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鮮やかな赤やピンクの葉が特徴的な「アンスリウム」。ハートの形の葉がかわいらしく、最近では母の日のプレゼントとしても人気です。
栽培は比較的簡単で、コツをつかめば毎年花を咲かせたりたくさん増やしたりすることもできます。お部屋にいながら南国の雰囲気が楽しめるのもアンスリウムの魅力です。
この記事では、アンスリウムの育て方や育てるのに適した環境、必要な肥料やお手入れなどを詳しく紹介します。
アンスリウムはツヤのある緑色の葉と、赤や白、ピンクなどの美しい「仏炎苞(ぶつえんほう)」が目を引く観葉植物です。
仏炎苞とは、花芽を保護するための葉のことで、アンスリウムの赤い部分を指します。花と思われがちな赤い部分は葉っぱで、その中央にある突起が花なのです。この突起には「肉穂花序(にくすいかじょ)」という名前があり、よく見ると一つ一つが小さな花の集まりになっています。
葉の大きさや色・形がさまざまあり、原産の亜熱帯地方には600種類が分布していると言われています。高温多湿は得意ですが、直射日光と土の加湿が苦手です。置き場所と水の管理を間違えなければ、初心者にも育てやすい植物と言えるでしょう。
アンスリウムの種はあまり販売されておらず、苗から育てるのが一般的です。苗を購入する際は、葉に光沢があり、花が新しいものを選びましょう。
新しい花の見分け方は、肉穂花序の色で判断できます。肉穂花序が黄色いものは新しい苗で、白色や緑色のものは古い苗です。
また、一般に、仏炎苞が大きい品種は、背が高く花の数が少なくなり、仏炎苞が小さい品種は、小ぶりで花の数が多い傾向にあります。成長した姿を想像しながら苗を選ぶのも、アンスリウム栽培の魅力ですね。
アンスリウムは、地植えではなく鉢植えで育てるのがおすすめです。その理由は、直射日光や冬の寒さが苦手で、地植えにすると気候の変化に対処できないからです。そのため、鉢植えにして、アンスリウムが好む環境に移動しながら育てるのが、最適な栽培方法と言えるでしょう。
アンスリウムは直射日光をあびると、すぐに葉焼けを起こします。外で管理する場合は、寒冷紗(かんれいしゃ)や遮光ネットで、直射日光が当たるのを防いでください。また、気温が15℃を下回るようになったら、室内管理に切り替えましょう。
アンスリウムが最も好む日当たりは「半日陰」です。半日陰とは、直射日光が当たらない明るい場所のことで、日向と日陰が入り混じった場所を指します。具体的には「暖かい日差しが差し込む窓のレースのカーテン越し」というイメージです。
リビングやキッチンでも育てられますが、あまりにも日が当たらない場所に置くと、花が咲かない原因になります。もし日が当たらない室内に置く場合は、日中の数時間だけでも屋外の半日陰に出してあげると、上手に育てられるでしょう。
また、アンスリウムは寒さが苦手なので、室内の温度が15℃を下回らないよう、エアコンなどで調整してください。エアコンの風が直接当たる場所は避け、葉が乾燥しないように定期的に葉水をすると良いです。室内の温度を20℃以上に保てれば、冬でも花を楽しむことができます。
アンスリウムの葉は水分が大好きですが、根は水分が苦手です。常に土が湿っているような状態は避けた方が良いでしょう。
春から秋にかけては、土の表面が完全に乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷり水をあげます。冬場は、土の表面が乾いてから2〜3日後に水やりするのがポイントです。
受け皿にたまった水は、そのままにすると鉢の中が蒸れて根腐れの原因となります。水やり後はしっかりと水を切っておきましょう。
アンスリウムは「着生植物」といって、土の中に根を張らずに、他の樹木や岩に根をおろして生活する性質があります。そのため、根の加湿を嫌い、通常の培養土では根腐れを起こしやすいです。そのため、水はけを重視した「アンスリウム専用の土」や「洋ランの土」といった用土が使いやすいでしょう。
自分で配合する場合は、赤玉土5・鹿沼土3・ピートモス2の割合で混ぜ合わせると、排水性と保水性のバランスのとれた土ができます。
アンスリウムは4月から10月頃まで、たくさんの葉を出して旺盛に成長します。そのため、継続的な肥料散布が必要です。
おすすめの肥料は、固形の緩効性肥料です。緩効性肥料はゆっくりと溶けていくので、肥料焼けを起こしにくく、1〜2ヶ月間効果が持続します。また、開花期に合わせて液体肥料を散布すると、より高い肥料効果が期待できます。
冬は成長が止まるので基本的に肥料は必要ありません。ただ、温度が高い室内で管理している場合は、2週間に1度、液体肥料を与えると良いでしょう。液体肥料は、種類によって散布方法や用量が違うため、規定の方法を守って与えてください。
アンスリウムは頻繁に剪定を行う必要はありません。しかし、茎が伸びすぎて全体のバランスが悪くなった時や、茎が傷んで変色している場合は剪定を行い、株をリフレッシュしてあげると良いでしょう。
茶色く長く伸びた茎を切り取っていきます。緑色の茎より5cmほど下がったところをカットしましょう。このとき、気根(白い根)を傷つけないよう注意します。全体的に同じ長さに刈り込んだら、ひと回り大きい鉢に植え替えて完成です。
切り戻した株は、切断面から新芽が生え、リフレッシュした綺麗な葉を楽しむことができます。また、切り取った茎は、挿し木にすることで新しい根っこが生え、新しい株を栽培できます。
アンスリウムは成長が早く、根詰まりを起こしやすい植物です。少なくとも2年に1度は植え替えを行いましょう。
根詰まりすると「生育が悪くなる」「水切れしやすい」「葉が落ちる」「鉢底から根が出ている」などの症状が見られます。購入した時点で、すでに根詰まりを起こしている場合もあるので、購入後は一度鉢から出して確認した方が良いでしょう。
新しい鉢は、大きすぎないように注意しましょう。鉢が大きすぎると、鉢の中に水分を多く蓄えてしまい加湿状態が続きます。アンスリウムは加湿が続くのが苦手なため、根腐れを起こしやすくなります。「どうせ大きくなるから」と思うかもしれませんが、植え替えの際はひと回りだけ大きい鉢を使用しましょう。
アンスリウムの増やし方には「株分け」と「挿し木」の2通りあります。
※根を傷つけると定着しづらくなるので慎重に行いましょう
※茎を切り取る時は斜めにカットしてください。切断面が増え、根が出やすくなります。
アンスリウムは「うどんこ病」にかかりやすいです。うどんこ病とは、葉の表面にうどんの粉をまいたように白いカビがつく病気で、悪化すると光合成ができなくなり、最終的には枯れてしまいます。
感染力が強い病気で、放置すると、あっという間に他の葉にも感染します。見つけ次第必ず対処しましょう。
初期の対処方法は、酢や重曹水を水で薄めた自作のスプレーが有効です。1リットルの水に酢を50ml入れる、または、重曹水を1g入れると同様の効果が期待できます。
症状が進むとスプレーの効果は期待できないので、病気の葉はカットしましょう。
アンスリウムにつく害虫で最も多いのが「ハダニ」です。0.5mmほどの大きさで、葉の裏に寄生して汁を吸います。汁を吸われた葉は、白い斑点が目立つようになり、被害が広がると枯れてしまいます。
見つけ次第、クラフトテープでくっつけて除去するのが効果的ですが、すでに大量に発生している場合は、薬剤散布か葉の除去を検討してください。
ハダニは水が苦手なので、葉を乾燥させないよう、毎日霧吹きすると発生を防ぐことができます。
アンスリウムは亜熱帯地方の観葉植物で、美しい仏炎苞(ぶつえんほう)が目を引く植物です。お部屋に飾れば生活に彩りを添えてくれるでしょう。
また、剪定や植え替えを行えば、何年も続けて花を咲かせることができます。初心者でも簡単に育てられるので、ぜひアンスリウム栽培に挑戦してみてくださいね。