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カインズ執行役員CHRO(最高人事責任者) 西田政之が経営者や各分野のエキスパートをゲストに「ビジネスの本質」や「キャリア」について探求する番組『CHRO TALK LIVE』。今回はハンズ執行役員の松永有加氏と「カインズとハンズ未来」というテーマで対談を行いました。
西田:本日はよろしくお願いします。カインズとハンズ(旧:東急ハンズ)、人事分野初の共同作業が出来て感慨深いです。
松永:私も楽しみにしていました。 どうぞ、よろしくお願いします。
西田:早速ですが、松永さんのご経歴をお伺いしたいです。
松永:学生時代は現在のハンズ横浜店が入っている岡田屋モアーズさんの販売促進部でアルバイトをしていました。
販売促進部の仕事は、多岐にわたっておりまして、店内装飾をしたり福引会場を設営したり、ハロウィンの時期には、色んな衣装を着て歩いたり、とにかく販売に繋がることは何でもやりましたね。
遊びなのか仕事なのか判らない延長の中で楽しい4年間を過ごしました。
西田:なんと、学生時代からハンズと縁があったんですね!
松永:それからハンズに新卒入社をして、町田店に配属されました。
数年後に、転勤の辞令を非常階段で告げられて、大阪心斎橋店の新店開業のメンバーとして、大阪に行きました。
町田店での接客経験や心斎橋店での新店立ち上げ経験が人事の責任者になった今でも、役立っていますね。
それから東京に戻り、商品開発部に異動しました。
西田: 大阪心斎橋店の立上げ後、商品開発の部署に異動してみていかがでしたか。
松永:商品開発部には17年もいましたね。
当時は新店開業を各所に行う仕事も商品開発部のバイヤーチームが行っていました。
新店開業は時間が限られている中でハードなスケジュールだったんですけど、色んな土地のおいしい物が食べられて幸せでした。
西田:食べ物のほうですか?(笑)
新店開業って本当に大変な仕事ですよね。
松永:そうなんです。だけどその分、達成感がものすごくあります。一方で開業した後は、その土地から離れるので寂しさもありましたね。
その後、商品開発部から仙台店の店長を経験し、人事部に着任しました。
ハンズ経験を振り返ると、楽しいことしか思い出せないですね。
西田:今までのご経験で楽しいことも多かったと思いますが、修羅場体験や成功体験があったら教えてもらえますか?
松永:2005年にビリーズブートキャンプが流行ったことを覚えていますか。
当時の先輩が販売の足がかりを作ってくれて、それを引き継ぎました。
大ブレイクしたのはとてもよかったのですが、例えばメーカーから3000本しか納品がないのに、各店舗から5000本〜1万本の仕入れ希望が毎日FAXで押し寄せていました。
そのときはもう怒涛の日々でしたね。
西田:おそらくお客様からも問い合わせがあって、各店舗も在庫の確保に必死ですよね。
松永:そうです。ただそこでどんなことに対しても冷静に対応できる力がつきました。
西田:ハンズは、小売業界の中でもいち早く新しい斬新な商品を展開することで有名ですよね。
松永:そうですね。私自身も海外買い付けに行き、個性的なものをたくさん仕入れたことがあります。実際に売れたかどうかは別ですが(笑)
西田:お店ごとに仕入れを行うことで、ハンズの店舗同士でライバルになるということはありましたか。
松永:そうですね。当時「渋谷店より早く仕入れたい」とか、店舗同士で同じ商品を取り合うようなことがありましたね。
西田:なるほど、そうしたことって非効率ではあっても、斬新な差を引き出すモチベーションとして機能したこともあったのでしょうね。
松永:まさに、商売の根幹というか、どこよりも早くいいものをお店に並べてお客さんに見てもらうという熱意と行動力は凄いものがあったと思います。
西田:自分が仕入れたことに対する責任やパッションが溢れるということですね。
松永:当時は売場の作り方もそれぞれのお店に任されていたので、各店舗の個性がよく出ていたと思います。
当時と仕組みは違えど、今でも商売人の魂が各店に脈々と受け継がれていますね。
西田:ぜひ、店長時代の思い出も教えてください。
松永:店長時代は、商品や売場の管理だけではなく、メンバーと向き合うことの楽しさと大変さを経験しました。
ハンズが東北に初めてできるということもあって、オープニングメンバーを募集したら何百人も応募がありまして、当時の同僚から「大変かもしれないけど、採用したらスタッフと向き合うのは店長だから、全員と会ったほうがいいよ」というアドバイスを頂き、応募して頂いた採用候補者の方全員とお会いしました。
おかげさまで、素晴らしい仲間に巡り合えることが出来ました。
例えば、新店開業の募集に合わせて青森から出てきた新人女性メンバーがいたんです。お店でも慣れずに少し落ち着かない様子だったので、「どう、大丈夫?やっていけそう?」と声を掛けたのですが、そうしたらそのメンバーから頬を赤らめながら「私、まだレジも打てないし、商品も覚えていないけど、今日からできることが私にもあります。それは笑顔でお客様を迎えることです!」(青森弁)と言われて、その心強さに胸を打たれました。
売上が下がったときはどうしても落ち込んだ顔を見せてしまうこともあったんですが、「店長、私たち明日頑張るからね。明日は予算達成するよ、私たちが頑張るからさ」と言われまして、ああこんなことをスタッフに言わせてはいけないなと思いました。
実は、二人とも今でも仙台で頑張って頂いています。
西田:とてもいい話ですね。
松永:ちょっと自慢なんですけど、毎年開催される社内の接客コンテストで、仙台店が2年連続優勝したんですよ。もう本当にうれしくてみんなで抱き合って喜びました。
西田: 店長冥利に尽きますね。
松永:はい。メンバーが私を店長として育ててくれたと思っています。
西田:そんな絶頂の中、人事に異動されたんですね。
松永:そうなんですよ、もう内示を受けたときは思わず電話を落としてしまいました。
西田:本部からは、どういった期待があったんですか。
松永:「人は会社の真ん中にあるものだ。松永に働き方改革や人材育成のミッションをお願いしたい」と社長から直々に言われました。
西田:人事に関してはご経験がなかったわけですよね。
松永:全然ないですよ。
西田:実際、人事に来てから、どのようなことに着手されたのですか。
松永:ハンズの以前の制度では管理職かそれ以外の2軸のキャリアしかありませんでした。
そこで、専門職の導入や育児介護などのライフプランに合わせて考えられるように、色々な選択肢を増やしながら、自分で考えて自分で決められる人事制度に改革しました。
西田:カインズでやっている「DIY HR®」のコンセプトと同じですね。
※「DIY HR®」DIY思想を組織文化にも浸透させる人事制度。
DIY CareerPath®︎、DIY Learning®︎、DIY Communication®︎、DIY Workstyle®︎、DIY Well-Being®︎の5つの柱で成り立っている。
松永:共通点が多く嬉しいです。もちろんそれぞれが勝手に決めればいいというものではなくて、人事が一人一人のキャリアを考えたり、全体のバランスを考えてのローテーションや研修を入れており、まだまだ模索中の状態ではあります。
西田:カインズとハンズが一緒になりましたが、どんな期待或いは不安がメンバーから聞こえてきますか。
松永:不安という声は聞いていないですね。期待は「ハンズが今進められていないことをもっと進められるんじゃないか」とか「カインズで成功していることやハンズで成功していることをお互いでシェアできるのではないか」とかポジティブな声を耳にします。
あと私自身、学生時代からハンズにいるため、他の会社がどんな雰囲気なのか、あれもこれも学びたいことがたくさんあります。
西田:ぜひ、人事交流もしたいですね
西田:松永さん自身の今後のキャリアはどのように考えられていますか。
松永:キャリアというより、野望なんですが、世界中の人々がハンズを体験しにWEBでもリアルでも来てもらえるようにするのが昔からの夢です。
ハンズに行かなければ出来ない、ハンズのサイトを開かないと出来ないというような、ハンズならではの体験を提供するためにはどうしたら良いかと常に考えています。
旅行先でも私がハンズの人間と知らない外国の方から「日本に行ったとき、ハンズっていうおもしろい店に行ったんだけど知ってる?」と言われて、本当にうれしい気持ちになりました。
西田:カインズもハンズもそうですが、お互いに世界中の方から「おもしろい」と言われるような会社にしたいですね。
松永:はい、お互いに相乗効果が出るようなことが出来ればいいと思いますし、出来るんじゃないかと、とても前向きに考えています。
西田: それでは最後に、カインズのメンバーにメッセージをお願いします。
松永 :私も自宅の近所にカインズがあっていつも通っております。カインズとハンズが一緒に取り組むことによって、思わぬ効果がたくさん出るんじゃないかという、大きな期待をしています。一緒にたくさんのことを創っていけたら嬉しいです。
西田:これから、いろいろと一緒にやれることがあると思いますので、どうぞよろしくお願いします。本日はどうもありがとうございました。
※本記事はカインズの社内ラジオ"らららジオ"の対談企画「CHRO TALK LIVE」の書き起こしです。通常は社内でしか視聴できない内容ですが、となりのカインズさんを通じて社外の皆様にもお届けいたします。