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自転車のタイヤは消耗品なので、乗っているうちに表面がすり減ってグリップ力が低下します。やがてブレーキの効きも悪くなり、最悪パンクしてしまうことも。放置しておくのは危険ですので、3年に一度は交換するのが理想的です。
通常、ホームセンターや専門店にタイヤ交換を依頼することが多いと思いますが、実はDIYで交換することも可能なんです。とはいえ、「どうやって交換すればいいのかわからない」という方も多いはず。
そこでこの記事では、自転車のタイヤ交換にチャレンジしてみたい方のために、正しい手順や必要な工具、注意点などを紹介します。
DIYで自転車のタイヤを交換することのメリットを考えてみましょう。
一番は交換費用の節約です。何台もの自転車を所有しているご家庭なら、工賃だけでもかなりの金額になってきます。また、自分が気に入ったタイヤをネット通販などで選ぶことができるのもメリットと言えるでしょう。さらにパンクなどのトラブルの際にも、スムーズに対応できるようになるはずです。
自転車のタイヤは、一般的なシティサイクルの場合、約3,000km走行するまでが寿命とされています。なお、前輪よりも漕ぐ力を路面に伝える後輪のほうが、摩耗もより早いと言われています。一つの目安として、「3年くらい使用したらタイヤは交換するべき」と覚えておくといいでしょう。
タイヤの溝のチェックも欠かせません。タイヤ表面に溝が残っていなければすぐに交換するべきですし、溝が残っていても3年以上経過している場合は交換を検討しましょう。自転車のタイヤはゴムでできているので、紫外線や雨などによっても劣化が進みます。劣化するとゴムの柔軟性が失われ、本来のグリップ性能が発揮できないばかりでなく、パンクなども発生しやすくなります。
自転車のタイヤは、構造ごとにいくつかの種類に分かれています。自転車の形状によっては装着できないものがあるので注意が必要です。以下、代表的な3つのタイプを覚えておきましょう。
多くの自転車に使用されており、タイヤとチューブが分かれた構造になっています。交換は比較的簡単で、メンテナンス性に優れ経済的ですが、構造上重くなることと、リムとタイヤにチューブが挟まれ穴が開く「リム打ちパンク」が起きやすいことが欠点です。
さらに、クリンチャータイヤの中にも「WO」「HE」という2つの規格があり、この規格が合わないと同じクリンチャータイヤでも装着できないので、注意しましょう。
競技用自転車をはじめ古くから使われており、タイヤとチューブが一体化した構造を持つタイヤです。シンプルな構造のためホイールを軽くでき、パンクもしにくく走行性能を高められます。その反面、タイヤとチューブが一体なので、パンクするとタイヤやチューブ単体での補修・交換が難しいというデメリットがあります。
その名の通り、チューブを使用しないタイヤです。低圧でも走行可能なため、グリップ力が求められるマウンテンバイクなどによく使われています。タイヤの内側には、チューブがわりに空気保持層が設けられています。チューブがないのでパンクしても修理しやすく、リム打ちパンクも起きません。
これら3種類は互換性がないので、交換の際は装着されていたものと同じタイプを選ぶのが間違いないでしょう。
タイヤを交換する際は、その自転車にあった正しいサイズを選ぶ必要があります。まずは、タイヤ側面に記載されている規格を確認しましょう。
規格にはいくつか種類がありますが、「WO規格」と「HE規格」が主に使用されています。
自転車の約80%に使用されている標準的な規格です。サイズに用いられる単位はインチまたはミリメートルで、シティサイクルからロードバイクまで幅広く使用されています。サイズは「外径」と「幅」で表記され、幅のサイズ表記に分数、もしくはミリメートルが使用されていればWO規格です。
例えば 「20×1-3/8」と表記されていればそのタイヤはWO規格で、外径が20インチ、幅が1-3/8インチです。
アメリカで使用されている規格で、主にマウンテンバイクや、子ども用の自転車に使用されています。サイズに用いられる単位はインチ。タイヤ幅の表記に小数点が使用されていればHE規格です。
例えば 「26×1.6」という表記であればそのタイヤはHE規格で、外形が26インチ、幅が1.6インチです。なお、WO規格とHE規格のタイヤには基本的に互換性がないので、購入の際は注意が必要です。
主に運搬車用タイヤに用いる規格です。比較的古い規格で、現在の自転車のタイヤに使用されることはほとんどありません。
主に競技用自転車タイヤ(チューブラータイヤ)に用いる規格です。
DIYで自転車のタイヤを交換する場合、交換用タイヤやチューブ以外にいくつかの工具が必要です。スパナやレンチ、空気入れなどは家庭にあるものをそのまま使って構いませんが、自転車用のタイヤレバーは専用のものを用意しましょう。
【タイヤ交換に必要なアイテム】
ホイールを取り外し、古いタイヤとチューブを外した後、新しいタイヤをはめたホイールを取り付けるというのが基本的な手順です。ホイールの取り外し方は、シティサイクルとロードバイクで少し異なるので、今回は作業が比較的簡単なロードバイクを例として手順を説明します。
まずはケガをしないように軍手や作業用手袋を着け、アーチ部分のレバーを上げてブレーキを外します。ブレーキによっては、アーチを両側からつまんだり、つまみを持ち上げたりすることで外せるものもあります。
タイヤを固定しているクイックリリースをゆるめます。車軸の脇に付いているレバー(クイックリリースレバー)をつかんで反対側まで倒し、レバーを回してネジをゆるめます。
ホイールを外したら、自転車を逆さにして立てておきます。後輪タイヤのスプロケット(チェーンの回転をチェーンや軸に伝達する歯車)が傷つかないよう、ダンボールなどの上に置いて空気を抜きましょう。ロードバイクやクロスバイクなどに使われている仏式バルブの場合は、キャップを取りはずし、頭頂部のネジをゆるめてからその部分を押すと空気が抜けます。
タイヤレバーの先端を、タイヤとリムの間に入れましょう。さらにレバーの反対側をスポークに引っ掛けて、隙間を作ります。もう一本のタイヤレバーをその隙間に差し込み、ホイールの外周に沿ってタイヤの片側のフチを外します。
次にバルブ部分のナットを外し、バルブを押し込んだら、ホイールの内側からチューブを取り出します。タイヤを引っ張りホイールから外したら、次のステップに進みましょう。
最初に、タイヤの片側のフチをホイールにはめておきます。
次に、チューブをホイールに取り付けましょう。バルブ固定用ナットを外し、リムのバルブ穴に内側からチューブを差し込みます。タイヤとリムの隙間から、ホイールに沿ってチューブを入れていきましょう。バルブがホイールの中心を向いていることを確認したら、タイヤのもう片側のフチをホイールにはめ、取り付けます。
チューブを取り付ける際、タイヤとリムの隙間にチューブが挟まれることがあります。バルブ部分を2・3回、リムの内側に押し込んで確認してください。
バルブを取り付けたら空気を入れます。少し入ったところで、タイヤのフチがリムに均一にはまっているか確認してください。均一でない場合は空気を抜き、タイヤを手でもんで調整しましょう。調整後、タイヤを指で押して簡単にへこまないくらいになるまで空気を注入してください。
ホイールを自転車に装着し、後輪からチェーンをスプロケットに戻したら、ブレーキを調整します。キャリパーブレーキなら、リリースレバーを戻してから調整してください。
シティサイクルの場合はロードバイクと比べて、チェーンカバーや荷台、泥除けなどの分解も必要なため、手間がかかります。基本的な手順はロードバイクとあまり変わりませんが、シティサイクルのタイヤ交換で注意すべき点・異なる点をまとめました。
シティサイクルはブレーキユニットやワイヤーが固定されているので、ドライバーやレンチで取り外してください。
まずは車軸を固定しているナットをレンチでゆるめます。そしてワッシャー、フェンダー(泥除け)のステー※、荷台のステー(後輪の場合)、スタンド(後輪の場合)を外してください。なお、前輪はここまでの作業でホイールの固定をゆるめることができていますが、後輪はチェーン引きナットもゆるめる必要があります。
※強度を補強するための部材
チェーンカバーが付いているので、ホイールを外す際は、先にチェーンカバーを分解しておきましょう。
シティサイクルには、一般的な英式バルブ(空気の注入口)が付いています。キャップを取り、ナットをゆるめ、虫ゴム(バルブから空気が逆流しないようにするためのチューブ)付きのバルブを引き抜くと空気が抜けます。
シティサイクルの場合、ブレーキワイヤーを元に戻してナットなどでしっかり固定します。ブレーキワイヤーの張りがゆるい場合はアジャスター(ブレーキワイヤーとブレーキアームがつながる部分にある調整機)をゆるめ、張りを調整しナットを締めたら、ブレーキの効きを確認しましょう。
自転車のタイヤの値段は、タイプやサイズによって異なりますが、安いもので1,000円前後、高いものだと4,000円以上するものもあります。一般的なタイヤであれば1,500円くらいでしょう。チューブはそれよりも安く500~1,000円くらいです。
交換工賃は、前輪のタイヤおよびチューブの交換工賃で1,200円程度、後輪は分解・組み立てに手間がかかるため、少し高い1,800円程度でしょう。ちなみに、カインズでタイヤ&チューブ交換する際の工賃はこちらです。
なお、平均的な自転車タイヤの交換費用を合計すると、費用感は以下のとおりです。
DIYでタイヤ交換を行う場合、上記の合算費用(6,700円)から4,000円ほど節約することが可能です。
タイヤは、自転車と路面をつないでいる唯一のもの。すり減っていたり、ひび割れていたりすると安全な走行はできません。定期的にタイヤの状態をチェックし、溝が減っている、3年以上経過しているなどの場合はすぐに交換しましょう。
今回ご紹介したように、自転車のタイヤ交換は、必要な材料や道具をそろえ正しい手順を守ればDIYでも行えます。よりよいサイクルライフのため、機会があればぜひチャレンジしてみてください。
※記事内に明記した金額は、あくまでも目安です。また、ご紹介した商品は、一部店舗ではお取り扱いのない場合があり、価格は変更される可能性があります。