八百屋歴10年のプロが指南。新鮮でおいしい産直野菜を選ぶコツ
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目次/ INDEX
「猫はずっと毛づくろいをしているな」と思ったことはありませんか。
猫にとって毛づくろいは、必要不可欠な行為です。起きている10時間のうち3時間以上も毛づくろいをしています。
なぜ、猫はこれほど長い時間毛づくろいをするのでしょうか。
この記事では、猫が毛づくろいをする理由や方法、毛づくろいをし過ぎる、または毛づくろいしない猫の対処法を解説します。
猫が、ライフワークともいえるほど時間をかけて毛づくろいをするのはなぜでしょうか。
次の4つに分けて解説します。
毛づくろいを熱心にする大きな理由の1つが、体を清潔にするためです。
ニオイや汚れが自分に付くことを嫌うので、ご飯のあとや排泄のあとなどの匂いがついた後は体を舐めてきれいにしています。
猫は、待ち伏せして狩りをする狩猟動物であるため、なるべく体臭を消したがる習性も影響しているといわれています。
飼い主の手にハンドクリームが付いていたり、料理のあとで食べ物の匂いがついていたりする場合、なでられるとそれを舐めて取ろうとすることがあります。
なでたあとに、すかさず舐めるので「嫌われてる?」と思うかもしれませんが、付いたニオイが気になるだけなので気にしなくて大丈夫です。
猫は、舐めることで唾液で体を濡らして、体温を下げようとします。
気温が上がって暑くなると、人間は汗をかいて体温を下げますが猫は体が毛で覆われている上に汗をほとんどかかないため、汗で調整できません。
舐めて体を唾液で濡らすことで、唾液が蒸発するときに体の熱が奪われる気化熱で体温を下げるのです。特に夏の毛づくろいは、体温を下げる目的で行うことも多いです。
また冬は、毛づくろいで毛の間に空気の層を作り、人の洋服のような保温効果を生み出しています。
猫は、ストレスを感じたときや、緊張したとき、驚いたり興奮したりしたときなど、気持ちを落ち着かせてリラックスするために毛づくろいします。
猫が体を舐めると気持ちが落ち着くのは、母猫に舐めてもらったことを思い出すためといわれています。飼い主になでてもらうのも母猫に舐めてもらう感覚に似ているので好きな猫が多いです。
大きな音が鳴って驚いたとか、高い場所に飛び乗ろうとして失敗したなど、不安や焦りを舐めて落ち着こうとする毛づくろいは、短時間で終わります。
体をきれいにするためと違い、一部を入念に舐めて緊張をほぐしているとされています。
猫同士がお互いに毛づくろいをし合うことで、コミュニケーションを取っていることがあります。
これは「親和行動」と呼ばれ、仲間として認識している猫同士が挨拶や親愛の証として、頭や首など自分では舐めづらい部分を舐めあっています。
猫同士だけでなく、飼い主を舐めることもあります。外出から帰宅して外の匂いがついた飼い主の手を「自分の物!」と主張しているとも考えられています。
猫は起きている時間の多くを毛づくろいに使っていますが、毛づくろいをするタイミングはだいたい決まっています。次のとおりです。
多いのは食後です。口の周りや前肢の汚れを舐め取り、続けて全身を毛づくろいします。
猫は獲物を捕らえて食べる狩猟動物のため、清潔好きであることとともに、敵や獲物に存在を気づかれないための行動ともいわれています。
毛づくろいの長さは個体差があり、1、2分から10分以上かける猫もいるようです。
また、トイレのあとや遊んだあとなどの、一息ついたタイミングでも行います。
猫の毛づくろいは、ほとんどの時間は体を舐めていますが、ときどき自分をガシガシと噛んでいることがあります。
これは、舐めるだけでは解消されないほど「かゆい」ためと見られています。
猫はお風呂に入ったりシャワーを浴びたりできないので、噛むことで毛や肉球のかゆみを取っています。
しかし、ノミやダニなどの虫に寄生されてかゆくなっていることもあるので要注意です。特に日常的に外に出ることが多い猫はノミがいる可能性があります。
ノミやダニに血を吸われると、皮膚に炎症を起こしてかゆくなります。同じ場所をずっと噛んだり舐めたりしている場合は、獣医師に相談しましょう。
また、片方の足だけ舐めているような場合は、その場所がケガや病気などなんらかの異常がある可能性があります。
通常猫の毛づくろいは、短時間で全身を毛づくろいして終わりますので、一カ所だけ舐め続けている、毛づくろいの時間が長すぎるなどの場合も、獣医師に相談するのをおすすめします。
では、猫はどこをどんな順番で毛づくろいをしているのでしょうか。
猫の毛づくろいは、だいたい次のような方法です。
前足は猫にとって最も汚れる部分なので、毛づくろいの時間の4割は前足を舐めています。
次に、頭や顔、首は直接舐めることができないので、舐めた前足を使って毛づくろいします。
前足→頭→前足→顔→前足、と前足を器用に使って、舐めては拭き、舐めては拭きを繰り返し、背中やおなか、下半身を舐めて終わります。
ちなみに「猫が顔を洗うと雨が降る」といわれるようになった理由は、猫のひげが湿気の変化を感じ取り、不安を和らげたいからや、ひげに張りがなくなるからなど、諸説あります。
飼い猫が異常に毛づくろいを繰り返し、皮膚がボロボロになって出血してしまったという経験がある方もいると思います。
この「過剰なグルーミング」は、皮膚炎などの病気やストレス過多になっているのがほとんどの原因です。
見た目にわかるような皮膚炎を起こしていたら、病院を受診しましょう。見た目に異常ないのに足や下腹部ばかり舐めている場合は、関節炎や膀胱炎などを起こしている可能性があります。
病気やケガではない場合は、ストレスが溜まっているのかもしれません。ストレスが強すぎると、毛が抜けて地肌が見えるほど毛づくろいしてしまいます。
頻繁に大きな物音がしている、同居猫が増えたなど、ストレスがたまりやすい環境になっていないか確認して、できるだけ原因を取り除きましょう。
過剰な毛づくろいも問題ですが、今まで普通に毛づくろいをしていた猫が急にしなくなってしまうことも問題です。
毛づくろいは、猫にとって本能的に行う行動で、欠かすことのできないものです。もし毛づくろいを急にしなくなった場合は、猫にとって異常事態だと考えましょう。
毛づくろいの頻度は猫によってさまざまで、毎日熱心に行う猫もいればあまり行わない猫もいます。「明らかに毛づくろいが減った」など、変化に気づけるように日頃から観察しておきましょう。
猫の毛づくろいが急に減る原因と、その対処法について解説します。
猫が毛づくろいをしなくなる主な原因は、次の3つです。
猫が高齢になると、関節が痛くて体を自由に動かせなくなり、若いときのように毛づくろいできなくなります。また、痴呆によって毛づくろいをすること自体を忘れてしまうこともあるようです。
太り過ぎで、おなか周りの脂肪が邪魔で体を曲げられず、毛づくろいできなくなることもあります。
猫にとって肥満は、万病の元です。毛づくろいできなくなる以外にもさまざまな病気を引き起こす可能性があるので、早めにダイエットプランを考えましょう。
また、病気が原因で毛づくろいをする余裕がないこともあります。
口内炎ができて舌が痛い、関節炎で体が曲げられないなどのほか、大きな病気にかかっている可能性もあります。食欲はあるか、よだれを出していたり口臭がしたりしていないか確認してください。
もし病気の可能性がある場合は、早めに獣医師に相談しましょう。
毛づくろいできない状態が続くと、毛が絡まって毛玉ができたり、皮膚炎を起こしたりすることがあります。
特に長毛種は異常がなくても毛が絡まりやすいので、飼い主が体を拭いてあげたり、ブラッシングして毛玉ができるのを防いであげましょう。
飼い主が猫の代わりにブラッシングで毛づくろいを手伝うことで、猫の毛並みを整えるほかスキンシップにもなります。
猫の毛づくろいは、母猫に舐められていたことを思い出してストレスを緩和します。ブラッシングすることで、猫がリラックスして飼い主との信頼関係も強くなるのです。
また、日頃からブラッシングすると、猫の毛や皮膚の状態や痛がる場所がないかなど健康状態を確認できます。
長毛種や毛の多い猫は、毛づくろいによる抜け毛を多く飲み込みすぎて「毛球症」という病気を起こすことがあります。飼い主がブラッシングすると、飲み込む毛の量を減らすことができるのです。
ブラッシングをするときは、いきなり長時間行わず、猫が気持ち良さそうにしている部分を短い時間から始めましょう。その後、徐々に場所や時間を増やしてください。
熱心に自分の体を舐めて毛づくろいする猫の姿はとても可愛らしいのですが、実は猫にとって欠かせない意味がありました。
猫が毛づくろいをする理由は、次の4つです。
猫にとって毛づくろいは必要不可欠ですが、毛が抜けるほど過剰な毛づくろいや、逆に毛づくろいしなくなってしまうのも問題です。
病気や高齢、太り過ぎの猫は毛づくろいできないことがあります。飼い主がブラッシングしてあげることで、皮膚炎を防ぎ、スキンシップにもなります。
カインズには、猫のブラッシンググッズがたくさん揃っていますので、ブラッシングで病気を防いで、飼い猫との絆を深めてください。