ストーブ好きな猫は要注意! 焦げる危険性や対策を紹介
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イガは衣類を食害する虫の一種です。タンスやクローゼットにしまってあった服などにいつの間にか穴が開いていたら、イガの仕業かもしれません。大切な衣類を被害から守るには、適切な対策をとる必要があります。今回はイガを駆除・予防する方法を解説します。
イガは蛾の仲間で衣類を好んで食べるため、衣蛾(イガ)と呼ばれています。
イガの成虫は翅を持ち、薄い灰褐色をしているのが特徴です。体長は約5mmと大きくありません。幼虫であるイモムシも 体長は約5、6mmで、自分で糸を吐いて作った筒状の巣のなかに隠れて生息しています。
イガの成虫は衣類を食べることはありませんが、幼虫は巣ごと移動しながら主に動物繊維を食べて穴を開けたり、糞や糸で汚したりします。 屋外ではツバメやスズメなどの巣に潜んでいることが多く、そこから成虫が飛んでくることがあります。
コイガやノシメマダラメイガも家庭で見かけることのある害虫で、外見がイガとよく似ています。コイガは幼虫・成虫ともにイガより1mmほど大きく、イガよりも幅広い食性を持っているのが特徴です。衣類だけでなく、穀類や乾物類などの食品にも寄ってきます。
ノシメマダラメイガもイガよりひとまわり大きい蛾ですが、衣類は食べません。主に穀類や乾物類、お菓子などの食品を好む点がイガとの違いです。
イガの幼虫は、主に動物繊維を栄養源としています。そのため、イガの被害に遭いやすいのは、羊やヤギの毛で織られたウールやカシミア、蚕の繭から得られたシルク、鳥由来の羽毛、牛豚の皮革といった天然素材の製品です。
ただ、綿などの植物繊維やナイロンなどの化学繊維も、被害に遭わないわけではありません。食べこぼしや人の汗などで汚れた部分があるとイガを引き寄せてしまい、食害に遭うことがあります。
イガは、元々は屋外から侵入することで発生します。飛んできた成虫が窓やドアなどのすき間から入り込んだり、卵のついたままの洗濯物が取り込まれたりすることで、家のなかで生息するようになります。
イガの発生がよく見られるのは、5月から10月までの気温の高い時期です。成虫は一度に40~60個の卵を産み、卵から孵った幼虫はイモムシの姿で2~5カ月活動した後、蛹を経て成虫となります。
このサイクルは1年に2~3回繰り返されます。そのため、タンスなどの閉鎖された空間に一度イガが入り込むと、食害に気づいたときには取り返しがつかない状態になっていることも珍しくありません。
自宅内でイガを発見したときは、すみやかに駆除することが大切です。タンスやクローゼットのなかで幼虫を見つけたら、すぐに手で取り除くか、エアゾール殺虫剤を吹きかけましょう。被害に遭った衣類は、ほかの衣類に被害を広げないためにも処分します。
また、部屋のなかにイガの成虫らしき小さな蛾が飛んでいる場合も、エアゾール殺虫剤を使って駆除します。クローゼットなど広い範囲に被害が及んでいる場合は、くん煙・くん蒸剤を使用するのも良いでしょう。
飛んでいるイガの成虫や隠れている幼虫を逃さずに駆除するにはエアゾール殺虫剤が便利です。カインズで購入できるおすすめの商品をご紹介します。
イガやコイガのほか、人に危険を及ぼすハチやムカデも含め、全部で34種の虫に適用できる殺虫剤です。見つけた虫に直接噴射することで駆除できるほか、通り道になりそうなところに吹きつけておくことで侵入を妨げます。2本セットなので、部屋数の多い家庭におすすめです。
速攻成分と致死成分の両方が配合されており、50種類以上の幅広い虫に効果を発揮します。発見した虫の正体がわからなくても、使いやすいのがメリットです。空中に噴射することで薬剤が拡散され、すき間に入り込んだ虫も駆除できます。殺虫と同時に消臭効果が得られる点でもおすすめです。
有効成分に天然除虫菊エキスを使用した殺虫剤です。イガはもちろん、ムカデやクモなどのイヤな虫をすみやかに駆除することができます。ノズル付きで細いすき間にも噴射することができ、侵入予防にも利用可能です。一度噴射すれば薬剤のまちぶせ効果が1カ月程度続きます。
できればイガの被害に気づく前に、予防の対策を取っておきたいものです。大切にしている衣類を守るために、ポイントを知っておきましょう。
着用した衣類を洗濯せずにタンスやクローゼットにしまうのは避けましょう。見た目はキレイに見えても、汗や皮脂汚れ、食べこぼしなどが付着しているかもしれません。衣類の汚れはイガを引き寄せる原因となってしまうため、短時間でも着用した服は必ず、洗濯するのが肝心です。とくに季節の変わり目など、次のシーズンまで着ることがないという場合は注意が必要です。
きちんと洗濯した衣類も油断はできません。屋外に干した洗濯物にイガの成虫や卵がつき、そのまま取り込んでしまうことがあるためです。とくに近隣に鳥の巣がある場合は、イガの侵入の可能性が高くなります。イガなどの衣類害虫は熱に弱いため、40度以上の高温で駆除できます。乾燥機やアイロン、ドライクリーニングなどを利用することで、繁殖を予防するようにしましょう。
手間をかけずにイガを予防したい場合は、タンスやクローゼットに市販の防虫剤を置くのがおすすめです。家族や衣類の数が多い家庭では、すべての洗濯物にアイロンなどの高温処理ができるとは限りません。とくにカシミアやウール素材などの高価な衣類はイガの被害に遭いやすいので、防虫剤を忘れずに置くようにしましょう。
エアゾール殺虫剤のなかには、有効成分が空間に広がることで発生予防としての使い方ができるタイプもあります。定期的に噴霧しておくことで、気づかないうちに入り込んだイガの成虫も産卵前に退治することができるでしょう。
室内やクローゼットのなかをキレイに掃除し、イガを寄せつけやすいホコリや汚れを溜めないようにすることも大切です。とくにペットを飼っている家庭では、抜け毛などが部屋の隅や家具の裏に集まりやすいので、念入りに掃除するようにしましょう。
イガの予防に役立つおすすめアイテムをご紹介します。自宅で使いやすい商品を選び、イガの侵入や被害をしっかり防ぎましょう。
噴射するだけで部屋の隅々まで薬剤が広がり、害虫の駆除や発生予防が簡単にできる商品です。低刺激性でイヤなニオイやべたつきがなく、室内でいつもどおり人が過ごしていても使用することができます。
置くタイプの防虫剤で、クローゼットや洋服ダンスなど、やや広い空間に向いています。化学成分ではなく天然植物由来のフィトンチッド成分が防虫効果を発揮するため、子ども用の衣類を一緒に収納しているスペースにもおすすめです。消臭剤も配合されており、衣類の消臭効果にも期待できます。
ウォークインクローゼットや押し入れ収納に使いやすい、吊るすタイプの防虫剤です。従来品より防虫効果が約20%向上しており、効果が一年間持続します。イガやコイガなどの衣類害虫だけでなくダニ類を予防することもでき、イヤなニオイやカビから衣類を守る成分も配合されています。
すばやく効果を発揮するパラジクロルベンゼンが主成分の防虫剤で、ウールやシルク素材の衣類を収納している場所にもおすすめです。1個単位で購入できるので、洋服ダンスやクローゼットの広さにあわせて必要な数だけ準備することができます。防虫効果は約4~6カ月続きます。
防虫剤そのものに無臭タイプの成分を使用することで、長く収納しておいた衣類にもニオイがつきにくいのがメリットです。防虫効果は約1年で、取り替えサインによって交換のタイミングがわかります。衣類害虫だけでなく、カビの発生を抑制する成分も配合されています。
イガの発生を予防するには、こまめな掃除でホコリなどを取り除いておくのも効果的です。こちらはウォークインクローゼットのような、限られたスペースでも取り扱いやすいコンパクトなサイクロンクリーナーです。手軽にゴミ捨てができるダストカップ式で、ダストカップの汚れが気になるときは水洗いができます。
イガは代表的な衣類害虫の一種で、とくに動物繊維を好む性質があります。ウールやカシミア、シルクといった素材の衣類がよく被害に遭いますが、植物繊維や化学繊維も汚れていると食べられることがあるため、注意が必要です。
イガと思われる虫を衣類の収納場所や部屋で発見したら、殺虫剤などを使ってすみやかに駆除するようにし、日頃から予防対策を取っておくことが大切です。衣類を長期的にしまう前には必ず洗濯をすることが大切です。