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自宅で植物を育てたいけど日当たりが確保できない、育てられるか心配、と悩んでいませんか?
そんな人におすすめなのがトキワシノブです。トキワシノブはシダ植物のため、耐陰性があり日陰でも問題なく育ちます。また、丈夫なため初心者でも簡単に育てられる植物です。
そこで今回は、トキワシノブの育て方を紹介します。苔玉や盆栽としても人気があるので、ぜひチャレンジしてみてください。
トキワシノブは中国南部原産で、シノブ科のシダ植物です。
常緑品種で常に生き生きとした葉をしげらせ、どんな環境にも耐え忍ぶように生えていることからトキワシノブと名付けられました。
年月が経つとふさふさの根茎がとぐろを巻くように渦を巻きながら生長していきます。そのふさふさの根茎も見どころのひとつですよ。
トキワシノブの葉は、根元が長く先端に行くにつれて短くなっています。その三角形の形が綺麗なため、盆栽としても人気がある植物です。
着生植物なので、土が必要ないため鉢植えだけでなく、苔玉や石づき盆栽などでも楽しめます。自分好みのトキワシノブに育ててみましょう。
トキワシノブはシダ植物のため種がありません。そのため、苗を購入して育てます。
トキワシノブは、ポットに植えられた苗や、苔玉として購入できます。ポットに植えられている場合、良く湿った土で育てられたものを購入しましょう。
購入する際は、病害虫が付いていないことをよく確認してくださいね。
トキワシノブはある程度寒さにも強いので、暖かい地域なら屋外で越冬させることもできます。しかし、-5℃を下回るようなら地植えを避け、鉢植えで育てたほうが良いでしょう。
地植えで育てる場合は、夏は日陰、冬は日向になるような場所を見つけて育ててください。
トキワシノブはシダ植物なので耐陰性があり、強い光に当てる必要はありません。それよりも、強い日光に当たり続けて葉焼けをしないように注意が必要です。
秋から春にかけては日差しが強くないため、直射日光に当たっても葉焼けをする心配は少ないです。しかし、夏は葉焼けを起こす可能性があるので、半日陰で育てましょう。
日よけがない場合には、30~50%の遮光ネットや寒冷紗を使って遮光します。気温が高ければ高いほど、葉焼けしやすくなるので、気温の上昇とともに遮光率をあげてください。
室内で育てる場合は、レースのカーテン越しに日光に当てます。耐陰性があるとはいえ、日光に当てたほうが良く育ちます。ただし、室内だからといって直射日光に長時間当たっていると葉焼けを起こすので、ほどよく遮光しましょう。
トキワシノブは高温多湿が好みです。ある程度低温にも強いですが、10℃以下になると生長が鈍化するので、氷点下になる場合は室内で管理しましょう。
室内で育てる場合は、エアコンの風が直接当たらない場所で管理しましょう。エアコンの風が当たると葉が傷んで、最悪の場合枯れてしまいます。
湿度が高いところを好むので、屋外で育てる場合も風が強いと乾燥して枯れてしまうことがあります。適度に湿気がある場所で育てましょう。
トキワシノブは、多湿を好みます。春から秋にかけては、生長期なので、土の表面が乾いてきたらたっぷりと水やりします。夏は乾燥しやすいので、朝晩2回たっぷりと水やりしても良いでしょう。
10℃以下になると生長が鈍くなるので、水分をあまり必要としません。水をやりすぎると根腐れを起こすので要注意。水やりの頻度は、土の表面が乾いてから2, 3日後で十分です。
トキワシノブは乾燥気味に管理することで、樹液の濃度が高まり、寒さに耐えられるようになります。
しかし、必要以上に水やりの回数が少ないと、葉が落ちてきてしまいます。落葉が続くようなら水やりの頻度を増やしてください。
水やりの他に、葉に水をスプレーする(葉水をする)と効果的です。葉水は水分補給だけではなく、ハダニ、アブラムシなどの害虫予防やホコリを洗い流す効果もあります。室内で育てる場合は、葉水の後に水と一緒にホコリを拭き取ってあげましょう。
トキワシノブは着生植物のため土が必要ありません。着生植物は地面に根を生やすのではなく、何かに活着して生長します。屋外なら庭木などに、室内ならコルクや焼き板に着生させると良いでしょう。根のまわりはミズゴケを使って保湿します。
しかし、通常の植物のように土の上で育てることも可能です。使用する土は園芸用の土ではなく、山野草用の土を使います。土の上にミズゴケを敷くと保湿され、活着率が上がりますよ。
ミズゴケやヤシ繊維のベラボンなどを土として使ってもよいでしょう。苔玉にもできます。
肥料は基本的に必要ありません。
葉の色が悪くなったり、生長が悪くなったりして肥料をあげたい場合には、4~9月の間に、月に1回液体肥料を薄めて与えましょう。肥料の与えすぎは肥料焼けの原因になり、余計に弱らせてしまいます。
トキワシノブは植え替えをしなくても育てられます。ただし、根っこは時間が経つにつれてとぐろを巻いて絡まってしまいます。絡まって根詰まりを起こさないために、鉢底から根がはみ出したタイミングで植え替えましょう。
1月~4月が植え替えの適期です。植え替えをするときは、根をほぐしてから植え替えます。長く伸びた根をできるだけ傷めないように植え替えるのがコツです。
植え替え後は、乾燥させないように管理しましょう。
トキワシノブは株分けや胞子によって増やせます。株分けで増やす場合は、大きくなった株を植え替える際に、絡まった根をほぐして株分けしてくださいね。
トキワシノブが着生しているミズゴケなどに胞子がついて、春先に新芽を出すことがあります。新芽はゼンマイのように巻いているので、葉が開いたら別の鉢に植え替えましょう。
トキワシノブは、病気にかかりにくい植物ですが、ハダニやカイガラムシ、アブラムシなどの虫が付くことがあります。
数mmの害虫のためよく観察しないと見つけられませんが、大量に発生すると養分を吸い取られ、最悪の場合枯れてしまいます。見つけしだい駆除しましょう。
ハダニやアブラムシは、葉水によってある程度予防できるので、定期的に葉水をすると効果的です。
トキワシノブを屋外で育てる場合は、バッタやナメクジなどの害虫にも注意が必要です。トキワシノブは丈夫なため、少しの食害なら問題ありませんが、見つけ次第駆除します。
大きく食害されるようなら、防虫ネットで害虫を防ぐ必要があります。
今回は、トキワシノブの育て方を紹介してきました。
トキワシノブは丈夫なシダ植物のため、直射日光と低温に気を付ければ簡単に育てられます。適した環境に移動できるので鉢植えのほうが簡単ですが、地植えでも育てられますよ。
トキワシノブは通常の植物とは違い、土を必要としないのが特徴です。鉢植えだけでなく、苔玉や石づき盆栽などでも楽しめるのでいろいろ試してみましょう。