水筒や製氷機って実は超汚い! ズボラ主婦感動のプロ仕様クリーナー
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「防虫剤は75%の人が使い方を間違っています」
こう語るのは、防虫剤売り上げナンバー1(※)ブランド「ムシューダ」を担当するエステーの髙野豪さん。
(※)出典:インテージSRI+防虫剤 2022年1月~12月 推計販売規模(金額)
防虫剤を使う人の多くは「虫食いされたことないし防虫剤は不要」「とりあえず防虫剤入れてあるしOK」と考えています。しかし、あなたの衣類は虫に食われる危険に晒されているかもしれません。
でも大丈夫。防虫剤を正しく使う方法さえ知っていれば、大切な衣類も守ることができます。
そこで髙野さんに、防虫剤が必要な理由や正しい使い方、防虫効果を最大限に得るためのポイントを伺ってきました。
髙野豪
エステー株式会社 国内事業本部 エアケア事業部 担当部長・2007年に入社後、営業職を経て2014年からマーケティング業務に従事。これまで「ムシューダ」や「消臭力」などの主力ブランドを担当し、現在は商品企画などの業務を統括している。
髙野豪さん
──そもそも今まで虫食い被害にあったことがありません。防虫剤って本当に必要なんですか?
「必要です。確かに昔より住宅の気密性が高まり虫が入りにくくなっているのと、安くて丈夫な化学繊維の衣類が主流になったこともあり、虫食い被害の経験率は年々減ってはいます。それでも防虫剤は絶対に使うべきです」
──なぜ使うべきなんですか?
「衣類害虫は外から飛んで入ってくるため、虫の侵入を完全に防ぐことは難しいからです。窓のスキマや人の出入り、洗濯物の取り込み時に侵入する可能性があります。侵入した成虫が、卵を産み付け、ふ化した幼虫が衣類を食べてしまうのです。害虫は特にカシミヤやウールなどの天然素材を好むので、セーターやコート、ジャケットなどの大事な服が狙われます」
──でも高層マンションなら虫は来ないし、使わなくてもいいですよね?
「高層階でも、他の階のベランダ菜園から虫が飛んできたり、外出していた人間に害虫がくっついて侵入してきます。つまり、どの家も害虫が侵入する危険性があるんです」
──そう聞くと怖くなってきました……。
「実は今日、虫食いの原因になる衣類害虫を持ってきました。
カツオブシムシの幼虫(赤丸内)
髙野さんは害虫の生態が気になり、デスクの引き出しの中で飼っていたこともある
──え、本物ですか!? 意外と大きいですね。
「ダニや菌類のようなものをイメージする方が多いんですが、衣類害虫って結構大きいんですよ。日本には、主にカツオブシムシ類とイガ類の2種類がいます。
カツオブシムシ類は、かつおぶしが好物で名前の由来にもなっています。成虫は白いものに向かう性質があるので、外に干した白いシーツや洗濯物に産卵し、一緒に家の中に持ち込んでしまう可能性があるんです」
カツオブシムシ類の生態
「イガ類は鳥の巣などに生息していて、成虫が外から侵入する場合があります。衣類害虫にとっては繊維のクズであるホコリもエサになるので、家の中では家具の裏など、埃のたまる場所が発生源になりやすいです」
イガ類の生態
「衣類害虫は成虫になると卵を産みつけ、その幼虫が衣類を食べます。何も対策をしないと、気づかぬうちに害虫が大発生している可能性もあります。
いまこの瞬間も、あなたの衣類が害虫に狙われているかもしれません。なのでムシューダのような防虫剤を使って、虫食い被害が起こらない環境にすることが大切ですよ」
──防虫剤すぐに使います!!
「防虫剤をすぐ使いたいところですが、その前に衣類は必ず洗濯かクリーニングしてから収納してください。皮脂や食べこぼしなどの汚れがついているとそれも栄養源となり、害虫やカビの発生原因になってしまいます。
そのとき大事なのが、クリーニングの際についてきたポリ袋のカバーを必ず外すことです」
──カバーはつけたままの方がキレイに保てそうですが……。
「あのカバーはクリーニング店から自宅までの間に汚れないようにするためのもの。通気性はないので、つけっぱなしにすると空気やガスがこもって湿度が高くなり、カビや変色の原因にもなってしまいます」
──ほかに気をつけることはありますか?
「あとは収納スペースを掃除すること。衣類害虫は暗いところを好むので、クローゼットやタンスの隅や奥に卵が産みつけられていることがあります。防虫剤を入れる前に、すみずみまで掃除してキレイにしておくと安心ですよ」
──事前準備を済ませれば、あとは防虫剤を入れておけば安心ですね。
「ちょっと待ってください。防虫剤を使っても、正しく使わなければ虫食いを防げません。実際、防虫剤の使い方を間違えている人は全体の75%(※)もいるんです」(※エステー「ムシューダ クローゼット用」適正数量 調査より)
──75%も!? せっかく防虫剤を入れているのに、虫食い被害にあったら悲しいですよね。
「多くの場合、収納場所に合わない防虫剤を使っているケースです。ムシューダを例にすると、引き出し・衣装ケース用、洋服ダンス用、クローゼット用、ウォークインクローゼット用と、スペースごとに商品を分けています。スペースに合わせて形状を変えたり、薬剤の量も調整したりしています」
「ウォークインクローゼットのような大きなスペースに、洋服ダンス用など小さなスペース用のものを使われているケースがかなりあるんです。これでは薬剤が全体に行き渡らず、害虫を防ぎきれません。使うからには、収納場所にあった防虫剤を選ぶことが大事です」
──スペースに合わせた防虫剤を選ぶことのほかに注意点はありますか?
「既定の使用量を守ることも大切です。またムシューダを例にすると、クローゼット用は3個の防虫剤がセットになっているのですが、ご家庭にクローゼットが3つあったらどうしますか?」
──クローゼットごとに防虫剤を1個ずつ入れます。
「それは間違いです。クローゼット用なら1つで容積800Lカバーできるんですが、一般的なクローゼットのサイズは2400L。つまり1つのクローゼットに3個使う必要があります」
防虫剤の個包装にも「3個使用」と記載されている
「引き出し・衣装ケース用なら50Lにつき2個使います。薬剤は空気よりも重いので、全体に行き渡るよう衣類の上に置くのがポイントです」
「洋服ダンス用は500Lにつき1個使ってください。洋服ダンスとは、部屋に備え付けではない、移動できるタンスを指します。1個の場合はパイプの中央に、複数使用の場合は等間隔に吊るすようにしましょう」
「クローゼット用は800Lに対して1個使用します。クローゼットとは、部屋に備え付けの収納スペースです。洋服ダンス用と同じく、1個の場合はパイプの中央に、複数使用の場合は等間隔に吊るしてください」
「ウォークインクローゼット用は、7800L(2畳)につき3個使います。洋服ダンス用、クローゼット用と同様に、等間隔で吊るすのがポイントです」
「着物などの和服は、和服用と呼ばれるシートを使います。たとう紙(着物を保存するときに包む紙)などで和服を包み、その中にシートを入れてください」
「ご説明したように、場所別に使用量が決まっています。いずれも商品のパッケージの裏面に使用量や置き場所が記載されていますので。購入する際はぜひチェックしてください」
──ちなみに収納スペースに衣類がぎゅうぎゅうに入っている場合、効果はないですか?
「衣類を詰め込んだ状態だと薬剤が空間全体に行き渡りにくくなるので、効果が得られにくくなる可能性があります。衣類はスペースの8割を目安に収納してください」
──収納場所に合ったものを正しい量入れておけば、もう大丈夫ですよね?
「いえ、忘れてはいけないのが「おわり」サインです。ムシューダの「おわり」サインは薬剤が完全になくなると現れます。約1年で薬剤がなくなるので、1年に一度取り替えてください。使用者の80%は2〜3年に一度しか取り換えないという調査結果もあるほど、入れっぱなしのままにしている方は多いんです。「おわり」サインが出たものに防虫効果はないので、必ず取り替えてください」
──でも「おわり」サインが出ても気づかない気がします。
「そんな声に応えて、見落としを防ぐため、ムシューダではクローゼット用などは目に触れる側面にもサインが出るようになっています。衣類を出し入れする時に目につきやすくなっています。衣替えのタイミングや梅雨前に一度チェックして、「おわり」サインが出ていれば取り換えるという意識を持っていただくといいと思います」
側面の窓に「おわり」が表示される
──なんで梅雨前がいいのでしょうか?
「梅雨は湿気で虫が活発に活動したり、カビが発生しやすいからです。実はムシューダ自体も防カビ効果があるのですが、当社のドライペットのような除湿剤を併用していただくとさらに効果的ですよ」
──除湿剤はどのタイミングで併用するといいですか?
「衣類害虫は15度以上、湿度60%以上になると活発に活動します。特に湿気のある梅雨と秋雨の時期は、大事な衣類を守るためにも一緒に使うことをおすすめします」
──どの家庭にも防虫剤が必要だということがよく分かりました。
「外からやってくる衣類害虫は、どの家にも入り込む可能性があります。そんな害虫から大事な衣類を守るために、防虫剤は欠かせないアイテム。正しく使って、大切な衣類をしっかりと守ってください」
※ご紹介した商品は一部店舗ではお取り扱いがない場合がございます。また価格は変更される可能性があります。ご了承ください。