リンクをコピーしました

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • もっと見る

ギネス記録は2m超? 猫のジャンプ力の秘密と年齢や種類による違い

ユーザー

PR

黒岩ヨシコ

黒岩ヨシコ

猫と暮らすWebデザイナー兼フリーライター。飼ったことのある動物は猫、犬、ウサギ、リス、インコ、チンチラ、メダカ、亀…など。元インテリアショップ店員でDIYと食べ物が好き。食生活アドバイザー3級。

猫のジャンプ力は動物界でもトップクラス!

普段はのんびり寝ていることが多い猫ですが、遊びや運動の時に見せるジャンプ力は相当のもの。想像以上に高くジャンプすることがあるので、飼い猫の脱走防止用に取り付けたフェンスを軽く飛び越えられてしまったなんて経験のある飼い主さんもいるかもしれません。

ジャンプする猫

画像:茶トラ猫のみゃお(@chatoranomyao)さん

マイペースな姿に反して猫は身体能力が非常に優れている動物です。特にジャンプ力は野生動物にも引けを取らない実力で、垂直ジャンプのギネス記録はなんと2.1336m! アメリカで暮らす「Waffle the warrior cat(猫戦士ワッフル)」くんによる記録です。

猫のハイジャンプ

画像:1103(@izumo.h12130209)さん

彼ほどではないにしても、猫は平均して自分の体長の4~5倍ほどまで垂直に飛ぶことができるといわれています。大体1.5mくらいまでは難なくジャンプできることも多く、運動神経の良い子であれば2m近くまで飛ぶこともあります。2mというと、高さ1.8mの自動販売機の上に軽々飛び乗れる高さです。

ちなみに、人間のジャンプ力は一般的なスポーツ選手でも大体0.6~0.75mくらいだということ。猫のジャンプ力を身長170cmの人間に換算すると6.8~8.5mくらいの高さまでジャンプできることになるので、いかにすごいかがよくわかりますね。

猫と他の動物のジャンプ力を比較すると?

動物界で垂直飛びの王者といえば同じネコ科のピューマが有名です。約7mの高さまでジャンプできるピューマは陸上動物ではナンバーワンといわれますが、「体長の何倍までジャンプできるか」で考えると実は猫と良い勝負になります。

ジャンプ力が高いといわれる陸上動物との比較

個体差にもよりますが、垂直方向のジャンプであれば猫は陸上で暮らす動物たちの中でもかなり高いレベルを誇っています。

猫はなぜジャンプ力が高いのか?

では、なぜ猫はそんなにも高いジャンプ力を生み出せるのでしょうか?

その秘密は、かつてハンターとして狩りをして暮らしていた猫の体の仕組みにあります。

秘密1 瞬発的に強い力を生み出す後ろ足の「速筋」

猫の驚異的なジャンプ力には、発達した後ろ足の筋肉が大きく関わっています。

驚異的なジャンプ力

動物が自分の意志で動かすことができる筋肉は大きく分けて「遅筋(赤筋)」と「速筋(白筋)」の2種類あり、猫の後ろ足には速筋の方が多く備わっています。

【遅筋】
ゆっくり収縮し、長時間のあいだ一定の力を発揮する筋肉。強い力は出ないが持久力がある。

【速筋】
素早く収縮し、短時間で大きな力を発揮する筋肉。瞬発的なパワーがあるが、持久力がなく疲れやすい。

 
猫は発達した後ろ足の速筋が生み出す爆発的なパワーを利用することで、素晴らしいジャンプ力を手に入れました。

人間でいうと、マラソン選手や登山家などは遅筋が発達している人が多く、短距離走者や走り高跳びの選手などは速筋が発達している人が多いといわれます。

もちろんジャンプだけでなく、狙った獲物に飛びかかるときや短距離を素早く駆け抜けるときなどにも速筋は活躍します。猫は優れた速筋によって、時速50㎞近い早さで走ることもできるといわれます。

ただし、速筋にも弱点があります。それは「疲れやすい」ということ!

飼い猫がおもちゃに夢中になって遊んでいたと思ったら、5分や10分ですぐに寝転がってしまったことはないでしょうか? 速筋が多い猫はスタミナがなくすぐに疲れてしまうので、遊んでいても大抵は10分前後で満足してしまいます。

猫だけでなく、ライオンやチーターなどネコ科の動物の多くは速筋の方が発達しているため狩りにおいても短期決戦型です。獲物の隙をついて瞬間的に捉えることには長けていますが、長く追いかけ続けることはできません。よって、「追いつけない」と判断すると早々にその獲物を諦め、次の狩りに備えるために体力を温存するスタイルになります。

ちなみに、猫と違って犬やイヌ科のオオカミは遅筋の方が多く持久力に長けている特徴があります。猫のように瞬発的なジャンプ力や走力はありませんが、獲物を狩るため時には何kmもの距離を群れで追い続け、じっくりと体力を奪います。そうして獲物が疲れると、チャンスとばかりに一丸となって総攻撃をしかけるのです。

秘密2 優れたバランス感覚と「立ち直り反射(猫ひねり)」の能力

猫の高いジャンプ力を支えている能力の1つに、優れたバランス感覚があります。

優れたバランス感覚

いくら高くジャンプすることができても、安全に着地ができなければ生きる上で有利な能力とはいえません。猫の「着地力」は、猫のジャンプ力の秘密を語る上でとても重要です。

猫は、動物の中でも「三半規管」と「前庭神経」が非常に優れている特徴があります。三半規管は耳の中にある器官の1つで、重力や遠心力を感知し、頭が回転する方向と速さを分析する役割を持っています。前庭神経は三半規管と連結していて、三半規管からの信号をキャッチし脳に伝える役割があります。

体のバランス感覚を司る三半規管と前庭神経の発達によって、猫は高い場所からも上手に着地する能力が身についたのです。

例として、「猫はもし背中から落ちても(落とされても)、くるりと体を反転させて4本足で着地することができる」という話を聞いたことはないでしょうか?

これは「立ち直り反射(猫ひねり)」と呼ばれる行動で、猫の優れたバランス感覚が為せるワザです。実は物理学の基本法則に反する不思議な現象でもあるため、猫ひねりは近年でも多くの学者たちの研究対象になっているといいます。

秘密3 しなやかで柔軟性のある背骨や靭帯

猫のジャンプ力には、背骨や靭帯(関節)の柔軟性も関係しています。

背骨や靭帯(関節)が柔軟

画像:茶トラ猫のみゃお(@chatoranomyao)さん

しなやかな背骨は、弓なりに丸めて一気に伸ばすことでバネのように跳躍し、着地のときにはクッションのように衝撃を和らげる役目をしてくれます。

猫好きの間に「猫は液体」という名言(?)があるように、猫の体はヒトに比べると全体的にとても柔らかいです。これは、骨の数がヒトよりも多いことや、骨と骨を繋ぐ靭帯や背骨の間にある椎間板が柔らかいことなどに起因しています。

さらに筋肉や皮膚、内臓までも柔軟性があるため、狭い所を通り抜けたり通常時の2倍近くまで体を伸ばすこともできます。

猫の下腹部にある皮膚のたるみは「ルーズスキン」と呼ばれ、猫好きにとってはたまらない部位の1つです。あのたるんだ皮膚は急所である腹部への攻撃を回避する以外にも、足の可動域を広げて素早く動いたりジャンプをしやすくしたりする目的があると考えられています。

あのふにゃふにゃした触り心地の良い体のおかげで、バネのようにしなやかなジャンプ力が生み出されてるともいえるんですね。

秘密4 野生時代の名残

猫の体がジャンプに適しているのは、野生時代に必要な能力だったからだともいわれます。

高い場所は安心する

そもそも、イエネコの祖先であるリビアヤマネコは砂漠地帯に生息しているはずなのに、なぜ猫は高いところが好きなのか疑問に思ったことはありませんか?

実はリビアヤマネコが生息しているのは、砂漠とはいってもアフリカや中近東の木や草が生えているサバンナのようなエリアです。そこにはリビアヤマネコの獲物となるネズミやウサギなどの動物がいる一方で、ヒョウやジャッカルなどの天敵も生息していました。

体の大きな肉食獣たちからしたらリビアヤマネコも狩られる側なので、対峙してしまっては命の危険があります。そこで、自身が狩りをするとき以外は木の上や高い場所に登って身を隠す術を身に付けました。

猫が今でもジャンプして高いところへ乗るのが好きだったり、木登りが得意なのは、外敵から身を守っていた名残なんですね。高い場所=安心する場所として、体に染みついている習性なのです。

木の上からジャンプで狩りをしていたわけではありませんが、一瞬で獲物に飛びかかる後ろ足の瞬発力は単独で狩りをするのにも向いている能力といえます。

猫のジャンプ力は種類や年齢によって変わる?

猫は優れたジャンプ力を持っていますが、猫種や年齢、体型などによって能力に個体差があります。

ジャンプ力には個体差がある

基本的には四肢が長く、体脂肪率が低くて筋肉が発達している猫ほど高くジャンプすることができるといわれています。野生種に近いベンガルやサバンナキャット、サイベリアンなどはジャンプ力も優れていることが多いです。

平均的にジャンプが低いことで知られているのが、マンチカンやミヌエットなど短足の猫種です。足が短い猫は足が長い猫に比べると上下運動があまり得意ではないことが多く、ジャンプ力も長足種より低いのが一般的です。

例外として、マンチカン・ベンガル・サバンナキャットなどを交配した「ジェネッタ」という猫種は短足でも運動能力が高いとされています。ただ、ジャンプが得意かどうかはその子の性格や体格にもよるので種類だけで一概にはいえません。

一方で、顕著にジャンプ力に関係するのが加齢による筋肉の衰えです。一般的に、猫は7~8歳を過ぎたあたりから徐々にシニアの仲間入りをし、10~11歳頃からは「シニア期=老猫」と考えられています。

とはいえ近年の飼い猫は長生きなので、健康な子であれば10歳くらいならまだそこまで変化を感じないケースも多いです。14~15歳くらいになると本格的なシニア期になるため、ジャンプ力の低下や生活の変化から飼い猫の体力の衰えを感じる機会が増えるでしょう。

猫の14~15歳といえば人間だと70歳を超えている年齢なので、これまでできていた運動ができなくなることも少なくありません。ジャンプ力に衰えが見えてきたらキャットタワーを低いものへ変えるなど、ケガ防止の対策をすることをおすすめします。

また、肥満による体重の増加や運動不足による筋肉量の低下でジャンプ力が低くなってしまうケースもあります。

猫のジャンプ力を考慮した脱走防止フェンスの高さは?

前述のように猫のジャンプ力は侮りがたく、ベビーゲートや犬用のペットゲート程度であれば飛び越えられてしまう可能性が高いです。せっかく脱走防止のためにフェンスを取り付けても役目を果たさないと意味がないので、高さや材質などをしっかり考慮して選びましょう。

脱走防止フェンスの選び方

画像:1103(@izumo.h12130209)さん

高さは猫の体格にもよりますが成猫なら少なくとも170cm以上、できれば2m以上のもので、天井近くまでしっかりカバーするタイプがおすすめです。

窓用に取り付ける場合は、片窓全体を覆って隙間ができないタイプのガードが便利です。

【猫の脱走防止フェンスにおすすめのタイプ】

  • 突っ張り式で2m以上の高さがカバーできるもの(玄関用)
  • 窓全体を覆うことができるもの(窓用)
  • 格子ではなくパネル素材になっている
  • 格子の場合は隙間が細かい縦格子になっている
  • 猫の手でロックや解除ができない作りになっている

【猫の脱走防止フェンスにおすすめできないタイプ】

  • 高さが1m以下
  • 窓の一部しか覆うことができない
  • 網目状の格子になっている
  • 縦格子の隙間が大きい
  • 猫の手でロックや解除が簡単にできる
  • 強度がなく倒れやすい

おすすめなのは、突っ張り式で取り付けられるパネルタイプの脱走防止フェンスです。床から天井近くまでカバーでき、格子タイプと違って隙間もないので通り抜けられる心配もありません。

格子タイプを選ぶ場合、ジャンプが届かない高さに加えてよじ登れないようになっているかもポイントです。網目状のものは爪を引っ掛けてよじ登れる可能性があるのであまりおすすめできません。しかし時々、縦格子でも器用によじ登るような猫もいるので、飼い猫の運動能力と併せて検討しましょう。

縦格子のフェンスは隙間からの通り抜けにも備える必要があります。猫の頭が通らないくらい細かい幅のものを選ぶのが良いですが、こちらも微妙なサイズ感だと無理やり通り抜ける子がいるので注意しましょう。

猫が上手くジャンプできないときに考えられる要因

今まで上手にジャンプしていた猫が急にジャンプをしなくなったときは、何かのトラブルである可能性があります。

ただし、単純にもともとジャンプをするのが苦手な猫の場合はこの限りではありません。

【猫が上手にジャンプできないときに考えられる要因】

  • ケガ
  • 病気
  • 肥満
  • 運動不足
  • ジャンプの失敗
  • 老化

骨折など大きなケガ以外に、爪割れや巻き爪、肉球の傷などささいなケガが原因でジャンプができなくなることがあります。足を痛がるようなそぶりがないか観察して、爪や肉球に異変がないかチェックしましょう。

関節炎などの病気を患っている可能性もあるため、猫が急にジャンプをしなくなった、ジャンプが低くなったなど気になることがあれば一度かかりつけ医に相談してみると良いです。

ジャンプの異変は体の異変?

肥満も猫がジャンプできなくなる要因の1つです。太って体が重くなると痩せていた頃のように素早い動きができなくなるので、ジャンプも下手になるでしょう。運動不足による筋力の低下も、ジャンプ力の低下に繋がります。

運動不足や肥満対策には上下運動が最適です。横に走らせるよりも縦のジャンプが効果的なので、おもちゃなどを上手く使って日頃から運動させるようにしましょう。キャットタワーなどを設置している飼い主さんは多いかと思うので、おもちゃでじゃらしながらキャットタワーを上り下りさせる遊びなどもおすすめです。

また、猫は1度ジャンプに失敗すると、同じ失敗をすることが怖くなってそれ以来ジャンプをしなくなることがあるといいます。ジャンプをするかのような仕草をするのに躊躇して止めてしまうようなときは、猫が「失敗する」と判断したときだといわれます。

ジャンプの失敗はケガに繋がってしまう恐れもあるので、猫が遊ぶときは滑りやすいものを片付けたり、日頃から爪のケアを忘れずに行うなど気をつけてあげましょう。

猫も老化が進むと筋力が衰えるので、若い頃のように高い場所へジャンプしなくなることが多いです。

ジャンプ力も猫それぞれ

猫は驚異的なジャンプ力を誇る動物ですが、みんなが同じように2m近く飛べるわけではありません。個々の能力や性格によってジャンプ力も違うので、猫に合わせた生活環境を整えてあげると良いでしょう。

ジャンプ力や運動能力は体の老化を計るサインにもなるので、変化に気づくためにも若いうちから飼い猫の普段の様子を観察しておくのがおすすめです。

loading

関連するキーワード

となりのカインズさんをフォローして最新情報をチェック!

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Instagram
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

RELATED関連する記事

POPULAR人気の記事

  • Daily
  • Weekly

広告掲載について

NEWS LETTER ニュースレター

Webライター・イラストレーター募集

取材のご依頼や情報提供はこちらから