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ジャスミンのような香りと、紫や白の綺麗な花を咲かせるバンマツリ。温暖な気候であれば、一年中開花させることができ、長い期間花を楽しめます。花の色が濃い紫から白へと変わっていくのが特徴で、香りもあるので人気が高い花木です。
見た目は綺麗ですが、毒があるので、小さいお子さんがいるお宅やペットを飼われているお宅は置き場所に注意が必要です。
今回は、バンマツリの育て方について紹介します。育てるのに適した日当たりや土、肥料などを解説するので、ぜひ栽培の参考にしてみてください。
バンマツリ(蕃茉莉)はナス科ブルンフェルシア属で、南アメリカやブラジルが原産の花木です。通常は0.5~1m程度ですが、大きく育てれば3m近くまで高く育ちます。葉は固く、濃い緑なのが特徴です。
蕃茉莉の蕃は外国、茉莉はジャスミンを意味するため、外国産の香りの良い花という意味があります。さらに香りが強い「ニオイバンマツリ」が有名です。
バンマツリの開花時期は4~7月ですが、同じような気温を保っていれば、一年中開花させることができます。花弁が5枚集まり、同じ場所から2輪ほど咲かせるのが特徴です。
バンマツリの花は、最初は濃い紫色ですが、時間が経つにつれ薄くなり、最終的には白色に変わります。1株でいろいろな色が楽しめるのもバンマツリの魅力です。
バンマツリは全草に神経毒があり、特に果実と種子に多く含まれています。毒性が強いので、小さいお子さんやペットが誤って食べないように注意しましょう。
ペットが食べてしまうと嘔吐・ふらつきなどの症状を引き起こします。最悪の場合、命に関わるので、気になる場合は動物病院で見てもらいましょう。
誤飲にさえ注意すれば比較的安全ですが、剪定などで手に樹液が付いた場合は、念のためにしっかりと洗い流しておきましょう。剪定の際は手袋の着用をおすすめします。
種はほとんど販売されていないので、苗から育てるのが一般的です。
花が付いていない苗を購入する際は、葉が濃い緑色になってるものを選びましょう。葉が黄色くなっていると生育が悪い可能性があります。
花付きの苗を購入する際は、花の先端まで元気なものを選ぶと良いでしょう。
種は一般的に流通していませんが、種から育てる場合は、まく時期に注意します。バンマツリの種は寒さに弱いので、気温が上がってからでないと発芽しません。
種をまいたら、土が乾燥しないように水やりします。管理しやすいように、直まきではなくポットにまくと良いでしょう。
バンマツリは寒さに弱いため、寒冷地では鉢植えで育てるのが一般的です。温暖な地域では地植えでも育てられます。
よく根が張るので、地植えの場合は周りの草木に絡まないように十分距離をあけると良いでしょう。鉢植えの場合は、通常よりひと回り大きい鉢に植えると、生長がよくなります。
バンマツリは日当たりが良い場所を好みます。秋から春にかけては、日光がよく当たる場所で育てましょう。特に開花期の春から初夏にかけては、日光不足になると花付きが悪くなるので、充分日に当てます。
乾燥には弱いので、夏は直射日光を避け、半日陰で育てます。直射日光が当たる場所は、遮光ネットなどを使って、日陰を作ってあげると良いでしょう。鉢植えの場合、西日にも注意する必要があります。
バンマツリはやや寒さに弱く、冬越しには5℃以上の気温が必要です。5℃以下になったり、霜が降りたりすると枯れてしまうので、鉢植えで育て冬の間は室内で管理します。
室内で管理する場合は、日当たりが良い窓際で管理します。5℃前後になると、落葉して葉がなくなることがありますが、枯れているわけではないので、暖かくなれば再び葉が茂ります。葉がない株は光合成をしないため、日当たりが悪い場所で管理しても問題ありません。
地植えで育てる場合は、念のため株元にワラや腐葉土で保温しておきましょう。
バンマツリは、乾燥や水切れをとても嫌います。特に、開花しているときはよく吸水するので、水切れに注意しましょう。
夏は土が乾燥しやすいので、毎日たっぷりと水やりします。1日1回の水やりでは乾燥してしまうようなら、朝・夕の2回水やりしましょう。
冬はそれほど水を欲しがらないので、水やりの回数を控えます。土の表面が乾いてから数日後に、水やりをすれば十分です。
地植えの場合、基本的に水やりの必要はありませんが、雨が降らない時期には水やりしましょう。
バンマツリは、水はけの良い土が好みです。果樹・花木用の培養土を使うと良いでしょう。
自分で配合する場合は、赤玉土7と腐葉土3でブレンドします。通気性を良くするために、川砂を1割程度混ぜても良いでしょう。
地植えの場合は、植え付ける場所に、あらかじめ腐葉土か堆肥をたっぷりと混ぜ込んでおきます。
おすすめの土
花付きを良くするためには、リン酸成分が多めの肥料を使います。
元肥として、緩効性の化成肥料を施すと良いでしょう。春から秋の生長期にも、緩効性の化成肥料を追肥します。また、開花時期には、液体肥料も与えると効果的です。
おすすめの肥料
バンマツリは樹形を崩しやすいので、樹形を整えるために剪定が必要です。徒長した枝は半分ほどに切り詰め、細い枝は根元から剪定します。
強剪定は花が咲き終わったらすぐに行うと良いでしょう。遅くとも夏前には終わらせます。
バンマツリは1年でかなり大きくなり、鉢に根が回るので、毎年植え替えるのがおすすめです。遅くても、鉢の下から根が出てきたら植え替えましょう。植え替えを怠っていると、根詰まりを起こし、枯れてしまいます。
植え替えの適期は春か剪定後です。鉢から抜いた株は、周りの古い土を軽く落としてから、ひと回り大きい鉢に植え替えます。なお、地植えの場合、植え替える必要はありません。
バンマツリは挿し木で増やせます。挿し木をする場合は、4~9月に枝を10cmほどに切っておきましょう。剪定した枝を使っても良いです。
切った枝は、土に挿す部分の葉をすべて落とした後、水に1時間ほど浸けておきましょう。その後、清潔な用土に挿しておくと、1ヶ月くらいで発根します。発根するまでは日陰で管理し土が乾かないように管理しましょう。
バンマツリは、種がなることはほとんどありませんが、稀に実がなり種ができることがあります。熟した実の中に種がありますが、種が非常に小さいので採種する際は注意しましょう。
バンマツリは、すす病になることがあります。すす病になると、枝や葉が黒ずみ、光合成ができなくなるので、生育が悪くなってしまいます。
すす病は、アブラムシ、カイガラムシなどの排泄物にカビが生えることが原因なので、害虫が付かないようにするのが予防策になります。すす病になってしまったら、水でこすり洗いをして、除去しましょう。
また、ハダニが発生することもあります。葉や花の裏側に付着して吸汁するので、見つけ次第薬剤で駆除しましょう。なお、ハダニは暖かく乾燥したところが好きで、葉水をすると予防になります。
おすすめの殺虫剤
バンマツリは、大きく育てれば3m近くまで育つ花木で、花の色が徐々に変化するのが特徴です。毒性があるので、お子さんやペットが誤飲しないように注意しましょう。
日当たりが良い場所を好みますが、乾燥には弱いので、夏の間は注意が必要です。水切れを起こさないように、1日2回水やりしましょう。
5℃以下か霜が降りると枯れてしまうことがあるので、温暖な地域以外では鉢植えで育て、冬の間は室内で管理します。
環境が整えば、一年中お花を楽しめるので、チャレンジしてみてください。