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目次/ INDEX
桜とともに全国を駆け抜ける。桜マニア・中西一登。
春になると、多くの人が集い、笑顔を連れてくる風物詩「桜」。
桜は、なぜか人の心を掴んで離さない不思議な魅力がある。
そんな桜に誰よりも心奪われ、その足で全国を駆け巡る桜マニアがいる。
桜マニア・中西一登さん。
中西さんは、桜についてこう語る。
「儚いから、追いかけるんです」
「私たちを多彩に楽しませてくれる」
「散り際、満開の姿、桜には心を動かされるところがいくつもある」
中西 一登
会社を辞め、九州から北海道まで桜前線を追いかける旅を5回決行した。
これまでに訪問した桜名所は約1800ヶ所。2001年9月から258ヶ月(21年半)にわたって毎月桜を観察しており、2006年には4ヶ月で110泊の車中泊を行なった。
六義園の桜
──中西さんは、日本中の桜を追いかけ続けている“桜マニア”だとお伺いしました。
──それはすごい! 桜前線を追いかける旅なんて、素敵ですね。今回は、桜についていろいろ教えてください!
新宿御苑の桜
──中西さんは全国各地で桜を拝見していると思うのですが、その中でも特に心を動かされたスポットはどこなんでしょう。
1つは、青森県の『弘前城』の桜です。私が桜にハマったきっかけにもなった場所になります
日本最古クラスの染井吉野。143年前に弘前城に植樹されたという。「染井吉野寿命60年説」などどこ吹く風、といった貫禄だ。
──すごいボリュームですね! 思わず圧倒されてしまいます。
初めて見たときは、なぜこんなにも濃厚な桜が咲くのかが不思議でした。衝撃的な光景ですよね
──たしかに花の量が多く、濃密ですね。なぜこんな桜が咲いたのか、理由があるのでしょうか?
弘前城には桜を管理している部署があるのですが、その部署は桜の育成レベルが全国1なんです。弘前はリンゴの出荷量が日本で1番多いのですが、リンゴと桜には“バラ科”という共通点があるんです。だから、桜にもリンゴの育成方法を活かしているんですよ
──桜とリンゴがつながっているなんて思いませんでした。どのような共通点があるのでしょうか?
2つあるのですが、1つ目は高さです。リンゴは高さを出して育てません。理由は、高さが出るとリンゴの収穫が大変になるからです。だいたい2m〜3mくらいの高さで育てていると思います。背が低いまま育てる方法を桜にも利用し、より目線に近くなるように育てているんです
──近くで見る方が、よりダイナミックに感じますもんね。
2つ目は剪定です。リンゴの木を育てる際は、よい実をならせたり病気を防いだりするためにかなり剪定します。弘前城の桜も同様です。弘前城の場合、10年〜20年後に枝がどう伸びるかの方向を予測し、バリバリ剪定します。剪定などのよい管理の結果、弘前には『7つ咲き』の桜が咲いているんですよ
弘前城の7つ咲きの花。手前のくき(花柄)の本数を数えてみてほしい。
──『7つ咲き』?
健全な染井吉野ではだいたい1箇所の花芽から3~4本のくきを出して花をつけるのですが、弘前城の桜は、1箇所の花芽から7本のくきが出ている『7つ咲き』の桜があります。この『7つ咲き』は、都内だと新宿御苑でもごくまれに見ることができます。7つ咲きは、桜がとても元気なことを表わしていると思います
──バランスよく剪定をしてしっかり管理すれば、こんなこともできるんですね。
ただ、桜はデリケートな植物です。剪定をすればするほど病気にかかるリスクが高くなるので、その分管理が難しくなります。だから、これは弘前の桜の管理力があってこそ成し遂げられる技術なんですよね
吉野山の桜
2つ目に紹介するスポットは奈良県吉野山です。ここは、ヤマザクラという桜が約3万本あり、『一目千本』とも言われているんですよ
──3万本⁉︎ すごいですね。でも、なぜそんな数の桜が1箇所に集まったのでしょうか?
吉野山の桜。中央は金峯山寺。
平安時代に、ある行者さんが桜の木で仏像を彫り、奉納したのが始まりと言われています。その後信者の方たちが、日本中からヤマザクラを持ってきて植える風習ができたそうです
──日本昔話のようなエピソードですね。
吉野山は、1200年ほどの歴史がある桜スポットです。山に高低差があるので、開花も若干のばらつきがあります。だから、1ヶ月くらいは桜景色を楽しむことができるんですよ
そうですね、回った場所は通算約1,800箇所になると思います。また、桜前線は九州から北海道までこれまでに5回追いかけています