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畳のカビはシンプルな方法で除去!発生原因や予防法までを解説

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今井祐宏

今井祐宏

1886年(明治19年)創業の総合インテリアメーカー、株式会社イケヒコ・コーポレーションで営業を担当。同社は10,000点以上の畳・い草製品をはじめ、こたつ・ラグ・寝具製品を中心にインテリア商品の開発・製造・企画・販売を展開。「Natural Life 自然に暮らそう」をテーマに新作アイテムも続々と開発している。

畳ってなんか落ち着く! でも、カビが生えたら……?

皆さんのご自宅には、畳の部屋はありますか?

畳はなくとも、ラグなどい草でできた製品をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

「なんだか落ち着く」「涼しげ」「赤ちゃんがハイハイしやすそう」など、畳には人が心地よく感じる、不思議な魅力がたくさんあります。

その理由は、畳には多機能な天然素材“い草”が使われているから。

例えば……

  • 喉の痛みやせきなど、シックハウス症候群の原因物質になるホルムアルデヒドを減らす機能
  • 湿気を吸収・放出して室内の湿度を快適にする調湿機能
  • 臭いの元を軽減する機能
  • 気を静める働きがあるフィトンチッドを含む芳香による森林浴効果

など、い草は優れた機能を持っているんです。

ただし、天然素材だからこそ、放っておくと生えてしまうのが「カビ」。

今回は、そんな「畳のカビ」に注目。発生原因や取り方、予防法などについて、い草製品の開発・製造などを長年手掛ける株式会社イケヒコ・コーポレーションの今井祐宏さんに聞きました。

畳ケアは実は簡単。これさえ知れば畳をより長く、快適に使い続けられるはずです!

畳にカビが発生する原因と生えやすいケースは?

畳のカビの発生に関係しているのは、「養分」「湿度」「温度」の3つの要素。さらに、カビの菌はどこにでも浮遊しているので、どんな部屋でも注意が必要です。

今井祐宏

今井さん

何もない状態ならカビの菌はカビになりません。菌にとって必要なのが、食べものや人の皮脂、汗などといった養分。これらを餌にすることで菌が増殖し、くっ付いてカビになっていきます。

梅雨の時期はもちろん、夏場などで気温が上がり、湿度が70%以上になると一気にカビの菌の増殖が進みます。畳には調湿機能がありますが、高湿度かつ室内では畳が水分を溜め込み過ぎてしまい、カビが発生しやすくなるのです。

とはいえ、「畳にカビが生えやすい環境」はある程度決まっているので、そうした環境を理解して回避すれば、それほど心配しなくても大丈夫。

ここからは、畳に生えるカビの種類やカビが生えやすい環境を、さらに詳しく解説していきます。

畳に生えるカビの種類って!?

畳に生えるカビはさまざま。部屋に浮遊するカビの菌の種類や、部屋の環境などによっても、生えるカビの種類は変わります。大きく分けて、以下の2つの違いだけでも覚えておきましょう。

白カビ・青カビ

今井祐宏

今井さん

こうしたカビは映画の『風の谷のナ○シカ』で登場する「胞子」のように、畳の表面にモコモコと立体的に出てきます。ブラシなどで払えるので、発生しても取りやすいです。

黒カビ

今井祐宏

今井さん

青カビを放置すると黒カビに移行します。根が生えたようにじっとりと平面的に生えるカビなので、一度発生すると取りにくく、注意が必要です。また、お風呂場は湿度が高いので発生しやすいです。

畳にカビが発生しやすいケースとは?

具体的に、どんな状況だとカビが生えやすいのでしょうか。今井さんによると、次の6つのケースは要注意だそうです。

【ケース1】日当たりが悪い&風通しが悪い

北側など日が当たりにくく、風通しが悪く室内の換気が十分でない部屋は湿気が溜まるのでカビによっては好環境。気密性の高いコンクリートマンション内や物置部屋など、人の出入りがあまりないような部屋、置きっぱなしの家具の下なども要注意です。

【ケース2】畳の上に布団を敷いたまま

人は寝ている間に大量の汗をかきます。布団を敷きっぱなしにしている「万年床」の状態だと、汗が布団から畳へ移り、畳の表面は換気されず湿気むんむんの状態に。カビにとっては天国です。畳上にこたつ布団を敷いている場合も注意が必要です。

【ケース3】カーテンのカビの菌が畳に移る

とくに冬場は、窓辺に結露ができ、カーテンにカビが生えやすい状態になります。カビが生えるとその胞子が畳に移ることで、カビの発生につながります。

【ケース4】汚れが蓄積されている

カビの菌にとっての養分は、食べものや人の皮脂、汗など。長らく畳を掃除をしないままでいると、養分が溜まっていってカビが生えやすい状態に。

【ケース5】汚れを落とさずに押し入れに収納している

畳(い草製品を含む)を夏場だけ使い、他シーズンは押し入れなどに収納している方も多いかもしれません。い草は湿気を吸うため、空気が循環しない押入れは、カビにとって絶好の増殖環境に。収納前に掃除をし、陰干しをしてから収納することが大事です。

【ケース6】畳が新しい

い草を刈り取った後なので、新しい畳ほど水分を含んでいます。保管状態によっては、古い畳に比べるとカビが発生しやすい傾向にあります。とくに購入して1年目は、部屋の換気を意識するとよいでしょう。

洗剤不要でカンタン! 畳のカビの取り方

ここからは、畳にカビが発生してしまった時の取り方を紹介していきましょう。

今井祐宏

今井さん

今回紹介するのは、洗剤を使わない方法です。洗剤類は使うことで畳の変色や色落ちなどの「二次災害」が起こる心配があり、推奨していません。カビの程度ごとに、それぞれ説明していきますね!

軽度のカビの取り方

発生量が少なく、青カビや白カビの場合の対処方法です。カビの発生度合が軽度か重度か判断がつかない時も、まずはこちらの方法を試してみるのがおすすめ。

【必要な道具】

  • マスク
  • 掃除機
  • 乾いた布または雑巾(1〜2枚)
  • エタノール(なくてもOK)

【前準備】

  • 晴れた日に畳を陰干しておく
  • 窓を開けるかエアコンの除湿機能を使い換気し、室内の湿度を下げる
  • 換気を終えたら窓を閉める
  • 掃除前にマスクをはめる

【手順】

Step1:雑巾で乾拭きする

Step1:雑巾で乾拭きする

畳の「目」に沿って布か雑巾で乾拭き。カビを雑巾の裏にくっ付けてすくい取るようなイメージで軽く拭く。雑巾はきめ細かいものや吸水性の高いものだとベター。

今井祐宏

今井さん

畳の表面は織り目があり、モコモコと小さな膨らみが規則的に並んでいますよね。この小さな膨らみを「目」と呼びます。この目に沿って乾拭きや掃除機をかけてくださいね。

Step2:掃除機をかける

Step2:掃除機をかける

カビを吸い取るイメージで、掃除機を畳の「目」に沿って全体にかける。カビの菌が舞わないよう、通常よりもゆっくりと掃除機を動かす。終了後は掃除機内に溜まったゴミを取り出して処分を。

Step3:エタノールを使って除菌

Step3:エタノールを使って除菌(このStepは行わなくてもOK)

Step1で使った雑巾とは別に乾いた雑巾を用意し、手指消毒に使うエタノールを雑巾に吹き掛けて畳を拭く。畳に直接吹き掛けないように注意!

今井祐宏

今井さん

エタノールを使うと畳の変色やシミを起こすリスクがあり、あまり推奨はしていません。使うとすれば揮発性の高いものを少量で。目立たない箇所で試してから使うのがよいでしょう。

重度のカビの取り方

カビが畳の表面にびっしりと付いている場合や、黒カビが生えている場合は、以下の方法を試してみましょう。

【必要な道具】

  • マスク
  • 掃除機
  • 乾いた布または雑巾1、2枚
  • 洗車用ブラシ(なるべく柔らかいもの)

【前準備】

  • 晴れた日に、畳を陰干しておく
  • 掃除前にマスクをする
  • 畳を屋外に移動する
  • 湿度が低く、快晴の日に作業を行う

【手順】

畳のカビはシンプルな方法で除去!発生原因や予防法までを解説

Step1:乾拭きし、ブラシと掃除機をかける

畳を屋外に出して乾拭きした後に、ブラシで強めにこする。その後、掃除機を全体にかける。

※乾拭きと掃除機のかけ方は「軽度のカビの取り方」を参照。

今井祐宏

今井さん

ブラッシングは傷が付く恐れがあるので、乾拭きのみで済むならそのほうが好ましいです。

Step2:陰干しする

Step2:陰干しする

空気がカラッとした晴れた日に、畳表が日焼けしてしまわないよう直射日光が当たらない場所に置き、1~3日ほど陰干しする。2日以上行う場合、夜は湿度が高くなることがあるので、一度屋内へ取り込み、翌朝にまた干す。途中で軽く叩いてあげるとホコリやダニの除去にもなる。

今井祐宏

今井さん

陰干しの日数は、1~3日が目安です。薄いラグなら1日、厚い畳は3日など、種類や厚みによって調整してみてください!

この方法でもカビが取れそうにない場合は、畳クリーニングを扱う掃除業者などに依頼するか、思い切って新しいものに交換するのがよいかもしれません。

NGな畳のカビの掃除方法

畳のカビ取り方法には「これだけはNG」ということも。今井さんによると、次の5つは避けてほしいそうです。

【NG1】水拭きをする

カビ取りの基本は乾拭き! 水拭きをすると、その水分がカビを誘発してしまうことにもなりかねません。

【NG2】熱湯をかける

カビや菌には熱湯消毒のイメージがありますが、もちろん熱湯も水分なので厳禁です。

【NG3】畳の目に逆らって掃除する

「目」に逆らって乾拭きや掃除機がけをすると、目と目の間にカビが入りこんだり、い草に傷が付いたりする要因になります。

【NG4】掃除機をかけない

カビ取りをする時は必ず掃除機をかけ、カビの菌を吸い取りましょう。

【NG5】洗剤を使う

洗剤のような化学的なものは、畳の変色、色落ち、痛みを生じさせる原因になる可能性が。使わないことがおすすめ。

今井祐宏

今井さん

「カビキラー」などのカビ取り剤も畳に使うには不向き。傷みの原因になります。また、畳にカビキラーを使うと洗い流せないので、座った時などに、強い洗剤成分が肌に触れてしまう心配があります。

畳のカビの予防法、おすすめ3選

そもそもカビを発生させないためには、どのようなことができるでしょうか? 予防法はいろいろありますが、今井さんがとくに重視する方法を3つご紹介します。

【予防法1】換気と除湿

何より大切なのが換気。多く行えれば行うほど良いでしょう。とくに空気がカラッとした日は窓を開け、湿気を室外へ出すことがよい対策になります。和室では洗濯ものを干さないことも湿気対策に。

今井祐宏

今井さん

窓が開けられない環境なら、エアコンの除湿機能で空気を30分以上循環させることで換気に。加湿機能付きの空気清浄機は水蒸気を発して室内の湿度を高めるので、カビ防止の観点ではおすすめできません。

【予防法2】収納時には新聞紙を活用

予防法2

押し入れなどにい草製品を収納するときは、掃除機をかけて汚れを除去し、陰干ししてから行いましょう。さらに、畳むときに新聞紙を一緒に折り込み、全体も包みます。

包み込む

今井祐宏

今井さん

新聞紙は吸湿効果が期待できます。一緒に折り込んだり、全体を包んだりして、大きなポリ袋などに入れて収納するとよいですよ。

【予防法3】畳の上に長期間、物を置きっぱなしにしない

畳上には布団やカーペットなどを敷きっぱなしにせず、定期的に動かして換気を行いましょう。ベッドなど家具を置いている場合も、畳との隙間に空気の淀みが起こりがち。できれば定期的に動かして畳部分を掃除できると理想的です。

カビの餌になる「汚れ」。液体汚れを簡単に取る方法も

最後に、日常生活で起こりがちな「畳の液体汚れ」の対策方法を、今井さんに教えてもらいました。

今井祐宏

今井さん

液体汚れはこの方法でささっと除去して、カビへ養分を与えないようにしましょう!

ジュース、コーヒー、醤油など

畳(い草)の表面には、天然の油分が含まれています。そのため、コーヒーや醤油など色の濃い液体をこぼしても弾くのでシミになりにくいのが魅力。雑巾でそっと畳を乾拭きするだけで、スッキリ汚れを除去できます。

今井祐宏

今井さん

社内実験では、コーヒーや醤油、ケチャップなどはシミにならずにキレイに除去できるという結果が出ています。ただし、墨汁とラー油など、除去しづらい液体もあるので注意しましょう。

おねしょ、汗など

おねしょや汗など、シミになる心配は少なくても強い臭いを伴うものは、乾拭きに加えて、陰干しをしてみましょう。水分はもちろん、臭いまでキレイになくなります。

今井祐宏

今井さん

実は、い草には臭いを軽減する機能もあるので、最低限のケアをしてあげるだけで対処できます。汗臭、加齢臭、ペット臭、タバコ臭なども臭いの原因物質を減少させることが、専門機関による実験からわかっています。

***

今回、今井さんに教えていただいた「畳のカビ」の対処方法。イメージよりも、ずっとシンプルで簡単そうでしたよね。

畳にカビが生えたら、まずは陰干し、乾拭き、掃除機がけを。新しいものへ買い替える前に、試してみる価値大です!

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