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全世界の猫好きを虜にしている猫のパーツの1つが「肉球」です。愛くるしい見た目にツルっとした質感、プニプニとした感触は、猫ならではのチャームポイントでしょう。
肉球を触られるのを嫌がるかどうかは猫の性格によるので、触られて喜ぶ子やリラックスして寝てしまう子などもいます。
そんな猫の肉球が、一体なんのためにあるのか考えたことはありますか?
人間にとって癒しである肉球は、猫にとっては安全に行動するために大事な役割を持つパーツなんです。
猫の肉球には「かわいい」以外にもいくつかの役割があります。どれも猫の生態には欠かせない役割なので、ぜひチェックしてみてください。
猫の肉球の大切な役目の1つが、外部からの衝撃を和らげることです。
猫の肉球には優れた弾力性と摩擦に負けない強度が備わっていて、着地やジャンプの際の衝撃を吸収し、骨や筋肉への負担を最小限に抑える働きがあります。
猫があんなにも軽快に動き回ることができるのは、肉球がクッションの役目をしてくれるおかげでもあるんですね。
また、肉球の表面は損傷しにくい繊維でできていて、ザラザラした木の上やゴツゴツした岩場など足場が良くない場所でもケガをしにくいというメリットがあります。神経や血管は弾性繊維に含まれる脂肪の中にあるため、痛みや熱さなども感じにくいといわれます。
肉球は、猫が足音を立てずに行動するのにも一役買っています。肉球の持つ優れた弾力性には、衝撃を和らげるのと同時に音を吸収する働きがあるためです。
これは、単体で狩りをして生活していた猫にとっては欠かせない機能でした。というのも、猫の狩りは獲物を長時間追いかけまわすのではなく、基本的には獲物を待ち構えて一瞬で捕らえる短期決戦型。対象に見つからずに攻撃範囲まで忍び足で接近する必要があったんですね。
飼い猫はもう狩りをする必要はありませんが、足音を立てずに移動できる肉球の能力はハンターとして体に備わっているものといえます。
肉球には、猫がジャンプやダッシュをするときの滑り止めの役割もあります。
猫は人間のように体中から汗をかかないことで知られていますが、実は肉球と鼻先の一部からは汗をかきます。肉球と鼻鏡には「エクリン腺」と呼ばれる汗腺があるためです。
猫は狭い塀の上や高所からの着地でも足を滑らせてケガをしないように、肉球を汗で適度に湿らせることで接地面との摩擦を生み出しています。
肉球に汗をかくことは、猫にとって体温調節を行う役割も担っています。
室内が暑いときやおもちゃなどに興奮して体温が上がっているとき、猫は肉球から汗をかいて体温を下げようとします。人間も夏場は全身から汗をかいて体温調節をしていますが、それと同じ要領です。
ただし猫の場合、肉球と鼻というわずかな面積からしか汗をかくことができません。そのため基本的には体温調節が得意ではなく、極端な暑さや寒さには弱いといわれます。
ちなみに犬の場合、口呼吸をして熱を逃がす体温調節の方法があります。犬と違って猫が口呼吸をすることは稀なので、よっぽど暑さを感じているか、熱中症など体調不良の可能性があるといえます。
猫の肉球は、毛づくろい(グルーミング)や物を掴むときにも役に立ちます。
猫はとてもきれい好きな動物ですが、顔の周りや耳の後ろなどは自分で直接舐めることができません。肉球を舐めて湿らせた後、ブラシのように使うことで舌が届かない場所まできれいに毛づくろいしています。
また、肉球には猫が物を掴む(しがみつく)のを助ける働きもあります。おもちゃや獲物を逃さずキャッチしたり、フェンスや木にしがみついてスルスルと登ることができるのも、弾力性と滑り止め効果がある肉球のおかげといえます。
猫の肉球には、正式名称があることを知っていますか? 肉球は正式には「蹠球(しょきゅう)」といって、部位によって個別に名前が付けられています。
【後ろ足】
趾球(しきゅう)…指のように並ぶ4つの肉球
足底球(そくていきゅう)…中央にある大きな肉球
肉球の内部は3層構造になっており、そのほとんどが脂肪で構成されています。肉球の外側は丈夫な皮膚構造で覆われ、その表面は人の踵のように刺激に強く硬くなっています。内側の「皮下組織層」には脂肪をふんだんに含んだ弾性繊維が網目状に張り巡らされています。
クッションや滑り止めとしての役割に加え、あの独特のはじけるような感触もまたこの3層によって実現しています。
ちなみに、猫の足首のあたり(肉球の周辺)に生えているものは「触毛」と呼ばれるヒゲの一種です。触毛には、周囲の状況を素早く察知するセンサーのような役目があります。
通常、猫の前足にある指球は5つですが、なかには6つ以上の指球を持つ子もいます。それは「多指症」と呼ばれる指の数が多い猫です。
指球以外にも、後ろ足の趾球が多かったり、指球に加えて掌球が2つあるような子もいます。ギネス記録によると4本足の合計で28本の指を持っている猫もいたのだとか!
猫の多指症は遺伝子の突然変異による先天性異常が原因といわれますが、指が多いことが猫の健康に悪影響を及ぼすことはないことがわかっています。
それどころか多指症の猫はそれ以外の猫に比べて手足が器用なことが多く、ネズミ捕りが上手なため欧米の一部地域では「幸運を運ぶ猫」として扱われることも。なかでもアメリカの有名な詩人、アーネスト・ヘミングウェイは多指症猫の大の愛好家として知られていました。
多指症猫は「ヘミングウェイ・キャット」と呼ばれることもあり、フロリダ州にあるヘミングウェイ博物館では今でも彼が飼っていた猫の子孫たちが来場者たちに愛されながら暮らしているといいます。
猫の被毛に様々な色や柄があるように、肉球の色も個体によって違います。肉球の色は毛色を決める遺伝子と関連しているため、猫の毛色によって概ねパターンが決まっています。
ベースは「ピンク」「黒」「あずき色」の3色です。基本的には白系の毛色を持つ猫はピンクの肉球に、黒や濃い茶系の毛色を持つ猫は黒い肉球に、シルバーやブルー系の毛色を持つ猫はあずき色の肉球になります。
ただし、色の濃淡や組み合わせは猫それぞれ。ピンクにあずき色のブチ模様があったり、掌球だけ黒で残りは全てピンク色、なんていうケースもあります。
三毛猫やサビ猫はピンク一色になることはあまりなく、黒やあずき色が混ざったブチ模様になることが多いです。
ペルシャ(チンチラ)の子猫などは一見被毛が真っ白に見えることもありますが、シルバーやゴールデンの遺伝子が入っていれば肉球にピンク以外の色が現れます。他にも、お腹側だけ白い被毛を持つサバシロ猫の肉球が全てピンクになることなどもなくはありません。
また、被毛だけでなく鼻の色とも関連性があり、基本的には肉球と鼻は同系色になります。白黒や三毛のように被毛や肉球にブチ模様がある猫の鼻に、同じくブチ模様が現れることもあります。
猫の肉球の色は遺伝子によって決まりますが、体調や加齢によって色が変化することがあります。
人間も暑いときや体が熱を持っているときは顔が赤くなりますが、発熱時は同じように猫の肉球の色も濃くなります。反対に、体が冷えているときや貧血気味のときは肉球の色が薄くなります。
肉球がピンク色や薄いあずき色であればわかりやすいので、健康状態のバロメーターとしてチェックしてみてください。飼い猫の様子と併せて観察し、異変を感じたらかかりつけの獣医師に相談しましょう。
また、加齢や生活習慣の変化によって肉球の色が変わることも珍しくありません。子猫のときには淡いピンクだった肉球が成長するにつれ濃くなり、あずき色に変化するようなケースもあります。なかには外を出歩くようになったら肉球が徐々に硬くなり、同時に色が濃くなっていったという話もあります。
肉球は猫の生活には欠かせない部位なので、不調や不具合があれば早めに発見するのが理想的です。
健康な猫なら特別なケアをしなくても大丈夫なことが多いですが、日常的なスキンシップでさりげなく異変がないかチェックしてあげましょう。
猫の体質によっては、定期的なお手入れが必要になることもあります。肉球や足先は触られるのを嫌がる猫も多いので、できるだけストレスをかけないやり方を工夫してみてください。
→ペット専用のシェーバー(バリカン)で定期的に切る。
足の裏に生えている長い毛は「タフト」と呼ばれています。短毛の猫だとあまり気になりませんが、長毛の猫は肉球の間からワサワサはみ出るほどタフトが伸びることも少なくありません。
肉球が滑り止めの役目を果たせるくらいの長さであれば問題ありませんが、伸びすぎると肉球に覆いかぶさって足を滑らせやすくなるため気をつけてあげましょう。
必要であれば専用のシェーバー(バリカン)でカットしてあげると猫が動きやすくなります。ハサミでカットしても良いですが、何かの拍子に肉球に傷をつけてしまう危険があるので、心配であれば安全性能が付いたペット専用の小型バリカンがおすすめです。
1度切ってもまた伸びてくるので、長毛の猫はタフトの定期的なお手入れを忘れないようにしましょう。
→専用クリームを塗ってケアをする。
完全室内飼いの健康な成猫の場合、カサカサするほど肉球が荒れてしまうことはあまり多くありません。しかし猫によっては、冬場の暖房による極度の乾燥や湿度の低下によってが原因で肉球がカサついてしまうことがあります。
乾燥が酷くなるとジャンプやダッシュの拍子にひび割れたり皮むけしてしまうこともあるので、カサカサしているなと感じたら早めにケアしてあげると良いです。
肉球の保湿には、市販されているペット専用の肉球クリームやジェルなどがおすすめです。猫がリラックスしているときを見計らって、マッサージするように優しく塗り込んであげましょう。
また、人間の赤ちゃんの保湿にも使われる白色ワセリンは添加物が入っておらず、大量に舐めない限り猫の口に入っても害はありません。そのため、白色ワセリンを肉球ケアの応急処置として使用している飼い主さんもいます。
もし極端にガサガサしていたり、肉球クリームを塗っても改善が見られないような場合は早めに動物病院へ連れて行きましょう。もしかしたら単なる乾燥ではなく皮膚病が原因の症状かもしれません。
肉球のひび割れや皮むけは治りにくいため、乾燥が進行して傷やかさぶたになってしまった場合も同じく動物病院で診てもらうことをおすすめします。
→自己判断せずすぐに動物病院へ連れて行く。
飼い猫が肉球に怪我をしてしまったときは、自己判断せずに動物病院へ連れて行きましょう。傷の場所や程度にもよりますが、肉球は足の裏にあるので怪我をしてしまうと治りにくいことが多いです。
軽い出血などの場合は、応急処置として傷口に清潔なガーゼや布を当てて止血しながら動物病院へ連れて行ってください。放っておくと地面やトイレの猫砂などに接するうちに傷からバイ菌が入り、化膿してしまう恐れもあります。
ストーブなどで肉球をやけどしてしまった場合も同じように、できるだけすぐに獣医師に診てもらいましょう。肉球は猫が歩行するために大切な部位なので、怪我が長引くとストレスになってしまいかねません。
怪我や火傷もなく肉球が突然腫れるような場合は「形質細胞性肢端皮膚炎」という病気が疑われます。初期の頃はスポンジのようにぷにょぷにょと腫れているだけで痛みもなく、ほとんど無症状なのが特徴です。症状が進行すると出血したり潰瘍化することもあり、痛みによる歩行異常などが現れはじめます。
形質細胞性足皮膚炎の原因ははっきりしていませんが、免疫が関係しているといわれます。猫免疫不全ウイルス(FIV)や猫白血病ウイルス(FeLV)が関連している恐れもあるため、軽視せずに早めに獣医師に診てもらうことをおすすめします!
他にも、爪が肉球に刺さるくらい伸びすぎてしまうと自分の爪で怪我をしてしまうことがあります。安全のためにも飼い猫の爪は定期的にカットする習慣をつけましょう。
→膨らみがなくシミのようなものであれば様子を見る。気になる場合はかかりつけ医に相談を!
猫の肉球の色は年齢と共に変わることがあるため、小さなシミのような点が広がって徐々に黒ブチ模様になることも珍しくありません。
触っても膨らみなどがなく色がついているだけなら単なる色素沈着の可能性が高いです。猫の様子も普段通りならば、少し様子を見ても大丈夫でしょう。
反対に、かさぶたやできもの、ほくろのように凹凸がある場合は要注意。怪我や病気の可能性があるので早めに動物病院へ連れて行くことをおすすめします。
肉球にほくろのような黒点が現れる病気としては、皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)が有名です。メラノーマは進行が早く転移が起こりやすいがんとして知られているので、早めの診断と治療がカギになります。
凹凸があったとしても良性のほくろであるケースもあるので、早めに獣医師に診せて診断してもらうことが大切です。
→一時的であればあまり心配いらないが、続く場合は低体温や発熱の可能性も。
猫の肉球は体温によって温度が変わるので、体調を測るバロメーターの1つになります。ただし、冬場に寒い廊下にいれば肉球も冷たくなるし、たくさん走り回って運動した後は体温が上がって普段よりも肉球が熱くなります。そのため、一時的であれば心配いらないことが多いです。
触ったときに普段より冷たい・熱いと感じたら、まず室温を調整して様子を見てください。しばらく経っても冷たい・熱いが治らないようであれば、体調不良を疑いましょう。
併せて食欲や排泄物、元気はあるかどうかなど猫の様子を観察し、異変を感じたら早めに動物病院へ連れて行ってくださいね。
猫好きが愛してやまない猫の肉球は、実用性を兼ねたチャームポイントです。猫にとってはデリケートな部位でもあるので、ケアや健康チェックで触れるときは驚かせないように気をつけてあげましょう。
肉球といえば、近頃では肉球の形や色から性格を占う「猫の肉球性格診断」が話題になりました。体感的に「当たってる!」と感じる猫好きさんも多いかもしれませんが、実は人間の血液型診断と同じで明確な根拠があるわけではありません。「猫の毛色性格判断」なども昔から定番の占いです。
どちらも科学的な根拠はありませんが、「白猫=外敵から見つかりやすいため用心深く神経質な性格=ピンクの肉球の猫」や「キジトラ猫=野生時代に近い遺伝子のため活発で遊び好き=黒い肉球の猫」などと併せて考えると、あながち間違いではないような気がしてきますよね。
気になる人は、飼い猫の肉球チェックのついでに試してみると良いかもしれません。
画像:黒岩ヨシコ
※ご紹介した商品は一部店舗ではお取り扱いがない場合がございます。また価格は変更される可能性があります。ご了承ください。