あなたのコーヒー、もっとおいしくできるかも? コーヒーの研究者・寺内英貴に聞くコーヒーの淹れ方
リンクをコピーしました
目次/ INDEX
全国のメダカ好きの皆さん、こんな経験ありませんか?
「孵ったばかりの稚魚が次々と死んでしまった」
「美しい親メダカから生まれたのに、子メダカには特徴が受け継がれていない」
などなど。実はこれ、光合成細菌(こうごうせいさいきん)で改善できるかもしれません。
光合成細菌(photosynthetic bacteria)とは、その名の通り、光合成を行う細菌のことです。水質浄化機能を持つ細菌で、国内では以前から農業や園芸、熱帯魚飼育などで利用されてきました。
そんな光合成細菌ですが、近年ではメダカの稚魚の餌としても人気を集めています。PSBと呼ばれていることも多いですね。
一般的に流通している光合成細菌は、カロテノイドと呼ばれる赤い色素を保有しているため、写真のように鮮やかな赤色や赤褐色をしています。一見美味しそうな見た目をしていますが、ニオイはほぼ「う〇こ」です。
さて、そんな光合成細菌についてお話を伺ったのは、メダカ愛好家なら誰もが知っている品種改良メダカの老舗! 岡山県にある「静楽庵(じょうらくあん)」の皆様です!
写真左から倉内 博請さん、倉内 良彰さん、倉内 信請さん
光合成細菌をメダカの餌として使い始めたのは静楽庵が最初なんだとか! 今では当たり前となっているビニールハウスでのメダカ飼育をいち早く取り入れたのも静楽庵とのことで、まさにメダカ界のパイオニア的存在です。
静楽庵が世に送り出した黒ラメ幹之サファイア系
そして、今では全国各地のメダカ愛好家を虜にしているラメ血統「サファイア」を作出された、めちゃくちゃ凄い方々でもあります。
静楽庵の令和黒ラメ幹之サファイア系
ちなみに先日、新しくリリースした「令和黒ラメ幹之サファイア系」は販売開始からわずか30秒で売り切れていました。ヒレの部分が赤くなっていてめちゃくちゃかっこいいですよね。そして、この光輝くラメと赤いヒレを見てください! 銀座の宝石店が売っていても違和感ないぞ、これ・・・。
さて、だいぶ話が逸れましたので、現場に話を戻します。
静楽庵の研究棟では大量の光合成細菌が培養されている
はい。本当です。あくまで私たちが育てている環境での話ですが、光合成細菌を使うようになってからは、稚魚の生存率と成長スピード、体の発色も格段に向上しましたね。
孵化した稚魚の多くは、生後2週間までに死んでしまうことが多いです。餌を食べるのが下手なので、稚魚の主な死因は餌不足なんですよ。
だから光合成細菌で水中を満たして、エサ不足にならないようにしています。
稚魚の口元に餌がある状態を作ってあげているわけですね。
メダカが、10μmにも満たない細菌を食べる訳ないとおっしゃる方もいます。しかし、実際に光合成細菌を投入してからメダカの糞を確認すると、途中から赤色に変化しているんです。
ほかの微生物が光合成細菌を食べて、それをメダカが食べていることも多いと思います。ただ、光合成細菌を間接的にでも摂取していることには変わりありません。
なるほど。では、「美しい親メダカから良い子メダカが生まれない」問題も光合成細菌で解決できるというのは、なぜでしょうか。
実は、親の特徴を遺伝した美しい個体はちゃんと生まれているんです。ただ、それに気づいていないんですよ。
気づいていない・・・?
早速ですが、メダカの稚魚に光合成細菌を与えると死にづらいというのは本当でしょうか。