーナーさまと動物医療従事者が予防的な健康管理について話し合う機会にもなります。」(平野さん)

愛猫家が知っておきたい、ネコのライフステージ別・ヘルスケアのポイント

ここからは、「子猫期」「成猫期」「シニア期」それぞれのヘルスケアのポイントを、さらに詳しく聞いてみた。

1. 子猫期(0~1歳)

子猫期

《ポイント》

  • 「生活環境」づくりがとにかく大事
  • 食事量などの基礎データを把握しておく
  • 将来のために食事の選択肢を増やしてあげる

「生活環境はとても大切なので、ネコに配慮した環境づくりをしてあげましょう。例えば、トイレはネコの頭数よりひとつ多く設置して、すぐ排泄ができるようにすると良いです。また、水飲み場を複数用意してあげるとどこにいてもすぐに水を飲めるようになります。室内飼いのネコは運動量が不足しがちなので、キャットタワーを設置して体を動かせるようにしてあげましょう。このような工夫のほかにも、お家やネコに合わせて環境を整えていくことが大切です」(平野さん)

子猫期のうちから、ネコがストレスを感じない生活環境を整備することで、その先の“猫生”を健やかに生きていくための土台を作ってあげることができるのだ。また、この時期に食事量や飲水量、排泄量といった、健康の指標となるデータを把握しておいてほしいと平野さんは話す。

「健康な状態で、毎食どれくらいの量のご飯を食べるのか、どんな色のオシッコがどれくらい出るのかといった情報を知っておいてほしいのです。それを標準値として頭に入れておくことで、歳を重ねたときの変化に気づきやすくなります」(平野さん)

早い段階から、ドライフード・ウェットフード問わず、さまざまな種類の食べ物を与えて慣らすことも重要だ。ネコは食わず嫌いや選り好みをするため、食べたことのない形状の食べ物を嫌がることがある。将来、歯がなくなって噛めなくなったり、食欲がなくなったりしたときに、食事の選択肢がたくさんあったほうが安心だろう。

子猫のための健康缶パウチ

子猫のための健康缶パウチ

2. 成猫期(1~6歳)

成猫期

《ポイント》

  • カロリー調整や食物繊維の豊富なごはんで体重・体型管理
  • 痩せすぎは将来的にもNG
  • ウェットフードも活用して十分な水分補給を

成猫期は一般的にエネルギー要求量が安定する時期と言われるが、避妊や去勢を済ませたネコの場合、ホルモンバランスが変化して太りやすい体質になる傾向がある。

「子猫期と同じ量のフードを与え続けると肥満になる恐れがあります。かかりつけの獣医師に相談するなどして、適切なカロリーを計算してご飯をあげるようにするとよいでしょう。ネコが適切なカロリー以上の量を食べたがり肥満傾向にあるときは、食物繊維の豊富な食事でお腹を膨らませてあげることや、たくさん遊んであげて運動量を増やすことなどが効果的です」(平野さん)

ただし、成猫期で痩せ気味だと、摂食量・筋肉量が低下するシニア期ではさらに痩せてしまう懸念がある。愛猫にとって適切な体重・BCS(ボディ・コンディション・スコアの略語。体型の指標のこと)であるかを、健康診断などの機会を利用して定期的に評価することがとても大切だという。

「おやつの与えすぎには注意して体重・体型管理をしていきましょう。また、肥満や寒い季節は、水分摂取量が低下する一因と考えられています。摂取する水分量が減ると、尿を出す回数が減るだけでなく、少ない水分から尿を生成するため尿が濃縮されやすく、尿石ができやすくなります。そのため、十分な水分を摂取させる食生活を意識することが大切です。

ドライフードを与えたほうがウェットフードを与えるより飲水量は増えますが、『ドライフードと水』より『ウェットフードと水』を与えたほうが、トータルの水分の摂取量が多くなることがわかっているので、ウェットフードを上手に取り入れてみてください」(青野さん)

3. シニア期(7歳以降)

シニア期

《ポイント》

  • 日々の活動量が減って筋肉量も落ちがち
  • 食事は必要なカロリーをしっかり摂れるものへ
  • さまざまなペットフードを活用してヘルスケアを

シニア期の入り口である7歳頃は、特に体に変化が起きやすい“猫生”のターニングポイントとなる年齢だ。この頃から日々の活動量が減少しはじめ、筋肉量が落ちるケースも多い。

「シニア期に入ると基礎代謝が低下して、それまでのように上手にエネルギーを使うことができなくなります。食べる量も減ってくるので、必要なカロリーをしっかりと摂取できるような食事を意識的に与える必要があります」(平野さん)

「健康缶」シリーズには、体の中で素早くエネルギーになるMCTオイルを配合したエネルギー補給用のウェットフードもラインナップされているので、こうしたペットフードをうまく取り入れてみるのもよいだろう。

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