コリドラス飼育の注意点! 混泳はできる? 種類や餌、水槽の大きさを専門家が解説
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池や水田といった身近な淡水域ですいすいと泳いでいるオタマジャクシ。ご存知の通りカエルの幼生であり、頭が大きくて四肢がなく、尾が長い独特のフォルムをしているのが特徴です。
春先から初夏にかけて群生しており、捕まえること自体は簡単ですが、「ペットとして飼う」となれば話は別です。ほかの魚と比べて難易度は高くないものの、下手をすると一瞬で全滅してしまうことも。
そこで今回は、オタマジャクシの上手な飼い方を詳しく解説します。
子供と大人で見た目が異なる生き物はたくさんいますが、なかでもおたまじゃくは特別な存在といえるかもしれません。
幼生の頃は外見も中身も魚類のようなものなのに、やがて脚が生え、尾がなくなり、エラ呼吸から肺呼吸(一部は皮膚呼吸)に変わって上陸します。食生活も劇的に変わり、それまでは草食よりの雑食だったものがほぼ肉食になります。
このように、オタマジャクシは「変態する」ことを念頭に入れて飼う必要があります。成長する過程で別の生き物となっていき、生活様式がガラリと変わるのですから、成体になった後のことも考えた飼育環境を用意してあげましょう。
なお、オタマジャクシとカエルとでは飼育難易度がまったく異なります。餌一つをとっても用意するのが大変なので、「オタマジャクシだけを飼ってみたかった」方は、成長したカエルを自然に帰してあげましょう。オタマジャクシを捕まえた場所で放してあげるのがおすすめです。
ペットショップで購入する手もありますが、身近な淡水域に行けば簡単に捕まえられます。ここでは、オタマジャクシを採取する方法を紹介します。
カエルの繁殖期は種類によって異なります。たとえば、農村部でも都市部でも見かけるアマガエルの産卵時期は5~6月頃です。一方、ヒキガエルは2~3月頃だといわれています。以上から、オタマジャクシは春先から初夏にかけて見かけることが多いでしょう。
産卵場所は、水田や池、湖、流れが緩い河川の浅場といった身近な淡水域がほとんどです。緑豊かな場所まで足を運べば発見できる確率が上がりますが、近所の池や川で見つけることも十分可能です。
必要なもの・あったほうが便利ものは次の通りです。
水ごとすくえるものなら、コップでも柄杓でも何でも構いません。採取後は自宅まで持ち帰る必要があるので、丈夫で水がこぼれにくい容器がよいでしょう。透明で中身が見えるプラケースがおすすめです。
池や川などに入って捕獲する場合は、濡れても大丈夫な靴も用意しましょう。サンダルでも結構ですが、水底の小石などで足を怪我する恐れもあるので、長靴のほうが安心です。
オタマジャクシは直で触ると死んでしまうほどデリケートなので、必ず周囲の水と一緒にすくってあげましょう。慣れていれば手ですくっても構いませんが、コップなどを利用したほうが安全です。
また、持ち帰る際は水温の上昇に注意する必要があります。特に車のトランクに入れて運ぶ場合は冷房が行き届かないばかりか、温度が急上昇するため要注意です。
オタマジャクシの飼育に必要なもの、あったほうがよいものは次の通りです。
できるだけ死なせず育ててあげるために、飼育道具について一つひとつ解説します。
ある程度の水量が入る容器なら何でも構いません。バケツでも大丈夫ですし、金魚鉢でも大丈夫です。
しかし、オタマジャクシは変態します。足が生え、飼育容器の側面などを登れるようになると脱走する恐れが出てきます。したがって、後々のことを考えるならフタ付きの容器のほうがおすすめです。
飼育に使う水は、可能であれば採取した場所の水を使います。水換えごとに汲みにいくのが難しい場合は、水道水でも問題ありません。
ただし、水道水には塩素が入っているため、カルキ抜きをしてあげましょう。バケツやペットボトルなどに汲んだ水を日当たりの良い場所に2日ほど置いてやると、塩素が抜けます。急ぎの場合は沸騰させた水でも構いません。10分ほど沸騰させた後、十分に冷ましてから使用しましょう。
そのような手間をかけたくない方は、塩素を中和する薬剤の使用をおすすめします。入れるだけで水によく溶け、自作するよりも確実にカルキ抜きができます。
オタマジャクシは草食よりの雑食で、基本的には何でも食べてくれます。餌としてよく与えられるのは茹でたホウレンソウやナッパ、カツオブシ、ニボシなどです。米やパンなども喜んで(?)食べます。
ただし、これらは飼育容器内の水を汚す原因になるのがネックです。オタマジャクシは多少、水が汚れているくらいで弱りはしませんが、掃除の手間が増えてしまうため、飼育水を汚しにくい人工飼料も用意しておくと便利です。
水の下に砂利や水草、コケ付きの石といった、自然の環境に近いものを入れてやるとなお良いです。特に水草は、オタマジャクシがつかまって休める場所になるほか、餌にもなります。
ヤゴやゲンゴロウといった天敵がいない水槽でも、ちょっとしたミスでオタマジャクシを死なせてしまう恐れがあります。無事カエルに育ってもらうために、次に紹介する注意点を守って育ててあげましょう。
自由に泳ぎ回れるように水をたっぷり入れる方がいますが、オタマジャクシの飼育ではNGです。オタマジャクシは上下運動が得意ではなく、水位が深いと疲れてしまいます。水深は浅めに、大体オタマジャクシの体長の2倍(約5cm)にするのがベストです。
とはいえ、きっかり計測する必要はありません。田んぼの水深のように浅めであれば大丈夫です。
飼育に最適な水温は種類によって異なり、たとえばリュウキュウカジカガエルのオタマジャクシは30~40℃の温泉地で生息していた例が報告されています。しかし一般的には、春から初夏にかけての水温、25℃前後が飼育適温です。
春や初夏といっても蒸し暑い日もあるため、水槽や飼育ケースを直射日光が当たる場所に置くのは危険です。
オタマジャクシは水質が多少悪くなっても気にせず(?)生活してくれるので、頻繁な水換えは必要ありません。毎日のように水換えをすると逆にストレスを感じてしまう恐れもあります。
したがって、水は3~4日に1回程度で十分です。動物性の餌を与えていると水が汚れやすくなるため、明らかに濁ってきた場合は2~3日で換えてあげてもよいでしょう。
頻度よりも注意すべき点は水換えの量です。一度に総入れ替えすると驚いてしまう(生活環境が急変する)ので、半分程度だけ交換しましょう。もちろん、水道水を使うならカルキ抜きが必要です。
水質の汚れを気にするなら人工飼料がおすすめですが、それだけでは元気なカエルに育ってくれないかもしれません。雑食だからこそ、いろんなものをバランス良く食べさせてあげるのが理想です。
ただし、餌のやり過ぎには注意しましょう。食べ残しがあると餌が腐り、水質が急速に悪化して水換えの手間が増えます。
狭い水槽や飼育ケースに大量のオタマジャクシを入れると、共食いが発生しやすくなります。また、過密状態で飼うと風船病(お腹が風船のように膨れ上がる)になりやすいという声も耳にします。
定員オーバーにならない目安は、幅60cm四方の水槽なら20匹程度です。ただし、成長して手狭になることを逆算すると5~6匹程度が理想でしょう。
オタマジャクシを触ってみたくなる好奇心旺盛なお子さんもいますが、オタマジャクシの皮膚が傷つく恐れがあるため、素手で触ったり突付いたりするのはNGです。どうしても近くで観察したい場合は、両手で水と一緒にそうっとすくいあげて眺めましょう。
順調に成長すると後ろ脚が生え、やがて前脚も伸び、カエルらしい姿に変態していきます。もはやオタマジャクシとは呼べないため、飼育の仕方も変えてあげなければいけません。ここでは、オタマジャクシの成長に合わせた飼い方を紹介します。
一般的に、オタマジャクシは早ければ1か月半、遅くても3か月ほどで変態が起こります。種類によってはオタマジャクシのまま越冬するカエルもいます。最初は尾に近いほうの脚から生え、しばらくすると顔近くの皮膚から前脚が伸びてきます。
この辺りから肺呼吸をする準備もし始めますが、尾がある間は陸に上がれません。4本の脚が生えそろい、尾も短くなったら立派な成体として上陸します。
陸上に上がれるようになったら、石や砂などで足場を作ってあげる必要があります。というのも、すでにエラ呼吸から肺呼吸に変態しているため、水場しかないと生活しにくいのです。アマガエルなど、あまり水中に入らない種類だと溺れてしまう恐れもあります。
足場と水場の比率は半々程度にするとよいでしょう。歩いて上陸しやすいよう、石や砂を組み合わせてなだらかな坂を作ってあげるのがポイントです。
カエルは肉食であり、基本的には生き餌を食べます。自然界ではハエやミミズ、コオロギなどを食べているので、飼い主はそれらを捕まえてくるか、ペットショップやホームセンターなどで購入しましょう。生きた昆虫が苦手な方は、乾燥コオロギを与える手もあります。
人工餌も食べないことはありませんが、与え方に工夫が必要だったり、個体や種類によって好みがあったりと、少々手を焼くかもしれません。
ここでは、オタマジャクシを飼うにあたってのちょっとした疑問にお答えします。すでに飼っている方も、これから飼おうと考えている方もぜひ参考にしてください。
A.問題はありませんが、推奨はしません。理由は大きく二つで、一つは捕食です。体格差がある段階では他の魚に食べられてしまう恐れがあります。
もう一つは変態です。オタマジャクシは魚類(のような生き物)から両生類に変化するうえ、成長スピードが早いため、他の魚と同じ環境下で飼うのが難しいといえます。
なお、種類の違うオタマジャクシの混泳もおすすめしません。理由は金魚やメダカと同じで、種類によって体格も成長スピードも異なるからです。
A.見分け方には工夫がいりますが、採取した場所、サイズ、特徴から見分けることは可能です。たとえば、次のような違いがあります。
在来種のヒキガエルのうち、アズマヒキガエルは東日本、ニホンヒキガエルは西日本に多く生息しています。オタマジャクシは全身真っ黒なのが特徴で、大きくても3cm程度です。
体長は5cmほどで、背中に黒い斑点が一つあります。両目が左右に離れているのも特徴のひとつです。
体長はアマガエルのオタマジャクシよりやや大きめの7cmほど。目から口先までの距離が長く、背面に線のような筋が見られます。水槽の下から覗くと、お腹が白いという特徴も確認できます。
国内最大級のウシガエル(特定外来生物)は、オタマジャクシの姿でも大きく、最大で15cmに達する個体もいます。やや緑色を帯びた褐色をしており、白い点のようなものが見られるのも特徴です。
オタマジャクシの間は、どの種類も飼い方に大きな差異はありません。採取しやすい場所にいるオタマジャクシを飼うのはいかがでしょうか。
カエルになってからも飼い続けたい場合、育てやすいのはアマガエルやヒキガエルといわれています。アマガエルは大人になっても指先くらいの大きさなので、与える生き餌も小さな虫で済みます。ヒキガエルは大きな個体ゆえに丈夫で、動作は鈍くあまりは跳ねないため扱いやすいのが特徴です。
オタマジャクシは比較的手間がかからない生き物です。変態するため成長の過程を確認しやすく、お子さんの知育にもぴったりのペットといえるでしょう。
白輪さん
ただし、カエルになると飼い方の難易度がぐんと上がりますので、カエルの飼い方も予習しておいてください。
※売り切れや取り扱い終了の場合はご容赦ください。
※店舗により取り扱いが異なる場合がございます。
※一部商品は、店舗により価格が異なる場合があります。
白輪さん
特定外来生物なので飼育も捕獲して移動させることも禁止されています。捕まえたりしないように。大きなオタマジャクシはウシガエルの可能性が高いです。