リンクをコピーしました

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • もっと見る

【カミキリムシの飼い方】種類ごとのエサの違いや飼育環境の注意点を解説

スタッフ

カインズ How to ペット編

カインズ How to ペット編

カインズ・スタッフ自らが実践した情報満載。動画で見る「カインズ How to」のペット関連のコンテンツを文字起こししています。

カミキリムシは昆虫好きのなかでは人気が高く、愛好家は蝶に次いで多いともいわれています。名称からしても強そうで格好良いため、「飼ってみたい!」というお子さんも多いのではないでしょうか。

しかし、カミキリムシの種類は非常に多く、世界では3万種以上、日本だけでも800種類以上が確認されています。飼い方に大きな違いはないものの、与えるエサは種類に応じて分けなければなりません。

そこでこの記事では、カミキリムシの飼い方全般を必要なアイテムとともに紹介します。飼育上の注意点やカミキリムシに対する素朴な疑問についても触れるので、ぜひ参考にしてください。

カミキリムシってどんな虫?

カミキリムシってどんな虫?

カミキリムシは「甲虫目カミキリムシ科」に属する昆虫の総称です。名称のカミキリとは「紙切」や「噛切」ではなく、「髪切」から由来していることが、平安末期の漢和辞書『類聚名義抄』からも見て取れます。また、長い触覚を牛の角になぞらえ、英名では「Longhorn beetle」、中国名では「天牛」と呼びます。

見た目の特徴

種類によって見た目の違いはありますが、体長に匹敵する長い触覚と大きくて強いアゴは共通しています。口にはノコギリのような歯が生えており、同じ構造を持つクワガタムシよりも強い力を持つといわれています。

日本で見かけるカミキリムシは3 cm程度のものが多く、大型に属するシロスジカミキリでも5cmほどです。一方で体色は多種多様であり、瑠璃色のような全身をしているルリボシカミキリは昆虫愛好家のなかでも人気です。

食生活

幼虫の間は木の中で過ごし、木質部(内部の固い部分)を食べて成長します。幹の中を鉄砲玉が貫通したようなトンネル状に食害することから、カマキリムシの幼虫には「テッポウムシ」という通称もあります。食害といっても、多くのカミキリムシは枯れた木を分解する「分解者」として役立っているのであり、害虫ではないという見方もあります(犯人はカミキリムシにつく寄生中という意見です)。

成虫後の主食はカミキリムシの種類によって3タイプに分かれます。そのまま樹木の皮を食べるもの、葉や茎を食べるもの、花の密を吸うものです。木の皮や草、茎を食べるカミキリムシの口は下向きであるのに対し、花の蜜を好むカミキリムシの口は上向きについているのも特徴です。

ライフサイクルと寿命

日本のカミキリムシの一般的な活動時期は5~10月です。越冬はできないため、寿命は長く生きて4か月、短ければ2か月ほどでしょう。

繁殖・産卵期のピークは6~8月で、卵は木の幹や枝の皮下に穴を空けて産み付けます。幼虫は木の中で冬を越し、翌年の春過ぎに蛹になりますが、産卵時期によっては成虫になるまでの期間が1年を超えるケースもあります。

身近で飼いやすいカミキリムシの種類

身近にいるカミキリムシの種類

カミキリムシの種類は非常に多く、日本だけでも800種以上が確認されています。ここでは、身近で見かける範囲で、なおかつ飼いやすい(エサを確保しやすい)種類を取り挙げます。

ゴマダラカマキリ

外見の特徴 黒褐色の身体に白の斑点模様
※斑点は黄色の個体はキボシカミキリ
分布 小笠原諸島を除く日本全土
よくいる場所 クワ、ヤナギ、イチジク、ポプラ、栗の木などの近く

もっともポピュラーといえる国産カミキリムシです。艶やかな黒褐色の身体に白の斑点模様が見られます。大きさは約3cm。日本全土に生息しており、住宅地であっても緑のある場所であれば姿を表します。クワの木やビワ、イチジク、バラ科の植物など、さまざまな植物に集まるため、比較的見つけやすいでしょう。

クワカミキリ

外見の特徴 全身が黄灰色
分布 本州以南と周辺の各島
よくいる場所 クワ、ヤナギ、イチジク、ポプラ、ケヤキなどの近く

クワカミキリは名称通りクワの木によく集まるカミキリムシで、ゴマダラカマキリと同じくエサの確保がしやすいでしょう。体色は黒ですが、黄灰色の細かな毛で覆われているため、見た目の印象は「黄色がかったグレー」です。体長は3~5cmと大型で貫禄があります。

シロスジカミキリ

外見の特徴 黒褐色に黄白色の縦筋模様
分布 本州以南と周辺の各島
よくいる場所 クヌギ、コナラ、クリなどの雑木林

シロスジカミキリは体長約5cm、触覚を含めると10cm以上もある国内最大級の大型種です。体色は黒色あるいは灰色で、背中に黄白色の筋模様が見られます。クヌギ、クリ、キリなどの樹皮をかじって食べるほか、樹液も好むため、昆虫ゼリーを与えると喜びます。

ミヤマカミキリ

外見の特徴 黒褐色に金色の短毛
分布 北海道、本州、四国、九州など
よくいる場所 クヌギ、クリ、カシ、シイなどの近く

ミヤマカミキリは体長3~5cmの大型カミキリムシです。見た目の特徴は茶色い体と金色の微毛ですが、前胸背板に見られる横向きのしわでも見分けられるでしょう。基本的に夜行性で、樹液を求めてクヌギ、コナラ、クリなどの木に集まります。

ルリボシカミキリ

外見の特徴 緑~青色の体色に黒の斑点模様
分布 北海道、本州、四国、九州など
※ただし西日本では局所的
よくいる場所 ブナ、ナラ、クルミ、シラカバ、カエデなど広葉樹の雑木林

瑠璃色の全身に黒い斑点が見られる美しいカミキリムシです。大きさは1.5~3cmほどと中程度。日本全国に分布していますが、頻繁に姿を表すとはいえず、ペットショップで購入する場合はやや高値が付けられています。樹液を好むため昆虫ゼリーやリンゴ、メロンといった果実類も大好きです。なお、死後は瑠璃色から褐色に変わるため標本には向いていません。

エサの入手が難しいカミキリムシ

飼うことは不可能ではないものの、エサの入手に苦労するカミキリムシの一部を紹介します。

トラカミキリ類

外見の特徴 黒褐色に黄褐色や赤褐色の縞模様
分布 北海道、本州、四国、九州など
よくいる場所 エサとなる花(カエデやモミジ類、コデマリ、クリ、ノリウツギ、リョウブ、ショウマなど)の近く

その名の通り、虎のような模様をしているカミキリムシで、一見するとスズメバチのようにも見えます。幼虫は樹皮を食べますが、成虫は花の蜜や花粉も好みます。古いタケに付く「タケトラカミキリ」、クワに付く「クワトラカミキリ」など、トラカミキリには多くの仲間がいるのも特徴です。

ハナカミキリ類

外見の特徴 種類により異なるが比較的小さめ
分布 北海道、本州、四国、九州など
よくいる場所 エサとなる花(カエデやモミジ類、コデマリ、クリ、ノリウツギ、リョウブ、ショウマなど)の近く

ハナカミキリの仲間も花の花粉や蜜をエサとするため、自宅で飼う場合は相応の花と一緒に育てる必要があります。人気があるのは全身が赤くきれいなアカハナカミキリ、4本の黄褐色のスジが並ぶヨツスジハナカミキリです。

自然採集?ペットショップで購入? カミキリムシの入手方法

自然採集?ペットショップで購入? カミキリムシの入手方法

カミキリムシは昆虫を取り扱うペットショップであれば販売されている可能性があります。カインズが展開するペッツワン(Pet'sOne)でも扱っていることがありますので、お気軽にお尋ねください。販売価格は1匹500円程度ですが、ルリボシカミキリなど希少性の高い種類は2,000円以上になる場合もあります。

身近にいる個体を捕まる場合は、カミキリムシのエサとなる木や葉、花が豊富な場所を探してみましょう。条件がそろっていれば都会の公園で発見できることも珍しくありません。

また、一般的に木の皮や葉、茎を食べるカミキリ類は夜行性、花の蜜を好むカミキリ類は昼行性です。昼夜の区別なく活動するものもいますが、捕獲したいカミキリムシのタイプに合わせて出かけると効率的でしょう。夜行性の昆虫は光に集まる習性があるため、街頭に近い白壁なども探索ポイントです。

カミキリムシを捕まえるときは、強力なアゴで噛まれないよう注意してください。背中側の羽の部分をつかむのがコツです。慣れていない方は軍手を用意することをおすすめします。花に集まるカミキリムシ類は、虫取り網で花ごとすくい取ると簡単に捕獲できます。

捕まえたら虫カゴに入れ、逃げないよう蓋を締めましょう。

カミキリムシのエサや飼育に必要なもの

カミキリムシのエサや飼育に必要なもの

カミキリムシを飼うにあたって特別なものは必要ありませんが、種類によって主食が異なるため、エサの選び方を間違えないようにしましょう。

必要になるものは次の通りです。

  • 飼育ケース
  • 草木や小枝など
  • エサ

飼育ケース

カミキリムシには一般的な昆虫用のケースがあれば十分です。掃除の手間を考えると、小~中程度のケースがおすすめです。

壁をよじ登って通気口近くまで行くことができるため、蓋は丈夫なものを選びましょう。柔らかい素材でできた蓋だと、強力なアゴで噛み切ってしまうことがあります。

草木や小枝など

カミキリムシは木の上で暮らしているため、砂や腐葉土といった床材は必要ありません。代わりに木や草を入れてあげてください。それらの上で休んだり隠れたりでき、カミキリムシが安心します。できればイチジクやヤナギといった、カミキリムシのエサにもなる木や葉が理想です(カミキリムシの種類によって異なります)。

エサ

樹液を吸うカミキリムシ類であれば、昆虫ゼリーで代用できることがほとんどです。

木の皮や葉を食べるカミキリムシ類には、新鮮な生木や葉を与えましょう。例えばゴマダラカマキリであれば、イチジクやヤナギ、栗、ビワなどの若枝や葉です。入手するのが難しい場合は、柑橘類やリンゴ、イチジクなどの皮でも代用可能です。

ビンのキャップなどを利用して少量の新鮮な水を与えましょう。与えすぎると飼育ケース内の湿気が増し、カミキリムシにとって大敵であるカビが発生する原因となります。

カミキリムシの上手な飼い方と注意点

カミキリムシの上手な飼い方と注意点

カミキリムシは見た目と違って繊細なところが多い昆虫です。不用意な飼い方であっという間に弱ってしまうこともあるため注意しなければなりません。ここでは、カミキリムシの上手な飼い方を、やってしまいがちな注意点と併せて解説します。

飼育ケースは風通しが良い日陰に置く

カミキリムシはカビに弱いため、飼育ケースをジメジメとした場所に置かないようにしましょう。室内で飼っている場合、エアコンのある部屋も避けたほうが無難。エアコンがあれば除湿可能ですが、あまりに乾燥しすぎるのもよくありません。

風通しが良く、直射日光が当たらない場所がベストです。

飼育ケース内は定期的に掃除する

カビの発生を防ぐためには清潔さを維持することが大切です。果物の皮や昆虫ゼリーの食べ残しなども早め取り替えましょう。放っておくとコバエがわき、非常に不衛生です。

飼育ケースは定期的に掃除しましょう。床面だけでなく、側面も汚れるため、ケースごと丸洗いしてください。

ほかの昆虫と一緒に飼わない

カミキリムシは強さの割には温厚な昆虫で、仲間同士で争うことはほとんどありません。しかし、ほかの虫と同じ飼育ケースで飼うのは避けたほうがよいでしょう。特にクワガタはカミキリムシを捕食してしまいます。

飼育ケースが広くても喧嘩が起こる可能性があるため、カミキリムシはカミキリムシだけで飼うことが大切です。

噛まれないよう細心の注意を払う

カミキリムシの所以は「髪切虫」であり、本当に髪の毛が切れるほど鋭利な歯をしています。大型のカミキリムシに噛まれると出血の恐れがあり、小さなお子さんは泣いてしまうかもしれません。カミキリムシを触るときは用心しましょう。

カミキリムシも鳴く? もうちょっと知りたいQ&A

カミキリムシも鳴く? もうちょっと知りたいQ&A

カミキリムシを飼う前によく頂く質問をQ&Aにしてまとめました。飼育に役立つプラスαの知識として、ぜひ参考にしてください。

Q.カミキリムシを手でつかむと鳴くのですが、嫌がっているのでしょうか?

A.「ギーギー」「キイキイ」「シュッ、シュッ」といった鳴き声は威嚇・警戒の表れだと思われます。カミキリムシは外的の驚異にさらされると、前脚と腹を擦り合わせて威嚇・警戒音を出すことがあります。

飼育ケースの清掃時につかんで移動させるなど、仕方のないシーンもあると思いますが、できるだけ驚かさないであげましょう。

    Q.オスとメスはどうやって見分ければよいでしょうか?

    A.触覚の長さで判別するのが一番簡単でしょう。触覚が非常に長いほうがオス、短いほうがメスです。

    Q.カミキリムシは複数匹を同時飼育しても大丈夫でしょうか?

    A.問題ないでしょう。カミキリムシは基本的に温厚であり、よほどの事情がない限り共同飼育ができます。ただし、小さな飼育ケースで複数匹を飼うとテリトリーの奪い合いになる可能性はあります。

    まとめ

    カミキリムシの種類はさまざまであり、日本でも800種以上が確認されています。食べるエサも種類によって異なり、(1)樹木の皮を食べるもの(2)葉や茎を食べるもの(3)花の密を吸うものに大別できます。飼いやすいのは、エサを用意しやすいという意味で(1)と(2)でしょう。昆虫ゼリーや果物の皮なども食べます。

    カビや寒さに弱いため、カミキリムシの飼育ケースは風当たりが良い場所に置いてあげましょう。カビの発生を防ぐために定期的な清掃も大切です。なお、掃除でカミキリムシを移動させるときは、くれぐれも噛みつかれないよう注意してください。

    もし飼いきれなくなった場合は、捕まえてきた個体であれば元いた場所に戻してあげるとよいでしょう。ただし、農作物の木や庭木を食害する可能性があるため、近隣に逃がす場合は配慮が必要です。

    ※専門家・有識者のみなさま

    本記事の内容については細心の注意を払っておりますが、行き届かない点、お気づきの点がある場合は、下記メールアドレスまでご連絡ください。迅速に対応させていただきます。

    info_tonarinocz@cainz.co.jp

    loading

    関連するキーワード

    となりのカインズさんをフォローして最新情報をチェック!

    • Facebook
    • Twitter
    • LINE
    • Instagram
    • このエントリーをはてなブックマークに追加

    RELATED関連する記事

    POPULAR人気の記事

    • Daily
    • Weekly

    広告掲載について

    NEWS LETTER ニュースレター

    Webライター・イラストレーター募集

    取材のご依頼や情報提供はこちらから