キッチンハイターの正しい使い方をおさらい。花王が教えるつけおき術
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透き通った水が満ちる水槽の中、魚が優雅に泳いだり、水草が草原のようにそよいだりする様子を眺めているだけで、心癒やされるアクアリウム。日常生活の中で自然の気配を感じたい人には、ぴったりの趣味だ。コロナ禍で在宅生活が増えるこの頃、そんなアクアリウムへの注目度がますます高まっている。
だが、「難しそう」「手間がかかりそう」といった漠然としたイメージから、実情をよく知らないまま「憧れ」「いつかやれたら」という段階で止まっている人もいるのではないだろうか。アクアリウムの世界に足を踏み入れるには、まずは「水槽について学ぶ」ことが不可欠だろう。
そこで指南を仰いだのが、老舗のアクアリウム用品メーカー・寿工芸株式会社だ。アクアリウムの始め方、初心者におすすめの水槽、近年のトレンドなどについて快くお話を聞かせてくれた。
まずは美しいアクアリウム写真の数々を見て、理想のイメージを膨らませてみてほしい。
こちらは、奈良県大和郡山市に設置されている「燈籠水槽」。燈籠に水槽を埋め込み、金魚を泳がせた目玉スポットだ。金魚たちがゆらゆらと泳ぐ涼しげな様子が、和の情緒漂う町屋になんとマッチしていることか……!
開発した寿工芸・企画開発部の山口修平さんは、設置の経緯についてこう語った。
「大和郡山市は“金魚のまち”として有名な場所。市役所の方から『金魚が泳ぐ水槽を使って観光スポットを作りたい。灯籠型の水槽は作成できますか?』というお話をいただき、燈篭水槽を作りました。土台にはフィルターなどの水の循環に必要な設備が、笠にはLEDライトが埋め込まれています」
こちらはいずれも、大和郡山市主催の「全国金魚のお部屋・おうちデザインコンテスト」の受賞作品を、寿工芸が製品化したもの。
「自動改札機型の水槽は、できるだけ本物に近づけられるようデザインにこだわりました。今は駅前の公民館の玄関先に設置されています。夜はライトアップされて綺麗ですよ」
こちらは一見普通の水槽だが、実は底がアーチ状になっている。「お昼寝水槽」という名の通り、寝転んで顔を突っ込めば金魚を下から眺められ、金魚の数を数えている間に安らかな眠りにつくことができるという、遊び心満点の水槽だ。
しかし、特殊な水槽を使わなくても魅力的なアクアリウムは作れる。寿工芸のユーザーは、限られたスペースの中で最大限の工夫を凝らすことで、自分の世界を表現している。
続いては、大小さまざまな水槽が所狭しと並ぶ、アクアリウムショップ店員のSさん宅。まめなメンテナンスによって保たれた美しい環境から、Sさんの情熱が伝わってくる。
「これだけの数の水槽を維持しているのは見事ですね。水換えの頻度などは魚の種類によって違うので、周期を把握するだけでも大変なはず。魚のことを知り尽くした方でなければ維持できない環境でしょう」
こちらは、景観の美しさが際立つ幅広の水槽の中でも「奥行きがスリムながらもワイドに見える」をコンセプトとした、ロングセラー90cm水槽『ワイド900(90L)』を使ったアクアリウム。魚たちも自由に泳ぎ回ることができる。
「スマトラという気性の荒い魚を複数飼っているので、スペースに余裕を持たせ、立場が弱い魚が逃げ込める場所を作っているのだと思います。Sさんは『アメリカの刑務所のような水槽』と表現していました」
最後は、「魚に限らず生き物が大好き」というMさん宅のリビング。生活の中に、アクアリウムが自然にとけ込み、明るく清潔感のある印象をもたらしている。Mさんは、淡水魚のベタをはじめとする魚の飼育に、特に力を入れているという。
「Mさんは、ベタの国際コンテストで優勝するほどの飼育の腕前の持ち主。水槽を見ても、魚に深い愛情を抱き、日々細やかな体調管理やメンテナンスを行っていることが窺えますね」
多くの水槽を管理しながら、一つひとつの美しさにこだわり抜くSさん。たっぷり愛情をかけて綺麗な魚を育て、コンテストで優勝するMさん。それぞれが自分のスタイルで、アクアリウムライフを満喫している。こんなふうに楽しめたら、どれだけ生活の質が向上することか……。