角度によって色が変わる「色の三原色ゼリー」を作って色の美しさを味わう
リンクをコピーしました
PR
世界中で食べられているナスは、インド原産で数多くの品種がある野菜です。そのクセのない味から様々な料理に使われ、日本でも昔から親しまれています。
ナスには多くの害虫が寄ってきます。葉や茎について生育を阻害したり、果実を食べて穴をあける害虫もいます。しかし、早期発見と徹底的な駆除により、家庭菜園での被害を抑えられます。
ここでは、ナスの害虫対策について紹介します。ナスにつきやすい害虫の種類、発生時期や被害について、予防の方法や、ハダニに効果的な農薬を使わない防虫方法などを詳しく解説するので、ぜひ栽培に役立ててくださいね。
葉が縮んだり斑点ができたりする:アブラムシ
葉が不自然に縮んでいたり斑点ができているときは、アブラムシが潜んでいる可能性が高いです。
アブラムシは小さな虫で、体長は1〜4mmほど。名前のついているものだけでも700種類以上が存在し、体色も緑や赤、黒、黄色など様々です。
繁殖力がとても高い害虫で、気づかないうちに大量発生する恐れがあります。葉の裏や茎を注意深く観察し、早期に発見できれば被害を抑えられます。
アブラムシはほぼ1年中発生し続けます。特に5〜6月頃と9〜10月頃に発生しやすいです。暑さには弱いため、真夏は数を減らします。
幼虫と成虫の両方がナスの葉裏や茎に群生し、栄養を吸って生育を阻害します。吸汁(きゅうじゅう)の他にも、排泄物がカビて「すす病」を引き起こしたり、「モザイク病」を媒介して株を弱らせます。
アザミウマは、体長1〜2mmほどの小さく細長い虫です。200種類以上が確認されており、植物につく種類には、黒いヒラズハナアザミウマや黄色いミカンキイロアザミウマなどがいます。
アザミウマは花の中や葉の付け根などを好みます。見つけにくい場所に生息するため、株全体をしっかり確認して、発生を見逃さないようにしましょう。
発生時期は春から秋にかけてです。特に、気温が高く乾燥した夏に多発します。
成虫と幼虫がナスを吸汁(きゅうじゅう)します。葉や果実にもつきますが、特に花の被害がひどくなりやすいです。アザミウマの吸汁によって花弁が変色したり、早く咲き終わったりします。蕾のうちに被害にあうと、開花が阻害されて果実が実らないこともあります。
葉が白く変色しているときは、ハダニやハモグリバエが潜んでいるかもしれません。
ハダニはダニの仲間で、約70種類が存在しています。小さな虫で、体長は0.5〜1mmほど。繁殖力が高く、放っておくと大量発生します。
発生は3〜10月頃です。高い気温と乾燥した環境を好むので、梅雨明けから9月にかけて多発しやすくなります。ただ水には弱く、よく雨が降る年は数を減らします。
ハダニはナスの葉裏について吸汁(きゅうじゅう)します。栄養を吸われた部分が白く変色し、葉に斑点模様ができます。被害がひどくなると、光合成ができなくなった葉は枯れてしまいます。
ハモグリバエは小さなハエです。体長は1〜2mmほど。ナスハモグリバエの他にも、トマトハモグリバエ、マメハモグリバエなどがいますが、肉眼での判別は難しいです。
発生時期は春から秋にかけてで、7〜9月頃にピークを迎えます。
飛来した成虫が葉に産卵し、生まれた幼虫が葉の中を食害します。葉の表面に白い筋があれば、それがハモグリバエの食害跡です。葉の白い筋が絵を描いているようにも見えるため、「エカキムシ」という別名も持っています。
コナジラミは小さな虫で、セミの仲間です。成虫は白い翅(はね)を持ち、体長は2mmほど。幼虫は黄色や緑色をしており、体長は1〜2mmほどです。春から秋にかけて発生し、特に6〜9月頃に多くなります。
成虫・幼虫が茎や葉から栄養を吸い、株を弱らせてしまいます。大量のコナジラミの被害にあうと、生育が著しく悪くなり、最悪の場合枯れてしまうことも。さらに、排泄物がカビて「すす病」を引き起こす恐れもあります。
ナスの実に穴が開いているときは、ヨトウムシやタバコガがいるかもしれません。
ヨトウムシはヨトウガの幼虫です。イモムシ状の害虫で、若いうちは緑色、成長すると淡褐色や暗褐色になります。夜行性で昼間は土の中に隠れ、夜になるとナスを食害します。
発生時期は4〜6月頃と8〜11月頃です。夏や冬はあまり見かけません。雨の少ない年は増加する傾向があります。
ヨトウムシはナスの葉や実を食害します。実を穴だらけにしたり、葉をぼろぼろにして株を弱らせ、新芽も被害にあいます。放っておくと株の枯死につながるので注意しましょう。
タバコガは蛾の一種で、幼虫がナスを食害します。とても繁殖力の高い害虫で、1匹のメスが500〜600個ほどの卵を産みます。高温で乾燥した8〜9月頃に発生しやすいです。
蕾や果実に侵入して食い荒らします。蕾が被害にあうと開花が阻害されます。茎を食害することもあり、栄養の行き届かなくなった部分は枯れてしまう恐れも。1匹でも甚大な被害を引き起こすので、見つけ次第駆除しましょう。
飛来した成虫がナスに卵を産みつけるのを阻止するために、早い段階で防虫ネットをかけましょう。
目の細かいものほど多くの害虫に効果的です。0.4mm以下のものであれば、コナジラミやアザミウマも防げます。隙間なくしっかり覆って、害虫を寄せ付けないようにしましょう。
植え付け前の土に害虫が潜んでいることもあります。特にヨトウムシの幼虫は土の中を好みます。ヨトウムシの成虫は薬剤が効きにくいため、幼虫のうちに駆除しましょう。
植え付け前にしっかり土の中を確認して、ヨトウムシを見つけたら取り除きます。プランター栽培の場合は、古い土を新しい土に入れ替えてください。
害虫の発生前に防虫剤を散布することで、被害を最小限に抑えられます。様々な防虫剤が販売されていますので、栽培状況に合わせて利用しましょう。
農薬を使いたくない人は、牡蠣殻を砕いてまいてもよいでしょう。牡蠣殻をまくと微生物が活発化し、土の中で分解や発酵が進みます。この微生物の働きによって植物が育ちやすい土壌となり、病気や害虫の発生が少なくなると言われています。
牡蠣殻は、特にハダニへの防虫効果が期待できます。市販品もありますし、食べ残しの牡蠣の殻も使えます。
肥料を過剰に与えると害虫が発生しやすくなります。ナスが育ちすぎて、茂った葉が害虫の住処を作ったり、窒素過多により害虫の好むアミノ酸が増えたりして、害虫を寄せ付けてしまいます。
適量以上の肥料は与えないよう注意し、与えすぎてしまったときは、多めに水やりすると土の中の肥料成分を薄められます。
水やりを控えて吸収を抑える方法もありますが、水が不足するとツヤのない「ボケナス」や、固い「石ナス」になる恐れがあります。水不足にならないよう、注意して調整しましょう。
マルチング(略してマルチ)によって、雑草から寄生する害虫の発生を予防できます。マルチングとは、ビニールやわらで土の表面を覆うことです。雑草を生えにくくする効果の他に、土の保湿・保温効果もあります。
マルチングするなら、雑草の防除と土の保温効果が高いビニールマルチがおすすめです。特に、黒ビニールを使用した黒マルチは効果が高いです。マルチングの後は除草が難しくなるため、ビニールを被せる前に生えている雑草をしっかり取り除きましょう。
害虫対策にコンパニオンプランツを植えるのもおすすめです。コンパニオンプランツとは、一緒に植えることで防虫効果や生育促進効果を得られる植物をいいます。
ナスと相性のいいコンパニオンプランツはパセリです。パセリはナスにつく害虫を遠ざけ、ナスはパセリにつくキアゲハを遠ざけます。またパセリは日陰を好むため、ナスの根元に植えるといいでしょう。土の保湿効果も期待できます。
もしナスに害虫がついてしまったら、すぐに適切な処置をしましょう。早期に駆除できれば、ナスへの被害を最小限に抑えられます。
市販の殺虫剤の使用が確実でおすすめです。ナスにはアブラムシやハダニなどの大量発生する害虫がつきやすく、徹底的な駆除には薬剤が適しています。それぞれの害虫に効果的なものを選び、用法・用量を守って使いましょう。
カインズのオンラインショップは、家庭菜園などでの害虫対策アイテムを多数取り扱っています。防虫剤や殺虫剤などの薬品や、防虫ネットなどの、重かったり大きかったりする商品も自宅で受け取れるので、ホームセンターが近くにない方も気軽に購入できます。
近くにカインズのお店がある方なら、オンラインショップからお取り置きすることもできます。取り置き注文をしてから店舗に向かえば、品切れの心配がなく、確実に購入できます。ぜひ一度、カインズのオンラインショップをご覧ください。