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岐阜のゴキブリ博士が発明した「ゴキブリキャップ」。5000匹飼育して突き止めた抜群の効果

メーカー

清水勝己

清水勝己

株式会社タニサケ代表取締役社長。1967年生まれ。1991年株式会社タニサケ入社後、総務部を担当。総務部長、営業部長を経て、2015年より現職。

天然成分100%で評価を得るゴキブリキャップ

ゴキブリキャップ使用イメージ

1箱に15個入っており、家の気になるところにたくさん置ける

  • 「一生使い続けます」
  • 「この世からゴキブリが全滅したと思えるほどの効果」
  • 「本当に恐るべき威力です」
  • 「これがないと夏を過ごせない」
  • 「お値段以上に安心感がある」

使った人から絶賛の嵐を浴びるゴキブリ対策アイテムがある。その名は「タニサケ ゴキブリキャップ」。製造しているのは全国展開する大手メーカーではなく、岐阜県池田町にある社員数40名にも満たない小さな会社だ。自然豊かでのどかな町に佇む小さなメーカーが一体なぜ、全国に愛用者を持つキラーアイテムの開発に成功したのか。株式会社タニサケ代表取締役社長の清水勝己氏に聞いた。

「セールスポイントは本当によく効くことです。殺虫成分のホウ酸がゴキブリに脱水症状を起こさせ、外へ追い出します。死骸をほとんど見ることがありませんので、一度使った人はリピータになってくれます。害虫駆除の商品と言うと、科学物質をたくさん使うイメージを持たれる方も多いと思いますが、うちのは天然成分100%でできています。そのため、乳幼児やペットの誤飲リスクに敏感な消費者の方に特に支持をいただいています」

年間販売数は110万箱。1箱に15個入っており、これまでの約35年間累計で6億個を製造し販売している。そんなヒット商品の開発は約40年前に遡る。

5000匹のゴキブリを飼育して習性を研究

株式会社タニサケ本社

岐阜県揖斐郡池田町にある株式会社タニサケ本社

「もう私、ゴキブリなんて見たくないんだから、あなた何とかして」

そんな奥様の言葉が一人の凝り性の男に火をつけた。男性の名前は谷酒茂雄さん。几帳面な性格でサッシメーカーの経理の仕事を長く続け、定年退職を迎えた後、有り余る時間をどう使うか考えていた。これだ!と思った谷酒さんは大のゴキブリ嫌いの奥様のため、一念発起して研究を始めることに。清水社長は当時の驚きのエピソードを披露してくれた。

「40年前なので聞いた話にはなりますが、大学に学びに行くなど本気で勉強していたそうです。自宅では5000匹ものゴキブリを飼育し、その習性を研究していたというエピソードも残っています。奥様の気持ちを考えると複雑ですが(笑)。地元では “ゴキブリ博士”とも呼ばれていたそうです

あらゆる食材や植物を置き、反応をデータに取り続ける日々。その中でゴキブリが玉ねぎに異常に惹かれるという事実を突き止める。そこにホウ酸を含ませることで、脱水症状を起こせば水を求めて屋外で死んでくれるために死骸を見ることもない。谷酒さんはオリジナルのゴキブリ団子をついに発明し、全国の婦人会を中心に作り方を教えて回った。

「作るのは面倒だから、商品化したらどうか」。そんな声をもとに株式会社タニサケが生まれたのは、1985年のことだった。

ゴキブリはピーナツにも惹かれることが判明

タニサケ社員

親孝行手当や家族感謝手当などユニークな制度を設けている

現在の「ゴキブリキャップ」は谷酒氏のゴキブリ団子が原型。もちろん、時代とともに様々な改良が加えられている。当初の高齢者による手作りの製造態勢から、次第に機械化が進められた。また、生の玉ねぎから粉末のものにも変更された。清水社長は粉末化したことでの思いがけない効果について語る。

「お客さんから匂いがキツイという声があり、また現場では毎日製造者が玉ねぎから出る成分で涙を流しながら生産していました。そこで、粉末に切り替えたのですが、匂いが減るとともになぜか効果は上がったんです。人間にはわからない何かに惹かれているんでしょうね」

妥協をせず、原料の見直しも行うなか、研究スタッフが玉ねぎと同じくらいピーナツにゴキブリが惹かれることを突き止めた。効果については玉ねぎよりも早く出ることがわかった。そこで、新たに匂いと味を追求した「ゴキブリキャップP1」もラインナップに加えることに。現在、玉ねぎとP1の売上は8対2ほどになっているという。

「最近の改善で言うと、フィルム包装にしたことが挙げられます。以前は裸で箱に入っていたため、有効期限にバラツキがありましたが、現在は開封後1年間に統一することができました」

社員からアイディアを募る改善提案活動に注力

タニサケ工場

機械化を進めてはいるがしっかり人が確認する仕組みを整えている

ゴキブリキャップは安定した売上を誇る不動の商品のように見える。しかし、現在でも商品自体はもちろん生産ラインまでも、改善に次ぐ改善が行われている。その根底には社内での改善提案活動への取り組みがあった。清水社長には意識していることがあるという。

「社員が持ってくるアイディアについては、芽を摘まないように気を付けています。宝のアイディアは実際ごく一部です。でも最初から否定したら萎縮してしまいますよね。全部を受け入れようという気持ちを持つように心がけ、どんどん新しいアイディアを提案してもらいたいと考えています」

内容によって1級から3級に分け、過去には提案報奨金が11年連続で日本一になったこともあった。現在でも採用1件で1000円、貢献度の高い提案には1万円が支払われている。

困ったことがあったら研究して、自分たちで改善していく。ゴキブリキャップから始まったDNAは今、ムカデ忌避アイテム「ムカデンジャー」にも発揮されている。

スプレータイプのムカデ忌避グッズ「ムカデンジャー」

ムカデンジャー使用イメージ

ムカデが侵入しそうな場所にスプレーするだけのムカデンジャー

タニサケ本社がある岐阜県池田町は自然豊かなため、トイレによくムカデが出る。困った社員は谷酒氏が発明したゴキブリ団子のときとは反対に、ムカデは一体何を嫌うのか?日々、実験によるデータを集めた。そしてついに、電解アルカリイオンとヒノキの一種のヒバを嫌うことを突き止めた。

「これも効果てきめんでムカデが全く出なくなりました。スプレータイプをまず作って、今度は置くだけバージョンもリリースしました。発売後はどうなるか少し不安でしたが、クレームはほとんどなく、喜びの声が全国から届いて安心しているところです」

ゴキブリとムカデ。同じ勢いで次々に製品を出していくのかと思いきや、そうはいかない理由がある。最後に清水社長はこんな話をしてくれた。

「効果や安全性など色々な角度から考えて、納得のいく製品だけを作ろうとしているので、どうしても時間がかかってしまいます。製品化にたどり着けず、ギブアップした企画もたくさんあります。オンリーワンで、効き目抜群で、環境にいいものを今後も真摯に開発していきたいと思います」

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