「虫コナーズ」へ禁断の質問。効果を実感できない問題をKINCHOに聞いてみた
リンクをコピーしました
目次/ INDEX
ネコの中には熱烈なファンもいる「猫草(キャットグラス)」。ムシャムシャと一心不乱に食べる様子が可愛らしく、健康維持に役立ちそうなイメージもあるため、日常的に与えている飼い主は少なくない。
しかし、「肉食動物のネコに草って本当に必要?」「与えすぎると、かえって体調を崩したりしない?」「そもそも、猫草って何なの?」──そんな疑問を持っている人も、きっといるはず。
これらの疑問にズバリ答えてくれたのは、ネコの食事情のプロフェッショナルであり、「コンボ」のブランドでも知られる日本ペットフード株式会社の皆さん。獣医師・山本由季さんを中心に、猫草の正体、ネコが食べる真の理由、与えるときの注意点、そして新商品「キャットグラスがセッティングできるオリジナル BOX」の魅力について詳しく教えてくれた。
左:日本ペットフード株式会社 営業企画部 営業企画課 リーダーの両角ゆかりさん 右:同社 品質保証部 お客様相談センター 獣医師の山本由季さん
一般的に「猫草」と呼ばれる、細長くツンツンとした植物。見たことはあっても、何という種類の植物なのかはよく知らないという人がほとんどだろう。
「実は、猫草というのは特定の植物を指す名称ではなく、ネコが好んで食べる草の総称なんです。えん麦や小麦、大麦など、イネ科の穀物の若葉をそう呼ぶことが多いですね。シリアルやビールの原料にも使われる、人間にとってもなじみ深い植物たちです」
ネコに与えるのに適しているのは、まだ成長しきっていない若葉だ。柔らかいため、お腹の中でチクチクすることがなく、噛み心地も良い。硬く尖った大人の葉は、顔周りに刺さりやすいせいもあり、好まないネコが多いという。
ちなみに、読み方は「ねこくさ」「ねこぐさ」どちらでもOK。「キャットグラス」「ペットグラス」と呼ばれることも多く、犬猫兼用として売られているものもある。
ホームセンターなどのペット用品売り場では、すぐに食べさせられる苗の状態のものはもちろん、種から育てるキットも取り扱っている。種から育てる場合は、若葉の状態まで育ったタイミングで与えるようにしたい。
ご存じの通り肉食動物であるネコだが、いったい何のために猫草を食べるのだろうか? 世間では「胃を刺激して、飲み込んでしまった毛玉を吐くため」「便秘予防のため」「ビタミン補充のため」「単に嗜好品として楽しむため」など、さまざまな説が囁かれているが……。
山本さんは「結局のところ、真偽のほどは不明」と前置きしたうえで、こう語ってくれた。
「たしかに、嘔吐を誘発して毛玉を吐かせる、繊維質で便秘を予防するなどの作用もあるにはあります。しかし、ネコは本来、草を食べなくても自然に毛玉を吐いたり、便を排泄したりできる動物です。ビタミンもキャットフードから十分に摂れているので、わざわざ猫草で補う必要はないでしょう。それらを考慮すると、もっとも濃厚なのは『嗜好品として楽しんでいる』という説だと思います」
右:日本ペットフード株式会社 東京支店 マネージャーの堀田千博さん
▲堀田さんのご実家の愛猫・スミーくん。食感を楽しむ様子が伝わってくる
猫草は歯ごたえがあり、いつまでも噛み続けていたくなる食感らしい。人間の食べ物に例えるならば、さながらスルメのようなものだろうか。
「ネコは、食べ物をよく噛まずに飲み込みがちですが、猫草を与えるとガムのように噛み続ける子が多いんです。中には、満足するまで噛んだら、口から吐き出す子もいますよ」
山本さんいわく、嗜好品としての猫草は、ネコのストレスを解消する癒やしアイテムとしても活躍するとのこと。自由気ままでストレスとは無縁なイメージのネコだが、なぜ癒やしが必要なのだろうか?
「ここ10年ほどで多くの飼い主さんが室内飼いをするようになりましたが、ネコは本来、外の空気を吸ったり、自然の中で虫を追いかけたりするのが大好きな動物です。ネコの安全や健康を守るための室内飼いですが、やはり運動スペースがなかったり、お留守番が長くなったりすることでストレスが溜まりやすくなるようで……。ストレス性の膀胱炎などの病気にかかる子が急増しているんです」
山本さんの愛猫・ふたちまるちゃん。定期的に猫草を楽しんでいるためか、ストレスとは無縁そう?
窓から入る風を受けてそよそよと揺れ動き、新鮮な草の香りを漂わせる猫草は、家の中でも手軽に味わえる“小さな自然”だ。シャキシャキとした楽しい食感も相まって、室内暮らしで塞ぎがちなネコの心を癒やしてくれる。
「コロナ禍の影響で飼い主さんの生活パターンが変化したことで、ネコのストレスもより溜まりやすくなっています。今の時期に与えてあげるのは特におすすめですね」
嗜好性の高さゆえか、いつまでも食べ続けてしまうネコも多い猫草。しかし、食べすぎるとお腹を壊す可能性があるため、出しっぱなしにせず、時間を区切って与えるのが望ましいという。
「ガツガツ食べる子の場合、食べさせる時間は5分程度を目安にしてください。遊びながらつまみ食いしているようであれば、様子を見てもう少し延ばしても構いません」
フードに猫草をトッピングする飼い主もいるが、「避けてほしい」とのこと。食事の時間と猫草を与える時間をきっちり分けたほうが、ネコの気分転換には効果的だからだ。
「出しっぱなしにしたり食事と一緒に与えたりするのではなく、『猫草タイム』を意図的につくるのがポイントです。ネコのテンションが上がりやすくなり、ストレス解消に繋がるいい刺激になります」
3匹で仲良く『猫草タイム』を楽しむ山本さんの愛猫たち
先述したように、猫草はネコの体に不可欠なものではないため、好みでない場合は無理に食べさせなくてもOK。また、消化器に問題のあるネコや子ネコには与えないほうが無難だという。
「飼い主さんの中には『お腹に毛玉が溜まるのが心配。できるだけ猫草を食べさせたい』という方もいますが、食物繊維が豊富なフードや専用のペーストのほうが、毛玉を排出させる効果を実感しやすいはず。毛玉を吐くことを誘発するのではなく、あくまで便と一緒に排泄するのを助けてくれるアイテムと考えてください」
なお、毛玉を頻繁に吐くネコもいれば一切吐かないネコもいるので、「吐く・吐かない」自体を過度に心配する必要はない。
ただし、吐くサイクルの乱れが見られたときは要注意。急に頻度が増える場合は病気の可能性もあるため、すみやかに動物病院を受診してほしい。
新型コロナウイルスの影響でストレスの多い生活を送るネコが増え、猫草のニーズがいっそう高まりそうな今日この頃。日本ペットフード株式会社は2020年7月、カインズのキャンペーン「にゃおにゃお2020」に併せて、とある猫草関連商品を発売した。それがこの「キャットグラスがセッティングできるオリジナルBOX」だ。
香箱座りで眠るネコのように見える可愛らしいデザイン
「弊社の看板フードである『コンボ』が2袋入ったBOXで、カインズのキャットグラス(栽培済み)をセットするスタンドとして利用できます。インテリアになじみやすい北欧風のデザインと、正面にあしらったネコの顔のイラストがポイントです。床でうたた寝しているネコに見えたらいいなと」(両角さん)
理想的な高さのおかげで、座ったままの楽な姿勢で猫草を食べられる
BOXの高さは約15cm。前足をかけなくとも楽に猫草を食べられる、絶妙な高さに設定されている。また、猫草の代わりにフードボウルをセットするのにも適した作りだという。
▲ただ「食べやすい」だけでなく、ネコの体への負担も軽減してくれる
「フードボウルは床に置くという方が多いと思いますが、首や手足の関節への負担軽減、吐き戻しの防止という2つの観点から、実は首が平行になる高さに置くのが理想的なんです。特にシニアのネコは、知らず知らずのうちに関節炎になっているケースが多く、痛みで食欲が落ちている子もいます。フードをあげるときも、ぜひこのBOXを利用してほしいですね」
BOXに入っているのは『コンボまぐろ味 かつお節・小魚添え(700g×2袋)』。お腹の調子を整えて毛玉を排出しやすくする、ネコの健康に配慮した国産フードだ。お腹の健康維持のため、腸内の善玉菌を増やすオリゴ糖を配合。愛猫の健やかな体調を実感している長年のファンも多いという。
「4種類の粒に、かつお節と天然小魚のトッピングを添えているのも特徴です。食感の変化が毎日の食事にいい刺激を与え、食事の時間が楽しくなり、ストレスに負けにくい体づくりに役立ちます」
取材メンバー全員で恐る恐る試食してみたところ、満場一致で「おいしい!」の声があがった
オリジナルBOXにぴったりハマるカインズのキャットグラスは、鮮度の高さと青々とした草の香りが魅力。無農薬栽培で食感の柔らかな若葉のため、安心して与えることができる。
「猫草を食べている時の可愛らしい姿は、ネコ好きにとってはたまらないはず。ぜひオリジナルBOXとセットで購入して、お家のネコちゃんと一緒に『猫草タイム』を楽しんでくださいね」
※となりのカインズさんには、お取引メーカー様が記事を投稿したり、オウンドメディアの記事を転載したりすることも可能です。詳細は、となりのカインズさん編集部までお問い合わせください。