泥汚れで悲惨な玄関タイルを神アイテムでピカピカにお掃除してみた
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こんにちは、編集ライターの市 奈穂(いち なほ)です。となりのカインズさん編集部から「沖縄にターザンいるらしいから取材してきてよ」との司令が。
はて、沖縄のターザン……?
うん、たしかにターザンいますね。だいぶインパクト強めな画が並んでいるけれど、私の手に負えるだろうか……
動画をチラッと観てみると、毒ハブにマングース、生のイノシシ肉とか食べてるんですけど......
ひとまず取材を快諾いただいたところで、事前に質問表を送ってみました。
返ってきた返事がこちら
つよい……
そうだよな、拠点は森なんだよな。今回、オンラインのインタビューだけど森から参加するのかな、つながるのかな。
内心ドキドキしながらインタビュー当日を迎え、実際はこんな感じの登場でした。
「沖縄のTARZAN」の文字
普通に民家だった! そうそう、この方YouTuberでもあるわけで、そりゃネット環境必要だものね。
さっそく沖縄サバイバルの暮らしぶりを聞いていきましょう。
── 今日はよろしくお願いします! キジーさん、普通に民家っぽい背景ですね。森だったらどうしようって思っていました。
お願いします! ここ、友達の家なんですよ。昨日は夜0時くらいまで海に潜ってて。そのあとYouTubeの作業もあったので、ここに泊めてもらったんです。
そういえば昨日は皆既月食だったでしょ?* 僕は海に浮かびながら見ましたよ。
*インタビューは2022年11月9日に実施
「海から見る皆既月食、最高でしたね」
でね、昨日はでっかいタコが獲れたんですよ。なのでこれから天ぷらパーティですよ。
── ちょちょちょ、ちょっと待ってもらっていいですか? スタートから話の内容が濃すぎて(笑) 普段は森で過ごしているんですね。
そうですね、森やビーチにいることが多いです。狩りをする日もあれば、朝日を見ながらボーっとしたり、海に飛び込んだりすることも。その中でYouTubeの撮影をするスタイルです。全く寝ないでネイチャーライフを楽しむこともありますね。
僕、自然にふれていないと頭が痛くなったりするんですよ。体が無意識に求めるんでしょうねぇ〜。
── サバイバルといえばまっさきに狩りをイメージしますが、簡単に捕れるものなんですか?
狩りって難しいんですよ。 生半可な気持ちで臨んでいると絶対に捕れない。狩りは頭を使うんです。
動物の習性、クセ、動き、タイミング、環境、全てを理解しないと成立しない。
たとえばイノシシは、めちゃくちゃ鼻がいいんです。なのでイノシシ狩りのときは、イノシシの毛皮を体にまとって自分もイノシシになります。
狩りの期間はシャンプーとかもしませんし、香水をつけてる人にも会わないですね。ニオイがつくので。
琉球イノシシ。本州のイノシシよりも小柄で臆病なのだそう
── リアルもののけ姫の世界ですやん。
外見だけじゃないですよ、イノシシのように低い姿勢で四つん這いになって、彼らのうんことか、足跡とかを探すんです。僕がイノシシだったらどこの道行くかなと考えながら。
イノシシってね、主要道路があるんですよ。各イノシシが使う細い道はたくさんあるんですけど、どの道もひとつの主要道路につながるんですよ。それを見つけて罠をかける。
ただ、3〜5日で主要道路も変えたりするから難しい。うんこや足跡だけでなく、彼らの食べ物、どんぐりの実やミミズとかもヒントにしますね。下も上も見て、頭を使って探します。
そうやって徹底的にやらないと、生き物のクセとか生態が分からないんですよ。そこまでしてやっと捕まえられる。
自分で捕ったものを食べる瞬間にすごく幸せを感じますし、感謝の心も忘れずにいられますね。僕はそこに人間らしさを感じるし、シンプルに楽しいです。
「森で魚を食べるのは贅沢だ〜」
オオウナギをゲット
魚介類は定番の食材
マングースは鶏のささみのようで激ウマなのだとか
※キジーさんは、資格を持った上でサバイバル生活をしています。
── サバイバル生活は究極のDIYとも言えそうですね。サバイバル生活における「必須アイテム」ってありますか?
サバイバル生活に必要なものは火とナイフ、これだけですね。
ほかに応用がきく身近なアイテムでいえば、麻紐です。麻紐は火起こしにも使えるし、ロープにもなる。非常時にも役立つと思いますし、サバイバル生活でなくてもおすすめできるアイテムです。
あとは竹です。
竹って万能で、本当にいろいろ使えるんですよ。スコップや水筒、軽くて浮くからボートにも使える。あとはハンモックだって作れるんですよ。
森で迷ったらまず竹を探せって言われますね。
>> 麻紐を使うコツや竹のハンモックなどこちらの動画でわかりやすく教えてもらえます。
── キジーさんのインスタを見てずっと気になっていたのですが、ご家族いらっしゃいますよね……?
はい、います! 妻と、息子がいるんですけど、普段は沖縄の南で生活しています。なので僕とは100kmほど離れて暮らしていますね。
── なるほど、さすがに一家でターザンではなく単身赴任スタイルなわけですね。
そうですね! 週に2回の頻度で南部の家まで戻って、家族と遊ぶ時間を確保していますね。
── 家族のご理解は得られている……?
奥さんとは付き合いが長くて、17歳からずっと一緒なんです。(※キジーさんは現在25歳)なので、僕のことを理解してくれているからとてもありがたいですね。最近出会った人と結婚したとかだったら、確実に離婚されてるだろうなぁ(笑)
僕は今の生活は最高だと思っていますし、何かを犠牲にしている感覚もないですが、家族と過ごす時間はもっと持ちたいと思いますね。
── そもそもサバイバル生活を始めるきっかけは何だったのでしょうか?
僕、沖縄の南部で生まれ育ったんですね。今活動しているのは沖縄の北部がメインなんですけど、北部の自然はスケールが違うんです。
もともと野生児でしたけど、高校卒業後に北部の森に入る機会があって。そのときに木と会話できたんですよね。
── 木…と……?
ふふふ(笑)。はい、木です。
なかなか説明するのが難しいですけど、木が笑ってたんですよね。「おまえ、ちっちゃいな〜」って。試されているような。
顔も見えましたね、ニコニコしたおじいちゃんみたいな、そんなイメージです。周りの木々も急にうわって揺れて、みんなで笑ってるように感じたんですよね。
そのとき「こういうふうになりてえな」って思ったんです。
── なるほど、自然に圧倒されたような、憧れのような。
一瞬で負けたような気がしましたね。「でっけぇなぁ〜」って。今でも、森に入ったら同じ感覚がありますよ。
森の中に入るときは必ず挨拶します、「今日もよろしくお願いします」って。当たり前ですけど、感謝の心は忘れてはいけません。大感謝すべきです。
生き物の命をいただいている意識はもちろん、その場所の生態系も考えていかないといけない。生き物を捕まえても卵を持っていたら逃す。まだ小さい個体も逃す。産卵シーズンには捕獲しない、乱獲しない。来年のことも考えて今年の漁をする。そういった意識がないと生態系は崩れてしまいますから。
国指定天然記念物『クロイワトカゲモドキ』。触ってもダメなんだそう
── 最後に、キジーさんの夢を教えてください。
そうですね、今は沖縄の自然を舞台にネイチャーライフを発信していますが、世界中に知ってもらいたい。今のこの活動を世界に向けて発信できたらいいなと思います。
あとは自分自身も世界に挑戦するのが夢です! 家族と一緒に世界の大自然をまわりたいです。
今ようやくスタート地点に立てたと思っているので、これからです!!
「このあとですか? 今日のごはんを捕りに海に行きますよ」