ニチニチソウの寄せ植えに合う花は? おしゃれな配置や管理方法を解説
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先日、近所の友人宅を訪問しました。
このお家は、昔ながらの日本家屋で築30年超。和室や客間もあって、大工さんの丁寧な仕事ぶりが随所に残っています。
こういう日本家屋で使われる建具には、やはり引き戸がよく馴染みますよね。ふすま・障子・押し入れ、などなど、引き戸と和室はワンセット。片引き・引き込み・引き違い、その開き方にもいろいろと種類があります。
日本家屋の玄関は引き戸
玄関だって、もちろん引き戸。一間(いっけん)幅の引き違い扉です。訪問するたびに「カラカラカラ~ッ」と、心地好い音で出迎えてくれます。
「こんにちは~」(カラカラカラ~ッ)
田舎では、インターフォンなど実質機能していません。
「あ、どうぞどうぞ! ちょっと待ってもらいたいので、中にお入りくださ~い」
ご主人自ら、お出迎え。
「なるほど。そういうことならば、失礼しま~す!」(カラッ…。ガッ…。ガッ…。ガリッ)
あれっ? 閉まりが悪い…。何か引っかかるな。
「あ、その扉、閉める時はちょっと浮かせてくださ~い」
ご主人からは、すぐに閉じ方のアドバイスが飛んできました。もう日常的に<閉める際には引っかかる>ことを物語っています。
開閉のたびに引っ掛かる扉
玄関引き戸の扉を、両手で掴んで持ち上げます。
「よっこいしょ!」
レールから外したら、90度回転させて横向きに。戸車を覗いてみると、やっぱりですね…。
古い戸車は滑りが悪い
車輪に触れてみると、ガタガタとぐらつきます。
「ご主人、この戸車って交換した記憶、ありますか?」
「いえいえ。そんなこと、やった記憶はないな~!」
続けてご主人が正直に告白する。
「扉自体、たぶん、外し方もよく知らない…」
「そういうことならば、ちょっと見てみましょうか。手直しできるかも知れません」
こういう玄関の戸車は、高さ調整の可能なタイプが一般的。または、潤滑油をさすだけで、滑りが良くなることも多々あります。
一度も交換したことのない戸車
いくつか試してみた結果、
「こりゃ、戸車を交換しないとダメそうですねぇ。外してみましょう」
錆びたネジには潤滑スプレー
さて、戸車の固定ネジは、錆びていることが多いので、外す際には注意が必要です。
潤滑スプレーをさしてからネジを回しましょう。いくつかは外れましたが、錆びて固まっているネジもありました。
これを外さないことには、交換もできませんので、多少強引ですが、バールで叩いて外します。
回らないネジはバールでこじる
外してみると、やはり軸周辺が摩耗していました。
軸の摩耗で車輪がグラグラ
「では、これと同じものを探してみますよ!」
とり急ぎ、戸車を外して持ち帰ることにしました。
ただし、戸車を外してしまうと、日常的な開閉にも支障が生まれます。
そこで、新しい戸車が見つかるまでの間は、もう一方の扉から戸車を外して、代わりに付けておくことにしました。
ただ、戸車を外してしまうと、扉自体の位置が下がってしまいます。
戸車を外すと扉の位置が下がる
こういう引き違いの扉は、2枚が正しい高さにないと、鍵が閉まりません。
これまた対処措置として、楔(くさび・木片)を挟みます。
楔をかませて仮の処置
これでOK!
仮に扉をもち上げて、戸締り可能な状態にしておきました。
建て付けが悪いと鍵が閉まりません
外した戸車をネットで調べながら、代替品を探してみます。
ここで、戸車を探す際、あると便利な情報が、そのサッシのメーカー名。大体、サッシのどこかに記載されています。
サッシのメーカー名を確認
この扉のサッシメーカーは、
「三協アルミ」(現在は合併をして、三協立山です)
さらに、「秀峰」という商品名まで判明しました。
ここまで分かると、交換用の戸車を探すのにも苦労しません。
「戸車交換 三協アルミ 秀峰」とwebで検索してみます。
すると、すぐに同じものが見つかりました!
メーカー名の検索ですぐにヒット!
寸法も確認してみて、問題なし!
その場ですぐに、購入しました。
見た目だけでなく寸法でも確認
ここでオススメしておきたいのが、戸車を2ヵ所分、交換すること。
今のところ不良な扉は1枚だけですが、対になっている扉も、近いうちに不具合を起こす可能性はゼロではありません。
これを機会に、どちらも交換しておくことをオススメします!
もし同じ戸車が見つからなくても、代わりのものはきっと見つかります。
戸車が入る溝の詳細を計測します。
戸車溝の深さを測る
<幅・長さ・深さ>を測って、適合するサイズを確認しておきましょう。
測るのは、幅・長さ・深さ
例えば、こういう汎用性の高い商品もあります。
戸車溝の適合範囲に合うものも幅広く揃っているので、
純正品が見つからなくてもあきらめずに探してみてください!
車輪の材質・形状も様々なものがラインナップされています。
数日後、交換用の戸車を持参して、友人宅を再訪。
交換する前に、戸車の溝を簡単に掃除しておきましょう。
こうして見てみると、無理やり外したネジ穴が、やはり歪んでいますね。
ネジ穴が歪んでいても大丈夫
でも大丈夫!
ここの固定には、そのネジよりもひと回り太い鉄工ビスで留めつけましょう。
ネジ山が死んでいたら鉄工ビスで留めつける
メーカー純正の戸車ですが、実際の交換はやってみないと分かりません。
ちゃんと入るかどうか、ドキドキする瞬間です。
玄関引き戸の戸車交換
すっぽりと入って、ひと安心! 無事に取り付けられました。
潰れたネジ孔の部分も、鉄工ビスで留めつけてグラつきなし!
戸車の固定完了
もう一枚の扉も、新しい戸車へと交換しました。
これで理論的には、あと30年は保つはずですね。
戸車を2ヶ所交換しました
さて、交換の理想は4ヵ所すべてです。
しかし、今回は予算の都合もあるので、摩耗の著しい2ヵ所を選んで交換しました。
扉をレールに戻した際には、必ず建て付けを確認してください。新しい戸車なので、以前の状態とは微妙に高さが異なる可能性があります。
サッシ外枠に扉を近付けて確認します。
扉と枠の隙間が均等になるよう、調整ネジで傾きを正します。
建て付けの確認が大事
隙間の調整ができたら、鍵も閉めてみましょう!
鍵が閉まるか、要確認
これがしっかり締まれば、戸車交換は完了です!
扉の動きが復活しました!
「カラカラカラ~ッ」
心地好い音と共に、ストレスのない開閉を取り戻しませんか!