「モーニング娘。'25」小田さくらが考える猫との向き合い方とは? 58匹の保護猫をお世話したからこそ話せるコツ
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目次/ INDEX
10年以上前から人気を高め続けているメダカ。ここ数年、おうち時間が増えたことで、さらに需要が高まっている観賞魚です。各メディアでも頻繁に取り上げられるメダカですが、どうしてそこまで人気なのか。品種改良メダカ業界を牽引する夢中めだかの坂上学さんに、品種改良メダカの魅力について伺いました。
一世を風靡した大人気のメダカ「エメラルドキッシングワイドフィン」
と、その前に品種改良メダカについておさらいしてきましょう。
ここでいう品種改良とは、遺伝子を組み替えて新種を生み出すのではなく、突出した特徴のある個体や、突然変異で生まれた個体同士をかけ合わせることによって作出していくモノを指します。
著者が飼育している「紅帝リアルロングフィン」
例えば、体色が赤いメダカ同士をかけ合わせ続けることで、より赤くしていったり、ラメのように輝く鱗を持つ個体同士をかけ合わせより密度を高めていったり。この作業を累代といいます。
累代によって背中にびっしりとラメがのった「ブラックダイヤ(上見強ラメ)」
この累代によって現在、さまざまな魅力あふれるメダカが誕生しました。繁殖させ、そのなかから小さな変化を見つけ、かけ合わせていく累代は、実に根気のいる作業です。
育て方にもよりますが、メダカは生まれてから2ヶ月〜4ヶ月前後で産卵を開始します。つまり1年で進められる累代は3世代〜6世代。
しかし、1世代から3世代の累代では、新種を作ることはできません。数年かけて累代を重ね、やっとの思いで作り出されているのです。
夢中めだかから購入した「エメラルドキッシングワイドフィン」
つまり優雅に揺らめくヒレの長いメダカや、息をのむような輝きを放つラメの乗ったメダカなどは、先人たちのたゆまぬ努力によって生まれているのです。
緑光アルビノ
さて、そんな品種改良メダカですが、なぜここまで人気なのでしょうか。やはり、その美しさなのでしょうか。
写真左から岡本さん、坂上さん
庭先でも育てられますし、マンションのベランダでも飼育できます。メダカは、日本の天候に適している魚なので、ヒーターも必要ありません。屋内でも屋外でも飼育できるのも魅力ですよね。 誰でも気軽に飼育を始められるのは、メダカならではだと思います。
あとは、品種の多さも魅力ですね。金魚や熱帯魚と比べても劣らない程の品種がいます。少なく見積もっても1000種類ちかい品種がいて、毎年多くの新種もリリースされていますから。
たしかに、それだけいたら自分の好みにドンピシャなメダカに出会える気がします。
夢中めだかのヤフオク!に出品された「朱光菊」。鮮やかな頭の朱赤と伸長したヒレが目を引く
たとえば、この愛媛県のブリーダーから届いた朱光菊。頭の朱色と青白い体外光、伸長するヒレが魅力的なめだかです。
迫力ありますよね。かっこいいなあ。
筆者も大好きな品種「アルテミス」。白く輝くヒレがクセになる品種
また、こちらは福岡のブリーダーさんがリリースした新品種「アルテミス」です。エメラルドに輝くヒレと白く輝く尾びれが特徴的なメダカです。このメダカのブリーダーさんは、横から見ても楽しめる品種を多く作出している方なんですよね。
僕もアルテミスを水槽で飼育しています。やっぱりヒレの光り方が他の品種とは全然違うんですよね。
この品種は、緑光と黒百式という品種を掛け合わせて作ったメダカです。細い体外光と黒い体色のコントラストが面白い品種ですね。最近、取り扱いを始めたのですが、密かに人気を集めているメダカです。
また今までになかったタイプのメダカですね。細い体外光が迫力あります。
夢中めだかのメンバーである平松さん
どれも魅力的なメダカですね。すみません、それ以上に目を惹く方がいるのですが、あちらは俳優さんですか?
あ、スタッフの平松さんですね。俳優ではなくメダカ屋さんです。
イケメンすぎる……。
あとは、やっぱり繁殖を楽しみやすいことですね。メダカは、日照時間と水温さえ合えば産卵してくれるので、誰でも繁殖を楽しめます。美しい品種が作れるかどうかはさておき、掛け合わせることも容易なので、品種改良にチャレンジすることは難しくありません。
筆者が飼育している風月。1ヶ月間、毎日産卵しているのに体型が崩れないのがすごい
このメダカはヒレを伸ばした方が、さらにかっこよくなるんじゃないかな? と考えながら掛け合わせていくのは、本当に楽しいですよ。このメダカは、僕が作った風月という品種なのですが、今はリアルロングフィンと掛け合わせて、「風月リアルロングフィン」を作っています。
風月リアルロングフィン。
これだけゴージャスな風貌なのに、可愛らしいサイズ感なのがメダカの良いところ
以前、購入させていただいた風月もめちゃくちゃかっこよかったですが、リアルロングフィンも良いですね。迫力が増したというか、豪華な感じがします。たしかに自分の思い描くメダカを自分で作出できたら楽しいだろうなぁ。
丁寧な接客で多くのファンを持つ岡本さん。夢中めだかでは土日限定で働いている
そうですね。難しい反面、上手くいったときの達成感が強いと思います。
夢中めだかといえば、美しいメダカはもちろんですが、とにかく健康で強いメダカを作っているイメージが強いです。実際、僕も今までかなりの個体を購入していますが、丈夫で死にづらいように思いますね。
お客さんがメダカを選ぶときは、選び方や特徴などを付き添って教えてくれる。丁寧な接客が夢中めだかの魅力でもある
ありがとうございます。ほかのお客様からも「夢中めだかの個体は強い」とおっしゃっていただくことが多いですね。
品種改良が進んだメダカは体が弱くなりやすいイメージですが、夢中めだかの個体は、品種改良が進んでいるのに丈夫なんですよね。健康で丈夫なメダカを作る上でコツなどはあるのでしょうか。
あまり過保護にしすぎないことですかね。必要以上に水換えをするとバクテリアのバランスが崩れて水質が不安定になり、メダカが体調を崩してしまうこともあります。
手をかけすぎない方がメダカが元気になることもあるんですね。
ただ、毎日水替えをすることで成長速度を上げて品種改良を進めるブリーダーさんもいるので、方法はさまざまですね。正解は一つじゃありませんから。自分に合った飼育方法を見つけ出すのも、めだか飼育の魅力だと思いますよ。
夢中めだかの天野さん。撮影NGだったのだが、親身になって色々教えてくれる筆者の推しメン。優しい
なるほど。勉強になります。ちなみに少し話が飛んじゃうんですけど、品種改良に挑戦するうえで大切なことって教えてもらえたり……?
そうですね。まずは、「小さな変化を見逃さないこと」ですね。私たちが行っている品種改良は、小さな変異を見つけて、似た個体同士を掛け合わせていく累代から始まります。
その子どもたちから、さらに強い特徴をもった個体同士をかけ合わせていく。そうやっていくうちに、固定率が上がっていくのですが、2回〜3回の累代では新種を作出したとはいえません。
夢中めだかではメダカをしっかりと観察している様子をよく見かける
「新種のメダカができました!」とリリースしたけど、親と似た子どもが生まれなければ意味がありませんから。だから夢中めだかでは、3回〜4回の累代では、リリースしないんです。しっかりと固定率をあげてから販売します。
いつもはふざけて笑いあっているけど、メダカのことになると誰もが真剣になる夢中めだかのメンバー
でも、それだと新種を発表するまでに時間がかかってしまう。だから私たちは、一年に4世代〜6世代の累代を進められるように早く成長させていくんです。品種改良をするうえで「早く成長させること」も大切ですね。
夢中めだかのビニールハウスでは、発泡スチロールでメダカを飼育している。温度変化を緩やかにして、個体への負担を最小限に抑えるためだという
一年で6世代進めるって、少しメダカをやっている人ならわかると思いますが、めちゃくちゃすごいことですよね。普通の一般家庭なら、産卵できるサイズに成長するまで3〜4ヶ月はかかりますから。
しっかりと観察しながらも素早く選別していく。夢中めだかは、少しの背曲がりも見逃さず、徹底的に選別淘汰を繰り返している
早く成長させるだけなら、もっともっと早くできますよ。ただ最近のメダカは、じっくり時間をかけて育ててあげたほうが美しい表現が出やすいんです。だから、今のペースがベストなんですよね。
なるほど。どうして、そこまで早く成長させられるのでしょうか。
いつもクールな平松さん。最初は怖いイメージだったけど、めちゃくちゃ紳士。女性ファンが多い
大切なのは、こまめな給餌と水換え、あとはサイズを揃えてあげることですね。まず、しっかり食べきれる量をメダカに与えること。夢中めだかでは、1日にブラインシュリンプという生き餌をたくさん上げています。
食べ残しが出ると水質が悪化しやすいので、食べきれるのかどうかを観察して適量を把握すると良いですね。
いたるところに容器が並ぶ夢中めだか。この大量の容器から自分好みの品種や個体を見つけるのがめちゃくちゃ楽しい。宝探しをしている気分になれる
次に水換えです。メダカにとって「生きた水」で飼育することは最も重要なポイントです。水質悪化した水では、成長スピードが遅いだけではなく、体調も崩してしまいますから。
そして、サイズを合わせてあげること。メダカは同じタイミングで生まれた個体同士でも、成長スピードに差が生まれます。体格差があると、小さい個体はかじられたりつつかれたりして弱ってしまうんです。
さらに大きい個体ばかりが餌を食べるので、体格差はどんどん広がっていく。そうなると、全体の成長スピードが落ちるばかりか、生き残る個体数も少なくなってしまうんですよ。
なるほど。勉強になります。では、もう一つ教えてください。さきほどスタッフの天野さんと話していたときに、「坂上は、死なさないと決めたメダカは、本当に死なさないのがすごい」とおっしゃっていたのですが、何かコツがあるのでしょうか。品種改良を進めるうえで、親メダカを落とさないことはかなり重要ですよね。秘訣があればぜひ教えてください。
夢中めだかのメンバーは、それぞれがスペシャリスト
やっぱりよく観察することですね。メダカも人間と同じで早期発見が大切です。手遅れになる前に体の不調を見つけてあげる。「泳ぎ方が少しおかしいかも」「ヒレを閉じかけてるな」「餌の食いつきがいつもと違う」など、些細な変化を見逃さないことです。
真剣な眼差しでメダカを観察する「先生」と呼ばれる夢中めだかスタッフ
ここでもやっぱり観察力がものをいうんですね……! 不調なメダカを見つけた場合は、どうしたら良いでしょうか。
うちでは塩を入れてあげます。早期発見なら塩浴で助かる場合が多いですから。
夢中めだかで働くスタッフの方々。メダカと真剣に向き合いながら楽しそうにお客さんと談笑する姿が印象的でした
最近の品種改良メダカは、ご覧いただいた通り、田んぼで見かけていたメダカとはまったくの別物になっています。どれも個性があって美しいものばかりです。
少し前までは、「金魚の生産高には追いつかないだろう」といわれていましたが、今では追いついています。それだけ人気になったのは、一人のメダカ愛好家として誇らしいですし、なによりも嬉しいですね。
夢中めだかは平日でもお客さんが絶えない人気ぶり
実際のところ、鯉にはまだまだ追いつかないところが、たくさんあります。白地の鮮やかさ、墨との境目、濃い赤。でも、それに近づける努力を全国各地のブリーダーさんたちが頑張っている。その姿勢は、本当に素晴らしくてかっこいいことだと思います。
これは日本の誇るべき技術です。今後は、日本だけでなく世界にも進出していくと思います。やっぱりこれだけ美しい魚なので、ぜひ世界中の人たちに見てほしいじゃないですか。
改良メダカもここまで来たと、それでまだまだいけるぞ、と。これからもみんなに喜んでもらえるようなメダカを作っていきたいですね。
メダカの魅力は、美しさもそうですが、なによりも飼育のしやすさですかね。とりあえずは、水を入れる容器さえあれば飼うことができますから。特別な設備も広いスペースも必要ありません。