泥汚れで悲惨な玄関タイルを神アイテムでピカピカにお掃除してみた
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こんにちは、工業製造業系ライターの馬場です。
庭にある邪魔な木を伐採したのはいいが、残った切り株に困ったことはありませんか? 私はあります。
小さな切り株でも抜くのは大変です。
庭に残る切り株は何かと厄介です。見晴らしは良くなりますが、足元の切り株に気づかずに足を引っかけて転びそうになることが多々......。シロアリが発生する原因にもなり、家に影響を及ぼすかもしれません。また、根元から新芽が出てきて、いつのまにか枝を広げてしまっている場合もあります。
可能な限り、切り株は抜いて除去する(伐根する)ことをおすすめします。
最初の古民家の庭はこんな感じ
前回、庭にある大きな木を切り倒す記事を書きました。トレラン向けのランニングステーションを作るために借りた、埼玉県大里郡寄居町にある古民家の庭の木です。その切り株はまだ伐根していませんが、元々庭には大小各種の切り株が残っていました。
古民家の庭再生はほぼ開墾作業
古民家の再生では、建物だけでなく、庭の整備も必要です。除草、伐根、石の除去、各種ゴミの廃棄などやることが多数あります。もちろん、造園業の人にお願いすれば全部やってもらえます。しかし、再生費用削減のためにもできるところは自分でなんとかしたい。
木は切り倒してもらいました。除草はスコップ1本でもなんとかなります。では、伐根はどうでしょうか? 自分でやってみたところ、なんとかなりました。スコップの他にもう少し道具が必要です。以下に方法と道具を紹介していきます。
伐根する方法は大きく分けて二つです。切り株を枯らしてから周りを掘って根を切断して引き抜く。または、枯らさずに周りを掘って根を切断して引き抜く。このどちらかです。
伐根の基本は、掘る、切る、引き抜く
どちらの方法も、掘って根を切ることで引き抜けるようにするのは一緒です。枯らしてからだと、根の力が弱くなるので、そのまま掘るより抜きやすくなります。
力をかけて深めに穴をあけます。
切り株を枯らす方法は、電動ドリルで切断面や側面に穴をあけ、除草剤(サラダオイルなどの油でも可)を入れます。雨がかかったり知らない人がうっかり触ったりしないように、しっかりビニール等で覆ったらあとは放置しておくだけ。やがて切り株は枯れていきます。
ただし、枯れてくるのに1ヶ月から数カ月かかるそうです。また、ドリルや除草剤などを使わず、黒いシートをかけて光を遮り、光合成を抑えて枯らす方法もあります。その場合は、枯れるまでに1年ほどかかるそうです。
枯れていない根を切るのは大変
枯らせることなく伐根する場合は、思い立ったら直ぐに対応できます。ただし、根がまだしっかりしているので、掘り出した根を切るのが大変です。太い根を切る時は、手動だと挟まってノコギリが動かなくなることもあります。電動工具の力が必要です。
また、どちらの方法でも切り株は大きくなるほど重く、簡単には上がらなくなります。引き上げるための道具が必要になります。根がつかんでいる土を落とさないと切り株が重いままで、隠れている根を切ることもできません。土を落とす道具も必要です。
次は道具の紹介です。
伐根に使う道具は、掘る、切る、抜くの3種類。
伐根に使う道具は、3種類に分けられます。土を掘る道具。根を切る道具。引き抜く道具です。
まずは土を掘る道具。主にスコップやショベルになります。小さな切り株でも根は深く、広く成長していることも多いので、ある程度の大きさのものがおススメです。
畑作業の時にも大活躍
私の場合、こちらのY柄で全長145cmある長いショベルを使っています。これだと、土に差し込んだショベルを立ったまま倒せば土が掘り起こせるので、腰への負担が少なくなります。深い穴を掘る時も下まで届きやすいので楽です。小さな根の伐根ならば、これをテコにして抜くことも可能です。
これぐらいの根なら抜けます。
色々便利な長尺のショベルですが、難点はけっこう重いこと。腰への負担は減るものの、握力が必要です。あと、掘り起こした土を持ち上げる時に、腰を使わず足を曲げて持ち上げるようにしないと、普通のショベルより腰にきます。使用の際には注意してください。
バールは土を掘るだけでなく、細い根を押し上げる時にも使えます
もう一つ土を掘るのに使うのがバールです。これで絡まった根の間の土を突き崩します。40cm以上の長さの、ある程度大きいものがおススメです。他にも、硬く先がとがっていて、力を入れて突き刺せるものなら何でも構いません。
根は土をしっかりつかんでいて、小さなスコップを突き刺してもなかなか崩せません。バールぐらい硬いもので突き刺す必要があります。土を突き崩したらかき出し、根をむき出しにしていきます。そうすれば根を切ることができます。
土を掘る道具は、クワなどでも構いません。使いやすいものを使用してください。基本は根をむき出しにしていく。これだけです。
一家に一本剪定ノコギリ。
続いて、むき出しになった根を切る道具です。ノコギリやハサミを使います。
ある程度の太さの根を切る際には剪定ノコギリを使います。工作などに使う両側に刃のついたノコギリでも構わないですが、剪定ノコギリの方が持ちやすく、狭い場所でも切りやすい。伐根の作業効率が変わります。また、土がついたところを切るため、刃の劣化が早くなります。替え刃式のものがおススメです。
細い根はこれで一発。
もう一つの切る道具が剪定ハサミです。細い根はこれで切っていくと早く処理できます。細い根が絡まるように生える切り株はスコップが入っていかず、ノコギリで切っていくのにも時間がかかるのでこちらが便利です。
太い根の切断には欠かせません。充電式が使いやすい。
もう一つ、切る道具として欲しいのがレシプロソーです。太い根を切る時は、これが無いと切ることができない場合もあります。また、単に太い根を切る時だけでなく、ノコギリを動かすために腕を前後させるのが難しいような狭く深い穴の中でも活躍します。ある程度以上の切り株を伐根する際には是非用意してください。
最後が抜く道具です。土を掘って、根を切って引き抜く際には力が必要です。全ての根が綺麗に切れていれば力を入れなくても抜けます。しかし、多くの場合はどこかに小さな根が残っています。根を切りながら引き抜かなければなりません。
ハイリフトジャッキと解体ハンマー。そのうちブロック塀解体もやる予定
そこで使うのが、重量物を高い位置まで上げられるハイリフトジャッキ(ファームジャッキ)。こちらのものだと、最大3トンの重量物を60cmの高さまで引き上げ可能です。
大きな切り株も、小さな切り株もこれがあれば大丈夫。
本来は転倒した車を元に戻すような際に使うものです。これを使えば、細い根が多少残っていても引きちぎりながら引き抜けます。使い方は、太めの根の下を少し深めに掘ってジャッキを入れるスペースを作って差し込みます。ジャッキが沈むような柔らかい場所なら、板などのサポートを下に入れておきます。
バキバキ音を立てながら根が上がっていく。
あとはジャッキを上げて根を傾ける。引き上がり切らない場合は、まだしっかりした根が残っているので、一度降ろした後に、周囲を掘って該当の根を探して切断します。その後再びジャッキで引き上げて、簡単に引き上がるようなら伐根成功です。けっこう抜けます。
ちなみに、引き上げの際には、ジャッキで切り株を上げたままの状態で下に手を入れて根を切ることは止めてください。根が切れることで力が抜けてジャッキが外れ、重い根が手や足の上に落ちる可能性があります。なるべく複数人、または近くに人がいる状態で作業を行うことも必要です。
それでは実際に伐根していきます。まずは小さめの切り株。
このサイズでも人の力のみで抜くのは大変。
壁際にあったものです。細い根が横に走り、太い根が1本下に向かってまっ直ぐ伸びていました。ある程度掘って太い1本を切れば、人の力でも引き抜ける切り株ですが、ここはハイリフトジャッキで一気にいきます。動画でどうぞ。
二股になった根に引き上げ部分をかけてジャッキを上げれば簡単に抜けました。
小さな切り株も、足を引っかけてやすく厄介な存在なので除去がおすすめ
この手の細い根の多い切り株は、根をむき出しにして細かく切るのに時間がかかります。ジャッキを使うと細かい根は切れてしまうので便利です。
続いて大きな切り株の伐根です。
何度かジャッキで上げ下げしながら掘り進めます
大きな切り株は、掘る範囲が広くて深くなります。根も太いことが多いので、切るのも大変です。ショベル、バール、レシプロソー、ジャッキなどを駆使して、手前の邪魔な根を切断しながら掘り進めます。
主な根が切断できたら、安定した太い根にジャッキをかけて引き上げます。
けっこうな重さの切り株でしたが、無事伐根に成功しました。
このままでは重くて一人では運べない
伐根した切り株はこのままでは移動できなかったので、レシプロソーで長い根を細かくして軽くしました。
ちなみに、切り株の処分に関しては、ゴミ袋に入るような小さなものなら、多くの自治体で燃えるゴミとして回収してもらえます。大きな切り株は、粗大ゴミで引き取ってくれる場合もありますが、廃品回収業者へ依頼することになるかもしれません。出し方が不明の場合は自治体に問い合わせ、ルールに従って処分してください。
伐根した切り株や根、捨ててあった丸太を集めた結果
自分でもなんとかなる切り株の伐根ですが、道具が色々必要で、力も必要です。そういうのは無理! という方は、迷わず造園などの専門業者に依頼してください。伐根した切り株の処分も引き受けてくれるはずです。
自分で伐根するのは大変です。お好きな方だけ挑んでみてください。作業には十分注意し、安全対策もお忘れなく!