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目次/ INDEX
色鮮やかな花を咲かせるチェリーセージは、その名の通りさくらんぼのような形と甘い香りがするのが特徴です。虫や害虫が付きにくく、5月から11月までの長い期間花を咲かせます。
ここでは、チェリーセージの育て方について詳しく解説します。チェリーセージの特徴や毒性、チェリーセージに適した環境、気を付けたい病害虫、剪定の方法なども紹介しますので、どうぞ最後までご覧ください。
チェリーセージはシソ科アキギリ属に属するハーブの一種で、北アメリカ南部やメキシコが原産の花です。葉がさくらんぼの形に似ていて、揉むと甘い香りがすることから「チェリーセージ」と名付けられました。
チェリーセージは、茎先や葉の脇から唇の形に似たかわいらしい花を咲かせます。5月から11月までの長い期間花を咲かせ、地植えをすると自然に育つ多年草です。初心者でも育てやすいでしょう。
チェリーセージは花の名前ではなく、いくつかの品種の総称です。サルビア・ミクロフィラ、サルビア・ヤメンシス、サルビア・グレッキーなどの品種があり、日本では主にミクロフィラをチェリーセージと呼びます。改良品種が多くあり、毎年新しい品種が作り出されています。
チェリーセージは成長すると背丈は40cmから1.5mほどになるので、植える場所には注意が必要です。花びらの色は赤、白、ピンク、赤と白が混ざっているものが主流ですが、改良によってオレンジや黄色の品種も誕生しました。豊富な色味と鮮やかさが魅力の花です。
見た目がかわいいチェリーセージですが、実は毒性がある花でもあります。香りを活かしてドライフラワーや切り花にするなど、観賞用のハーブとして楽しみましょう。
葉の香りを抽出すればハーブティーとして楽しむことができます。味は独特ですが、殺菌作用や解熱効果があるので、うがい薬など薬用として利用するのがおすすめです。
チェリーセージは種から育てることもできますが、苗から育てるのが一般的です。苗は株がしっかりしていて、葉や茎の状態がいいものを選びましょう。
苗は春と秋の暖かい時期に植えます。寒さに弱いので、秋よりも春に植えた方が根付きやすいです。苗を植えるときは間隔をあけるために、苗よりふた回りほど大きな穴に植えましょう。
チェリーセージは鉢植えと地植えのどちらでも育てられます。生育旺盛のため、品種によっては丈も幅も1m以上になります。数年経つと大株になるので、鉢植えの場合は根詰まりを起こさないように植え替えが必要です。大きくなりすぎた場合は、地植えに変えるのもおすすめです。
地植えの場合、そのまま放っておいても自然に育ちます。植える際は窮屈にならないよう、株間を40~50cmほどあけましょう。
チェリーセージは日当たりが良く、風通しのいい場所を好みます。半日陰でも育ちますが、日照不足は花付きが悪くなる原因です。チェリーセージの特徴である香りも薄れてしまい、花本来の良さを楽しむことができません。なるべく日の当たる場所で育てましょう。
寒さに弱く、冬は花が咲きません。暑すぎると花が咲き止むこともありますが、涼しくなればまた花を付け始めるので心配ありません。
チェリーセージは、根付くまで毎日水やりをします。しっかり根付いたあとは、毎日水やりをする必要はありません。鉢植えの場合は土の表面が乾いていたら水やりをしましょう。鉢の底から水が流れてくるくらい、たっぷりあげてしまって大丈夫です。
地植えの場合、基本的に水やりは不要です。雨が降らなかったり、真夏の日照りが続いて土が乾燥で割れてしまっているときは、朝か晩のどちらかで水やりをしましょう。
チェリーセージを育てる土は、どちらも水はけのいいものを選びます。小粒の赤玉6割、腐葉土4割の土にするか、市販の園芸用またはハーブ用の培養土を使いましょう。地植えの場合は苗を植える1~2週間前までに、苦土石灰と腐葉土で土を作っておく必要があります。
ほとんどの植物は中性からアルカリ性の土を好みますが、日本は酸性雨の影響から土が酸性に傾きがちです。酸性の土は植物の生育が悪くなり、葉の色も付きにくくなります。
そこで有効なのが苦土石灰です。主成分が炭酸カルシウムと酸化マグネシウムの苦土石灰を使うと、土をアルカリ性に傾けることができます。チェリーセージの根を強くし、葉の色を良くしてくれるので、地植えには苦土石灰を使用しましょう。
チェリーセージの栽培におすすめの土
チェリーセージの肥料は、地植えの場合はさほど必要ありません。土作りをしっかり行えば、肥料を与えなくても良く育ちます。
鉢植えの場合は、春と秋に緩効性化学肥料を与えましょう。じっくり持続的に効果がある肥料なので、チェリーセージの育ちが良くなります。花が弱っていたり、花の数が少なかったりするときは薄めた肥液も与えましょう。
チェリーセージの栽培におすすめの肥料
チェリーセージの剪定は4月から7月、または9月から11月に行います。年2回ほど切るのがベストです。
チェリーセージは品種によっては何年も経つと大株になり、剪定をしないと枝が混みあってしまいます。特に古株は細い枝を出すようになるので、株姿が乱れる原因にもなります。きれいな形を保つには、細い枝を剪定し若い枝を生やすことが大切です。
チェリーセージは芽吹く力が強く、花が咲き終わった後に枝を切るとすぐに新芽が出てきます。初夏に切り戻しておくと、秋にたくさんの新しい花を楽しめますよ。
鉢植えのチェリーセージは、定期的な植え替えが必要です。大きくなると鉢の中で根詰まりを起こし、育ちが悪くなってしまいます。植え替えの手順は、植え付け時と同じです。1~2年に一度、ひと回り大きな鉢に植え替えをしましょう。
地植えのチェリーセージは、株間がしっかりあいていれば植え替える必要はありません。
チェリーセージは挿し木で増やせる植物です。挿し木の時期は5月から7月がベストです。切り戻した枝や今年伸びた新芽を挿し穂にして増やします。
挿し木の方法
枝を切り落としてから1~2週間ほどで根付くので、かんたんに増やせますよ。
チェリーセージは寒さに弱く、品種によって耐寒性が違います。特に苗のうちは寒さに弱いので、苗植えは春に行うのがおすすめです。
耐寒気温は-5℃から-10℃なので、そのくらいの地域であれば問題なく冬を越せます。冬の間は水やりはせず、土が乾いた状態で育てましょう。霜などの影響で枝は枯れてしまいますが、根は生きているので春になればまた元気に芽吹きますよ。
チェリーセージはハーブの1種なので、アブラムシなどの害虫は付きにくく初心者でも育てやすい植物です。定期的に切り戻しをして株の風通しを良くし、毎日葉や土をきちんと見ることで病害虫による被害を防げます。
病害虫は突然湧くものではありません。少しの変化も見逃さないよう、毎日チェックすることが大切です。特にバッタなどによって葉や茎を食べつくされてしまうと、花が付かなくなってしまいます。虫食いを見つけたらすぐに取り除くようにしましょう。
チェリーセージは、初心者でも育てやすく人気の多年草です。病害虫にも強く、何年か経つと大株に成長するほど生育旺盛なので、園芸初心者にもおすすめできます。
香りを活かしてハーブティーや料理、インテリアなど観賞用ハーブとしても使える植物ですので、ぜひこのページを参考に、チェリーセージの栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。