「最強の定食」の定義から考える。「色」と「方向」重視の定食
リンクをコピーしました
目次/ INDEX
クサソテツは、大きな羽のような葉が特徴的なシダ植物です。観葉植物としても人気で、新芽は食べることもできます。
この記事ではクサソテツの育て方について解説します。クサソテツ栽培のポイントや、増やし方、コゴミ(クサソテツの新芽で山菜)の収穫方法についても触れていきますので、ぜひ参考にしてください。
クサソテツは、コウヤワラビ科クサソテツ属に属します。多年性のシダ植物で、北は北海道から南は九州まで幅広く生息しています。
羽のような大きな葉が特徴的で、しっかり育てれば1mほどに成長するでしょう。新芽は「コゴミ」と呼ばれ、山菜として食べられています。
クサソテツの葉は「栄養葉」と「胞子葉」の2種類あります。春に生えるのが栄養葉です。鮮やかな緑色の柔らかい葉が広がります。8〜9月頃に生えてくる茶色の葉が胞子葉です。
晩秋に栄養葉が枯れた後、胞子を飛ばして子孫を増やします。
クサソテツの花言葉は「健常」です。成長が早く、ぐんぐんと逞しく葉を伸ばす様子が由来とされています。
クサソテツと他のシダ植物を見分けたいときは、「葉の色」と「毛の有無」に注目してください。
一番わかりやすいのは「葉の色」です。クサソテツの葉は鮮やかな緑色をしていますが、他のシダ植物はくすんだ色のものが多いです。また、「毛の有無」でも見分けられます。他のシダ植物には薄い毛が生えているものもありますが、クサソテツには生えていません。
クサソテツの新芽は「コゴミ」と呼ばれ、畑や庭で簡単に育てられる山菜として人気があります。ワラビやゼンマイのように芽の先端がくるんと渦を巻いた形をしており、3〜4月頃に収穫できます。
アクがなく食べやすいので、天ぷらやおひたしにしてもおいしく、和え物にするのもおすすめです。
クサソテツは基本的に苗から育てます。苗は、ホームセンターか園芸店で入手しましょう。
葉にハリがあり、しっかりと根付いている苗を選ぶとよく育ちます。植え付けに適した時期は、3〜4月頃か10〜11月頃です。
クサソテツは地植えもしくは、鉢植えでも栽培可能です。
地植えする場合は、できるだけ広い場所に植えましょう。クサソテツは地下茎を伸ばすため、土地が広いほど大きく育ちます。
鉢植えする場合も、クサソテツが成長するスペースは十分とりましょう。6号鉢に植えられるのは1株までです。幅60cmのプランターであれば、1〜2株が植え付けの目安です。
クサソテツは温暖な半日陰で育てましょう。よく日が当たる場所では、葉焼けを起こす恐れがあります。かといってほとんど日が射さない日陰では、葉色が悪くなってしまいます。
クサソテツは、屋外の木漏れ日が適度に当たる場所で育てるのが最適です。
クサソテツは土の表面が乾いたタイミングで水やりしましょう。乾燥を嫌うため、水切れには注意が必要です。
特に春と夏は、乾燥状態が続かないように適宜たっぷりと水を与えます。冬はクサソテツの休眠期ですので、控えめに水やりします。
クサソテツは乾燥を嫌うので、保水性のある土で育てるとよいです。そして株元には水ごけやワラを敷きましょう。夏など気温が高い時期に土が乾くのを防いでくれます。
地植えの場合は、3週間前から植える場所に腐葉土などの肥料を混ぜて土作りをしましょう。鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)と腐葉土を7:3で混ぜ合わせて土を作ります。保水性が心配なときは、水ごけやピートモスなどを少し混ぜるとよいです。
なお、クサソテツは肥料を与えなくてもしっかり育ちます。よく成長させたい場合は、春と秋に緩効性化成肥料を与えても構いません。
クサソテツの栽培におすすめの土
鉢植えで育てているクサソテツは、根詰まりしないように毎年植え替えしましょう。一回り大きい鉢を用意して、新芽が土に埋まらないよう注意しながら植え直します。
植え替えの適期は、3〜4月頃もしくは9月〜10月頃です。冬はクサソテツの休眠期ですので、植え替えは避けましょう。
クサソテツは湿気のある環境を好むため、定期的に葉水をしましょう。
葉水とは、霧吹きなどで直接葉に水をかけることです。毎日やる必要はありませんが、夏場など乾燥した日が続くときは毎日葉水をするとよく育ちます。
クサソテツの新芽、コゴミは植え付けから2年目以降の春に収穫できます。クサソテツが草丈10〜15cmほどまで伸びたら、新芽を根元から手で摘み取ります。食べごろのコゴミは芽が丸まっているものです。3〜4月のうちに収穫しましょう。
コゴミの収穫後10日ほどたつと、新たに2番芽と呼ばれる芽が生えてきます。これは摘み取らずにそのまま成長させましょう。また、コゴミも全部は収穫せず、1〜2本は残してください。新芽を残しておくことで、来年以降の収穫につながります。
収穫したコゴミはおいしく調理しましょう。コゴミはアクがないため、下処理の手間がほとんどありません。
根元の茶色い部分を切り、沸騰させたお湯に塩を入れてゆでます。その後冷水にさらしながら、ごみや汚れを落としたら下処理完了です。水気を切って料理に使いましょう。おひたしやサラダにしてもいいですし、天ぷらにしてもおいしいです。
クサソテツはランナーと呼ばれる地下茎を伸ばし、その先に子株をつけます。この子株を切り分け、新たに増やす「株分け」でクサソテツを増やすことができます。
子株を植え付けるときは深めに植え、土から少しだけ先端を出しましょう。適期は3月頃です。
クサソテツは、親株から生えているランナー(伸びた地下茎)を切り、新しい場所に植え付ける「ランナー植え」でも増やせます。ランナーを分けるときは、親株を傷つけないよう注意しましょう。適期は3月頃です。
クサソテツは年々地下茎を伸ばして増殖していきます。植え付けるときにはよく考え、増えても大丈夫な場所に植えるとよいでしょう。
もし増えすぎてしまったときは、適度にランナーを切って成長を抑えてください。
クサソテツは病気や害虫の被害に合いにくい植物です。
ただ、まれにナメクジが発生し、新芽を食害することがあります。ナメクジは葉の裏などに潜むので、クサソテツを隅々までよく観察して見つけ次第駆除しましょう。
観葉植物として親しまれているクサソテツ。新芽は山菜「コゴミ」としても知られ、おいしく食べることもできます。
病害虫が発生しにくく丈夫でよく育つため、栽培はそれほど難しくありません。乾燥にさえ気を付けていれば、大きく葉を伸ばします。
見て食べて楽しめる、そんな少し変わったクサソテツが気になった方は、ぜひ自宅で育ててみてくださいね。