培養土とは何? 使い方や種類、おすすめ商品を解説!
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いま巷では「メスティン」が流行っています。
実は「飯盒」という意味のメスティン。本来のアウトドアでの炊飯に限らず、アルミ製の軽さと特徴的な形がなにかと重宝しウケているようです。
そして、その魅力は固形燃料と組み合わせたときにより発揮されるのではないかと思い、いろいろ検証してみました。
今回用意した、メスティン本体、折りたたみコンロ、固形燃料です。 固形燃料はニチネンの「固形燃料クリーン」25g、アルミ箔がついているタイプ。
燃焼時間は、メーカーサイトには「21分30秒」とあるものの、使ってみると点火してから消えるまで26〜27分といったところ。このあたりは環境によっても違うのかもしれません。
メスティン愛好家の間では、この固形燃料を使った炊飯のことが「自動炊飯」なんて呼ばれているそうです。
洗った米と水をメスティンに入れて固形燃料に火をつけると、火加減もタイマーもなし、火が消えるまで放置してしばし蒸らせばご飯が炊けている、というしかけ。
なるほど自動炊飯!
僕は普段パスタを作るとき、フライパンに最初からパスタも具も入れ味付けもして、ご飯を炊くように作る「手抜きフィデウア」というやり方をよくやります。(「フィデウア」はパエリアのパスタ版のこと。「手抜きフィデウア」は、その簡易魔改造版です)
燃焼時間に合わせてパスタを選べば、メスティンを使って「自動炊飯」ならぬ「自動パスタ」ができるのでは!?とやってみました。
具材はアウトドアにも持って行きやすい缶詰と野菜にしています。
材料【1人分】
メスティンにオリーブオイル、ニンニク、赤唐辛子を入れてまんべんなく広げます。
その上にパスタを二つ折にして乗せます。
サバ缶を汁ごと加えてサバの身を軽くほぐし、塩をパラパラふりかけて(このときあればドライのローズマリーやタイムなどのハーブを少し入れるとサバ缶の臭み消し&香りづけになります)
3-4cmに切ったインゲン、半分に切ったミニトマト(めんどうなら切らなくてもOK)を散らし、水を注ぎます。
あとは蓋をして固形燃料に火をつけるだけ。
初めて試したときは夜で、薄暗い部屋で固形燃料の火がゆらめいているのをぼんやり眺めながらお酒を飲んでいたのですが、これ、なんだかいいですね。
火加減も気にせず、タイマーもかけず、あれこれ思いを馳せながらグラスを傾けていると、そのうち静かに火が消えて、締めの料理の出来上がり。
火が消えて蓋を開けてみると
ほったらかしで、いい感じに出来上がりました。
仕上げにお好みでオリーブオイルをひとまわしかけても香りよくなります。
問題なく美味しいです。
ご飯を炊くときもそうですが、一人分だとだいたい点火後10分ほどで沸騰して湯気が出始めるので、その後16-17分ほど加熱されることになります。
このやり方だとパスタに火が通るまで普通の茹で時間より多少長くかかるので、11-12分茹でくらいのパスタを使うとちょうとよいと思います。
火加減、加熱時間は燃料まかせなので、調理する中身のほうで合わせにいく感じ、面白いです。
和風な炊き込みご飯も作ってみます。
材料【1人分】
洗って30分ほど浸水、しっかり水気を切った米をメスティンに平らに入れます。
秋刀魚缶の身を乗せて塩をひとつまみぱらり。
ほぐしたしめじを乗せ、刻んだ油揚げも散らし、缶詰の汁をまわしかけ、水を注ぎます。
あれば、生姜の細切りを散らしてもいいですね。
あとは蓋をして固形燃料に点火し、火が消えたらタオルにくるんでひっくり返して10分蒸らしました。
10分経って蓋を開けるとこんな感じに。もちろんちゃんと炊けています。
炊飯時間としては沸騰してからやや長めなので、お焦げもできていますが、焦げすぎというほどでもありません。
美味しいです。
次は、最近メディアで取り上げられることが多くなり、にわかに(一部の)料理好きの間で注目されているインド方面の炊き込みご飯「ビリヤニ」をメスティンで作ってみます。
ビリヤニには様々な流儀と作り方があるのです。中でもスパイス類と一緒に火を通した肉(≠カレー)またはマリネした生肉を、固茹でにした米と重ねて蒸らし煮にするという作り方がメジャーです。でもそれはちょっと面倒でメスティン向きではないので、生米と具を一緒に炊く方式にしました。
まずはお手軽版。市販のレトルトカレーと日本米を使って作ります。レトルトカレーは、インド風で肉がごろごろしているようなタイプのカレーが向いていると思います。(でもバターチキンカレーはちょっと違う感じになると思われます)
今回使ったのは老舗インド料理店の名前を冠したチキンカレー。大きめのじゃがいもも入っていますが、じゃがいもを入れるビリヤニもあるのでノープロブレム。
材料【1人分】
焦げ付き防止に薄く油(分量外)を塗ったメスティンにレトルトカレーを入れて平らにならします。
その上にドライのパクチーを散らし、
洗って30分浸水、しっかり水気を切った米を平らに広げ、バターを乗せ、水を回しかけます。
蓋をして固形燃料に点火、火が消えるまで待ち、そのまま10分蒸らしたら出来上がり。
蓋を開けると、ビリヤニらしく適度にムラがある炊き上がりです。
ざっくり混ぜるとこんな感じに。
味は市販のレトルトなので間違いないのですが、加熱時間の関係でやや底が焦げ気味な仕上がりに。
そしてやはり、日本米とレトルトだとビリヤニ というよりカレーピラフ感が、というか普通に美味しいカレーピラフでした。
さて最後は、材料をいろいろ使い、少し手間もかけて本格タイプを試してみます。といっても同じくメスティン一つで生米から炊き込む方式です。
米はぜひインド方面のインディカ米を使ってください。食感と香りが違います。ここではパキスタン産の香り米バスマティライスを使っています。スパイス類はあるものだけでもOKですよ。
材料【1人分】
鶏もも肉は3-4cm角に切り分け、下味の材料を揉み込み冷蔵庫で3時間以上置きます。
バスマティライスは軽く水洗いして30分浸水し、しっかり水気を切ります。
焦げ付き予防にメスティンに薄く油を塗り、マリネした鶏もも肉をつけ汁ごと入れて平らにならし、
その上に刻んだパクチーとミントを散らします。(ここで、もしあれば市販のフライドオニオンを大さじ1ほど乗せると玉ねぎの甘みとコクが加わってさらに美味しくなります)
バスマティライスを上に乗せて平らにならし、ホールスパイス、カシューナッツを散らし、バターを乗せ、水を注ぎます。
水が少なく見えますが(というか全然見えませんが)、大丈夫、これで炊けます。
蓋をしてコンロに乗せ、固形燃料に火をつけ、消えるまで放置し、そのまま10分蒸らします。
はい、炊けています。いい感じ。
上に乗せたスパイス類を取り除いて底からざっくりと軽く混ぜます。
ビリヤニは味と色のムラ加減を楽しむものなのと、せっかくきれいに伸びたバスマティライスが折れるので、やさしく上下を返す程度に。
刻んだパクチーと赤玉ねぎのスライスを散らしたら出来上がり。
これは大成功!
バスマティライスはふんわりはらりと炊き上がり、鶏肉は鍋肌で焼かれて香ばしく焼き色がついているところもありつつ、柔らかく仕上がっていて、とてもいい感じです。
鶏肉を冷蔵庫に入れておいたので温度上昇に時間がかかり、結果的に固形燃料の燃焼時間がぴったりだったようです。
この他にもいろいろ試してみましたが、メスティンと固形燃料を使った「自動調理」、面白いですね。
加熱時間は一定なので材料の方で合わせにいく必要ありますが、一度パターンができてしまえばほんとに楽です。何も気にせず火がゆらめく様子を眺めていたらご飯ができる、というのは新しい体験でした。
固形燃料の加熱時間が長すぎるようであれば、材料またはメスティンごと冷蔵庫で冷やしておくという調整の仕方もありそうです。
先ほどご紹介した簡易ビリヤニも、冷やしてから炊けば焦げを減らせると思います。
メスティンと固形燃料の「自動調理」、可能性はまだまだありそうなので、また試してみたいと思います。