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ブドウ(葡萄)の剪定|適した時期や1年目、2年目それぞれのやり方などを紹介

スタッフ

株式会社カインズ グリーン・ガーデン部【公式】

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ホームセンター・カインズのグリーン・ガーデン部が、お花・野菜・観葉植物・多肉植物・家庭菜園・庭造り・畑作りなどに関する専門知識や栽培方法、ノウハウなどを解説します。

甘酸っぱい実をつけるブドウ。そのままでも食べられますし、ジュースやワインに加工してもおいしいフルーツです。長い歴史の中で数多くの品種が栽培され、今も世界中で親しまれています。

実はブドウは自宅でも栽培できます。おいしいブドウを実らせるためには丁寧なお世話が欠かせませんが、その中でも重要なのが「剪定」です。

ここでは、ブドウの剪定方法について解説します。剪定に適した時期ややり方、コツや剪定後のお手入れ方法などにも触れていきますので、ぜひ参考にしてください。

ブドウはどんな植物?

ブドウ

ブドウは、ブドウ科ブドウ属のつる性落葉低木です。原産地はアジア、北米、ヨーロッパなど品種によって様々。5〜6月頃に花を咲かせ、8〜9月頃には収穫できます。寿命は10〜15年ほどです。

ブドウは果皮の色で黄緑系、赤系、黒系に分類されます。黄緑系には「シャインマスカット」「ナイアガラ」、赤系には「デラウェア」などがあります。黒系は大粒で甘みの強いものが多く、「巨峰」「ピオーネ」「マスカットベーリーA」などが当てはまります。

ブドウは一般的に苗から育て始めます。良く販売されているのは1年生苗(挿し木してから、あるいは苗ができて1年以内の苗)です。植え付けから1〜2年目は木を育てることに専念し、果実の収穫はしません。収穫できるのは3年目以降です。気長に生長を待ちましょう。

ブドウの剪定に適した時期

ブドウの剪定に適した時期

ブドウの剪定の適期は葉が落ちた1~2月

ブドウの剪定の適期は、1〜2月頃です。収穫後、葉が落ちたころを目安に行いましょう。

必ず適期中に剪定してください。2月以降は気温が高くなり、切り口から樹液がよく出るようになります。樹液が出ると、切り口の治癒が遅れて傷みやすくなり、ブドウが弱ってしまいます。

枝が込み合っていたら夏季にも剪定しよう

ブドウの剪定は、基本的には冬に行います。しかし、もしあまりにも枝が込み合っている場合は、夏季にも剪定しましょう。

夏に行うのは間引き剪定です。5〜7月頃に、春から夏にかけて伸びた枝を切ります。余分な枝は切らず、最低限の剪定を心がけましょう。冬にうまく剪定できていれば、夏の剪定は必要ないことが多いです。

ブドウの剪定方法

ブドウの剪定方法

ブドウは、植え付け1年目、2年目、3年目以降でそれぞれ剪定方法が変わります。地植えか鉢植えかでも異なりますし、品種によっても適切なやり方がありますので、育てるブドウに合わせて剪定を施しましょう。

植え付け1年目の剪定|植え方を決める

植え付け1年目は、まず植え付けのタイミングで苗を剪定します。地植えにするか鉢植えにするかを決めて、植え方に合わせた剪定をしていきましょう。

地植えで育てる場合は、根本から高さ60cmほどのところで切ってください。主枝以外の枝はすべて切り落として大丈夫です。

鉢植えで育てる場合は、根本から高さ30cmほどのところで切ります。芽を2〜3つほど残して、水平に切りましょう。

植え付け2年目の剪定|樹形を仕立てる

植え付け2年目は、樹形を仕立てながら剪定していきます。

鉢植えの場合は「あんどん仕立て」にするのがおすすめです。支柱を3~4本立てて、そこに巻きつけるようにつるを誘引します。この時、生長が悪いつるは剪定して取り除きましょう。

地植えの場合は、フェンスを使う「垣根仕立て」と支柱を使う「一文字仕立て」があります。それぞれフェンスや支柱に沿わせるようにつるを誘引しましょう。こちらも、生長が悪いつるは切り取ります。

植え付け3年目以降の剪定|品種に応じて

植え付け3年目以降は、品種に応じた剪定を行っていきます。木がよく生長する巨峰やピオーネなどは「長梢剪定」。ナイアガラなどは「中梢剪定」。木の生長が遅いシャインマスカット、デラウェア、マスカットベーリーAなどは「短梢剪定」を施しましょう。

長梢剪定は、生え際から5〜12芽ほど残して枝を切ります。生長の早い枝や実をつけた枝を優先して残し、他の余分な枝は切り落としてください。

長梢剪定は木への負担が少ない剪定方法です。しかし、どの枝を切るべきかの判断がとても難しいため、慣れた人と一緒に行うとよいでしょう。専門家に頼るのもひとつの手です。

中梢剪定は、生え際から4〜6芽ほど残して枝を切る方法です。前年に実がついた枝を優先して残します。痩せた枝などは取り除いてください。

短梢剪定は、全ての枝を生え際から2〜3芽ほど残す方法です。枝の判別が不要なため、長梢剪定や中梢剪定より簡単にできます。初心者でもやりやすいため、ブドウを初めて育てる方は、短梢剪定を施す品種から栽培し始めるとよいでしょう。

基本的に、ブドウには「犠牲芽剪定」を施します。犠牲芽剪定とは、枝の先端や根元ではなく、芽の位置で切る方法です。残す芽の次の位置にある芽にハサミを入れます。(芽を3つ残したい場合は、4番目の芽を切る)

ブドウ剪定のコツと注意点

ブドウ剪定のコツと注意点

剪定のコツ

ブドウの剪定の難易度は高く、プロでも悩みながら枝にハサミを入れます。剪定を成功させるコツは、「経験を重ねること」です。剪定しやすい品種で経験を積み、切る枝の選び方などを学びましょう。そして切ると決めたら思い切って剪定します。

基本的には、主枝を広げていくことを意識して剪定しましょう。主枝が育ちやすいように、重なっている枝や、細く渦巻いている巻きひげなどを切り取ります。特に巻きひげは病気の原因になるので、確実に取り除きましょう。

剪定の注意点

ブドウの剪定は、適期の1〜2月頃に確実に行いましょう。適期を過ぎると、枝から樹液が出て切り口の治癒が遅れ、ブドウが弱ってしまいます。まず試しに1本枝を切り、後日樹液が出ていなければ剪定するといった流れで進めると安心ですよ。

おすすめの癒合剤

剪定後のお手入れ

ブドウを剪定後、太い枝の切り口には癒合剤を塗るとよいです。癒合剤を使うと、切り口の乾燥を防いで治癒を促進させてくれます。ホームセンターなどで購入できますので、剪定前に用意しておきましょう。

剪定をしないとどうなる?

ブドウを剪定せずに放っておくと、つるが伸び放題になって密集し、日当たりや風通しが悪くなります。病害虫の原因にもなり得ますし、あまり育ちすぎるとブドウを支える柱が壊れてしまうことも。また、木全体に栄養が十分に行き届かず、果実の味にも影響が出ます。

おいしいブドウを育てるために

おいしいブドウを育てるために

ブドウは日なたを好むので、日当たりの良い場所で栽培します。ただ雨には弱いので、雨除け対策はしっかり行ってください。水やりは土が乾いているときで十分です。病害虫の被害にあいやすいため、ちょっとした変化にも気を配りましょう。

まとめ

ブドウの栽培において、剪定は欠かせない作業です。適期の1〜2月中に必ず行ってください。ブドウは、植え付けてからの年数、植え方や品種によってもそれぞれ最適な剪定方法があります。育てるブドウに合った方法で剪定しましょう。

ブドウの剪定は難しいですが、慣れればコツがわかってきます。まずは簡単な短梢剪定から始めて、経験を積むとよいです。しっかり剪定して、おいしいブドウを楽しんでくださいね。

※売り切れや取り扱い終了の場合はご容赦ください。
※店舗により取り扱いが異なる場合がございます。
※一部商品は、店舗により価格が異なる場合があります。

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