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DIYで使用するサンドペーパーの種類と目の粗さの違いとおすすめの選び方

クリエイター

斉藤 直斗

斉藤 直斗

住宅メーカーの元現場監督で、ものづくりをやりたい想いから、木工職人に転職した現役の職人さん。仕事の合間でDIYや家づくりに関してのWebライターとしても活動しています。ここでは主にDIYに関してタメになる内容をお伝えしています。記事に使われている画像は自宅の作業部屋で撮影。作業部屋を作るほどDIYが大好きです!

DIYにおいて、サンドペーパーは木材を扱った作品の仕上がりを良くするのに欠かせない道具の1つです。

しかし、ホームセンターに行くと多くの種類があり、DIY初心者にとって何を選ぶべきかさっぱり分かりません。(僕自身、現在は木工職人として働いていますが、以前は同じように感じていました。)

この記事では、サンドペーパーの種類や目の粗さに関して解説し、一体どれを選んだらいいのか、というサンドペーパーを購入する際のお悩みを解決します。

DIYでのサンドペーパーの必要性

サンドペーパーは仕上がりを向上させる道具

この記事を読んでいる方のなかには、「そもそもサンドペーパーってDIYで必要なの?」と思っている方もいるのではないでしょうか。

まずは、DIYにおけるサンドペーパーの必要性について説明します。

正直に言うと、サンドペーパーがなくてもDIYをすることはできます。

椅子や机などの作品を作る際にはサンドペーパーがなくても、とりあえず完成させることができるということです。

では、なぜサンドペーパーが必要なのでしょうか。簡単に言うと「作品のクオリティーを上げることができるから」です。

ノコギリや電動ドライバーなどはDIYで作品を作るのにほぼ必須の道具ですが、サンドペーパーは作品のクオリティー、つまり仕上がりを向上させる道具なんです。

ホームセンターで販売されている木材は表面が綺麗ではありません。細かい傷や凹みがあれば、汚れなども付着しています。

ここで質問します。「机の作業スペースである天板を作ろうとした時、サンドペーパーを使用せずに傷や汚れがある状態のままと、サンドペーパーでしっかり研磨して触り心地が良い綺麗な天板という選択肢があった場合、あなたはどちらを選びますか?」

当然ながら、綺麗に研磨された天板を選ぶでしょう。

このように、サンドペーパーがなくてもDIYはできるけど、作品のクオリティーを上げるためにはサンドペーパーは必須の道具なんです。

DIYでのサンドペーパーの使い所

サンドペーパーは木材などの材料を研磨する道具

サンドペーパーは木材などの材料を研磨する道具ですが、DIYではさまざまな用途で使用されます。ここでは4つの使い方を解説します。

サンドペーパーの使い所①表面の下地処理

下地の処理

まずは下地の処理です。つまり材料の表面を綺麗にするということです。先ほどもお伝えしたように、ホームセンターで購入した木材には細かい傷や凹み、汚れなどの付着もあれば表面がザラザラとした粗いままの場合もあります。

これでは触り心地が悪く、傷だらけで塗装をしても塗りムラの原因などマイナスなことしかありません。しっかりと研磨することで作品の完成度が高くなります。

サンドペーパーの使い所②バリ取り

バリ取り

木材を切った後は切り口がバリバリになっていることが多く、そのままにしておくと手にトゲが刺さったりと危ないです。トゲはサンドペーパーで研磨することで綺麗に処理することができるので、切った後にサンドペーパーを使用する習慣をつけておくといいでしょう。

サンドペーパーの使い所③面取り

面取り

面取りとは角を削ることで、角を触ったりぶつかった時の安全性を確保するために行う作業です。

木材の角って面取りをしていないと結構危ないんです。特に普段触れることの多い家具、椅子や机などを作る場合は、面取りが必要不可欠です。

サンドペーパーを使えば簡単に面取り作業ができます。

サンドペーパーの使い所④ウェット研磨

ウェット研磨

木材用の塗料のひとつにオイルがあります。オイル塗装後に研磨する工程があります。このオイル塗装直後の研磨をウェット研磨といい、水に強い耐水ペーパーを使用します。ウェット研磨をすることで、より触り心地の良い仕上がりにすることができるんです。

ウェット研磨、オイル塗装に関しては過去の記事でも解説しているので参考にしてみてください。

サンドペーパーの種類

さまざまな粗さのサンドペーパー

サンドペーパーといってもいろんな種類があります。ホームセンターで購入しようと思っても、何を選べばいいか迷うことがほとんどです。(僕も最初は悩みました……。)

そこで、サンドペーパーの種類に関して解説します。これを読めば購入時にもう悩まなくなります!

サンドペーパーの種類①紙やすり

紙やすり

最もよく知られているのが紙やすりかと思います。「サンドペーパー=紙やすり」と勘違いしている方もいますが、正確には紙やすりはサンドペーパーの一種です。

紙やすりはサンドペーパーのなかで価格が一番安く、DIYから手軽なホビーなど幅広く使うことができます。

ただし、紙で作られているために破れやすく、削った粉が詰まりやすいデメリットがあります。ちょっとした作業や価格を抑えて購入したい方におすすめと言えます。

サンドペーパーの種類②布やすり

布やすり

布やすりは布でできているため、紙やすりより破れにくく丈夫です。金属の研磨や電動サンダーに取り付けて使用するのに向いています。丈夫なので荒材をガシガシ研磨したい時などにも使えます。

サンドペーパーの種類③空研ぎペーパー

空研ぎペーパー

空研ぎペーパーは名前を聞いてもピンと来ないと思います。空研ぎペーパーとは木材の研磨などで削った粉が詰まりにくく、長く使用できる特徴を持つサンドペーパーです。紙やすりよりも目詰まりがしにくく強度もあるため、木材を扱ったDIYで一番使いやすいと言えます。

木材のDIYなら、とりあえず空研ぎペーパーを選んでおけば間違いないです。

サンドペーパーの種類④耐水ペーパー

耐水ペーパー

耐水ペーパーは耐水性があり、水に濡れても使用できる特殊なサンドペーパーです。使い所はオイル塗装後の研磨でのウェット研磨など、水分を含んだ場所での研磨に適しています。

主に荒材などよりも仕上げ時に使うことが多いです。

サンドペーパーの種類⑤メッシュペーパー

メッシュペーパー

あまり選ばれることがないですが、メッシュペーパーという種類もあります。耐水性もあり、目詰まりもしにくく、柔軟性もあるため使いやすいのですが、どのサンドペーパーよりも価格が高いのが難点です。

サンドペーパーの番手

サンドペーパーの番手

サンドペーパーの種類の次は番手の選定になります。#100や#400の表記はサンドペーパー表面の粗さを示し、数字の数値が小さいほど粗く、大きいほど細かくなっています。

以下では、DIYでの使用シーン別にどの番手のサンドペーパーを選ぶかを解説します。

荒材には粗目の#100〜120

粗目#100〜120のサンドペーパー

ホームセンターには、表面が比較的綺麗なものもあれば、ケバケバして木材表面が荒れているものもあります。表面が荒れている木材には#100〜120程度の粗目のサンドペーパーを使いましょう。

まずは粗いサンドペーパーで全体を整えてから段階を踏んで細かい番手に切り替えていきます。

塗装前の下地調整では中目の#180〜240

中目#180〜240のサンドペーパー

塗装をする時はサンドペーパーで研磨をした方が、汚れやボンドの付着などによる塗りムラを防ぎ、全体的に綺麗に塗装をすることができます。この時には中目と呼ばれる#180〜240を使用するといいでしょう。2度塗り、3度塗りする場合には、その都度細かい番手で仕上げていくことでより良い塗装に仕上げることができます。

仕上げのツルツル仕上げるには細目の#320〜400

細目#320〜400のサンドペーパー

木材はザラザラしているイメージもあるかと思いますが、しっかりと研磨や塗装をすることで、ツルツル、サラサラした触り心地に仕上げることも可能です。

その時には#320〜400程度の細目を使用するといいでしょう。とはいってもいきなり#320〜400を使うのではなく、中目の番手で全体を一度仕上げてから細目に切り替えて使用します。

硬材には1段階粗い番手を選ぶ

硬材

木材といっても杉材のような柔らかい木材もあれば、タモ、オークといった硬い木材もあります。(上の写真はタモ材です)。柔らかい木材は研磨をするとすぐに削れますが、硬い木材はなかなか削れません。

荒材の研磨では、杉なら#120、タモなら#100を選ぶなど、硬材なら1段階粗い番手、軟材なら1段階細かい番手を選びましょう。

杉などの柔らかい木材を粗い番手で研磨をすると削り過ぎてしまう、なんてこともあるので気をつける必要があります。

木工職人がおすすめするサンドペーパーの選び方

木材を処理

ここまで、サンドペーパーの必要性や種類、番手別の解説をしてきました。最後に具体的な説明をしておいて、結局どれを買えばいいのかお伝えします。

とりあえず、「空研ぎペーパー」を選べば間違いない

空研ぎペーパー

サンドペーパーにはいろんな種類と特徴がありますが、木材を扱ったDIYでは結論として「空研ぎペーパー」を買っておけば間違いありません。

木材の研磨で相性がいいのが空研ぎペーパーです。紙やすりでは木材の角やバリなどに引っ掛かりやすく、すぐに破けてしまいます。布やすりは少し硬くて扱いにくく、これらの種類は削った木材が詰まりやすいです。また、耐水ペーパーやメッシュペーパーは価格も高いので普段使いには向いていません。

というわけで、木材には空研ぎペーパーが使いやすくて一番おすすめです。

サンドペーパーは使う用途で使い分けも必要

サンドペーパーは使う用途で使い分けよう

とりあえずは空研ぎペーパーを選べば間違いはないですが、用途で使い分けるのも必要です。

たまにしかDIYをしない場合や価格を抑えたい場合は紙やすりでも問題ありません。木材の角など破れやすい場所や荒材をガシガシ研磨するなら布やすりが適していますし、水分を含んだ場所での研磨なら耐水ペーパーが適しています。

つまり、使用する用途に応じてサンドペーパーの種類を使い分けるのが正しい選び方と言えます。ベースは空研ぎペーパーを使用して、特別な用途に合わせて他の種類のサンドペーパーを揃えるとよいのではないでしょうか。

正しいサンドペーパーを選んでDIYを楽しもう

様々なタイプのサンドペーパー

この記事ではサンドペーパーに関しての特徴や選ぶべき目の粗さから、どれを選べばいいのかについて解説しました。

とりあえず、「空研ぎペーパー」を選んでおけば間違いなし。

  • 荒材には#100〜120
  • 塗装前には#180〜240
  • ツルツル仕上げには#320〜400

杉などの軟材には1段階細かい番手で、タモやオークなどの硬材には1段階粗い番手を使うといいでしょう。

ホームセンターに買いに行ってもどれを買っていいのか分かりにくいサンドペーパー選びですが、この記事を参考にして、正しいサンドペーパーを購入していただければ幸いです。

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