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ディルは、爽やかな香りを持つハーブです。小さくて細かい葉が特徴で、魚料理やドレッシングなど、さまざまな料理に使われます。とくに、北欧料理には欠かせないハーブといえるでしょう。
ディルは庭やベランダなど、自宅でも簡単に栽培できます。摘みたての香りを楽しめるので、家庭菜園用のハーブとしても人気。ディルの独特な香りには、リラックス効果や消化促進の効果があります。
ここでは、ディルの育て方をくわしく解説していきます。ディルの栽培方法、水やりや土、剪定と収穫方法、気をつけたい病害虫についても触れていきますので、どうぞ最後までご覧ください。
ディルは、セリ科イノンド属のハーブです。種をまいたら、その年に発芽して花が咲き、種をつけて枯れる一年草。原産地は、地中海沿岸や西アジアです。
葉はもちろん、花や茎、種まで食べられるのが特徴です。魚との相性がよく、魚のハーブと言われることも。サラダ・サーモンマリネ・スープ・ドレッシング・ハーブオイルなどいろいろな料理に重宝します。
花色は黄色で、草丈は60cm以上に成長します。プランター栽培できるため、はじめてハーブを育てる方にもぴったりです。
ディルは種から育てるのが一般的です。これは、ディルは植え替えを嫌うため、苗より種で育てる方が向いているためです。
種まきは、春まきは4月〜6月、秋まきは9月〜10月頃に行います。はじめて育てるなら、失敗が少ない秋まきがおすすめです。春まきよりも収穫期間が長いため、ディルをよりたくさん楽しめるでしょう。
種まきの手順
ディルの種に、光が当たるよう、土をうすくかけるのがコツです。植え付け後は、たっぷりと水をあげてください。発芽までは乾燥させないよう、こまめに水やりしましょう。
ディルは、鉢植えと地植えのどちらでも育てられます。ベランダのプランターなどでも大丈夫です。
植木鉢やプランターなどに植える場合は、途中で植え替えをしないようにしましょう。ディルの根は、地面に向かってまっすぐ生えるため、植え替えると根のダメージが大きくなります。8号くらいの鉢植えか、45〜60cmのプランターを使うとよいでしょう。
地植えも鉢植えも、ディルの背丈が高くなったら、支柱を立てて風対策をしましょう。
ディルは、風通しがよく、日当たりのよい場所を好みます。高温多湿は苦手なので、夏の厳しい暑さのときは、半日陰で育てましょう。
ディルの栽培に適した温度は、15〜20度です。冬は冷たい風が直接当たると、葉が枯れてしまいます。寒い時期は、鉢やプランターを部屋に置き、室内で育てましょう。
地植えの場合は、ワラを敷いたり不織布をかけたりして防寒対策をします。
鉢植えの場合、表面の土が乾いたら、たっぷりと水やりをしましょう。乾燥すると、葉がしおれてしまいます。完全に乾く前に、水をあげてください。暑い夏は、朝や夕方など、涼しい時間に水やりをしましょう。
地植えの場合は、根付いたら水やりは不要です。しっかりと根が張れば、自然の雨でも十分なので、水やりはほとんど必要ありません。
ディルは、水はけのよい土を好みます。
赤玉土小粒と腐葉土を、7対3の割合で混ぜた土を使いましょう。鉢植えやプランター栽培なら、市販の培養土(ハーブや草花用)でOKです。
ディルの栽培におすすめの土
ディルを植え付けるときに、「緩効性化成肥料」を土に混ぜておきましょう。1〜2ヶ月ほど、ゆっくりと効果が続きます。
真夏以外は、月に1回ほど、生育状況を見ながら追肥します。肥料が直接根につかないよう、注意しましょう。
ディルの栽培におすすめの肥料
ディルの背丈が20cmくらいに成長したら、新芽の先を手で摘みとりましょう。葉が重なっているところを中心に、外側から剪定します。摘みとった葉は、料理に使いましょう。
ディルは、剪定と摘芯をすることで枝分かれし、収穫量がアップします。支柱を立てておくと、剪定や収穫がしやすくなります。
花が咲いて種子ができると、葉が硬くなって枯れてしまいます。ディルの葉をたくさん収穫するなら、花の芽を切って花を咲かせないようにしましょう。
ディルの背丈が、20〜30cmくらいになったら収穫できます。下の葉からハサミでカットしましょう。一度に5枚以上の茎を切ると、株が弱ってしまいます。収穫は、全体の3分の1までを目安としましょう。
外側の葉から収穫すると、内側に新芽ができて収穫量がアップします。元気がなくなって枯れてきたものは、株ごと収穫しましょう。
成長とともに、密集すると風通しが悪くなります。ディルは多湿を嫌うため、大きな株から収穫しましょう。
収穫したディルは、主に葉を使います。葉を刻むと爽やかな香りを楽しめるでしょう。収穫したディルの葉をちぎって、サーモンマリネに使うのが定番。他にもいろいろな食べ方がありますので、くわしく見ていきましょう。
葉を刻んで使うなら、次のレシピがおすすめです。
どれも簡単に、摘みたての新鮮なディルを楽しめますよ。
フルーツポンチに、すこしディルの葉を加えれば、アクセントにぴったり。スープに入れて、香りと彩りを添えてもよいでしょう。茎を使った、ハーブオイルやハーブビネガーも人気です。
ディルは、種で簡単に増やせます。枯れるまでそのままにしておけば、種がこぼれ落ちて、自然に増えていくでしょう。
種をとって植える場所を変えるときは、花が咲いたあとに、茶色く色づいた種を茎ごと採取しましょう。手順は次のとおりです。
すぐに植えない場合は、種を集めて冷暗所で保存しましょう。
ディルを育てるときに気をつけたい害虫は、アゲハチョウの一種、キアゲハです。キアゲハは、夏に飛来してディルの葉に卵を産みつけます。
卵から孵化した幼虫が、ディルの葉を食べてしまうため、卵や幼虫を見つけたら、すぐに取り除きましょう。防虫ネットを張っておくのも効果的です。
気をつけたい病気は、うどんこ病です。高温多湿の環境になると病気になりやすいため、葉が茂ってきたら適切に剪定して、風通しをよくします。うどんこ病にかかった部分は、ほかの葉に病気が広がらないよう、早めに取り除きましょう。
ディルは湿度の高さが苦手ですが、秋に種をまくことで比較的簡単に育てられるハーブです。植え替えが苦手ですが、庭に植えられる方であればそれも問題になりません。
ディルをわざわざ買ってきてまで料理に使う人は多くはないでしょうが、家で育てていると、いろいろな料理に気軽に添えて使えます。料理の幅が広がり、風味もよくなりますから、ぜひ一度栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。