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トカゲやヤモリと同じくペットとして注目を集めているイモリ。特に日本固有種のアカハライモリは、小さくてかわいいと人気です。同じ両生類であるカエルと違って鳴くことはないため、騒音トラブルの心配もありません。飼ってみようかと検討中の方は多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、イモリの飼育全般を詳しく解説します。イモリは大掛かりな飼育設備を必要とせず、初心者向きのペットといえますが、長く元気でいてもらうためには注意点があります。これから飼育する方も、すでに飼育中の方にも役立つ情報をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
イモリは有尾目(ゆうびもく)イモリ科に分類される両生類の総称です。井戸の中にいる害虫を食べてくれることから、「井守」と呼ばれ親しまれてきました。同じく家の中やその周辺の害虫を食べるヤモリ(家守)と存在がよく似ていますが、ヤモリは爬虫類であり、まったく別物です。ここでは、イモリの生態について紹介します。
イモリは北半球の大陸全域に生息しています。森の中で暮らす陸生種もいますが、日本に住むイモリの多くは半水棲種であり、川や湖沼、池など水辺の近くで過ごしています。
国産イモリの代表種であるアカハライモリ(ニホンイモリ)の大きさは、オスで約7~12cm、メスで8~14cm程度です。背面は黒~黒褐色でザラザラとした皮膚感をしており、ヤモリと違ってウロコはありません。最大の違いは腹部で、アカハライモリには赤やオレンジの模様が見られます。色彩構成は個体によって異なり、地域差もあります。
前述のように腹部を見れば一目瞭然ですが、ヤモリと見間違えるケースも多いため、イモリとヤモリとの違いを表にまとめました。
イモリ | ヤモリ | |
まぶた | あり | なし |
爪 | なし | あり |
尾 | 側扁している | 側扁していない |
皮膚 | 硬く、全体的に湿っている | ウロコがあり、全体的に乾いている |
なお、ヤモリは指の裏側で垂直の壁やガラスなどに張り付くことができる構造になっていますが、イモリにはできない芸当です。
イモリは肉食です。自然下ではメダカやオタマジャクシ、魚の卵、昆虫など、自分より小さな生き物を食べています。どちらかといえば夜行性のため、日没後に食事することが多いようです。
イモリは再生能力が非常に高く、医学で応用できないか注目されているほどです。たとえば、敵に足の一部を食いちぎられても、徐々にではありますが骨を含めて完全再生できます。「トカゲの尻尾切り」ということわざで知られるように、自分の体を再生できる生き物はほかにもいますが、イモリの再生能力は群を抜いているといえます。
また、イモリの多くは毒を持つのも特徴です。耳の後ろにあるコブから毒素を分泌し、なかには敵に向かって噴射する攻撃的な種類もいます。国産種であるアカハライモリやシリケンイモリも同様に毒を持ちますが、性格は温厚であり、毒の量もごく微量です。その証拠に、捕食者であるサギなどがイモリを食べても中毒死することはないようです。
ただ、毒素の正体はフグが持つものと同じテトロドトキシンのため油断はできません。イモリに触ったら必ず手洗いすることをおすすめします。
代表例としてアカハライモリの一生を紹介します。
アカハライモリのオスは繁殖期になると、尻尾をUの字に曲げてブルブルと揺らす求愛ダンスを踊ります。ダンスを気に入ったメスはオスの後を付け、オスが落とす精子の袋を吸収して受精。冬眠から覚めて暖かくなりはじめた春先から夏前までに産卵することが多いです。メスは産卵に適した葉を探し、寒天質に包まれた約5mmの卵を100個ほど産みます。
卵は通常、10~20日ほどで孵化します。幼生はオタマジャクシ状の手足のない状態で生まれますが、ウーパールーパーのような外鰓(えら)が生えているのが特徴。そこから先に前脚が生え、やがて後脚も生えると外鰓が消滅し、陸上に上がります。脚の生える順番がカエルと逆なのは興味深い相違点です。
3年ほど立つとようやく成体になり、水中生活に戻ってくるというサイクルです。その後はなんと20~25年生きるため、イモリを飼育し、繁殖もさせると一生付き合えるペットになるでしょう。
多くの方がイモリと呼んでいるのは、日本固有種のアカハライモリという種類ですが、ほかにも飼育しやすいイモリはいます。ここでは、初心者の方でも比較的飼いやすいイモリを数種類紹介します。
容姿の特徴 | ・全長7~14cm ・背面~側面が黒く、腹部が赤い |
性格・性質 | ・温厚 |
寿命 | ・約20~25年 |
値段 | ・数百円~ |
別名「ニホンイモリ」とも呼ばれる、日本を代表するイモリです。本州・四国・九州に幅広く分布しています。水棲傾向が強く、水田、池、小川などで見かけることが多いです。
比較的入手しやすいため安価で売られている一方、珍しい模様をしている個体は数万円の値がつくことも。また、「渥美種族」など一部の地方のみで生息が確認されている希少種もいます。
容姿の特徴 | ・全長14~18cm ・黒や黒褐色の背面に黄斑がある(個体差が激しい) |
性格 | ・おっとりしているが活動的な一面も |
寿命 | ・約20年 |
値段 | ・1,000円~ |
奄美諸島・沖縄諸島に分布するシリケンイモリは、沖縄周辺では非常にポピュラーなイモリです。漢字では「尻剣井守」と書き、これは繁殖期のオスの尾が剣のような形になるためです。
黒っぽい背面に金粉をまぶしたような斑が見られ、よく目立ちます。ただ、無知の個体もいれば、オレンジ色の線が入った個体もいるなど、個体差が激しいです。腹部のバリエーションもさまざまで、アカハライモリのように赤っぽいもの、オレンジ色が強いもの、小さな黒斑が点在しているものもいます。
容姿の特徴 | ・全長12~22cm ・頭部から尾にかけてオレンジの線や突起が見られる |
性格 | ・イボイモリにしては活発 |
寿命 | ・約20年 |
値段 | ・5,000~1万円前後 |
ミナミイボイモリは中国・雲南省西部に分布しています。山地にある池や水田といった水場周辺で暮らしていますが、繁殖期以外はほとんど水に入らない陸生のイモリです。頭から背中にかけて見られる鮮やかなオレンジ線や突起が美しく、ペットとしては昔から人気があります。
外国産のため多少値が張り、5,000円程度から1万円前後で売れていることが多いです。ちなみに、国産のイボイモリは絶滅の危機に陥っている希少種(沖縄県・鹿児島県では天然記念物)のため、販売が禁じられています。
容姿の特徴 | ・全長12~15cm ・緑色の体色と黒のまだら模様 |
性格 | ・人懐っこい |
寿命 | ・約15~20年 |
値段 | ・5,000~1万円前後 |
マダライモリはフランス西部やイベリア半島北部に分布しています。名前の通り体には美しいまだら模様が見られ、イモリ愛好家から評判です。頭部から背中にかけて見られる赤い模様もきれいです。繁殖期のオスは背が隆起する「クレスト」が見られ、さらに派手になります。
繁殖期以外は陸生で、水はほぼ必要としないため飼育しやすいでしょう。さほど大きく成長することもありません。価格は5,000~1万円と少々値が張ります。
容姿の特徴 | ・全長14~20cm ・黒褐色に小さなイボがある |
性格・性質 | ・繁殖期を除くとおとなしい |
寿命 | ・約25年 |
値段 | ・約7,000円~1万円 |
クシイモリはヨーロッパ大陸最大のイモリとして知られています。英語では「Warty Newt(イボのあるイモリ)」と呼ばれる通り、体には黒く小さなイボがたくさん見られるのが特徴。繁殖期になると皮膚がギザギザのクシのように隆起することから、和名は「櫛井守」と名付けられました。
性格はやや臆病で、普段は雑木林の土壌下などでひっそりと生活しています。陰性傾向が強く、飼育時はシェルターが必須ですが、国内で養殖された個体は人慣れしやすいといわれています。初めてイモリを飼う方にも飼いやすいでしょう。値段は少々張り、7000~1万円前後で売られていることが多いです。
容姿の特徴 | ・全長6~10cm ・背面~側面が黒く、腹部が赤い |
性格・性質 | ・温厚でおとなしい |
寿命 | ・約20~25年 |
値段 | ・数百円~ |
シナイモリは中国中東部の池や水田などに生息するイモリです。「チュウゴクイモリ」と呼ばれることもあります。見た目がアカハライモリとよく似ていますが、やや小型で体表の凹凸が少なく、お腹の色の赤みは薄い傾向にあります。
非常に丈夫で飼いやすいイモリですが、流通数が少ないため売り切れるのが早いようです。値段は数百~1,000円程度とお手頃のため、見かけたらすぐにお迎えしたほうがよいかもしれません。
容姿の特徴 | ・全長20~28cm ・黒の体色と黄色のまだら模様 |
性格・性質 | ・物怖じせず人慣れしやすい |
寿命 | ・約15~20年 |
値段 | ・約7,000円~1万円 |
ファイアサラマンダーはヨーロッパ東部からイタリア北東部に広く分布するイモリです。「マダラサラマンダー」「ヨーロッパサラマンダー」と呼ぶこともあります。真っ黒な体に黄色の斑紋を持つ、まさに幻獣の「火蜥蜴」を思わせる見た目をしています。
性格は人懐っこい個体が多いようで、お迎え初日から物怖じしない個体もいます。寿命は5~8年といわれていますが、飼育下でていねいに飼うと15年や20年は生きるでしょう。30cmを超える個体もおり、大型のイモリを飼いたい方におすすめです。ただし、値段は7,000~1万円前後と少々お高めです。珍しい模様の個体はさらに値が上がります。
イモリは自然にいるイモリを捕獲する方法もありますが、手軽に入手するならペットショップで販売されている個体をお迎えすることです。特に特定の地域にしかいないイモリや、ファイアサラマンダーなどの外国産イモリは購入するほかありません。
また、縁日やイベントで時おり開催される「イモリすくい」で入手する手もあります。多くはアカハライモリですが、シリケンイモリが混在していることもあります。1回ワンコイン程度でチャレンジできることが多く、お手頃にイモリを手に入れるチャンスです。
イモリはどちらかといえば夜行性ですが、4~6月の繁殖期であれば昼でも活発に行動しています。水がきれいで流れがほぼない水辺周辺にいることが多いため、田んぼ、水たまり、水路などを探すとよいでしょう。冬の場合は、越冬のために枯れ葉の下に集まっていることも多いです。
捕獲方法は素手あるいはタモ網を使うのが一般的です。逃げ足が非常に早いため、タモ網ですくうほうがうまくいくでしょう。捕まえた個体は少し水を入れた虫かごやタッパーなどに入れ、必ず蓋をして持ち帰ります。
なお、自然界のイモリは絶滅の恐れがある希少野生動として指定されている地域があります(例:埼玉県)。持ち出しを禁止する条例がないか、必ず確認を取ったうえで捕獲してください。許可なく持ち出すと懲役刑や罰金刑を科される恐れがあります。
ここでは、アカハライモリの飼育に必要なアイテムを紹介します。一般的に必要なもの、あると便利なものは下記の通りです。
水槽やプラケースを用意すれば問題ありませんが、素材よりも大切なことは、「ふたがきちんと締まるかどうか」です。イモリの足裏はヤモリのように吸着する仕組みを持ちませんが、粘膜のある体を駆使して上方に登り、わずかな隙間からでも逃げ出してしまいます。脱走して水気のない室内などをさまようと、皮膚が乾いて死んでしまうかもしれません。
上記のような虫かごであれば、通気性のある開閉しやすいふたがセットで付いてきます。大きさも45cm程度と小さくも大きくもなく、価格もリーズナブルです。
また、水槽はプラケースよりもクリアでアカハライモリを鑑賞するのに適していますが、心配なのはふたの隙間です。付属のものより全面を覆えるメッシュタイプのふたを用意したほうが安心でしょう。
アカハライモリはほとんどを水の中で暮らしますが、たまには陸地に上がってきます。水場と陸場を明確にレイアウトする必要はありませんので、岩や流木、水に浮くプラスチック製の浮島などを入れてあげましょう。
特に流木はアクアリウム感を演出できるほか、アカハライモリがシェルター代わりに使うこともあります。
イモリは水草に卵を産み付けるため、繁殖を考えているなら水草が必要です。水草は水中の汚れた物質を吸収し、水質を安定させる効果も望めます。また、アカハライモリが水草につかまって休憩したり、水草の下に隠れたりすることもあります。
水草の種類はさまざまですが、カボンバやアナカリスなど、丈夫で葉幅が広く、柔らかいものがよいでしょう。
アカハライモリは丈夫なのでカルキ抜きをしていない水道水でも生きられますが、快適な環境とはいえません。念には念を入れ、半日以上汲み置きした水を使うか、を使うほうがよいでしょう。
餌はミミズやオタマジャクシ、巻貝などの生き餌望ましいですが、毎回入手するのは難しいため、冷凍や乾燥といった加工がされている赤虫やイトミミズなどで代用するとよいでしょう。
また、人工飼料で餌付けすることも可能です。下記はオキアミミールを強化配合したイモリ専用の高たんぱくフードです。
水草を入れる場合は照明器具を用意しましょう。紫外線を必要としているわけではないため、鑑賞魚用の蛍光灯やLEDで構いません。きれいに照らせるものはアカハライモリの鑑賞にも役立ちます。
なお、本格的な照明とはいえ、相応の熱を発します。アカハライモリにとって暑すぎる水温になっていないか、水温計を設置して温度チェックを行いましょう。
水は餌の食べかすやフン、また脱皮の皮などで徐々に汚れていきます。こまめに水換えしていれば問題ありませんが、忙しい場合や、水槽が大きく頻繁な水換えが現実的でない場合は、ろ過装置(フィルター)を使ったほうが楽でしょう。水中の不純物が取り除かれ、きれいな水質を維持しやすくなります。
フィルターは「投げ込み式」と呼ばれる簡易的なタイプで十分ですが、注意したいのは種類より設置場所や設定です。アカハライモリは水田や池、小川など水の流れが穏やかなところに住んでいるため、フィルターにより水の流れが発生しないように気遣ってあげましょう。
底砂もフィルター同様必須ではありませんが、底砂を入れることで水草を植えつけられたり、陸地に高低差をつけられたりするのがメリットです。また、水質の安定に貢献可能な商品もあります。
注意点は、厚く敷き過ぎないことです。底砂に水の汚れが溜まり、水換え時の手間が増えてしまいます。また、生き餌を与えた場合は砂の中に逃げ込み、イモリが食べにくくなるかもしれません。
引き続きアカハライモリを代表例とし、イモリの上手な飼い方のポイントを紹介します。初心者の方でも簡単にできることばかりなので、ぜひ参考にしてください。
餌は水場に浮かせておけば自然に食いつきます。陸場にいる場合は、ピンセットなどで顔の前に置いてあげるとよいでしょう。このとき、与えすぎてはいけません。イモリは与えられた分だけ食べようとし、結果的に消化不良や肥満の原因になってしまいます。お腹が少し膨らむ程度で十分です。
餌やりの頻度は、幼体へは毎日1回、成体へは2日に1回くらいで構いません。かわいいためもっとあげたくなるかもしれませんが、ぐっとこらえましょう。なお、冬場は食欲が落ちるため、1週間に1回程度にペースを落としても大丈夫です。
水位は15~20cmと低めにしてあげましょう。というのも、アカハライモリはほぼ水棲なのにもかかわらず、泳ぎが上手ではありません。また、肺呼吸のため、水面に顔を出して息継ぎする必要があります。水位が深すぎると息継ぎのたびに苦労するかもしれないため、浅めのほうが過ごしやすいでしょう。
アカハライモリは日本の固有種なので特別な温度管理は必要ありませんが、急激な温度変化があるのはよくありません。窓辺など直射日光に飼育容器を置くのは避けましょう。
快適に過ごせるのは20~25℃だといわれています。人間が参るような暑さはアカハライモリにとっても辛いので、必要に応じてエアコンを点けたり、水槽用の小さなファンを設置したりして対策しましょう。
逆に、低温(水温が10℃以下)になると冬眠の準備に入るため、冬眠させたくない場合はエアコンやペットヒーターなどで適温を保ってあげてください。ただ、冬眠は失敗するとそのまま死につながります。繁殖を考えないのであれば、させないほうが無難です。
イモリのフンや食べ残しは都度スポイトなどで取り除きましょう。常に清潔な状態を保つことで、水換えの頻度を減らせます。こまめにメンテナンスしてあげれば、水換えの目安は1週間に1度や2週間に1度でも構いません。
通常、水換えは1/3や半分程度の水を入れ替えます。底砂やシェルター、飼育容器が汚れている場合は、イモリを別の容器に移し替えたうえで丸洗いしましょう。日頃のメンテナンス度合いにもよりますが、月に1度程度が目安です。
上手な飼い方とも関連しますが、ここでは注意点という視点からアカハライモリの飼育方法を解説します。特に、イモリがかかりやすい病気については知っておいたほうがよいでしょう。
アカハライモリ同士の多頭飼育は問題ありませんが、メダカやミナミヌマエビなど他の生き物との混泳はおすすめできません。肉食のアカハライモリが食べてしまう恐れがありますし、アカハライモリ用にあげた餌を他の生き物が横取りするケースもあるためです。
イモリの仲間は毒を持つことが多く、アカハライモリも例外でありません。ペットショップで販売されている養殖個体はほとんどが微量か、無毒に近いといわれていますが、油断は禁物です。イモリに触れるのは水換えなど必要なタイミングにとどめ、触った後は必ず手洗いしましょう。
イモリが毒を持っているとは関係なく、触りすぎるのは避けましょう。イモリは変温動物のため、人間の体温に影響されてしまいます。飼育適温が20~27℃のイモリにとって、人間の手は非常に熱いものだと考えてください。
水替えをしていなかったり、餌を与えすぎていたりと、生活環境が適切でないとイモリが病気になってしまいます。よく見られる病気は次の通りです。
病気 | 症状 | 原因 |
消化不良 | ・食欲不全 ・便秘 | ・餌の質や量が不適切 ・温度変化が激しい |
脱皮不全 | ・脱皮の皮が体表に残る ・皮が腐敗し皮膚呼吸が妨げられる | ・ストレス ・流木や岩などザラザラしたものがない |
カエルツボカビ病 | ・食欲低下 ・皮膚呼吸がしにくくなる | ・両生類の皮膚だけに寄生するカビによる感染症 |
水カビ病 | ・体表に白い綿毛のようなものが生える | ・水質悪化による感染症 |
モルチベスト | ・体表に白い斑点がスポット状に発生する | ・水質悪化による感染症 |
けが | ・外傷 ・共食い | ・多頭飼育による喧嘩 |
アカハライモリを診てくれる動物病院は限られるため、予防が第一です。日頃からフンの質や食べ残しの量を見るなど、体調チェックを怠らないようにしましょう。特にモルチベストにかかると決定的な治療法はないといわれています。
イモリを飼うにあたってよく湧く素朴な質問にQ&A形式でお答えします。
A.一般的に、イモリの雌雄は体格や尻尾の形を見れば判別できますが、確かにアカハライモリは見分けづらいといえます。ただ、やはり次の点を注意深く観察するほかないでしょう。
上記はあくまで成熟期の見分け方であり、幼体の判別となると難易度が上がります。繁殖を目的に2匹飼ってみたら両方ともオスだった……というケースもあり得るため、ペットショップで購入する場合は必ず店員に相談することをおすすめします。
A.どのような生き物でもそうですが、幼体の抵抗力は未熟です。水質の悪化や餌不足などで死んでしまうため、生活環境は特に気遣ってあげましょう。具体的には、次のような点です。
繁殖過程における余談ですが、オスがメスを交尾に誘うときに出す性フェロモンは「ソデフリン」といい、万葉集にも載っている額田王の和歌「あかねさす 紫野ゆき 標野ゆき 野守は見ずや 君が袖ふる」にちなんで付けられました。昔は「惚れ薬として効果がある」と考えられていた時代もあり、イモリの黒焼きを媚薬の材料に使ったという説もあります。
イモリの体表や体色は美しく、つぶらな瞳もかわいいと人気です。観賞魚を眺めるように、見ているだけで癒やしを与えてくれるでしょう。
かなりの長寿である点もペット向きといえます。あの小さな体で四半世紀も生きるうえ、繁殖させれば一生のペットにもなり得る存在です。飼育スペースを取らず、騒音やにおいも出ないため、飼育のしやすさは両生類のなかでもトップクラスかもしれません。
以上から、イモリは初心者の方にもおすすめできるペットですが、自然下の個体を採集する際は市町村の条例にご注意ください。アカハライモリやシリケンイモリはお手頃な価格で入手可能なため、まずはペットショップを覗いてみてはいかがでしょうか。カインズが展開するpetsone(ペッツワン)でも販売している店舗があります。お気軽にご相談ください。
※専門家・有識者のみなさま
本記事の内容については細心の注意を払っておりますが、行き届かない点、お気づきの点がある場合は、下記メールアドレスまでご連絡ください。迅速に対応させていただきます。
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