三角コーンの“中身”を改造して、やしろあずき先生に送りつけてみた
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目次/ INDEX
DIYで木材を組み立てるやり方は「ビスを使用する組み立て方」が一般的です。ビスを使用すれば、がっちり木材と木材を固定でき、棚や椅子などを作るのに非常に便利で、少し練習すれば誰でもできる簡単な方法ともいえます。
この記事ではビスを使った組み立て方の見た目を良くする方法を現役の木工職人でDIYアドバイザーの僕がみなさんに伝授します。
1つひとつ順を追って丁寧に説明していくので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
「ビスを使った組み立て方の見た目を良くする」とはどういうことなのか? と思った方もいるでしょう。それは、ズバリ「ビスを見えなくする方法」です。
改めて見るとビスって結構目立ちませんか? DIYに慣れてくると、このような細かい見た目にもこだわりを持ちたくなってくるので、ビスを隠して見た目が良くなる方法を試したくなります。
今回は、ビスで固定した後にビスが全く見えずにスッキリときれいな見た目になるような方法を伝授していきます。
ビスを見せなくする方法を簡単に説明すると、それはダボ(木栓)を使ってビスを見えなくするという方法になります。
詳しいやり方はこの後に解説していきますが、簡単に説明するとビスを木材の深くに打ち込んでダボ(木栓)で蓋をするという方法です。
これが予想以上に見た目がきれいに仕上がるのでぜひ覚えていただきたいところです。
ダボと木栓は似たようで少し意味合いが違いますが、この後の内容では全てダボの呼び方で統一します。
ビスを隠す方法は今回のやり方以外にもいろいろありますが、この記事では中でも一番見た目が良くなる方法をみなさんにお伝えします。
記事の最後には僕自身がDIYで製作した数々の作品の中から、この記事のやり方を実際にやった実例も紹介しています。どの程度の仕上がりで目立ちにくいのかをぜひチェックしてみてください。
まずは今回使用する道具を紹介します。
この中で特に重要な道具が「皿取錐」と「埋木錐」の2つです。
詳しい使い方はこの後解説しますが、ビスを隠すためには、まず、ビスを木材の奥まで入れる必要があります。その時に皿取錐を使用します。
埋木錐はダボを作るのに使用します。おそらく見慣れない工具だと思います。埋木錐、皿取錐はどちらも穴のサイズがあるので、必ず両者のサイズは揃えて購入してください。
別々で購入することもできれば、セットで販売していることもあります。
ここから具体的なやり方を丁寧にお伝えしていきます。
内容が複雑そうに見えますがやっていることはすごくシンプルで、少し練習すれば誰でも習得できますよ!
まずはビスを打つ場所に皿取錐で穴を開けます。
開ける深さは木材の厚みにもよりますが、1cm以上の深さはあった方がいいです。(浅すぎるとダボが抜けやすくなってしまう)
皿取錐で穴を開けた場所にビスを打ち込みます。
当然ですが、皿取錐で開けた穴よりもサイズの小さいビスを選ぶ必要があります。なので、皿取錐とビスのサイズには注意が必要です。
ここで、一旦埋木錐でダボを作る方法を解説します。
ダボは実際に埋める場所と同じ木材を使用することが重要です。同じ材種の木材を使用することで、埋めた跡が目立ちにくくなります。
DIY中に発生した端材などは埋木錐で使用するので捨てずに残しておきましょう。
埋木錐でダボ用の穴を開けます。ダボは欠けたりすることも多いので少し多く作っておくといいでしょう。
おそらくこの埋木錐でのダボ作りは少してこずると思います。
僕も実際に経験しているからわかるのですが、意外ときれいにダボの形を保ったまま穴を開けることができないんです。
ですので、ここでいくつかコツを紹介しておきます。
この3つを意識してみるといいでしょう。
最初は慎重にゆっくりやろうとしてドリルドライバーの回転を遅くしてしまいがちですが、回転が遅いと木材の繊維がきれいに削れず上手くくり抜くことができません。回転数はなるべく早い状態で掘るようにします。
ただし、回転数は早くても掘る速さはゆっくりです。しっかりと埋木錐の刃で削って掘っていかなければダボが壊れてしまいます。
力で押し付けるように掘り進めてはいけません。ゆっくり削り進めていきましょう。最後に、真下に掘るようにしっかりと掘り進める角度を確認しましょう。意外と確認してみると癖で斜めになっていたりします。
斜めに掘ると上手くダボが作れないので真っ直ぐ下に掘り進めるようにします。この3つを意識してみると上手くダボの形を保って掘ることができるので試してみてください。
埋木錐でダボの形に掘ったら、木材からダボを取ります。マイナスドライバーで差し込んでポキッと奥で折ってやると上手く取れます。
ダボの先端をサンドペーパーで斜めに削っておくと、この後打ち込む時に入りやすくなるのでやっておくといいですよ。
作ったダボを皿取錐で開けた穴に埋め込んでいきます。まずは穴にボンドを入れます。ボンドを入れたら穴全体に塗ることが大切です。
ダボを穴に打ち込みます。埋木錐で作ったダボは市販のダボに比べて折れやすいので注意が必要です。金属のトンカチで叩くと折れやすいのでゴムハンマーなどで叩くといいでしょう。
ダボを埋め込んですぐにカットしてもいいのですが、できればボンドの硬化を待ってからカットしてください。その方がダボが動くことがないのできれいに仕上がりやすいです。
ノコギリにボンドが付着すると切れが悪くなってしまうので、事前にボンドを拭き取ることも忘れずに。
また、ノコギリはダボ切りに適したノコギリを使用することがオススメです。通常のノコギリを使用すると作品本体に傷をつけてしまうんです。ダボ切り用は切る時に作品に傷がつきにくいノコギリの刃の形状になっているので検討してみてください。
最後にノコギリだけでは切り口にムラがあるので、サンドペーパーで全体を研磨して仕上げます。サンドパーペーは#180〜#240程度の中仕上げ用が適しています。
ダボを使ったビスを見えなくする方法での作業が完了です。最後に今回のやり方を使っていくつか作品を完成させているので、参考までに見ていただければ嬉しいです。
ダボを使ってビスを見なくするとどのように作品の見た目が良くなるのかを、僕が製作したDIYの作品で確認してみてください。
本棚の天板はウォールナットという希少性のある木材を使用しています。
作り方の関係で天板からビスを打ち込む必要があったのですが、目立つ位置なのでなるべく目立たせたくないということで、ダボでビスを隠しました。
見てわかるとおり、ほとんど埋めたことに気づかない仕上がりだと思います。
こちらはクローゼット用にオープンラックを製作しました。
骨組み部分の組み立てをビスで固定したのですが、そのビスをダボで隠しています。こちらも目立ちにくくなっているかと思います。
最後に最近製作した窓の内側に作るインナーサッシです。こちらも周りの枠の組み立てにビスを使用しダボで目隠しをしています。
デザインや見た目にこだわって作ったモノだったので、このように目隠しすることはもう必須の作業になります。
今回はDIYのテクニックとして良く使われるビスでの組み立て方を、ダボを使ってビスを目立たなくする方法を紹介しました。
ただビスを締めるだけの時に比べて、作業数や手間は増えますが、圧倒的に見た目が良くなったのがわかると思います。
DIYはこだわりを持って作っていくことに非常に魅力があります!
ぜひ、この記事を読んでくれた方もこだわりを持ち今回のように手間掛けて唯一無二の作品を作ってみてください。
※売り切れや取り扱い終了の場合はご容赦ください。
※店舗により取り扱いが異なる場合がございます。
※一部商品は、店舗により価格が異なる場合があります。