【しまう前に】汚れびっしりの加湿器をクエン酸でつけ置き掃除
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お風呂をはじめとして、トイレ、キッチン、クローゼット、靴箱など家の中のさまざまな場所でいつの間にか繁殖しているカビ。一年を通してカビに悩まされている人も多いはず。
黒くなっていたり、「何となくカビくさい」と感じるときには、かなりの量のカビが繁殖しています。普段から気を付けて掃除をしていてもカビは生えやすく、場所によっては除去が難しいことも。
家の中のカビをどのように撃退・予防すればいいのか、「カビキラー」をはじめとして多くのカビ対策商品を販売しているジョンソン株式会社に教えてもらいました。
──まずお聞きしたいのは、「カビがどんな健康被害を及ぼすのか」。カビが繁殖してしまうと、どんな悪影響があるのでしょう。
「食品の発酵等に有効利用されるカビもいますが、人間にとって有害なカビもいます。空気中のカビの胞子を吸い込むと、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、過敏性肺炎といったアレルギー疾患の原因となります。病後など、抵抗力が落ちているときは特に注意が必要です。また、水虫やカンジダ症などの感染症もカビの一種が原因です。
そして、もう1つは『カビ毒(マイコトキシン)』です。カビ毒に汚染された食品を継続的に摂取すると、下痢、吐き気のみならず肝臓がん等の恐ろしい病気を引き起こす場合もあります。平成20年に事故米の不正流通問題が起きました。工業用に使用限定された事故米が食用に転用された事件で、事故米からカビ毒が検出されました」
──そんな恐ろしい被害を及ぼすカビですが、カビキラーでも退治できないカビはいるのでしょうか?
「カビキラーは住居で見かける多くのカビに有効です! ただし長年カビ取りをしないで放置されたものや、素材の奥までカビが入ってしまった場合など例外はあります。」
心強い言葉をいただけたところで、早速おうちの具体的なカビ対策について聞きました。
──居住空間には、どれくらいのカビが存在しているのでしょうか?
「場所や間取りにもよりますが、1㎡の空間に多い時で数千個くらい存在するといわれています。また、保温性や密閉性に優れた近代的な建物の方が、カビは生えやすいです。カビの増殖をそのままにしておくと、カビをエサにするダニも繁殖してしまうので注意してください」
──特に注意が必要なのは、どんな場所でしょうか?
「お風呂が一番で、続いてトイレ、キッチン、洗面台、洗たく槽です。あとは、細かいところでいうと観葉植物の受け皿や傘立て、歯ブラシ立てなどにもカビは繁殖します。電話の受話器もカビが発生することがあります」
──カビは栄養があれば無限に繁殖するのでしょうか?
「人間と同じく、温度、湿度、空気、栄養素の4つ揃うことが前提になりますが、地球が滅ばない限りは繁殖を続けられますね。地球どころか宇宙ステーションでもカビが繁殖するため、ステーション内でカビをどのように制御するのかが課題になっています。カビは何でも食い散らかしていくため、計器などに悪影響を及ぼしかねないので注意が必要です」
──宇宙ステーションでも繁殖するというのは驚きですね。カビは家などの建物にも被害を及ぼすのでしょうか?
「カビは食品以外の『木材』にも発生するので住宅が劣化する原因になります。その他にも、天然繊維、皮革類、金属類、プラスチックなど、なんでも食べてしまいます。よく壁紙のような住宅建材にもカビが生えますが、接着剤が大好物なことも原因の一つです」
──カビが最も繁殖しやすい浴室はどのように対策すればいいのでしょうか?
「やはり掃除を小まめにすることです。高温多湿の状態が長くなると、カビも生えやすくなり、発生したカビの菌糸も奥深く入って取りにくくなってしまいます。対策としては、換気をしっかりし、家族が間隔を開けずに入浴するなどして、浴室の高温多湿の状況をなるべく短くすることです。
もう一つが、お風呂から出る時にお湯を浴室全体にかけると、カビの発生を抑制できます。その後にバスタオルで壁の水分を拭き取ると対策としては万全です」
──お湯をかけたり壁の水分を拭くことが大変な時、何かラクな方法はありますか?
「カビを発見したらやはり浴室用のカビ取り剤を使っての掃除がおすすめです。ジョンソンであれば『カビキラー』になりますが、カビが生えているところにシュッとかけていただき、その後で水をかけて流せばカビがしっかりと取れます」
トリガー部分をアップグレードした『カビキラー 電動スプレー』は軽くレバーを引き続けるだけで洗剤を自動噴射。広範囲に使う時に便利
──お風呂の排水口や扉のゴムパッキンにもカビがよく生えます。なにか対策はありますか?
「カビが生えたら、速やかにかび取り剤を使って掃除してください。『ゴムパッキン用カビキラー』ならしっかりカビを落とすことができます。気になる部分に塗っておいて、15〜30分後に洗い流せばOKです」
ジェルタイプなのでしっかりと密着してカビを落としてくれます
──カビが深刻化する前の予防策は何かありますか?
「小まめなお風呂掃除が重要ですが、壁や天井を毎日行うのは大変。なので、本格的な掃除の回数を減らすため、カビの発生を抑制できるグッズを使うのがおすすめです」
ワンプッシュすると、薬剤が空間に噴射されて約3か月間(※)カビの成長を抑制できる。
※カビキラー使用後、防ぐカビキラーを使用した場合。(SCジョンソン調べ。環境によって効果は異なります)
──トイレでは、どの部分にカビが発生しやすいのでしょうか?
「掃除を怠けていると便器の水たまりのフチに黒ずみリングができます。カビ由来の黒ずみは、水アカ、尿石に並ぶトイレの代表的な汚れです。」
──ほかに気をつける場所を教えて下さい。
「意外と見落としがちなのが、便器を掃除するブラシです。使った後にきちんと水洗いをしないと、細菌やカビが一気に繁殖してしまいます」
──掃除用ブラシをしっかり洗って乾かすことがなかなか難しいのですが…。
「洗うのが難しい場合は、使い捨てのトイレブラシがおすすめです。ジョンソンの『流せるトイレブラシ』であれば、ブラシの先をそのままトイレで流せるので、細菌やカビを生やすことなく清潔な状態をキープできます。」
ブラシには洗剤が染み込んでいて、付けてそのままこするだけ
──ブラシを使ってそのまま流せるので便利ですね。落ちにくい頑固な汚れは、どうしたらいいですか?
「強力なトイレ洗剤でいうと、除菌効果が高い塩素系の洗剤を使うのが最も効果的です」
『超強力 トイレクリーナー』は粘度が高いジェルタイプで、こすらず使える
──掃除をこまめにやった方がいいと思いながら、ついついサボってしまうこともあると思います。カビの予防になる何か良い方法はありますか?
「一度しっかりと掃除した後で、『トイレスタンプ』を使うのがおすすめです。トイレ掃除後にこのスタンプを便器内に押していただくと、流すたびに便器の内側全体に洗浄成分が行き渡るので、キレイな状態を保つことができます。1回のジェルで約12日間効果が続くので、1週間〜10日ごとに掃除してスタンプを押せばいいと思います」
『トイレスタンプ』は、流すたびに便器の内側全体に洗浄成分が行き渡る
──キッチンでは、どこにカビが発生しやすいのでしょうか?
「キッチンは料理で水蒸気が発生し高温多湿になりやすく、カビが繁殖しやすい環境です。さらに生ゴミやシンク周りの食べカスなど、カビの栄養源がたくさんあります。ほかにも排水口の周りや流し台の角など、キッチンはかなり注意が必要なエリアです」
──たしかに、排水口とゴムパッキンにも黒ずみが発生します…。
「黒ずみの主な原因は黒カビで、湿度の高いところやジメジメしている場所を好みます。また、排水口のぬめりは、バクテリアなどが増殖するときに出す粘着物質が集まったものです。キッチンのシンク周りには、食材のカスや水分、油などが集まりやすいので、ぬめりが発生しやすくなっています」
──キッチンのぬめりと黒カビは、どのように対策すればいいのでしょうか?
「こまめに掃除することと、水分を取り除くことが大事です。ただ、使用するたびに水を拭き取るのは大変です。おすすめは、キッチン用の漂白剤を使って、しっかりと漂白・除菌しておくことです。」
キッチン用のカビキラー漂白・ヌメリとりは、シュっとスプレーして5分後に流すだけ。こする必要もなく簡単漂白、ぬめり取りができる
──続いて、リビングのカビ対策なのですがどのあたりに繁殖しやすいのでしょうか?
「結露が影響する窓際、絨毯(じゅうたん)、カーペット、畳、そのほかにも壁紙やカーテンなどは注意が必要です。あとは本棚、テレビ台、ピアノなどの裏側など、空気が通りにくいところもカビが生えやすい場所です。カビは淀んだ空気、ジメジメした場所を非常に好むので、空気を通りやすくする工夫が必要になります。家具が動かしにくい場合は、サーキュレーターなどで空気を循環させることも有効です」
──畳やカーペットのカビ対策では、どんなことに気をつければいいですか?
「カビの栄養源となる食べ物をこぼさない、こぼしたらきちんと掃除することです。冬は加湿器などの影響で部屋の湿気が多くなるので、カビが好むような高湿度を避けることが重要です。また畳やカ-ペットの上に極力物をおかないように心がけましょう。」
──寝室についてもカビの発生が心配なのですが、どんなところに気を付ければいいのでしょうか?
「リビングと同じく空気がよどみやすい場所の、ベッドや棚の裏側は、カビが生えやすくなります。昼間はできるだけ寝室の窓を開けるなど、日ごろから心がけた方がよいと思います」
──クローゼットで発生するカビについても教えてもらえますか?
「外出時にカビが付いた服を、そのまま収納するパターンが多いです。そもそもクローゼットは日当たりや風通しが悪く、物が詰まっていることも多いので、特に気をつけたい場所です。服や物を入れすぎないようにしたり、床にスノコを敷くだけでも、カビの発生のしやすさは変わってきます。カビ対策を考えるなら、クローゼットの扉は、開けておいた方がよいです」
──洗たく槽のカビはどんな風に発生するのでしょうか?
「衣料用洗剤の溶け残りや、洗濯物に付着している汚れや皮脂等がカビの栄養源になります。さらに、洗たく槽は二重構造が多くそのため風通しが悪く、湿気も多いのでカビにとっては最適な生育環境になります。洗たく槽にカビが発生すると、洗濯後の衣類にカビが付着したり、イヤなニオイを感じる場合があります。」
──洗たく槽のカビ対策で何か良い方法はありますか?
「洗たく槽を分解して掃除はなかなか出来ないので、洗たく槽専用の洗剤を使うのがおすすめです。『洗たく槽カビキラー』は、カビ以外の菌も強力に分解するほか、防サビ剤が入っているので、ステンレス槽にも安心して使えます」
──最後に、カビ撲滅の鉄則を教えてください。
「日本は高温多湿下にも関わらず、密閉性の高い住宅が増えてきているので、よりカビが繁殖しやすい状況です。カビの生育条件の温度、湿度、空気は天候に左右されてコントロールしにくいので、まずカビの栄養源を断つために家中を清潔に保つようにしましょう。とはいえ、こまめな掃除はなかなか大変なので、便利な専用洗剤でカビを除去又は予防しながら、継続的にカビ退治へ取り組んでいただければと思います」