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甘酸っぱくジューシーな実が楽しめるブドウ。巨峰やシャインマスカットなどのようにそのまま食べる品種もあれば、ジュースやワインに加工して美味しくいただける品種などもあります。
雨に濡れるだけで傷んだり病気にかかってしまうほど繊細な果物ではありますが、品種によっては自宅で栽培することも可能です。そこで欠かせないのが「ブドウ棚」。
今回はブドウ栽培に必要なブドウ棚の作り方についてご紹介していきます。
ブドウ棚とは、ブドウのつるを這わせて誘引するためのものです。ブドウ棚の柱のそばに苗を植え付け、その柱に沿って主枝が伸び、側枝を水平方向に這わせる構造になっています。
ブドウといえば木や鉄パイプなどで作られた果樹棚で栽培されている様子を、果樹園などで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
まずは、なぜブドウの栽培にブドウ棚が必要なのかや、どの時期からブドウ棚が必要になってくるのかを見ていきましょう。
ブドウはつる性の落葉低木です。ブドウ棚がないとつるが地を這って伸びてしまうので、果実が汚れてしまったり、傷んでしまったりします。他にも虫がつきやすくなったり、動物に食べられてしまうかもしてません。
さらに、ブドウが美味しくなるためには主枝が折れずに側枝へ水分や栄養を運べるようにする必要があります。ブドウの葉がしっかり光合成できるようにすることも大切です。
ブドウ棚を使えば雨風に当たっても枝が折れないように補強ができたり、つるがどんどん伸びて太陽の光を良く当てることもできます。
ブドウの栽培では、まず主枝をしっかり伸ばすことから始めます。主枝が1m以上伸びてきたら自立することが難しくなるので、その頃にはブドウ棚を作るようにするとよいでしょう。
ブドウの植え付けに最適なのが11月~翌2月ごろなので、早ければ1年目の夏頃になると支柱が必要になってきます。これを目安に棚を作る準備をしてみてください。
ブドウ棚の設置を業者に依頼すると数十万円かかってしまう場合もあります。そのため、ブドウ棚をDIYできれば費用を抑えられたり、自分の身長や環境に合わせたものを作れるのがポイント。
使う材料によっては費用をかなり抑えることができたり、おしゃれな棚を作ることができたりもします。ここではどんなブドウ棚があるかを見ていきましょう。それぞれメリットやデメリットがあるので、お好みのものを探してみてください。
木材や竹はホームセンターでも手軽に手に入り、加工もしやすいというメリットがあります。特に竹は安価で、軽くて加工しやすいため、古くからブドウ棚作りに使われていました。ナチュラルな雰囲気の棚が作れることや、金属と比べて熱で熱くなりにくいことも魅力ですね。
一方で、耐久性は弱くなってしまうので、腐食しないように加工したり、竹は油抜きをして虫食いが発生しにくいようにする手間が必要です。
支柱は単管パイプなど強度のあるものを使用して、屋根部分に木材を使用するといった方法もあります。
単管パイプとは、よく工事現場などで足場に使用されているものです。防さび加工をした鋼のパイプで、一般的に鉄パイプなどとも呼ばれています。ホームセンターなどでも購入でき、耐久性もあるためブドウ棚のDIYにも向いています。重さが気になるという場合はアルミのパイプなどを選ぶとさびにくく、軽量でおすすめ。
屋根の部分は枠組みだけ単管パイプを使い、あとはエクセル線のようなワイヤーを張って作る方法もあります。
単管パイプは木材などに比べると重くて硬いため、扱いにくく感じるかもしれません。ホームセンターで購入する場合、その場で必要な長さにカット加工してくれる場合もあるので、事前に調べておくとよいでしょう。
園芸用の樹脂製のパイプは、軽くてさびることもなく、扱いやすいと注目されている資材です。専用の接続部品を組み合わせて使えば、工夫次第でさまざまな形状の棚を作ることができます。
メーカーによって接続部分の形状が異なる場合もあるので、シリーズ商品を組み合わせて使うようにしましょう。サイズや形状が合わないものを使っていると、強度が落ちたり、壊れたりしてしまう恐れもあるため注意が必要です。
ブドウ棚の基礎となる素材は主に木材系・金属系・樹脂系に分かれますが、基本的に作業の進め方は同じです。加工の仕方や、柱と枠の接続方法などは異なりますので、共通する作業の流れと合わせてそれぞれの素材に合わせたポイントをご紹介していきます。
まず棚を組み立てる前に、どこにブドウ棚を作るのかを決めましょう。位置がわかりやすいようにカラーテープやビニールひもなどを使って目印をつけておくとイメージしやすいですよ。
棚の高さも決めたら設計図を作成し、必要な材料の長さや本数をよく計算しておきましょう。
棚の柱を立てる位置にシャベルで穴を掘り、束石を設置します。束石の高さの1.5倍程度まで掘っていき、そこに砕石を投入して平らにならします。モルタルを流し入れてから束石を設置してください。地面からブロックが5㎝程度出ているようにしましょう。
なお、竹やパイプなどを支柱として使用する場合は、土中に50cm程度打ち込んでおけば束石を使用せずに設置することも可能です。いきなり打ち込むのではなく、下穴を掘っておくと効率的。また、打ち込み用のパイプキャップや単管杭を使うとより作業がしやすいのでおすすめです。
棚の基礎ができたら束石の穴に柱用の木材やパイプを差し込みます。柱の高さを調節し、水平になっていることを確認しましょう。柱が動かないように穴の隙間に砂やセメントを詰めておくと安心です。
柱ができたら支柱の上部に枠を作って固定していきます。固定するには、ひもやワイヤーなどを括りつける方法や、専用の接続部品や単管クランプなどを使う方法があります。しっかりと固定できる方法を選んでみてください。
枠組みを組んだら、天井部分の渡しを設置していきます。さらに支柱と枠をつなぐように斜めの梁を設置すると強度が増しますよ。
単管パイプを接続するために単管クランプを使用する場合、直角以外の角度にするときには「自在型」のクランプを選ぶようにしてくださいね。
ブドウのつるを誘引するための小張り線(支線)を天井に張って完成です。ピンとしっかり張れるように、ワイヤーは専用の張線器を使うようにしましょう。
どうしてもピンと張れずに沈んできてしまうようであれば、天井の渡しを追加してみてくださいね。
ここまでブドウ棚をイチからDIYする手順をご紹介しましたが、ホームセンターでも購入できるパーゴラキットを利用してブドウ棚を作るのもおすすめ。作り方の流れはほぼ同じですが、材料が全てそろっていて、業者に依頼するよりは安価で立派な棚が組めるのがポイントです。
既製品になるのでサイズは決まってきてしまいますが、1時間程度で組めるためDIY初心者でも作りやすいでしょう。
最後にブドウ棚をDIYする時のコツをご紹介します。ブドウがのびのびと生長できるように、しっかりとした棚を作るようにしましょう。
ブドウ棚が必要になるまでには、ある程度時間がかかります。ブドウを地植えで育てる場合、果樹を簡単には移動させることができません。植える前からブドウ棚を作るためのスペースを確保しておいてください。
ブドウ棚が必要になるまでは鉢植えで育てて、ブドウ棚が完成したら、支柱のふもとに植えかえるのもいいでしょう。
ブドウ棚を作るときに大切なのが設計図です。設計図を作らずにDIYを始めると、材料が足りなかったり、思っていた大きさに組み立てられなかったりもします。
また、ブドウの苗が生長するのを見越して、余裕を持ったサイズに作るようにしてください。
ブドウ棚を作る目的は、ブドウの栽培だけではありません。目隠しとしてブドウを育てたり、グリーンカーテンの効果を期待して作る方もいるでしょう。
棚の高さが変われば、ブドウの葉への日当たりも変わります。目隠しやグリーンカーテンとして役に立つ高さも検討する必要があるでしょう。いろいろな角度からの風景や、窓の高さなどを確認しながら棚の高さを決めてください。
収穫目的であれば、自分の身長に合わせて作業しやすい高さにするのもポイントです。
ブドウにとって雨や風は大敵です。枝が折れてしまわないように、しっかりとつるが這えるような棚が必要になります。棚が倒れたりしてはブドウが傷つくだけでなく、作業している人がけがをしてしまうかもしれません。
単管パイプのような強度のある材料を選んだり、梁を設置して強度を高めたりすると安心ですよ。
今回はブドウを栽培するのに欠かせないブドウ棚の作り方についてご紹介しました。
ブドウは果樹の収穫だけでなく、グリーンカーテンやお部屋の目隠しとしても使えます。ブドウは落葉樹なので秋には紅葉する様も楽しめますよ。
ブドウ棚は業者に依頼するとかなりの費用が掛かりますが、ホームセンターなどで手に入る材料を使ってDIYすれば、手頃に設置することもできます。
ぜひこの記事を参考にブドウ棚を作って、おいしいブドウ栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。