花束・フラワーアレンジメントをもらったらどうする? 元花屋さんが教えるケア方法とドライフラワーの作り方
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猫を撫でていると、時々「ゴロゴロ」という音が聞こえてくることがあります。鳴き声を発している様子もないのになぜ、どこから出ている音なのか不思議に思ったことがある飼い主さんも多いでしょう。
猫のゴロゴロには「喉鳴らし」という名称があり、通常の「ニャー」や「ミャオ」などの鳴き声とは違うものと考えられています。英語では「Purr(パー)」といわれます。ゴロゴロいうのは撫でられているときに限ったことではなく、寝る前やごはんを食べているとき、ブランケットをふみふみしているときなど、色々なシチュエーションで聞くことができます。
昔はよく「猫がゴロゴロいうのは懐いている証」などといわれていましたが、実は猫がゴロゴロいうのは嬉しいときや甘えるときに限ったことではありません。一般的には、大きく分けて「微笑み」「要求」「鎮静(治療)」の3つの意味があるようだとされています。
ただし、どんな意味でゴロゴロいっているのかは猫の性格やシチュエーションによって違うので、一概にはいえません。猫によっては全くゴロゴロいわない(ゴロゴロ音が小さすぎて聞こえない)子もいれば、何年も一緒に過ごすうちに急にゴロゴロいうようになる子もいます。
また、猫の他にもチーター、ピューマ、サーバルキャット、オオヤマネコ、ベンガルヤマネコなど一部のネコ科やジャコウネコ科の動物がゴロゴロと喉を鳴らすことが知られています。
猫のゴロゴロの仕組みや目的に関してはこれまで様々な研究がされてきましたが、未だ解明されていない部分も多くあります。
ゴロゴロいう理由は猫によって様々ですが、仕草や状況からある程度そのときの気持ちを読み取ることはできます。猫がゴロゴロいうときの主な意味とよくあるシチュエーションをまとめたので参考にしてみてください。
猫がゴロゴロいう理由として最もメジャーなのが、リラックスしているときや嬉しいとき、満足感を感じているときです。まさに「微笑み」の意味ですね。
大好きな飼い主さんと一緒に寝ていたり、ブラッシングされたりしているときなど、幸せや心地良さを感じているときにゴロゴロと喉を鳴らす猫は多いです。嬉しいときのゴロゴロ音は中低音で、周波数にすると20~50Hz(ヘルツ)程度だといわれます。音量は、一般的にそこまで大きくありません。
ゴロゴロ音の他に、うっとりと目を細める、ひげの力が抜けて自然に垂れている、足をふみふみする、スリスリとすり寄ってくるなどは、気を許してリラックスしているサインです。
猫は甘えているときや、「要求」があるときにもゴロゴロと喉を鳴らすことがあります。
もっと撫でて欲しい、かまって欲しい、ごはんが欲しいなど、何かして欲しい気持ちのときのゴロゴロ音はリラックスしているときに比べて高音なのが特徴です。赤ちゃんの声にも近い周波数といわれていて、それを聞いた人間が急かされる気持ちになり、何かしてあげなければならないと思ってしまうような音域なのだとか。
他にも甘えたいときのサインとして、お腹を見せる、体をすり寄せてくる、しっぽをピンと立てている、甘噛みをする、などがあります。自分の要求を叶えるために、ゴロゴロいいながら飼い主さんの後を付いて回ったり、上目づかいでじっと見つめるような猫もいます。
猫がゴロゴロと喉を鳴らす目的の根源は、生まれたばかりの子猫と母猫がコミュニケーションをとるためだといわれています。
子猫は生後2日ほどで喉をゴロゴロと鳴らせるようになり、自分が元気であることを母猫にアピールします。母猫はまだ目や耳が発達していない子猫に対して、ゴロゴロと喉を振動させることで居場所を伝え、授乳を促しているといわれます。
また、成猫でも仲が良い猫同士が挨拶としてゴロゴロと喉を鳴らすこともあります。多頭飼いの猫たちがお互いに毛づくろいをしながらゴロゴロといっていたら、気を許し合っている証拠といえるでしょう。
猫は不満やストレスを感じているときに、自分自身の気持ちを落ち着かせようとしてゴロゴロいうことがあります。「鎮静」の意味合いがあるときのゴロゴロは音程が低めで、意識的に鳴らしているような大きな音であることが多いです。
そういった場合に甘えてくれていると勘違いして執拗にかまうと、嫌われたり噛まれたりすることもあるので気をつけましょう。
他にも不満やストレスのサインとして、イカ耳になる、目がつり上がっている、しっぽをパタパタと強く振る、しつこいくらい毛づくろいをする、などが挙げられます。普段は懐いている猫がシャンプーや爪切りなど特定のシチュエーションで低いゴロゴロ音を出していたら、イライラしている気持ちの表れかもしれません。
また、動物病院が苦手な猫を病院へ連れて行ったときなどは、恐怖や不安感からゴロゴロいうこともあります。体を低くして毛を逆立てる、しっぽを体にぴったりと巻きつける、耳を伏せて頭につける、髭が後方に引きつけられている、目を見開いて睨む(目を離さない)などは猫が警戒しているときの主な仕草です。
保護したばかりの猫などは人間への恐怖や警戒心からゴロゴロいうこともあるので、そういった様子が見られたら余計な手を出さずにそっとしておいてあげると良いでしょう。
猫はケガや病気の苦痛を和らげるためにゴロゴロと喉を鳴らすことがあります。
猫のゴロゴロには精神的なストレスや不安感を軽減させる他、身体的な痛みを和らげたり免疫力や自然治癒力を向上させたりする働きがあるともいわれます。飼い猫の場合は、体調が悪いときに「痛みをどうにかしてほしい」という飼い主さんへの要求の意味でゴロゴロいうこともあります。
猫は自身の体調不良をできるだけ表に出さないようにする生き物なので、体の不調が原因でゴロゴロいっている場合はよっぽど辛いか、飼い主さんを信頼しているといえます。
ゴロゴロと併せて食欲や元気はあるか、目や鼻の調子、毛ヅヤ、排泄物、体を触って痛がるところはないかなどをチェックして、異変を感じたら早めに動物病院へ連れて行きましょう。
猫は喉を鳴らすことでゴロゴロ音を出しているといわれますが、その正確なメカニズムは未だはっきりとわかっていません。
いくつか有力な説があるのでご紹介します。
一般的なのが、喉の筋肉が伸縮することで音を出しているという説です。
研究によると、猫がゴロゴロいっているときは人間でいう喉仏にあたる「喉頭(こうとう)」の筋肉を小刻みに伸縮させていることが明らかになっています。
喉頭の左右にある「声帯」が喉頭筋の伸縮によって振動し、そこに空気が通過することでゴロゴロという音が鳴るのではと考えられています。
2つ目は、血流の振動音が聞こえているという説です。喉にある大静脈の血流が増えて乱流が起こり、発生した振動音が胸腔内で反響することによって大きな音が聞こえるのではないかといわれています。
猫のゴロゴロ音は鳴き声と同時に発せられることもあるため、喉以外の場所から音が鳴っているのではないかということでこの説が考え出されました。
3つ目も、通常の鳴き方とは違う方法で音を発しているのではないかという説です。
猫は普段「ニャーニャー」と鳴きますが、そのような通常の鳴き声を発している声帯とは別に「喉頭室皺壁(こうとうしつしゅうへき)」という仮声帯を持っているといわれています。この喉頭室皺壁の筋肉を小刻みに伸縮させることで、ゴロゴロ音を出しているのではないかと考えられています。
猫のゴロゴロ音には謎が多く、ゴロゴロいうかどうかはもちろんゴロゴロ音の大きさやタイミングなども猫それぞれです。そんな猫のゴロゴロ音に関するよくある疑問やウワサについてまとめたのでチェックしてみてください。
A. 精神的に大人になったことや、環境の変化などが原因でゴロゴロいわなくなることがある。
猫のゴロゴロ音は、もとを辿れば子猫のときに母猫とコミュニケーションをとるためのものだったといわれています。そのため、成猫よりも子猫、クールな性格より甘えん坊で子供っぽい性格の猫の方が、比較的ゴロゴロいうことが多いです。
これまでよくゴロゴロと喉を鳴らして甘えていた猫がゴロゴロいわなくなったのは、精神的に自立して大人になったからかもしれません。なかには避妊や去勢手術をきっかけにゴロゴロいわなくなる猫もいるといいます。
また、周りに知らない人や猫がいる場所だと落ち着かず、いつもゴロゴロいうような場面でいわなくなるケースもあります。引っ越しや家族が増えたなど環境の変化があった場合は、それが原因で一時的にリラックスできていないような状況なのかもしれません。
A. 精神的なリラックスやストレス軽減の他、自然治癒力を高めたり骨密度を上げる作用などが期待されている。
猫が嬉しいときに出すゴロゴロ音は20~50Hz程度の周波数だと前述しました。猫のゴロゴロ音のように概ね100Hz以下の音は低周波音と呼ばれ、人間の心身に対して様々な作用があることで知られています。
副交感神経を刺激して自律神経を整えるなどの精神的な作用の他、血圧を下げたり、自然治癒力や免疫力を上げるといった肉体的作用もあるといわれます。フランスでは「猫のロンロン(フランス語で「ゴロゴロ」を意味する)セラピー」などという言葉もあるほどで、ストレスを和らげて癒しを与えてくれるセラピー効果が謳われています。
猫のゴロゴロ音が骨密度の増加に影響をもたらすという研究もあり、骨折の治療や早期回復への有用性も説かれています。
A. 甘噛みなら甘えている証。エスカレートするようなら低い声を出した後に無視するなどの対策を。
気持ちよさそうにゴロゴロいいながら撫でられている猫でも、時々人間の手を噛んでしまうことがあります。痛くない程度の甘噛みであれば飼い主さんに甘えているサインなので、そこまで気にしなくても大丈夫でしょう。
力加減がわからずエスカレートしてしまうようなら、クセになる前に対策をすることをおすすめします。猫が手を噛んだらすぐに猫の目をじっと凝視して「痛い」「ダメ」などできるだけ低くはっきりした声で言いましょう。
猫はじっと見つめられることや低く響く声が苦手なので、大抵の場合は止めるはずです。もし夢中になってそのまま噛み続けてしまうようなら、一度低い声を出した後はすぐにその場を離れてしばらく無視してみてください。
このとき「止めて」「ダメでしょ」など話しかけ続けたり、痛いからといって騒いだりすると、猫が「かまってもらえた」と勘違いしてしまうので逆効果です。噛むのを止めさせたいのであれば、「噛むとかまってもらえない」と覚えさせるためにかまわないのが1番です。
A. 鼻がつまっているような音がする、咳をする、じっとして動かない、元気がないなどは要注意。
ゴロゴロ音に混じって「ピーピー」と鼻がつまっているような音がしたり、咳やむせるような様子が見られるときは注意しましょう。一時的なら良いですが、症状が続くような場合は病気や体調不良が原因である可能性もあります。
また、前述のように猫は具合が悪いときにもゴロゴロいうことがあります。食欲や元気がなかったり、じっと動かない状態でゴロゴロいい続けているときはご機嫌なゴロゴロではなく、「痛い」「ツライ」と感じている恐れもあり得ます。
日頃からゴロゴロしているときの猫の様子を観察しておいて、何か気になることがあったら早めにかかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。
とても身近なのに、意外と謎が多い猫の「ゴロゴロ」。撫でているときや一緒に寝ているとき、幸せそうな表情でゴロゴロいう姿は見ているだけでも癒されますよね。
ちなみに猫の可聴域は約25Hz~6万Hz程度で、最高でも10万Hz程度といわれます。どちらかというと高音域に強い耳を持っているので、猫自身は自分のゴロゴロ音は聞き取りにくいのでは、という意見もあります。
猫がゴロゴロいうときの感情は「嬉しい」だけでなく「不快」や「要望」など色々ありますが、表情や仕草と併せて見ているうちになんとなく言いたいことがわかるようになってきます。なかには嬉しいときはゴロゴロいうけど、不安や不満を感じてもゴロゴロいわないという子もいます。
ぜひ飼い猫とのコミュニケーションの1つとして、ゴロゴロいっているときの気持ちを想像してみてくださいね。
画像:黒岩ヨシコ