【勘違い】防虫剤を正しく使っている人は4人に1人だけ。ムシューダ担当が教える間違いの原因とは?
リンクをコピーしました
目次/ INDEX
小ぶりで、ぽってりした形が特徴の水茄子。広く流通している長茄子とは異なり、アクが少なく、生でも食べられる品種です。
大阪の泉州地域の特産品として知られており、とくに水茄子の漬け物はギフト用としても人気があります。
この記事では、水茄子の育て方を詳しく解説します。水茄子が好む環境や、収穫のコツ、美味しい食べ方や気をつけたい病害虫についても触れていきますので、最後までご覧ください。
水茄子の原産地はインド東部で、草丈は80〜100cmくらいまで成長します。収穫時期は6月下旬〜9月くらいで、ほかの品種より傷みやすいため、流通量が少ない野菜です。
皮がうすく、手でしぼると水分がしたたり落ちるほど、みずみずしい水茄子。柔らかい果肉とアクが少ないところが、ほかの一般的な茄子との大きな違いです。
水茄子の苗は、4月下旬〜5月ごろに植え付けます。収穫は、6月下旬から9月くらいに行います。種から育てることもできますが、苗から育てるのが一般的です。
家庭で栽培するなら、寒さが落ち着くゴールデンウィークが過ぎたころに苗を購入するとよいでしょう。
できるだけ日当たりがよく、風通しのよい場所で育てましょう。水はけのよいところに植え付けるのも大切なポイントです。
種から栽培する場合、発芽に適した温度は20℃〜30℃くらいです。生育には、15℃〜30℃くらいの環境がよいでしょう。
水茄子は、暑さには比較的強いですが、寒さに弱いため、気温が十分に上がってから、苗を植え付けてください。
水茄子の栽培には、野菜用の培養土がおすすめです。地植えや鉢植えの場合も、古い土は使わず、新しい土で栽培してください。
地植えするときは、連作を避けるため、茄子科の植物を栽培していない場所にしましょう。
おすすめの土
地植えの場合は、苦土石灰・堆肥・元肥をよく混ぜておきます。
鉢植えの場合は、底に石を敷き、その上に市販の野菜用の培養土を入れましょう。培養土に元肥が含まれているため、追加する必要はありません。
5月中に苗を植え付ける場合は、2月〜3月くらいに種をまきます。植え付け時期を決めて、そこから逆算してスケジュールを決めるとよいでしょう。
種まきの手順は以下のとおりです。
【水茄子の種まきの手順】
暖かい状態で管理すると、1週間くらいで発芽します。新芽が出てきて順調に育つと、発芽から1ヶ月くらいで葉が大きくなるでしょう。成長して株が混みあってきたら、元気な株を残して間引きしてください。
苗から育てる場合は、全体的にしっかりしていて、ぐらぐらと揺れない苗がおすすめです。茎が太くて、色が濃いものを選びましょう。
葉の色がうすかったり、下葉が落ちているものはおすすめできません。害虫や病気による変色がないかもチェックしましょう。
水茄子は、5月上旬〜6月の中旬くらいに植え付けます。地植えの場合は、30cmくらいの深さを掘って、よく耕しておきましょう。畝をつくっておくと、水はけがよくなります。
鉢植えやプランター栽培の場合は、深さが30cm以上の大きめの容器を使いましょう。
植え付け手順は以下のとおりです。
【水茄子の植え付けの手順】
植え付け前に苗ごと水につけてたっぷりと吸水させましょう。苗の成長を促してくれます。地植えの場合は、50〜60cmほどの間隔で、プランターの場合は1個につき1〜2株の苗を植えるとよいでしょう。
また、定植後は、毎日観察して土が乾いていたら水をあげてください。水が不足すると、固い実になったり、枯れたりしてしまいます。
苗を植え付けたら支柱を立てます。支柱と水茄子の茎を、紐またはビニタイで8の字に結んでください。きつ過ぎると茎が傷んでしまうので、ゆとりを持たせておきましょう。
水茄子は葉が大きく、枝もどんどん伸びていくため、倒れないようにしっかりとした支柱を設置してください。
成長してきたら、はじめから伸びている主枝、1番花の上下のわき芽(側枝)の3本で仕立てます。これより下のわき芽は、すべて取りのぞいてください。
主枝と側枝は、100cm以上の高さになります。それぞれの枝が伸びてきたら、実の重みで下がらないよう、支柱に誘引しましょう。
植え付けから2週間ほどたち、1番花が咲いたら追肥をはじめてください。水茄子は、肥料が不足すると実付きが悪くなります。2週間に1回くらいのペースで追肥するとよいでしょう。
1番花で実った水茄子は、10cmくらいの大きさになったら摘みとってください。これは、まだ十分に育っていない株の成長を促すためです。
たくさんの実がなって、株が弱っている場合も摘果してください。
水茄子は、開花から20日前後で収穫できます。5月に植えた場合は、早ければ6月中旬くらいから収穫できるでしょう。
実があまり大きくならないうちに、収穫するのがポイントです。株にたくさんの実をつけていると、株が弱ってしまうので、どんどん収穫しましょう。
最初にできた実から3つ目くらいまでは、小さいうちに収穫してください。そのあとの着果数が多くなり、たくさん収穫できます。
また、水茄子にはとげがあるため、収穫時に指を傷めないよう注意しましょう。
みずみずしさを活かして、浅漬けにするのがおすすめです。
水茄子のヘタを取って、手で縦に裂き、調味液につければ、3時間ほどで浅漬けが完成します。調味液は、白だし・塩・水などをあわせて、お好みの濃さに調節してください。ショウガの千切り、輪切りにした唐辛子を加えると、アクセントになります。
また、水茄子は、糠漬けにもぴったりですよ。
ほかにも、うすくスライスしてドレッシングをかければ、さっぱりとした水茄子のサラダが味わえます。生ハムや、色とりどりの野菜とあわせれば、豪華な一品になります。
水茄子は、すすかび病やうどんこ病に気をつけましょう。
すすかび病は、葉の裏に白っぽいカビが生えて、すすで覆われたようになる病気です。高温多湿になるとかかりやすいので、株の密集を避けて、風通しをよくしてあげましょう。
うどんこ病は、葉の表面が白くなり、症状が進むと葉の全体に広がっていく病気です。初期の状態なら、見つけた葉を取りのぞけば問題ありません。被害が大きい場合は、専用の薬剤で除去しましょう。
水茄子によくつく害虫は、アブラムシやハダニです。葉に寄生して吸汁し、生育や収穫に悪影響を与えます。見つけたらすぐに取りのぞきましょう。
真夏はとくに発生しやすいので、風通しをよくしておいてください。水やりのとき、こまめに新芽や葉の裏をチェックするとよいでしょう。霧吹きで葉水をあげると、害虫の発生が防げます。
おすすめの殺虫剤
水茄子は、生でも食べられる野菜です。ジューシーな果肉は、浅漬けやサラダなどにすると美味しくいただけますよ。
水やりと、植え付け後の密植に気をつければ、鉢植えやプランターでも育てられます。比較的、長い期間収穫できるので、初めての家庭菜園にもおすすめです。
この記事を参考に、ぜひ水茄子の栽培に挑戦してみてください。