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セミの飼い方は難しい!? それでも飼ってみたい場合に用意する環境とは

スタッフ

カインズ How to ペット編

カインズ How to ペット編

カインズ・スタッフ自らが実践した情報満載。動画で見る「カインズ How to」のペット関連のコンテンツを文字起こししています。

夏の風物詩であるセミは、カブトムシ、クワガタ、カナブンなどと並んで子供たちに人気の昆虫です。捕まえるだけでなく、飼ってみたいとねだる子供もいるかもしれません。

しかし、セミやトンボといった元気よく飛び回る昆虫は家で飼うのが難しいため、ペットには不向きといえます。ただでさえ短い成虫としての寿命をさらに縮める可能性も高いです。

それでも飼ってみたいという方は、「数日経ったら逃がす」ことを前提に、セミの飼育に必要な環境を準備してください。

セミってどんな生き物?

セミってどんな生き物?

セミは「カメムシ目(半翅目)」という分類に属する昆虫で、あのように見えてカメムシの仲間です。カメムシ目は針のように尖った口を持ち、これを植物や動物に刺して蜜や体液を吸います。セミのほか、タガメやアメンボ、アブラムシなどもカメムシ目です。

ご存知の通り成虫(オス)は大きな声で鳴き、種類によって鳴く時間帯や鳴き声が異なります。例えば、ミンミンゼミは午前中「ミーンミンミン」等と鳴き、ヒグラシは朝夕に「カナカナカナ」等と鳴きます。

食事

セミは幼虫・成虫共に樹液が主食です。カブトムシやクワガタと違い、木から染み出した樹液を舐めるのではなく、木に口を刺して吸っています。この、「生きた木から出る樹液が栄養分」という点が、セミのエサやりの難しいところです。

寿命

セミは短命だと思っている方が多いですが、幼虫時代を合わせると3~17年にも及び、昆虫の中では長寿なほうです。成虫後にひと夏で死ぬのは確かですが、1~2週間の寿命というのは誤りで、1か月ほど生きるセミも確認されています。

ただし、飼育下では十分な栄養が得られず、また自由に飛ぶこともできず、短命に終わるケースがほとんどのようです。

繁殖

ひと夏の間に子孫を残すべく、オスは鳴き声で合図を出して自分の存在を知らしめます。交尾を終えたメスは枯れ木や枯れ枝に次々と産卵。多くの場合、1年弱かけて孵化します。

幼虫は木の根に穴を掘り、樹液を吸いながら生活しますが、木の根から得られる栄養分はわずかです。結果、成虫になるまで非常に時間がかかるのだといわれています。

成虫に近づくにつれ複眼が形成され、羽化の準備ができると木の幹や葉の上に登ります。地上に姿を見せるのは晴れた日の夕方頃ですが、羽化を始めるのは日没後です。これは、羽化後はしばらく自由に動けず、スズメバチやアリといった外敵がやってくる朝方までに飛び立てるよう逆算しているのです。

どのセミを飼う? 日本にいる主なセミの種類

どのセミを飼う?日本にいる主なセミの種類

セミを取り扱っているペットショップは少ないため、飼ってみたい場合は辺りにいるセミを捕まえに行くほうが早いでしょう。日本にはどのような種類が、どの木に生息しているのでしょうか。ここでは、身近で見かけやすいセミを7種類紹介します。

アブラゼミ

容姿の特徴 ・全長約6cm
・翅が茶色のまだら模様
主な生息地 日本全土
好みの木 サクラ・ケヤキ・スギ・ナシ
鳴き声 「ジリジリジリ」

多くの地域で見かけるおなじみのセミですが、「翅が不透明でない」という一点は世界的に見ても珍しいようです。

夕方くらいから鳴き出し、気温・湿度が高い場合や、街灯が明るい場合は「夜鳴き」もします。早起きしなくても捕まえられるものの、翅のデザインが木目調のため木と同化するのが厄介な点です。

ちなみに、名前の由来は「ジリジリジリジリ……」という鳴き声が油を熱したときの音に似ているからだそうですが、確かなことはわかっていません。

ミンミンゼミ

容姿の特徴 ・全長約6cm
・黒に胴体に緑や水色の模様
主な生息地 北海道南部から九州
好みの木 サクラ・ケヤキ・スギ
鳴き声 「ミーンミンミン」

「ミ~ンミンミン……」という鳴き声がそのまま呼び名になったとされるセミ。アブラゼミと並んで、セミといえばミンミンゼミの声を思い浮かべる方も多いでしょう。

黒の胴体には水色や緑色の模様が見られ、個体によって多少違います。なかには胴体全体が青や緑に変色している変種もおり、これを「ミカドミンミン」と読んで区別することも。

乾燥した涼しい場所を好むため、都市部の公園などでも捕獲可能です。

クマゼミ

容姿の特徴 ・全長約6~7cm
・緑色の筋が入った透明の翅
主な生息地 西日本以南
好みの木 センダン・アオギリ・ケヤキ・ホルトノキ
鳴き声 「シャシャシャ」

西日本に多く生息し、本州のセミでは最も大型です。南西諸島の一部には「ヤエヤマクマゼミ」というさらに大きな種類もいます。

朝7時頃から「シャシャシャ……」と盛んに鳴きはじめ、前後に息継ぎのような感じで「ジー……」と間をためるのが特徴。

ニイニイゼミ

容姿の特徴 ・全長約2~3cm
・全体的に木のようなまだら模様
主な生息地 一部離島を除く日本全土
好みの木 サクラ・ケヤキ・エノキ・マツ・モミ
鳴き声 「チー……ジー……」

ほんの2~3cmの小型のセミです。さらに、胴体にも前翅にも木の皮のような模様が入っており、木と同化して見つけにくいかもしれません。

「チー……ジー……」といった鳴き声で、「チッチッチッ……」というリズムで締めくくります。

日本に幅広く生息していますが、公園などの乾燥した場所を嫌う傾向があります。捕まえるなら湿気のある緑地や森林に足を運びましょう。

ヒグラシ

容姿の特徴 ・全長約2~3cm
・赤褐色の胴体に一部緑色の模様
主な生息地 日本全土
好みの木 スギ・ヒノキ
鳴き声 「カナカナカナ」

日本のほか、中国大陸にも生息しているセミです。ヒグラシはその名の通り「日暮れ」に鳴くと思われがちですが、実は日の出前後にも鳴きます。

サイズは約2~3cmと小型なのも特徴ですが、オスとメスとでサイズが違い、オスのほうが大きめで腹部も太いです。

ツクツクボウシ

容姿の特徴 ・全長約4.5cm
・灰色の胴体に緑色の模様
主な生息地 北海道~トカラ列島
好みの木 サクラ・ケヤキ・カキ
鳴き声 「ツクツクボーシ」

ツクツクボウシは、アブラゼミなどの鳴き声があまり聞こえなくなる夏の後半から存在感を表すセミです。

とにかく鳴き声が特徴的で、鳴き始めは「ジワジワジワ……」とウォーミングアップをしているかのようで控えめですが、途中から「ツクツクツクツク」「ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!」と一気に盛り上がっていきます。テンポが早くなると「ウィーヨー!」とメロディが変わり、最後は「ジー……」で締めくくり。

ツクツクボウシに限らず、オスが鳴くのはメスにアピールしているためですが、最後の「ジー……」はほかのオスの鳴き声を妨害するための声だともいわれています。

ハルゼミ

容姿の特徴 ・全長約3cm
・全体的に黒ぽい模様
主な生息地 本州~九州
好みの木 マツ林周辺
鳴き声 「ジーッ」

ハルゼミはその名の通り春に姿を表すセミで、4月~6月頃のアカマツやクロマツなどマツ林周辺を特に好みます。そのため市街地に住む方には縁遠い種類ですが、松林に足を運べば出会うことは可能です(とはいえ生息数は減少傾向にあります)。

外見はヒグラシに似ていますが、ヒグラシよりも黒く、サイズも小さめです。また、鳴く時間も午前10時頃〜午後2時頃と違うほか、鳴き後は「ジーッ…」「ゲーキョ……」「ムゼー……」など人によって聞こえ方が違うのも相違点です。

セミを飼うにはどんなものが必要?

セミを飼うにはどんなものが必要?

ここでは、セミの成虫を「一時だけ」飼育する際に必要なものを紹介します。一時だけとするのは、セミは飼育が難しく、一般の方ではすぐに死なせてしまう恐れがあるからです。ある程度、観察したら自然に帰してあげることをおすすめします。

なお、幼虫は地中で過ごし、専門家であっても研究しきれていない部分も多いことから、素人の手で成虫になるまで育てるのは現実的ではありません。

止まり木と網

セミは飛翔するため、飼育ケースでは頭や体をぶつけてケガをしてしまう恐れがあります。できるだけ自然界に近づけるという意味では、庭木や鉢木にネットを被せてその中で放し飼いにするのがよいでしょう。ただ、そのためにはある程度の飼育スペースが必要です。

どうしても飼育ケースしか用意できない場合は、できるだけ大きいものを用意してあげましょう。もちろん、足場となる木や枝なども必要です。

エサ

エサは樹液ですが、特定の生きた木からしか発生しないため、用意できない場合は砂糖水や果実の汁などで代用します。これらを脱脂綿などに含ませ、止まり木にくくりつけると、そこに口を刺して吸ってくれます。

栄養たっぷりの昆虫ゼリーもおすすめです。そのままでは食べてくれないことが多いですが、ぐちゃぐちゃに混ぜて液体と分離させると、セミが吸いやすくなります。

セミの飼い方の注意点

セミの飼い方の注意点

たとえ一時でも「ペット」として接するなら大切に育てたいもの。そこで、セミを飼ううえで知っておきたい注意点をいくつか紹介します。

実は暑さが苦手

セミは夏の風物詩の代表格のように見えて、実は30℃を超えるような猛暑は苦手です。屋外飼育の場合は調整が難しいかもしれませんが、屋内で飼うなら直射日光が当たらない風通しの良い場所に置いてあげましょう。

殺虫剤系はセミにも効く

不快害虫を避けるために殺虫剤や燻煙剤を使用することもあるでしょうが、セミにとっても有害になる恐れがあります。また、防虫効果のあるアロマオイルなどもセミは苦手です。

天敵の存在

自然界でセミは捕食対象であり、クモやカマキリのほか、鳥全般が天敵です。屋外で飼う場合は、ネットで保護しているとはいえ注意が必要です。

尿を飛ばす

セミは飛翔のために「常に身軽でいる」という習性があります。特に飛び立つ直前に排泄することが多く、近くにいると尿をかけられてしまうことも。とはいえ、大半は水分なので人体に害はなく、服の汚れも通常の洗濯で十分に落とせます。

オスは激しく鳴く

捕まえた個体がオスの場合は、求愛行動のために激しく鳴くでしょう。鳴き止ませるテクニック等は基本的にありません。騒音による近隣トラブルにご注意ください。

セミの幼虫を捕まえて羽化を観察する方法

セミの幼虫を捕まえて羽化を観察する方法

すでに成虫のセミを捕まえるのではなく、羽化直前の幼虫を捕まえて飼う方法もあります。羽化する様子を間近で観察できるので、子供の知的好奇心を養うのにも役立つでしょう。もちろん、羽化の一部始終を見守るだけでもOKです。セミが飛び立てる状態になったら逃してあげましょう。

羽化直前のセミの幼虫はどこにいる?

セミの種類によって生息地が違うので、どうしても捕まえたい種類が決まっている場合は、そのセミが好む場所を探す必要があります。

身近にいるセミでよいなら、セミがたくさん鳴いているところに行きましょう。公園や神社、お寺、学校など大きな木が生えている場所が狙い目です。

その際は木の根本付近をよく観察します。セミが通れるくらいの穴が空いていたり、抜け殻が落ちていたりしたら、その付近でセミが羽化した証拠です。

セミが羽化する時間帯

狙い目は晴れた日の夕方です。早朝でも遭遇できますが、セミの幼虫は午後6時頃から8時頃に地中に上がってくることが多いため、確率を上げるなら夕方に到着できるように出発しましょう。夏とはいえ8時になると暗くなるため、子供たちだけでは行かせず、できるだけ大人が同行してあげてください。

準備するもの

虫取り網と、小さなものでもよいので虫カゴを用意しましょう。街灯の少ない野山などに出かける場合は懐中電灯も必要ですが、都市部の公園などならスマートフォンに登載されている簡易懐中電灯でも十分です。

自然豊かな場所は蚊が多く、また地面が滑りやすいところもあるため、服装は長袖・長ズボン、滑り止めの効いた靴がおすすめです。虫除けスプレーも持参しましょう。

セミの幼虫の捕まえ方

地上に這い出たセミの幼虫は、木の幹や枝などでじっとしているので、捕獲すること自体は容易でしょう。大人の身長よりも高い場所にいる場合は、虫取り網の出番です。

幼虫は非常にか弱いため、優しく、丁寧に扱いましょう。虫カゴの中で転ばないよう、また傷つかないよう、止まり木になる枝などを入れてあげるのがポイントです。移動中は、できるだけ虫カゴが揺れないように注意します。

木の上に幼虫が見当たらない場合は、幼虫が空けたと思われる地面の穴に枝を刺し、登ってくるのを待つという方法があります。穴に水を注いで無理やり這い上がらせる手もありますが、できればじっと待ってあげてください。

なお、すでに羽化しはじめている幼虫を捕まえても、自宅あるいは到着するまでに死んでしまう恐れがあります。羽化の最中に触るのも止めてあげてください。

自宅で羽化を見守る

捕まえた幼虫はその日に羽化します。羽化するためには足場が必要なので、カーテンや網戸などに登らせてあげます。高い場所で羽化するセミは、カーテンポールを超えて天井にまで登ることもあります。高い庭木があるご家庭ならそこを止まり木にするのもよいでしょう。

羽化の最中に触ると命を落とす危険があるためNGです。しかし、足場から落ちた幼虫を手助けしてあげるくらいは問題ありません。ティッシュなどで敷いて優しく起こしてあげましょう。同じ場所で何度も落ちるようなら、障害物のようなものがないか確認してください(そこが足場として適していない可能性もあります)。

後は待機して観察するだけです。電気を消し、外の暗さと同じ状態にしましょう。撮影のためにフラッシュを炊く程度なら大丈夫です。

うまくいけば2~3時間で羽化し、中から成虫が出てきます。体や翅が固まるまでには時間がかかるので、自分で動き回るまではそっとしておくのが鉄則です。通常、朝方になると飛び立つ準備ができます。そのまま飼う場合は、セミを飼うにはどんなものが必要?を参考にしてください。

ペットにするなら早死にさせてしまう覚悟が必要

ペットにするなら早死にさせてしまう覚悟が必要

セミは飼育難易度が高い昆虫です。ペットとしてかわいがることも可能ですが、多くの場合1~2週間で死んでしまうことが多いようです。自然に近い飼育環境を準備できない場合は、2~3日観察するだけにし、自然に帰してあげるのも立派な選択といえるでしょう。

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