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「猫が噛む」という意味をもつキャットニップ。その名のとおり、猫を寄せ付けて興奮させるネペタラクトンという成分を含んでいる植物です。
また、キャットニップには、人の消化不良や胸やけなどの胃腸障害を和らげる効果もあり、サラダやハーブティーとしても活用します。
キャットニップには虫が嫌う香りがあるため、害虫被害もなく、病気にも強いため、初心者でも簡単に栽培できます。ここでは、キャットニップの育て方から使い方・効能までを解説します。
キャットニップは、シソ科ネペタ属の多年草ハーブです。和名をイヌハッカといい、別名チクマハッカとも呼ばれます。ヨーロッパからアジア南西部に広く分布するハッカの仲間で、のこぎり状に縁取られた卵形の葉には、マタタビのような猫が好む芳香があります。
丈夫で寒さに強い性質で、初心者でも栽培しやすいハーブですが、庭植えする際は猫に荒らされないよう、注意が必要です。6月~7月にかけて、茎の先端に白い花穂をつけます。開花時期になると、草丈は1m前後まで生長します。
キャットニップは、苗からでも種まきからでも育てられます。
苗が出回る時期は、4月~6月または9月~10月。茎が間伸びしたり葉が黄色くなったりしていない株を選びましょう。
種まきに適した時期も、3月中旬~4月と9月中旬~10月中旬の年2回訪れます。
キャットニップの種まきは、育苗ポットで始めるとスムーズです。まず、育苗ポットに入れた培養土の表面に、2~3カ所浅いくぼみをつけ、それぞれのくぼみに1粒ずつ種をまきます。種にうすく土をかぶせたら、水勢のおだやかなジョウロでたっぷりと水やりをします。
発芽後、本葉が5~6枚生えてきた頃に、生育状態の良い株を残して他を間引きます。草丈が15cmほどに育ったら、鉢や庭に植え付けます。
キャットニップは、鉢植えでも地植えでも育てられます。
鉢植えで育てる場合は、ぜひ寄せ植えに挑戦してみてください。上に向かって伸びる立ち性のハーブですので、ほふく性のハーブや草丈の短いハーブと組み合わせると、立体感をもたらしてくれます。生育旺盛で大株になりやすいので、鉢は大きめのものを用意しておくとよいでしょう。
地植えでは、鉢植えよりも一層生育が旺盛になります。他の植物との間隔をしっかりと確保して植え付けてください。
キャットニップを屋外に植える際の注意点は、なんといっても猫を寄せ付けやすいこと。その名が「猫が噛む」を意味するとおり、キャットニップは猫が好む香りをもっています。全ての猫が引きつけられるわけではありませんが、キャットニップに含まれているネペタラクトンという成分が、猫を興奮させるため、庭を荒らされかねません。
よって、キャットニップを地植えしたり屋外で鉢植えしたりする際は、囲いを設置するなどして、猫対策することをおすすめします。
キャットニップは、日当たりの良い場所を好みます。寒さにも強く、北海道や東北でもよく育ちます。多年草なので、冬に枯れても翌春にまた新芽を出し、さらに大きく生長します。
なお、土が凍るほど寒冷になる地域の冬越しは、落ち葉やワラでマルチングしておくと安心です。
キャットニップの水やりは、地植えの場合はほとんど必要ありません。真夏の高温期に乾燥する日が続くような場合は、土や植物の様子をみて水やりしてください。
鉢植えの場合は、春~夏の生育期、土の表面が乾いたタイミングで水やりします。冬場は休眠期になりますので、乾き気味に育てます。冬場の水やりは、土が乾いてから2、3日後に与えれば十分です。
水やりする際は、鉢の底から水がしみ出すくらい、たっぷりの水を与えましょう。水やり後は、根腐れを防ぐために、鉢皿に残った水は必ず捨てておきます。
キャットニップの土は、水はけがよければ土質はあまり選びません。地植えでは、やせた土壌でも無理なく育ちます。
鉢植えで栽培する場合は、市販のハーブ用培養土を使えば足ります。土を自作するなら、赤玉土:腐葉土:川砂=6:3:1の割合で配合するとよいでしょう。
開花時期から1カ月ほど前の2月上旬から3月下旬と、花が終わった後の8月頃に、追肥をします。肥料は、発酵油かすなどの有機肥料が適しています。1株につき10g程度の量を、株元の土に混ぜ込んでおきます。
キャットニップは、肥料をやりすぎると香りが悪くなったり茎が間伸びしたりします。植物の状態を見ながら、与える肥料の量を調整してみてください。
キャットニップは生育旺盛なハーブなので、鉢植えだと根詰まりを起こしやすいです。鉢の大きさにもよりますが、1~2年に1回のペースで、一回り大きな鉢に植え替える必要があります。植え替えのタイミングは、真夏や真冬を避けて行いましょう。
小さい鉢から大きい鉢に植え替える際は、根鉢を崩さないように引き抜き、1/3ほど古い土を払い落します。このとき、弱った根や古い根を切り取って、健康な根が育ちやすいよう整理しておきます。
大きめの鉢に土を敷きつめ、根鉢を置きます。次に、株元が鉢の縁から3~4cmにくるよう高さを調節しながら、土を流し入れます。ちなみに、鉢の縁から土の表面までの間を3~4cmあけておくのは、水が土に吸水されるまで貯めておくウォータースペースを確保するためです。
土を流し入れたら、株元を手の平で上から押さえて安定させます。最後に、ジョウロでたっぷりの水をやれば、植え替え完了です。
キャットニップは、やや湿気のある気候を好む一方で、葉が繁りすぎると蒸れて病気が発生しやすくなります。梅雨入りする前に、株全体の1/3程度まで剪定しておくとよいでしょう。
また、キャットニップは、気温が上がると盛んにトウ立ちしてきます。花を楽しむよりも葉を多く収穫したい場合は、伸びてきた茎を1/3程度の長さまで剪定して、トウ立ちを抑えます。
キャットニップの収穫時期は、4月~12月と、長期にわたります。
乾燥して保存する場合は、つぼみがつき始める4月下旬~5月上旬にかけて、株元から株全体を刈りとるようにして収穫します。
サラダや料理の彩に利用するなら、都度収穫してフレッシュな状態で使えるようにするとよいでしょう。
乾燥させたキャットニップは、より香りが強くなります。猫を飼っている方は、これを利用して、猫のおもちゃを作ってみてください。作り方は、好きな大きさ・形の袋状の布に綿を詰め、乾燥させたキャットニップを少量入れて袋の口を縫い合わせるだけ。個体差もありますが、猫が夢中で遊べるおもちゃになります。
また、キャットニップの葉や茎には、胃腸障害を和らげる効果があることが知られており、飲用や食用にも利用できます。古代ローマ時代から、ハーブティーとして親しまれてきた歴史もあります。
キャットニップのハーブティーは、生の葉からでも乾燥させた葉からでも作れます。生葉で作る場合は、お湯を注いで5分ほど蒸らします。乾燥葉で作る場合は、ティーポットに入れる前に茶葉を手で揉んで香りを立たせ、お湯を注いで2~3分ほど蒸らして飲みます。
フレッシュなキャットニップを収穫できるなら、サラダや料理の彩に、生のキャットニップを使うのもおすすめです。
キャットニップは、病気や害虫に強いハーブです。特に、独特な香りがあるため害虫はほとんど寄せ付けません。虫よけ効果もあるほどです。
病気は、まれに灰色かび病にかかることがあります。灰色かび病にかかった株は、葉に小さな白い斑点が現れ、徐々に斑点が灰色に変色しながら範囲を広げていきます。
湿気の多い時期にそなえて適時に剪定しておけば、灰色かび病の予防としては十分です。万が一かかってしまったら、り患した部分を早期に取り除きます。取り除いた葉や茎は、株の周辺に残さず、必ず処分してください。
落葉した枯れ葉や花がらも、灰色かび病の菌の発生源になります。きちんと取り除き、株周りをきれいに保つよう心がけましょう。
いかがでしたか。お茶からクラフトまで、さまざまに活用できるキャットニップ。虫よけにもなるので、夏のガーデンにはうってつけです。
キャットニップは猫を寄せ付けるため、庭の猫対策は必須になりますが、生育旺盛で育て方自体はとても簡単です。愛猫家の方々は、キャットニップを使ったおもちゃ作りにも挑戦してみてくださいね。