潮干狩り歴70年の超人から潮干狩りに必要な持ち物、時期、場所、注意ポイントを超伝授された
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クリーミーな味わいが特徴的で、肉料理やサラダ、ハンバーガーやおつまみなど様々な料理に合うアボカド。「森のバター」と言われているほど栄養価も高く、ビタミンやミネラルなどが豊富に含まれています。
そんなアボカドですが、実は料理したあとに残る大きな種を育てることができるんです。この記事ではアボカドを種から育てる方法を解説。手軽な水耕栽培の方法も合わせて紹介していくので、アボカドを食べた後の種を有効活用したい方はぜひ参考にしてみてください。
学名 | Persea americana |
和名 | 鰐梨(ワニナシ) |
英名 | Avocado |
原産国 | 中央アメリカ |
分類 | クスノキ科ワニナシ属 |
発芽温度 | 15度〜20度 |
生育適温 | 15度〜30度 |
アボカドは中央アメリカ原産で、クスノキ科ワニナシ属の果物です。さらに細かく言うと「野菜的果実」と呼ばれていて、果物でありながら野菜のように食べられています。
前述したようにアボカドは栄養豊富で、ビタミンやミネラル、葉酸や食物繊維、脂肪分がたくさん含まれています。アボカドに含まれている脂肪はオレイン酸という「不飽和脂肪酸」で、動脈硬化などの生活習慣病防止効果や、肥満の軽減効果があるとされていて、ダイエットにもおすすめの食材です。
アボカドは熱帯地域原産で、発芽温度・生育適温ともに15度以上必要です。そのため温かい時期に育てるようにしましょう。成木になると耐寒性が出てきますが、幼木は寒さに弱いため、冬の間は寒暖差や霜に注意してください。また、アボカドは実際に実ができて収穫できるようになるまでには、5〜15年とかなりの年数が必要になるため、最初は観葉植物として気軽に育てるのがおすすめです。
アボカドの種類は多く、世界中に約1,000種類以上の品種があるといわれています。主に日本に出回っている品種は「ハス」「ベーコン」「フエルテ」「ピンカートン」の4つ。それぞれ特徴が異なるので詳しく見ていきましょう。
日本のスーパーでよく販売されているアボカドがこの「ハス」という品種です。メキシコ産のものが9割で、卵形で皮がザラザラしています。熟す前は緑色で熟すと黒っぽくなるのが特徴です。クリーミーでねっとりとした味わいで、様々な料理や調味料と合います。
国産アボカドの代表的な品種で、11月から1月頃に収穫されます。ハス種と比べると少し大きく、見た目は楕円形でツルッとした緑色の果皮をしています。比較的寒さに強いため育てやすい品種です。
洋ナシ型をしていて、ハスと同じくらいのサイズ感の品種です。熟しても果皮は緑色のままで、タネが小さめなので可食部分は少し多くなります。日本では11月頃から収穫できるようになりますが、生産量が少なく流通はあまりしていません。
洋ナシを縦に細長く伸ばしたような果実で、タネが小さく可食部分が多い品種です。熟しても果皮は緑色のままで、かつ少し厚みがありザラザラしています。収穫時期は11月下旬から12月頃ですが、こちらも日本での生産量はごくわずかで、あまり流通していません。
アボカドが発芽するには15度〜20度ほど必要なため、種を植える際は5月〜9月頃がおすすめです。温かい室内で管理できる場合、冬でも発芽させることができます。種を植えた後は直射日光が当たらない明るい場所に置いて育てましょう。
アボカドは寒さに弱いため、長い間冷蔵庫に入れっぱなしにしていると中々発芽しないことがあります。栽培を考えている方は常温で保管するか、購入した後すぐ調理して種を植えるようにしましょう。
アボカドは種を植えて初めて実がつくまでには5〜15年ほどかかります。そのため、基本的には観葉植物のように育てて楽しむのがおすすめです。確実に実をならせたい・収穫したい場合は、ホームセンターや園芸店、ネット通販などで品種が確かな株を購入するのもよいでしょう。ただ1本だけでは受粉が難しく、結実するには2本栽培する必要があるため、栽培スペースのことも考えながら購入するようにしてください。
アボカド栽培に必要なものは次の5つになります。それぞれ見ていきましょう。
最初は3号〜5号の小さめサイズでも大丈夫ですが、成長に合わせて植え替えする必要があります。最終的には10〜12号サイズまで大きくしていきましょう。庭に植える場合は、用意する必要はありません。
鉢植えの場合は市販の園芸用培養土か、赤玉土6:腐葉土4などの配合用土を使います。庭植えにする場合は深さ30cm、直径50cmほどの植え穴を掘って腐葉土や牛ふん堆肥をすき込んでおきます。水はけが悪い場合は、コンクリートブロックやレンガで10〜20cmほどの高さの花壇、レイズドベッドを作って植えつけるとよいでしょう。
芽吹きの前の3月と、暑さが落ち着いた9月下旬に固形肥料を与えます。肥料は土にばらまくタイプで、化成肥料でも有機肥料でもかまいません。鉢植えの場合は月に2回ほど、ハイポネックス原液などの液体肥料を2,000〜5,000倍程度に薄めて与えてもよいでしょう。できれば、年に1回は亜鉛を含む肥料を与えてください。
その他、スコップや軍手、ジョウロなど家庭菜園やガーデニング共通で必要なものを用意しましょう。
アボカドは次の流れで育てていきます。
前述した道具を用意し、種を植え付ける準備をします。アボカドが発芽するには15度以上必要なため、5月以降の暖かい時期に植えるようにしましょう。ただ暖かい部屋で育てられるのであれば、冬でも種を植えても大丈夫です。環境がよければ1〜2か月程度で発芽します。植木鉢やプランターに鉢底石、培養土や配合用土、肥料を入れて準備完了です。
アボカドから種を取り出したらきれいに洗い、なるべく早めに植え付けましょう。茶色い表皮が剥がれそうであれば、芽が出やすいように剥がしておきます。植える際は、種の尖ったほうを上にして、丸みのある方を下にして植えます。種は下部分の2/3が土に埋まるようにしましょう。種を植えたら水をたっぷりと与え、直射日光が当たらない明るい場所に置きます。
種を植えた後は、基本的には土の表面が乾いてから、鉢底から水が流れるまでたっぷりと与えます。アボカドは水を多く必要とする植物で水切れを起こしやすいので、定期的にチェックして水やりをしましょう。肥料は前述したように3月と9月に1回ずつ与えます。花が開花する5月頃には液体肥料を合わせて与えるのも良いでしょう。
アボカドは実がなるまでに根がどんどん広がり成長するため、定期的な植え替えが必要です。植え替えは3月〜6月頃に行うようにしましょう。アボカドは根が弱いので、傷めないように丁寧に植え替えるようにしてください。
アボカドは幼木のときは寒さに弱く、冬になると枯れてしまうことがあります。1mほどに成長するまでは、冬の時期は室内に移動させると安心です。庭植えの場合は株元付近に腐葉土を盛ったり寒冷紗をかけるなど、霜が当たらないように対策しましょう。
うまく育てて実がなったら、品種の収穫適期に合わせて収穫します。アボカドの収穫時期は大体11月頃〜翌年3月頃までです。収穫した後は一週間ほど保存し、「追熟(ついじゅく)」をしてから食べるようにしてください。日本で一般的に流通しているハス種は、熟すと皮が緑色から黒色になるので食べるタイミングの目安にしましょう。
アボカドの種は水耕栽培することもできます。発芽までは約1〜2ヶ月程かかり、本葉が数枚出た後は鉢に植え替えるとよく育つのでおすすめです。
アボカドの水耕栽培には次の3つを用意しましょう。
ペットボトルや空き瓶に水を入れて、アボカドの種を育てていきます。容器はアボカドの種よりひと回り程度大きく、少し深さがあるものを選びましょう。
容器に種を入れるときは、鉢に植えたときと同じように「尖った方が上」「丸みがある方が下」になるように入れます。容器の底に種がつかないよう、爪楊枝を使って少し浮かせるのがポイントです。
アボカドは気温が15度以上の暖かい時期に、種を熟してから植えるようにしましょう。というのも、アボカドは主にメキシコなどの熱帯地域から輸入されてきます。バナナやトマトもそうですが、長距離輸送する果実は完熟する前の未熟な果実を収穫し、輸送している間に徐々に熟していくため、店頭に並んでいてもまだ熟しきっていないことが多いです。熟していない果実は種も未熟のため、中々発芽してくれないことも。
早く発芽させるためには、リンゴと一緒に種を置いておくのがおすすめです。これはリンゴが分泌する植物ホルモンの一種、「エチレンガス」により熟成が促されるため。このエチレンガスは、輸入ものの青いバナナを店頭に並べる前に、黄色く熟す際にも使われます。
アボカドの種を植えた後は、植木鉢や容器とリンゴをビニール袋などに一緒に入れて育てると、より発芽が促されて効果的です。湿度が高くなりタネがカビることがありますが、カビを拭き取ったり洗い流せば問題無く発芽します。
水やりは鉢土の表面が乾いたら、鉢底から溢れるぐらいたっぷりと与えます。アボカドは水を多く必要とする植物ですので水切れに注意が必要です。とくに夏は水切れしやすいので、葉がしおれるようであれば朝晩2回水を与えても良いでしょう。冬は逆に吸う水の量が減るため、きちんと土が乾いているか確認してから水やりをします。土の水気が残っているうちに水やりをしてしまうと、根が傷んでしまうため注意してください。
アボカドを育てるには15度以上必要になります。成木(樹高1m以上・幹の直径2cm以上)まで成長すると、ある程度の寒さであれば耐えられるようになりますが、小株のうちは最低気温が10度を下回ったら室内に取り込みましょう。室内でも15度以上の暖かい場所に置くようにします。床近くや窓際は温度が下がりがちですので、よく日が当たり、腰くらいの高さのテーブルやチェストなどの上に置くのがおすすめです。
アボカドは葉に黒褐色の斑点がつく「炭そ病」にかかりやすいです。病気が出始めたら、まん延する前に薬剤を散布しましょう。他にも「ハダニ」や「カイガラムシ」などの害虫が発生することも。どちらも薬剤を散布したり、ブラシなどでこすり落としたり、シャワーやホースの水流で洗い流して対処しましょう。
ハダニは乾燥していると発生しやすいので、生育期は週に1回ほど株全体に水をかけると発生しにくくなります。カイガラムシは風通しが悪いと発生しやすくなるので、日頃から枝が混み合ったところは剪定するなどの手入れをするようにしましょう。
アボカドは幼木のうちは寒さで枯れてしまうことがあるため、最低でも1m程度になるまでは冬の時期は室内で育てると安心です。地植えの場合は、株元付近に腐葉土を盛ったり寒冷紗をかけるなど、根に直接霜が当たらないようにしましょう。
室内に移動させた鉢植えは、葉焼けを防ぐためにまず直射日光の当たらない場所で約1週間ほど置きます。その後半日陰に移動させて、さらに1週間程度様子を見ます。そのあとで日向に移動すると葉焼けを防げるのでおすすめです。
いかがでしょうか。ここまでアボカドを種から育てる方法を解説してきました。アボカドは実がなるまではかなりの年数が必要なため、最初のうちは観葉植物として楽しむのがおすすめです。暖かい時期であれば1〜2ヶ月ほどで芽が出てきますので、調理後の種を有効活用したい方はこの記事を参考に育ててみてください。
また、カインズではアボカド栽培に必要な道具なプランターや用土、肥料など豊富に取り揃えています。オンラインショップでも取り扱っていますので、興味がある方はぜひ利用してみてはいかがでしょうか。