車の下から飛び出し選手権 全国大会2023
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筆者の仕事用キーボード。放置して何年経ったのかさえ定かではありません
皆さんは愛用中のキーボードを掃除したことありますか? 筆者は表面を拭くくらいで、きちんとした掃除は一度もしたことがありませんでした。仕事に夢中であまり隅々まで見たことがなかったキーボード。よく見ると、恐ろしく汚れています……!
株式会社PFUの山口さん(左)、八野さん(右)
キーボードの汚れを放置したらどうなるのでしょうか? キートップが取り外しできるタイプのキーボード掃除方法について、Happy Hacking Keyboard(HHKB)を開発している株式会社PFUの山口篤さんと八野裕さんに伝授してもらいました。
キートップを外してみると、髪の毛やホコリが入り込んでいました
キーボード汚れの種類は、表面と内部で異なります。表面に付着するのは主に皮脂、手垢、ホコリ。内部に溜まるのはホコリ、髪の毛、お菓子のクズ、こぼした飲み物など。特に、猫を飼っている方のキーボードからは猫の毛が大量に出てくることも。ペットを飼っている方は要注意です。
キーボードの汚れを放置して発生する不具合には、キーが重くなる・押しても戻りが悪くなるなどがあげられます。急いで仕事をしているときにキーの反応が悪くなったら、致命傷になりかねません。半年〜1年に1回ほどの頻度で掃除するのがおすすめです。
キーボードの汚れは、使っているうちに少しずつ隙間から奥へ奥へと入ってしまいます。奥まで入ってしまった汚れはどうやったら掃除できるのでしょうか?
HHKBは静電容量無接点方式のキーボード。キーを押し込んだときに静電気を感知し、底付きなしで入力できるのが特徴
自分で掃除してもいい範囲は、キートップ自体を洗う・本体のホコリをとるところまで。基板が見える部分まで本体を分解するのは、戻すのが大変なのでやめておきましょう。
キートップを外してキーボード本体の表面を掃除するのはOK
キートップを外せるタイプのキーボードの場合は、自分で掃除してもOKなのはキートップを外すところまで。また、本体を水浸しにするのはNG! アルコールなどの液体も、プラスチックが傷む原因になるので推奨していません。お掃除には水で薄めた中性洗剤を使いましょう。
キートップを外しての大々的なお掃除は半年〜1年に1回でOKとのことでしたが、普段から汚れには気をつけておきたいところ。マイクロファイバークロスでこまめに表面の汚れを拭き取っておきましょう。
今回使用したのは5枚入りでしたが、少し小さめの使い捨てタイプもおすすめ。デスク周りのホコリが気になるので、手軽にささっとお掃除できてとても便利です。
キーボードを使わないときにはキーボードルーフなどをホコリやカスの侵入を防げるものを被せておきましょう。
注意が必要なのは、エアダスト。筆者は、簡単に上からエアダストでシュッシュッとしただけで、掃除をした気になっていましたが、これは要注意。キートップが付いた状態で上から風で吹き付けると、むしろ汚れが奥に入ってしまいます。エアダストを使用する場合は、キートップを外して本体のお掃除をするときにしましょう。
また、スライムタイプのお掃除グッズもあまりおすすめではないとのこと。汚れをとったつもりでも、スライム自体がキーボードの奥に残ってしまう可能性があります。
掃除方法が変わるのは、飲み物など液体をこぼしてしまったとき。本体に電池が入っている場合は中身を抜き、2週間以上は放置して徹底的に乾かしてください。
キートップを外した本格的なキーボード掃除に必要なものを確認しましょう。今回使用したのアイテムは以下の通りです。
キーボード本体の細かいところまで汚れを取るように、綿棒は細めのタイプに。中性洗剤は水で薄めてから使用します。
初めに、キートップを外します。引き抜き工具の使い方には少々コツが必要ですが、慣れるとそんなに強い力も必要なく、簡単に外せるようになりました。
八野さん
キートップを外す前に、写真を撮っておきましょう! スペースキーなど、バラバラになると意外と向きがわからなくなるものもあります。
1. キートップ引き抜き工具を対角線上の角にはめる
キートップ引き抜き工具は市販されています(※)。使用する前に金属部分を少し広げましょう。
※製品によっては購入時に引き抜き工具が付属している場合もあります
引き抜き工具をキートップに差し込んだら、45度にひねって対角線上の角に引っ掛かるようにします。
山口さん
スペースキーなど大きなキーは短辺に差し込んでからひねると角に引っ掛けやすいです。
Enterキーのように大きいキーほど取りにくく、力が必要なので、注意してください。
2. 引き抜き工具をまっすぐ上に引いてキートップを引き抜く
引き抜くときは左右にグリグリせず、まっすぐ上に引き抜きます
キートップを外すときのコツは、工具の根本をしっかり握り真上に引き抜くこと。持ち手の部分を握っていると外した拍子に、キートップが勢いよく飛んでいく場合があります。もう一方の手でキートップを軽く押さえておくと安心です。
次に、キートップをきれいにしましょう。キートップに付着している汚れは、基本的に皮脂や手垢、ホコリなので、落ちにくいときには水で薄めた中性洗剤を使うときれいに落ちます。
キートップをマイクロファイバークロスで拭きます。おさらいですが、表面に付着している汚れは主に皮脂、手垢、ホコリ。ファイバークロスの極細繊維がきれいに絡め取ってくれます。
キートップの内部にも汚れは溜まっているので、綿棒やマイクロファイバークロスで丁寧に拭いていきます。
山口さん
キートップを洗濯ネットに入れて、薄めた洗剤に浸してから水洗いしたり、眼鏡用の超音波洗浄機で洗浄したりするのもおすすめです。
最後に、キーボード本体をお掃除します。
出てきたゴミやカスが気になる場合は、敷物の上でブラシがけをしましょう
本体を傾けてブラシで本体の隙間のゴミを取ります。本体に傷をつける可能性があるため、ブラシは柔らかめの毛質がおすすめです。
ほこりやカスなど大きなゴミが取り除けたら、本体の溝をマイクロファイバークロスで拭いていきます。
洗剤はボトル(ライター私物)に詰め替えました
指が入らない部分は細かい部分は綿棒で。先端に水で薄めた中性洗剤を染み込ませます。洗剤を含ませてこすると、本体を傷つけることなくきれいにすることができます。
八野さん
掃除が終わったら印字の向きを確認しながらキートップをはめていきましょう。場所がわからなくなったら事前に撮った写真で確認します。
今回はキートップを半分ほど外してお掃除を実践してもらいました。
キーボードの掃除前
キートップを半分程外した状態。パッと見ただけでも、ほこりや何かのカスが付着しており、白いはずの本体も何となくくすんだ色味になっていました。
キーボードの掃除後
本体部分は本来の白さを取り戻してとてもきれいになりましたね! 汚れが落ちたことを目で確認できて、気分がいいです。これだけ汚れが取れれば、タイピングもスムーズになることでしょう。
表面の汚れは目につくものの、意外と奥がどういう状態になっているか考えたことがなかったキーボード。放置して打鍵が重くなる前に、対処しておきましょう。なんだかキーボードが重い、奥にホコリが溜まっている気がする、買ってから一度も掃除をしたことがない……etc. そんな方は、ぜひお試しください!
※売り切れや取り扱い終了の場合はご容赦ください。
※店舗により取り扱いが異なる場合がございます。
※一部商品は、店舗により価格が異なる場合があります。
八野さん
仕事をしながらお菓子を食べる方は要注意ですよ!