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自然に憧れた都会っ子の"いい意味で妥協した"園芸ライフ

クリエイター

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真野遥

真野遥

料理家。日本酒に合う発酵食レシピの提案を中心に、企業やメディア向けのレシピ開発やコラム執筆など幅広く活動中。東京での5年間の料理教室主宰を経て、2023年に京都へ移住。左京区で酒屋「発酵室よはく」をオープン。著書に『手軽においしく発酵食のレシピ』(成美堂出版)、『いつものお酒を100倍おいしくする最強おつまみ事典』(西東社)がある 。

憧れの畑ライフ、理想と現実の狭間で

京都で暮らし始めて2年目のある日。以前から畑に興味があり、自分で育てた野菜を料理して食べてみたいと思っていたところ、とあるご縁から「大原」という地域の市民農園の一角を借りられることになりました。

農園の一角

畑まではバスで30分ほど。ちょっと遠いですが、山々に囲まれた畑はとても気持ちがよく、ちょっとしたハイキング気分で通い始めました。

せっかく自分で畑をやるならできるだけ自然な方法で野菜を育ててみたいと、畑初心者にも関わらず、農薬も肥料も使わない「自然農」にチャレンジしてみることに。

ビニールマルチを使わない草マルチに挑戦

ビニールマルチを使わない草マルチに挑戦

農家さんの本やYouTubeを参考にしながら独学で始めた自然農。

当時は東京との二拠点生活だったこともあり、畑に行ける頻度は月に1〜2回程度。農薬も肥料も使わない自然農は「放ったらかしでいい」というイメージがあったため、あまり頻繁に行けないならむしろ良いかなとすら思っていました。

今思えば、なんとまあ甘い考えだったのでしょう。

自然農どころか「自然そのもの」になり果てた我が畑

一般的な畑では、畝にビニールマルチを敷いて雑草除けと土の保湿をするのですが、私はビニールマルチを使わない「草マルチ」という方法にチャレンジ。

それを皮切りに、「プラスチックを使わずに畑をやるぞ!」という謎に意識が芽生え、支柱まで竹製のものを使っていました。

ぐんぐん伸びて支柱の長さが足りず、いびつな生え方をしているトマトたち

ぐんぐん伸びて支柱の長さが足りず、いびつな生え方をしているトマトたち

しかし、やはり草マルチの機能性には限界があり、雑草は生え放題。晴れの日が続くと土はカラカラに。竹の支柱はプラスチック製に比べて耐久性が弱く、雨風にさらされるとボロボロになってしまいました。

やり方によっては上手くいくのでしょうが、初心者が月に1〜2回だけ手入れするにはとても向かない方法でした(無知×意識高い=罪深い……)。

どれが雑草でどれが野菜かわからないケール畑

どれが雑草でどれが野菜かわからないケール畑

それでも6月頃まではなんとか頑張っていたのですが、本格的な暑さを迎える7月以降は野菜の成長と同じく雑草の勢いも加速し、手に負えない状態に。

普段は目を輝かせて野草を観察していますが、畑となると話は別。

いちいち野草を愛でている暇はなく、無尽蔵に生える雑草を鬼の形相で必死にむしり取っているだけであっという間に一日が過ぎてしまいます……。

サステナブルを取り違えるべからず! 持続可能な農法へシフト。

そんなこんなで苦戦しつつも、最初の1年ほどは頑固に自然農のスタイルを貫き、わずかばかりの収穫を楽しんでいました。

お豆類は栄養の乏しい土壌でよく育つので、そら豆だけ豊作!

お豆類は栄養の乏しい土壌でよく育つので、そら豆だけ豊作!

しかし、ろくに肥料を与えずに土壌の養分を吸い取り続けた結果、2年目はなかなか野菜が育たなくなってしまいました。これでは畑も野菜もかわいそうです。

後々、自然農の農家さんにお話を聞いたところ、農薬も肥料も与えずに作物を育てるためには土を育てる手間と技術、自然の摂理に沿った栽培計画、そして長い時間が必要であることを知りました。当たり前ですが、ただただ放ったらかせば良い訳じゃないんですよね。

「自然農」を「自然そのもの」にしてしまったら、それはもはや「農」ではない。

自然農はあくまで「手段」であり「目的」ではないと気付き、より現実的で持続可能な方法に切り替えました。

畑に水やり

草マルチに固執せず、ビニールマルチを上手に活用。発酵鶏糞などの有機肥料を使いながら土を育てていき、少しずつ野菜も健康に育つように。

また、やはり一人では手入れが行き届かないため、3年目からは畑をやってみたいという近所の大学生の子に仲間に加わってもらいました。

今やほとんどその子が畑の手入れをしてくれて、収穫した野菜を届けてくれています……!

大学生の子が収穫して届けてくれた玉ねぎ達

大学生の子が収穫して届けてくれた玉ねぎ達

無理に自然な方法で畑をやることは、本来育つはずの野菜の生育をかえって阻害して本末転倒になってしまうことや、一人で奮闘するよりも誰かと一緒にやった方が楽しいことなど、畑仕事からは色々なことを気付かされました。

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