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「ストラックアウト」も自作!? DIYを愛しDIYに愛された男の秘かな夢

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masa

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静岡県浜松市在住の機械設計エンジニア。DIYをはじめ、カメラ、コーヒー、自転車など多数の趣味を持つ。3児の父。

DIYマニアと呼べる人には、実にさまざまなタイプがあるが、今回登場してくれるマサさんは、ホームセンターなどで働くDIYのプロが取得するという「DIYアドバイザー資格」を取得してしまった筋金入りのDIYマニア。

自由自在にアイデアを働かせて、テレビの『筋肉番付』でおなじみ「ストラックアウト」を自作したり、マイホームを自分の作品で飾って家族から喜ばれているという。

そんなマサさんに、DIYにハマったきっかけ、DIYの素晴らしさを思う存分に語ってもらおう。

ママ友もメロメロ! DIYでモテ期到来!

マサさんのDIY覚醒のきっかけとなった「ままごとキッチン」。当時はDIY初心者だったので、今見てみると細かいところが雑すぎて笑っちゃうとか。

マサさんのDIY覚醒のきっかけとなった「ままごとキッチン」。当時はDIY初心者だったので、今見てみると細かいところが雑すぎて笑っちゃうとか。

今では「DIYを愛し、DIYに愛された男」を自認するマサさんだが、20代は「サーフィンを一生の趣味にする」と決めて、空いた時間のほとんどを海で過ごしていたという。

そんなマサさんをDIYの道に進ませたきっかけは、結婚して子どもが生まれたことだった。

「最初に生まれた長男のクリスマスプレゼントに、何か手作りしたものを贈りたいと思って『ままごとキッチン』を作ったんです。長男の友だちが家に遊びにきたとき、同行してきたママさんがこれを見て、『かわいい!』と言ってくれてうれしかったですね。『同じものを作って欲しい』というリクエストを受けて、プレゼントしてあげたんです。海にいたころより、モテるようになりました(笑)」

ステイホームでも楽しめる! 大好評の手作り「ピンボール」

子どもの遊具第2号の「ピンボール」。当時6歳の長男くんのデザインも素晴らしいクオリティ。

子どもの遊具第2号の「ピンボール」。当時6歳の長男くんのデザインも素晴らしいクオリティ。

マサさん一家にはその後、2年おきに長女と次男が誕生して5人家族になるのだが、子煩悩な彼は、子どもたちのためにさまざまなDIY遊具を製作することになる。

これは2020年5月、新型コロナウィルスの流行による緊急事態宣言の影響で、楽しみにしていたゴールデン・ウィークに出かけられなくなった中で作った「ピンボール」。

「家にあった端材を見ていたら、『作れそうだな』とアイデアが湧いて作ってみたんです。盤面には息子に絵を描いてもらって適当に組み立てただけですけど、結構楽しんで遊んでくれて。全部を自分だけが作るのではなく、子どもにも参加させると作ったものに愛着を持ってくれて、積極的に遊んでくれることをこのとき学びました」

憧れの2枚抜きも再現! 「ストラックアウト」の作り方

パネルの数字は、小学校2年生の長男とその友だちに書いてもらった。

パネルの数字は、小学校2年生の長男とその友だちに書いてもらった。

テレビの『筋肉番付』シリーズで、さまざまなアスリートがパネル抜きに挑戦する「ストラックアウト」を見たときには、「これ、作ってみたい!」とマサさんのDIY魂に火がついた。

作る前に考えたマサさんのプランは、次の通り。

  • テレビと同じようにパネルを一枚一枚抜いていく設計だと、いちいち戻すのが面倒くさそう(だから、パネルは蝶番で枠に固定する)。
  • 耐久性は大丈夫か(だから、テニスボールを使用して、小学生低学年が思いきり投げても大丈夫な強度を目指す)。
  • 憧れの2枚抜きがしたい(フレームの内側の横枠を2本にする)

こうして出来上がったのが、こちらの手作り「ストラックアウト」である。

手作りの図面「ストラックアウト」

「ストラックアウト」は構造が複雑なだけに、行き当たりばったりで材料を選んだり、組み立てても失敗してしまうだろうと思い、今回は木材の寸法やパネルが倒れる機構などを説明する設計図を書いた。マサさんによると設計図は、「どんな作品を作りたいか? を自分の中で整理するためのもの」だという。

ストラックアウト設計図

設計図通りに組み上がった「ストラックアウト」を見て、大きな達成感を味わったマサさんだったが、実際に遊んでみると、思わぬ誤算が発覚した。

それは、「フレームにボールが当たるとパネルが全部倒れてしまう」ということ。ちょっと強い風が吹くだけでもパネルが倒れてしまうため、遊びに集中できないのだ。

「どうしたものかと100均ショップに行って、あれこれ商品を物色して見つけたのがプラスチック製のフラワータグでした。形、柔らかさ共に、パネルのストッパーにピッタリだと確信して取りつけてみたところ、見事に問題が解決しました」

パネルの裏側にフラワータグの先端で作ったストッパーを取りつけた。フラワータグは園芸用なので、耐候性にも優れているところがGOOD! 

パネルの裏側にフラワータグの先端で作ったストッパーを取りつけた。フラワータグは園芸用なので、耐候性にも優れているところがGOOD!

奥さんも大喜び! 家族で使って楽しめるDIY作品

木材の塗装は、ワトコオイルを使用。木目を生かしてアンティークな雰囲気が出るようにした。

木材の塗装は、ワトコオイルを使用。木目を生かしてアンティークな雰囲気が出るようにした。

さて、子どもたちが幼稚園に入園するタイミングで家を購入したマサさんは、DIYの腕をふるってさまざまな家具の製作を始めた。その作品たちを紹介してみよう。

まずは、奥さんのリクエストで作ったという洗面台の収納キャビネット。

「洗面台が殺風景なので、木の棚を作って欲しいというオーダーでした。洗面台は朝起きて、いちばん最初に目にする場所なので、いいものを作りたいと張りきったのを覚えています。歯ブラシとかコップとかは生活感で出てしまうものなので、枠にレールをつけてカーテンで隠せるようにしています。出来上がりを見た妻がすごく喜んでくれて、うれしかったですね」

マサ家のBBQグリル。ほぼ2日で完成したとか。

マサ家のBBQグリル。ほぼ2日で完成したとか。

こちらは、お庭の一角に取りつけた「バーベキューグリル」。

地面を掘ってコンクリートの基礎を作り、アンティークの耐火レンガを積んで、耐火性セメントで固めた。

「バーベキューは、何度か庭でやっていました。安い肉でも、庭で食べるとおいしく感じるものですよね。このグリルがあれば、いちいち道具を片づけなくてもいいので楽にできます」

雑貨店でアンティークの枕木を見つけたマサさんは、奥さんがガーデニングを趣味にしていることを思い出して花壇を作ることに。

「枕木は、線路のレールを固定するものなので、耐久性の高い木材が使われているんです。ですから、カナヅチとノミで溝を彫るのに丸1日かかりましたが、妻と共同作品を作ることができたのでやり甲斐がありました」

ちなみにマサさんは、こうした作品をブログやInstagramなどで情報発信していたのだが、これを見た工具メーカーがモニターとして選んでくれ、チェーンソーを送ってくれたことがあったという。

「そのチェーンソーを使って別の枕木で花壇を作ってみたんですが、3時間くらいで溝を彫ることができました。チェーンソーって、怖いイメージを持っていたけど、軽くて扱いやすいので驚きました。これをきっかけに、電動工具を積極的に使うようになりましたね」

花壇

狭き門であるDIYアドバイザー資格を取得して、DIYと本気で向き合う

道具がぎっしりと納められたマサさんの家庭内工房。

道具がぎっしりと納められたマサさんの家庭内工房。

DIYにハマり、さまざまな遊具や家具を製作していくごとにマサさんの腕はますます上達し、友人から「ウチの表札を作って欲しい」などと依頼されるようになった。

そんなマサさんが次なる目標として掲げたのが、日本DIY・ホームセンター協会が実施している「DIYアドバイザー資格」を取得すること。1次の学科試験と2次の実技試験があり、最終合格率は32.6%(2021年)という難関資格である。

「DIYと本気で向き合いたいと思ったんです。中途半端な気持ちでは合格できないと思って、Instagramに『DIYアドバイザーになりたい! いや、なる!!!!』と宣言して、背水の陣で試験勉強に臨みました」

その意気込みが見事にかなって、彼は半年後にDIYアドバイザーとなった。

「DIYって素晴らしいなぁと思うのは、作品を作っている自分が楽しいだけじゃなくて、家族にも喜んでもらえるところ。そこが、かつて夢中になっていたサーフィンと大きく違う点ですね。『サーフボードを買いたいんだけど』といっても、なかなかオーケーは出なかったけど、『工具を新しくしたい』というお願いには賛成してくれることが多いです。これからも『DIYを愛し、DIYに愛された男』の名に恥じないよう、DIY道を突き進んでいきたいですね」

現在のマサさんにとってDIYは「趣味」だが、ゆくゆくは「仕事」にするのが夢だという。

さて、そんな彼に、「ホームセンターの上手な使い方」を最後にアドバイスしてもらおう。

「木材にしても、金具にしても、理想なのは『品質がよくて、なおかつ安い』ものだと思いますが、その2つを同時にクリアする商品って少ないですよね。で、その商品を買おうかどうか迷ったとき、僕は『品質のよさ』より、『安さ』を優先することにしています。ちょっとくらい品質が劣っていても、技術を駆使して『安さ』を感じさせないようなクオリティの作品を生み出せるのがDIYの醍醐味ですから」

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