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「いろいろな種類のハーブを植えたいけど鉢を並べる場所がない」、「オシャレにハーブを植えてみたい」。そんなときは、ハーブの寄せ植えにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
寄植えは、ひとつのコンテナでさまざまな種類のハーブを栽培できるうえ、鉢のデザインやレイアウト、ハーブの組み合わせを工夫すれば、小さなコンテナの中に自分だけの素敵なハーブガーデンを作ることができます。
今回は、ハーブの寄せ植えの手順から、寄せ植えに相性の良いハーブの組み合わせ、レイアウトのコツ、寄せ植えしたハーブのお手入れ方法までを解説します。
ハーブの寄せ植えの最初のステップは、苗と道具をそろえること。とはいえ、何も特別な道具が必要なわけではなく、ホームセンターで簡単に手に入ります。
【ハーブの寄せ植えに必要な道具】
寄せ植えするハーブの苗については後に詳しく解説しますが、一般的に、葉の色が濃く、茎が間延びしていない苗を選びましょう。
鉢やプランターなどのコンテナは、プラスチック、素焼き、テラコッタなどいろいろな素材があり、それぞれメリット・デメリットがあります。
また、植えるハーブの種類や株数によって、コンテナの大きさや深さも考慮する必要があります。寄せ植えするハーブの性質や置き場所に応じて、適切なコンテナを選びましょう。
コンテナを選んだら、底に鉢底石を敷き、苗を置く高さまで土を敷き詰めます。寄せ植え用の土は、ハーブに適したpH値や水はけを考慮して自分でブレンドすることもできますが、ハーブ用や野菜・花用の培養土が市販されています。初心者は市販の培養土を使うのがおすすめです。
なお、苗を植え付ける前に、流し込んだ土に元肥を混ぜ込んでおくと根の生育が促されます。片手に一握り程度の量の元肥を入れておくとよいでしょう。
苗を植え付ける前に、あらかじめ寄せ植えのレイアウトを決めておきましょう。苗をポットから出したら、根を傷めないようすぐに植え付ける必要があるためです。
植え付けは、根鉢の大きい株から行います。このとき、株元がコンテナの縁から2~3cm下にくるように、高さを調節しながら植え付けましょう。全ての株を植え付けたら、株と株の間に培養土を流し込んで隙間を埋めていきます。
最後に土の表面を平らにならし、株元を手で軽く押さえて安定させたら完成です。完成したとき、土の表面とコンテナの縁との間に2~3cmのウォータースペースを確保するようにしましょう。最後に、鉢の底から水があふれ出るくらいたっぷり水をやります。
ハーブの寄せ植えで最も重要なポイントは、寄せ植えするハーブが同じ環境を好むことです。ひとつのコンテナに寄せ植えするのですから、適した環境が異なるハーブを一緒に植えてもうまくいきません。
種類によって、日当たりを好むハーブ、日陰を好むハーブ、乾燥を好むハーブ、湿度の高い環境を好むハーブ、酸性の土あるいはアルカリ性の土を好むハーブなど、さまざまです。それぞれのハーブに適した日当たりや土の性質を調べたうえで、組み合わせを考えましょう。
同じ環境を好むことは最低条件ですが、さらに進んで、相性抜群のコンパニオンプランツを組み合わせてもよいでしょう。コンパニオンプランツにあたるハーブは、その香りが害虫を遠ざけたり、相互の生育を促したりする相乗効果をもちます。
例えば、カモミールとヤロウ(セイヨウノコギリソウ)は、お互いの精油を増加させる効果があります。カモミールは、ルッコラなどのアブラナ科のハーブの害虫予防や風味促進にも役立ちます。
コリアンダーはアブラムシの忌避効果があり、スープセロリなどさまざまなハーブの害虫予防に効果があります。香り高いアロマティカスとゼラニウムを組み合わせて、香りを楽しむのもよいでしょう。
ハーブの性質や好む環境が合えば、用途別に組み合わせて楽しむこともできます。お茶、料理、クラフトなど、ハーブの活用方法は多岐にわたります。用途別に寄せ植えすることで、自然とハーブを生活に取り入れてみましょう。
例えば、レモンタイム、レモンバーム、ゼラニウムを組み合わせた“ハーブティー用の鉢”や、イタリアンパセリ、チャイブ、オレガノを組み合わせた“薬味用の鉢”。薬味用の鉢は、日当たりの良いキッチンで育てれば、フレッシュなキッチンハーブとして重宝するでしょう。
丸形コンテナにハーブを寄せ植えする際は、高低差のあるハーブを組み合わせて動きを出すのがポイントです。
正面を固定し、後方に背の高いハーブを、前方に背の低いハーブを配置するレイアウトもできますし、どの角度から見ても楽しめるよう、中央に背の高いハーブを配置し、周囲に背の低いハーブを配置するレイアウトも可能です。
背の高いハーブで育てやすい種類は、まっすぐ上に伸びるタイプの立性(たちせい)のローズマリーや、同じく立性のセージなどがあります。これらの立性のハーブには、草丈の低いオレガノや、ほふく性のタイムなどを組み合わせるとよいでしょう。
長方形のコンテナにハーブを寄せ植えする際のレイアウトは、ジグザグに配置して、株ごとのスペースを広くとります。ジグザグに配置すると、まっすぐ並べるよりも動きが出て、見た目のバランスも良くなります。
高低差のあるハーブを組み合わせる場合は、中央部や後方に背の高いハーブを配置し、手前や外側に背の低いハーブを配置するとよいでしょう。
壁や手すりなどに吊るすタイプの鉢、ハンギングバスケットにハーブを寄せ植えするのもおすすめです。特に、ほふく性のクリーピングタイム(ワイルドタイム)や草丈の低いレモンバーム、ノンフラワーカモミールなどを取り入れると、鉢の縁からハーブが垂れ下がるように伸びてくるのを楽しめます。
ラベンダーやナスタチウムなどの花が咲くハーブを織り交ぜて、見た目もオシャレなハンギングバスケットの寄せ植えにトライしてみるのもいいですね。
ミントは非常に生育が旺盛なので、寄せ植えには不向きです。ただし、不織布やハンギングバスケット用のマットなどで株の周囲に仕切りを付けて植え付ければ、ミントも寄せ植えできます。
その際、地下茎が仕切りを乗り越えて育ってしまわないよう、仕切りの上部が2cm程度地上に出るように設置するようにしましょう。長方形のコンテナは、仕切りを設置するのに適しています。また、切り戻しをこまめに行うことで、生育を制限できます。
スペアミントやアップルミントは特に生育旺盛ですが、葉のふちに白い模様の入ったアップルミントや、細かな葉が地面をはうように伸びるコルシカンミントは、比較的生育が落ち着いています。コンテナに仕切りをつけて、ぜひミントも取り入れてみてください。
ハーブの寄せ植え後、株が安定して葉が茂ってきたら随時収穫します。収穫することで、風通しが良くなり、害虫や病気の防止にもつながります。
中でも乾燥を好むハーブにとって、梅雨の時期の湿度は大敵です。5月下旬から6月にかけては、こまめに込み合った枝や葉をすき込むようにしましょう。ただし、新芽のついた茎を切り取ったり葉を過度にすき込んだりすると生育不良になりますので、注意が必要です。
夏が過ぎ、9月下旬頃になったら、茎や枝を切り戻して株を落ち着かせましょう。切り戻しの際は、新芽のある節を残し、そのすぐ上の箇所にハサミを入れます。
黄色くなった葉や枯れてしおれた花をそのままにしておくと、害虫を寄せ付けたり病気の原因になったりするので、見つけたらこまめに取り除くようにしましょう。枝全体が枯れている場合は元から切り取ってしまいます。
切り戻して株の形を整えた後は、土の表面をチェックします。植え付けから数ヶ月が経過すると、水やりで土が流れ出たり土と土との間が締まったりすることで、土の表面が沈んでいくことがあるためです。
これを放置すると、根が土の表面に出てきて株が弱ってしまうので、土が沈んでいるところには新しい培養土を補充しましょう。土の手入れを終えたら、全体にまんべんなく、たっぷり水をやります。
多年草のハーブを寄せ植えした場合、1~2年経つと根が混みあい、土も劣化します。様子を見つつ、春または秋に植え替えして、根の整理や土の入れ替えを行ってください。
ハーブの寄せ植えでは、同じような環境を好むハーブ同士を組み合わせることが最も大切なポイントです。ちょっとしたコツを押さえれば、レイアウトも決して難しくありません。好みの見た目や用途に応じて、自由にハーブの寄せ植えを楽しんでみてくださいね。